英国のウォレス国防相は「ウクライナにストーム・シャドウを寄贈することを確認した。これを使用してウクライナは自衛する権利があり、ストーム・シャドウを使用することで主権の及ぶ範囲に存在するロシア軍を追い出すことができる」と発表した。
参考:UK sending long-range missiles to Ukraine, minister confirms
ウクライナ南部に展開するロシア軍は「クリミア経由の兵站遮断」に怯えなければならない
ゼレンスキー大統領は2月「英国と長距離攻撃兵器の供給について合意が成立している」と明かし、Times紙は「ハープーンとストーム・シャドウのどちらを提供するかで政府は議論している」と報じていたが、スナク首相はミュンヘン安全保障会議で「英国はウクライナに長距離攻撃兵器を提供する最初の国になるだろう」と言及、デンマークが提供済みのハープーンを「長距離攻撃兵器を提供する最初の国」と表現するのは違和感があるためストーム・シャドウ提供が濃厚となっていた。

出典:PRESIDENT OF UKRAINE
米CNNは11日「複数の西側政府高官は英国が複数のストーム・シャドウをウクライナに提供し、反攻作戦前に長距離攻撃能力をウクライナ軍に与えた。英国政府はウクライナ政府から『主権の及ぶ範囲でしかストーム・シャドウの使用をしない=ロシア領に向けて発射しない』という保証を得た」と報じており、英国はクリミアは不法に併合された地域で「ウクライナの主権が及ぶ範囲」と公に声明を発表しているため、クリミア大橋の攻撃にストーム・シャドウを使用できるという意味だ。
この報道内容について英国のウォレス国防相は「本日、ウクライナにストーム・シャドウを寄贈することを確認した。このミサイルは西側諸国が提供したHIMARSやハープーン、ウクライナが独自に開発したネプチューンを補完するためのものだ。これを使用してウクライナは自衛する権利があり、ストーム・シャドウを使用することで主権の及ぶ範囲に存在するロシア軍を追い出すことができる」と発表したため、ストーム・シャドウもウクライナ提供は確定した。
因みにSky Newsは「英国が寄贈したストーム・シャドウが既にウクライナに到着している」と報じており、地上発射バージョンに改造されていれば「ウクライナは何時でもクリミア大橋を攻撃できる」という意味で、ウクライナ南部に展開するロシア軍は「クリミア経由の兵站遮断」に怯えなければならない。
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※アイキャッチ画像の出典:MBDA/Né un 15 février
噂されている南部での分断作戦が上手くいったとして、こいつを使ってクリミア大橋が落とせれば
南部戦線のロシア軍は一気に干上がる事になる。
ウクライナ軍がどこまでやれるかは未知数だけれど、反攻が上手くいくことを祈ります。
そして一刻も早くこの戦争が終わりますように。
具体的にはロシア軍がウクライナから追い出される形で。
MiG15のエンジンを「ビリヤード勝負で負けたから」ソ連に渡したのも英国ですけどね…
↑すみません、これはひとつ下の
>ほんまジョンブルさんの熊嫌いは筋金入りやで
へのレスでした
ほんまジョンブルさんの熊嫌いは筋金入りやで
有事の時、頼れるのは英米よね。
この2国は、力をふるうことを比較的躊躇しない気がする。
NATOによる直接の訓練、防空システム、西側戦車、長距離ミサイル・・・イギリスは確かに支援の量はアメリカに遠く及びませんが、その質では常に先陣を切ってますね。
伝統的に外交的感覚に優れ、切っ先を制することの重要性をよく理解している国らしい戦略だと思います。
同じ島国国家として、日本は英国にもっと学ぶべきだと思います。
英国は「ロシアは十分弱体した」と判断したということかな。
ロシアを弱体化してくれてありがとう。
トドメをプレゼント。
と言ったところか?
きっと中国もロシアの弱体化を陰で喜んでいることでしょう
中国依存が強まり、手駒として使えるようになる
デカい北朝鮮の出来上がり
東側航空機へのインテグレードで提供に関して揉めていたって話があるけど、結果的にどんな形での提供になったのか。
長距離を飛行し精度が高い巡航ミサイルの初供与となるが果たして使用の自由度がどれ位有るのか。仮に地上発射型を作ったとして、元が空中発射用でちょっとしたブースターレベルの物しかついていない輸出型なら射程200km有れば良い方じゃないかな。結果的に射程が制限されて命中率と破壊力が高い兵器の供与で終わるって可能性すらあり得る。
ファミリーのMdCNなら艦船からの発射実績もあって射程が長いから、機能制限したこっち渡した方が問題おきにくいと思うけど炸薬大幅減なんだよね。
これが供与されるんだったら、アメリカももうATACMSの供与を渋る理由なんてないでしょう。
ストームシャドウはモスクワに届く射程なんだよ?
モスクワに届かないATACMSを供与したって、ここまできたらもう関係ないよ
もちろん同時弾着と異なる飛翔弾道コースを得ることで、クリミア大橋を落とせる確率は跳ね上がるはしても。
モスクワに打撃は与えられないし、英国もそこをゲージにしたと見るべきだろう
時間をかけて少しずつ、武器供与の限界を押し上げていってますね
まあ武器供与のレッドライン自体、ロシア側が定めた自分勝手なルールなんですけども
西側在庫にあっても供与が出来てない空対地PGMはロシア機に搭載し制御するのが困難で地上運用化でしか投入手段もないのが非常に問題ですね。
まあこれも単機能化のF16で投射ができるなら僅かな機数でもウ空軍で西側航空火力が機能はするんですがね。
十数万人で運用経験者が居るF16と恐らく2万人も居ないグリペンでは人員的に実現性で雲泥の差ですが、既存ロシア機の直接的な後継で整備するならグリペンが向いてるのは間違いはない。
毎回のように英国さんが供与兵器のハードルを下げてくの対露関係を如実に示してる感がすごいあるが独仏伊にはまあ無理ですわね。
ストームシャドーの供与が確定したのは凄いけど、機体側のアビオニクスに統合されて無いミサイルのデータ入力ってどうやるんだろう?
