欧州関連

クレミンナを巡る戦い、郊外に広がる森林地帯での戦闘は一進一退

ウクライナ軍がリマン陥落後から約3ヶ月間も攻め続けているクレミンナ周辺の戦況マップが完成、大雑把に言えば前線の位置に大きな変化はなく、まだクレミンナを解放する決定的な動きはない。

チェルボノポピフカから南下してクレミンナの背後を遮断する動きが出てくれば、、、解放に期待がもてる

12月22日~1月29日までに確認された視覚的証拠に基づくクレミンナ周辺の推定前線は以下の通りになり、大雑把に言えばリマン陥落後の11月頃から前線の位置に大きな変化はなく、チェルボノポピフカや幹線道路P66にウクライナ軍は到達していないと思われる。

出典:GoogleMap クレミンナ周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

  • =ウクライナ軍がロシア軍の歩兵と車輌を攻撃
  • =ウクライナ軍がロシア軍陣地を砲撃
  • =ウクライナ軍のBMP-2がロシア軍部隊を攻撃
  • =ウクライナ軍のロシア軍陣地を攻撃
  • =ウクライナ軍のロシア軍陣地を攻撃
  • =ロシア軍が前進してきたウクライナ軍部隊を攻撃
  • =ロシア軍の戦車3輌とウクライナ軍の戦車2輌と交戦
  • =ロシア軍のターミネーター2がウクライナ軍と交戦
  • =ウクライナ軍のロシア軍陣地を攻撃
  • =ウクライナ軍がロシア軍部隊を待ち伏せ攻撃
  • =ウクライナ軍のロシア軍陣地を攻撃
  • =ロシア軍のターミネーター2がウクライナ軍と交戦
  • =クレミンナ市内の建物内に隠されたロシア軍のT-90
  • =ロシア軍がウクライナ陣地を攻撃
  • =ロシア軍のランセットがウクライナ軍のM777を破壊
  • =ビロホリウカを歩くウクライナ軍兵士の様子

出典:GoogleMap

ウクライナ軍は郊外に広がる森林地帯からクレミンナやディブロバに前進を試みているがロシア軍に阻止されており、遮蔽物が少ないチェルボノポピフカやジトリフカへの前進も中々思うように進んでおらず、まだクレミンナを解放する決定的な動きはない。

ウクライナ軍がチェルボノポピフカを攻略するには街の西と南の高台を奪取する必要があり、この辺りの戦いで動きがあるとジトリフカへの前進が可能になってクレミンナの背後を脅かせるようになる。

追記:戦況マップの街名を修正

関連記事:ウクライナ侵攻338日目の戦況、ロシア軍がバフムート以外でも前進を試みる

 

※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ

戦闘機提供で意見が対立する米国、優先すべきはF-16か防空システムか前のページ

バフムートを巡る戦い、露ワグネルがバフムート北東のブラホダットネを制圧次のページ

関連記事

  1. 欧州関連

    欧州最強の陸軍を目指すポーランド、1,400輌のボルスク購入契約に署名

    国営ポーランド・ラジオは「国防省とスタロヴァ・ヴォラ製鉄所が契約を締結…

  2. 欧州関連

    イタリアのメローニ首相、ウクライナに武器を送らなければ戦争が近づくだけ

    ウクライナ支援法案の再延長を決めたイタリアのメローニ首相は4日「ウクラ…

  3. 欧州関連

    スウェーデンと同時加盟を主張していたフィンランド、単独でもNATOに加盟する方針

    トルコはフィンランドのNATO加盟申請を承認する見通しだがスウェーデン…

  4. 欧州関連

    トルコ政府高官、空母建造はトルコが地域大国から「大国」に成長するため不可欠

    国営メディアの取材に応じたトルコ国防省調達部門のトップを務めるイスマイ…

  5. 欧州関連

    欧州の砲弾生産能力、2024年春までに年100万発、年末まで年130万発に到達

    欧州域内市場委員のブルトン氏は21日、ウクライナへの砲弾100万発供給…

  6. 欧州関連

    トルコとウクライナ、無人航空機やエンジンの共同生産を通じて急速接近

    トルコとウクライナは軍事分野での協力を急速に拡大中で、両国は無人航空機…

コメント

    • class
    • 2023年 1月 29日

    お疲れ様です
    見やすくて助かります

    追記:
    違う州で川を挟むとはいえ20km圏内にジトリフカが二つもあって現地の人は混同しないんですかね

    10
      • BSPer
      • 2023年 1月 29日

      Googleマップを見る限りジトリフカ(Zhytlivka)はドネツク州にある町のようですね(こっちが本物)。
      記事内マップにもう一つあるドネツク州のジトリフカは、実際はセレブリャンカ(Serebryanka)という町のようです。

