欧州関連

英海軍、インド太平洋地域へ派遣するリバー型哨戒艦が間もなくポーツマスを出港

英海軍はインド太平洋地域へ派遣するリバー型哨戒艦2隻をポーツマス海軍基地から間もなく出港させると報じられている。

参考:Royal Navy warships sail for permanent basing in the Indo-Pacific region

派遣期間が5年~10年もあるので、日本寄港の際に見学できる機会が巡ってくるかもしれない

英国のウォレス国防相は今年7月に日本を訪問して岸防衛相と会談した際「年内にも英海軍の哨戒艦2隻を恒久的にインド太平洋地域へ派遣する」と発表していたが、英国のNavy Lookoutは「リバー型哨戒艦2隻(タマールとスペイ)の出港準備が整い今月7日にポーツマス海軍基地から出港する」と報じている。

Navy Lookoutの情報によればポーツマス海軍基地を出港したリバー型哨戒艦は地中海を抜けてスエズ運河を経由するルートではなく、大西洋を横断してパナマ運河を経由するルートで太平洋に入り最初の寄港地パールハーバー(2週間寄港する予定)に移動、最低でも5年~10年ほどインド太平洋地域で活動することが予定されているらしい。

出典:Nicknomi / CC BY-SA 4.0 リバー型哨戒艦 タマール

因みに派遣期間中の整備はBAEシステムズが請け負っており、サポートが必要になれば寄港予定の国に機材とスタッフを輸送して艦艇の維持を行う予定(この方式はリバー型哨戒艦を派遣したカリブ海や地中海ですでに行われているとNavy Lookoutは説明している)で、1艦あたり3チーム計65名で構成されたクルーは5週間×2回の海上勤務をこなすと5週間の勤務につくサイクル(5週間の海上勤務→5週間の海上勤務→5週間の陸上勤務=事実上の休暇→5週間の海上勤務→)を繰り返すことになっている。

この勤務サイクルはリバー型哨戒艦限定のものではなく大部分の艦艇が採用していて「プラットフォーム稼働率向上に大いに役立っており乗組員からも好評だ」と英海軍は主張しているとNavy Lookoutが報じているのが興味深い。

まぁ派遣期間が5年~10年もあれば日本にも複数回寄港する可能性が高いので、もしかすると見学できる機会が巡ってくるかもしれない。

関連記事:日本政府、自衛隊と英国軍の相互運用性を高めるため空母の共同使用も視野に?

 

※アイキャッチ画像の出典:Royal Navy / OGL v1.0 リバー型哨戒艦 スペイ

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コメント

    • 匿名
    • 2021年 9月 07日

    どこを母港にするんだろう、シンガポールかな。

    8
    • 匿名
    • 2021年 9月 07日

    派遣中の母港って無いのか、あと定期のドッグ入りも現地で随時契約かい、で休暇を得たら国際線で帰宅するなか
    やりくりする中で不思議なアイデアを持ち込むのが英国流か

    9
    • 匿名
    • 2021年 9月 07日

    リバー型哨戒艦は実質は沿岸警備艦だね。
    今後英国がアジアに関与し続けるために、乗員とメンテを最小限に抑える選択のようだ。
    リバー型哨戒艦は非力だけど、英国は武装よりプレゼンスを重視しているのだろうね。

    5
      • 匿名
      • 2021年 9月 07日

      というか、そこが精一杯なんじゃないですかね。

      2
    • 匿名
    • 2021年 9月 07日

    三チーム用意してそのうち二チームが同一艦船の運用、残り一チームが丘で休養取る体制取ってる英国。一方で四チーム用意してうち三チームがリレー形式で三隻の艦上勤務、残り一チームが休養体制を取る本邦……海上自衛隊の切迫感が伝わってくるというか

    本邦も一千トンクラスの哨戒艦を12隻程度導入予定してるわけで、モデルケースとしても結構興味深い話だったわ

    9
      • 匿名
      • 2021年 9月 07日

      揚げ足とるけど「陸(おか)」な。
      岡ならともかく丘は「海に対する陸」の意味では使わない。

      5
      • 匿名
      • 2021年 9月 07日

      だいぶ前に聞いた話、英海軍艦艇は3直運用だが警備任務に手を取られて十分な訓練時間を取れない、と英海軍士官が4直運用体制の海自を羨む発言をしていたらしい。
      つまり1艦は整備休養だが他の2艦は警備任務の片手間に訓練しているということ。一方海自は1艦が整備休養、1艦は訓練、残り2艦が警備任務と運用体制に余裕がある。
      今回の哨戒艦は個艦固定の要員体制とは違うが艦運用の基本は同じじゃないかと。
      切迫感があるのはもしかしたら英海軍のほうかも。

      18
    • 匿名
    • 2021年 9月 07日

    イギリス海軍の水上艦は全部で50席くらいで海自より少ないが、それで太平洋に派遣し、アルゼンチンがちょっかいをかけているフォークランドも守らないといけないから、大変だな。

    15
      • 匿名
      • 2021年 9月 07日

      確か洋上の監視に原潜も使ってたよねイギリスは
      本邦も補給艦や訓練支援艦、掃海艦を洋上監視に向かわせてる実情があるけどなんだかんだで英海軍も苦労してるんだろうなぁと察せられるものがあるよ

      2
    • 匿名
    • 2021年 9月 07日

    本邦の次期哨戒艦の検討に、実に参考になる。

    居住性を重視させ、実際に日本で活動できるあたり、遠方での作戦能力を証明している。

    船体延長してヘリ格納庫を載せれば、次期哨戒艦の要求項目を満たしてると思われる。
    「基準排水量」トリックで、1900トンに充分収まるサイズ感も良い

    12
    • 匿名
    • 2021年 9月 07日

    ちょっと前に三井が「OPV73」って名前で公式HPや動画を公開したけど、すぐ引っ込めちゃったんだよね
    いま検索しても「そんなのがあった」って一部のTwitterに残ってるだけだけど