あとアゾフ海の広さが分からんけど、GPSは妨害されてるだろうし海上に出たらTERPROM使えんだろうけど、200km位ならINSでも余り誤差が出ないのかな?
終末誘導は赤外線画像シーカーがあるから橋の画像パターンを記憶させとけばエエのカナ?
実際には使えなくてもクリミアに対空装備集めて他の地域の対空装備減らせるからよいのではないですかね。
クリミアは対空装備元々ガチガチに固められていそうだから、かなりの数のミサイル打ち込まないと上手くいきそうにない。
ハイマースも電波妨害装置で精密射撃が困難になるなどロシア軍の上層部の対策スピードははやいですからね。恐ロシアはまだ健在ですからね。
>INS
誤差は移動距離ではなく動作経過時間で累積します。
1hr未満ならリングレーザジャイロ(誤差0.01°/hr)では微少誤差範囲内でしょう。終末誘導装置が機能するなら問題ないかと。
おそらくはMig-29を改造して運用するのでしょうが、今回の引き渡しセレモニー以前に使用訓練が済んでいれば噂の大攻勢なるものに間に合うのでしょうがその辺りが気になりますね。
Wikipediaを見ると艦載型もあるようですが。
艦載型のランチャをトラックに乗せるんだったら、管制の問題さえどうにかできればウクライナでも十分運用できそうですね。イギリスは、ウクライナとは関係なく陸上運用の準備をしていた可能性もありそうですが。
イギリスがこんなにもウクライナに積極的なのはEU離脱したので他の西欧諸国やNATO加盟国とは違うんだとアピールしてるんですかね? ストーム シャドウについては供与された数は少ないそうなので重要な場所でしっかりと狙って欲しいですね
単純にイギリスの立地的にロシアはほかの欧米諸国と比べても遠いため安全保障上の脅威度が低く
自前で北海油田を持っているからエネルギーでロシアに依存する必要がないというのも大きいんでは
あとはイギリスは伝統的に反ロシア(反共)が強いというのもあるでしょう
ソ連・ロシアの工作員がイギリスで色々と事件を起こしてきたので、
対露強硬策を国民が支持していることもあると思う
それこそ、ナポレオンやナチスドイツの時代からずっと「野心的な大陸国家が台頭してきたら、外交力を駆使して孤立させること」を国是としてきた国ですから、プーチンの野望は看過できないでしょう。
あとは海軍力で絶対的な優位にあること、(少ないとは言え)核兵器を持っていて対抗できることなど、力の根拠もしっかりと確保していることも大きいでしょうね。
クリミア大橋の近くの石油タンクや精製所をドローン攻撃できたので、途中で迎撃されない飛行経路も研究済み。今にして思えば、「超距離攻撃兵器をもらえば有効に活用できる」という証明だったんですね。
実は、去年退役したミラージュ2000Cが供与されていて、それに搭載されて運用するのかもしれませんよ。MDBAのミサイルでフランスも共同開発国なので普通に可能です。そして、未確認ですが40機のミラージュ2000Cがウクライナに提供されたという話が出て来たのでほぼ確定なのでは?
参考
リンク
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何発のストームシャドウを供与してくれるのだろう。
WIKIを見ると、自重1,230kgとあるけど、炸薬の量は判りませんでした。
タンデムHEAT弾頭とあるので、これで量をカバーしているのかな。
バンカーバスターみたいに使うのでしょうか。元は対艦ミサイルだし。
終末誘導は赤外線画像とあるので、命中率は良いのでは、と思います。
同じ場所に複数個当てられれば”あの橋”の柱脚を折れるのかな。
ATACMSは弾頭だけで561kgとあるので、西側はまだまだ抑えているのですね。
その重量ならせいぜい500ポンドか、もしかしたらその半分の250ポンドくらいでは
HEAT弾頭は装甲目標に効果的ですが、鉄骨コンクリートに対してはどのくらい有効なんですかね?
バンカーバスターは大重量と弾頭の強度、落下時の運動エネルギーでコンクリートの貫通を狙うもので原理はかなり異なりますね
Bingによる検索結果だと、450kg=1,000ポンド弾頭のようですね。
爆薬の量的には結構いけそうですけど、HEAT弾頭ってところが気になるところ。
ただ、通常の1,000ポンド爆弾でも橋脚破壊は十分できるので、期待はできるかと。
弾体に対して、ずいぶん大きな弾頭なんですね。
ベトナム戦争で誘導爆弾を使って橋を落とした実績がありますが、あれの弾頭はなんだったのだろう。
AGM-62 ウォールアイMk.5 テレビ誘導滑空爆弾(2,000ポンド)がメインだったようです。
ストーム・シャドウの方がより正確に命中して、単なる表面爆発ではないので、単純な1,000ポンド爆弾よりは威力は上になるとは思いますが……。
ベトナムのタンホア橋とロンビエン橋がありますね。
前者は2000lb TV誘導爆弾×5発で落橋、
後者は同重量わからずのTV誘導爆弾とレーザー誘導爆弾を
併せて12発で最初の落橋を実現しているようです。
後者は、追い討ちで、2000lbと3000lbのレーザー誘導爆弾を計8発
で完全に落橋した様子です。
250lb爆弾では跳ね返るだけ、750lbでは軽度の損傷だったとか。
大げさに言うと、クリミア半島がパニックになるし、橋も大渋滞で補給路の機能が落ちると思う。