      2
        • class
        • 2023年 1月 29日

        あっほんとだ(確認)
        でもウクライナって地名に対する意識が日本とちょっと違う感じがして面白いですね
        まとめる側からしたら大分ややこしいですけど…

    • 名無し
    • 2023年 1月 29日

    この情報古い

    今はもうクレミンナの一部をウクライナが占拠してる状態だぞ

      • 通りすがり
      • 2023年 1月 29日

      そのソースをぜひ

      20
        • 魚虎
        • 2023年 1月 29日

        自分も気になって探してみたのだが、目に付く範囲だと同じ論調のソースはYouTubeのゆっくり解説くらいしか見つけられなかったな。
        他に一次ソースつきの情報源があるのなら是非拝見したいのでリンク貼って欲しいです。

        14
      • ポンタ
      • 2023年 1月 29日

      名無し
      2023年 1月 29日返信 引用

      この情報古い

      今はもうクレミンナの一部をウクライナが占拠してる状態だぞ

      1
      • ポンタ
      • 2023年 1月 29日

      >名無し
      >2023年 1月 29日     返信 引用
      >この情報古い
      >今はもうクレミンナの一部をウクライナが占拠してる状態だぞ

      こーゆーウクライナ有利じゃないと気に食わない人はこのサイト向いてない。
      たしかソレダルの記事にも似たようなの居たけど、なんの根拠も無くウクライナが不利な状況を
      否定しても意味がないと思うのだが、どう言う心境なのだ。

      17
      • ポンタ
      • 2023年 1月 29日

      こーゆーウクライナ有利じゃないと気に食わない人はこのサイト向いてない。
      たしかソレダルの記事にも似たようなの居たけど、なんの根拠も無くウクライナが不利な状況を
      否定しても意味がないと思うのだが、どう言う心境なのだ。

      6
    • TKT
    • 2023年 1月 29日

    この方面のロシア軍は、ロシア空挺軍の第76赤旗親衛空挺師団が中心、主力になっているといわれ、それをT-90戦車やテルミナ―トル2などが支援し、ウクライナ戦車の突撃を阻止するという形でしょう。

    ウクライナ軍の戦車が足りなくなっているのは、この方面でのウクライナ軍戦車の損害が多いからという話もあります。

    地区によって一進一退はあるものの、全体的にはほとんど上手く行っているというのは、ロシア空挺軍を中心とする防戦が上手く行っているように見えます。

    ロシア軍が今優先しているのは、バフムト周辺やシベルスクの攻略であり、クレミンナ周辺は防御に徹しているのでしょう。

    9
      • paxai
      • 2023年 1月 29日

      ウクライナ軍は1万ちょい?ぐらいの兵力でクレミンナ攻略を目指してると発表してたはず(ロシア情報)
      あとニュースウィークによればスバトボ周辺にT90が50輌あるらしいな。今ウクライナが持ってる戦車じゃ厳しいっしょ。

      3
    • 名無しさん
    • 2023年 1月 29日

    アメリカが攻勢を控えるように言ってるのはこの地域のことかもしれませんね。
    T-72主体のウクライナ軍ではT-90で防御を固めているクレミンナを突破するのは困難でしょう。

    ハルキウ、ヘルソンの奪還が上手く行き過ぎたから勘違いしがちですが、
    本来はロシアの方が戦力は質・量ともに上回っているのです。
    そのロシア軍が防御に専念すれば、簡単に突破できないのも当然かと思います。

    24
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 中国関連

    中国、量産中の052DL型駆逐艦が進水間近、055型駆逐艦7番艦が初期作戦能力を…
  2. 欧州関連

    BAYKAR、TB2に搭載可能なジェットエンジン駆動の徘徊型弾薬を発表
  3. 米国関連

    米陸軍の2023年調達コスト、AMPVは1,080万ドル、MPFは1,250万ド…
  4. 日本関連

    防衛装備庁、日英が共同で進めていた新型空対空ミサイルの研究終了を発表
  5. 北米/南米関連

    カナダ海軍は最大12隻の新型潜水艦を調達したい、乗組員はどうするの?
PAGE TOP