    ちなみ全長73m、ヘリ甲板はあるけど格納庫はなし、30mm機関砲搭載、無人哨戒艇搭載、ステルス設計
    って具合

    私は最初くにがみ型のフィリピン向けモデルを海自仕様に、って思ってたけど、やはりあれは巡視船なのでステルス性は無かった…

      • 匿名
      • 2021年 9月 07日

      英海軍はこちらの海上保安庁の役割も兼ねてるというから、そんな軽武装の哨戒艦的な存在もありなんだろうが、
      荒波の続く日本近海ではちょっとね

      2
        • 匿名
        • 2021年 9月 07日

        荒波具合で言えば北海も相当だろ。

        日本海は荒波だから他国の船ではちょっとという謎の理論はやめろよ。

        日本海側に配備されてる海上保安庁の船も1000トンクラスがあるんだから

        11
          • 匿名
          • 2021年 9月 07日

          それ荒波の読み違えなんだが(笑)
          説明必要?

            • 匿名
            • 2021年 9月 07日

            わかりにくいな

            9
              • 匿名
              • 2021年 9月 07日

              ネット情報に頼りすぎて文学を軽んじるのはどうかと
              大西洋上波高し、なんて普通にドイツとイギリスの軍事的緊張を表してたのにな

              1
                • 匿名
                • 2021年 9月 07日

                うーん
                傍から見ても正直に言えばわかりにくいと思うよ
                荒波の続く、で確かに戦乱を予想させはするけど
                普通に読むなら単純に波が荒い海を連想すると思う
                格好良く書きたいなら、分かってもらえる様に書かないと全く意味がない
                分かってもらえず自分からネタバレしなければならないなんてお寒い話

                6
                  • 匿名
                  • 2021年 9月 07日

                  まともな日本語読解力のない若者増えてるって記事
                  ほんとうかい

                    • 匿名
                    • 2021年 9月 07日

                    日本海は荒れやすい海だから~って話は多いからそこに荒波という言葉を使うとそっちの意味で解釈される可能性はあると思うけどねぇ

                    まぁぶっちゃけこれに関しては読解云々というよりは2番目のコメントした人の言い方もね・・・って思うかな

                    話し言葉と違って非難の言葉がダイレクトに刺さるからなるべくもうちょいオブラートに言った方がいいよねって言う事を端から見てて再認識する流れだったかなと個人的に思った(本筋の話題からズレまくっててすまんけども)

                    5
                    • 匿名
                    • 2021年 9月 07日

                    横失、木主さんにも失礼

                    小洒落てるけど少し回りくどい表現を使って、誤解されるのってそんなに変ですかね
                    そもそも前後の文書の情報量が不足してて、どっちの意味にもとれる文脈ですから、大体の人は一般的な表現で解釈しますよ。
                    これは書き手側のミスだと思います。

                    3
                      • 匿名
                      • 2021年 9月 08日

                      ヨコからですが前文の「軽武装の~」と言う所で、天候ではなく軍事的緊張を指しているんだなと把握できるとは思います。

                      とは言え読み流すと文章の最初と最後で判断する事が多いので、最後の日本近海と荒波だけが記憶に残ってしまい誤解を生じやすいかと。

          • 匿名
          • 2021年 9月 07日

          わざわざ軽武装とつけくわえといたのに、読み取れないのか

          国語減点

      • 匿名
      • 2021年 9月 10日

      デカいクレーン背負い込んで広い作業甲板でどっちかって言うとあの予想図じゃ他用途支援艦に戦闘力持たせたって感じでこのリバー級とか海外の哨戒艦とは少し毛色が違ったよね。まぁ輸送力不足だし将来的に専用の訓練支援艦や他用途支援艦維持出来るか解らないから便利機能付けるのも良いかも。

    • 匿名
    • 2021年 9月 07日

    ふむ、大英帝国の威光がこんなにも

    1
    • 匿名
    • 2021年 9月 07日

    こういう哨戒艦は吃水が浅いので、島嶼部で有効なんじゃないの?
    インディペンデンス級も馬鹿にされるけど、島嶼部では役に立つんじゃないかな?
    もちろん、リバー級哨戒艦単独ではあまり役に立たないかもしれないけど、もがみ型や海自の新型哨戒艦、インディベンテンス級等と連携すれば(複数隻の合同艦隊)、島嶼部や沿岸域ではある程度の抑止力になると思う。
    (もちろん、ガチで駆逐艦とは渡り合えないけどね。)

    8
    • 匿名
    • 2021年 9月 07日

    英海軍が東アジアに艦艇常駐とのことだったので、駆逐艦2隻くらいくるのだろうかと思っていたら、哨戒艦1隻ですか。
    現実的にはこんなもんなんですな。納得ではありますが。
    それでも欧州他国よりは一歩進んでるところがミソですな。

    4
      • 匿名
      • 2021年 9月 07日

      まぁ、フォークランドの件もあるし、駆逐艦やフリゲートをこっちに2隻回すのはさすがにきつかろうて・・・

      4
    • 匿名
    • 2021年 9月 07日

    哨戒艦を二隻だけ超遠方で運用するって、デメリットがあり過ぎる気がするんだけど・・・

    2
      • 匿名
      • 2021年 9月 09日

      そこら辺は英国連邦加盟国がちらほらあるから、交代人員と交換部品を空輸してカバーする算段みたいですよ。

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