英国政府は公式に「14輌の主力戦車チャレンジャー2と30輌の自走砲AS90をウクライナに提供する」と発表、ウォレス国防相も「支援の詳細を16日の下院で明らかにする」と述べている。
参考:PM accelerates Ukraine support ahead of anniversary of Putin’s war
まさかスナク首相が言及していた「大砲」がAS90だとは想像していなかったのでサプライズ感のある発表だ
英国政府は14日のプレスリリースの中で「スナク首相はウクライナ侵攻の節目にあたる2月に向けてウォレス国防相にウクライナ支援を加速させるよう指示、ゼレンスキー大統領に約束したチャレンジャー2の提供は支援のギアチェンジが始まった証で、今後数週間以内に14輌の戦車がウクライナ国内に入る予定だ。その後に自走砲のAS90を30輌も投入する」と発表、ウォレス国防相も「支援の詳細を16日の下院で明らかにする」と述べている。
スナク首相はゼレンスキー大統領に「追加の装備や大砲を送ることを伝えた」と報じられていたが、まさか大砲がAS90だとは想像していなかったのでサプライズ感のある発表だ。
因みに英国は昨年4月「AS90の提供を検討している」と報じられていたが、最終的にベルギー企業から購入した中古M109にオーバーホールを実施してウクライナに提供(20輌以上)、他にも50門のL119(105mm榴弾砲)も新規に調達して提供している。
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※アイキャッチ画像の出典:Richard Watt / OGL v1.0
イギリスがチャレンジャー2を提供するならドイツもレオパルド2の提供を認めるかな?
ドイツは単独での提供はしないみたいだし。
国防省次第かなぁ
戦車供与の障壁の一つがなけなしの機甲部隊を割かなきゃならないことだったけど、それがパスできれば供与できない大きな理由を一つ失うからね
現在問題になっているレオパルド2の提供承認はドイツが保有するレオパルド2だけじゃなく、ポーランド・フィンランド・スペイン等が提供を仄めかしている(他にも提供する可能性が有る国が有りうる)レオパルド2の最終使用者承認(この場合はウクライナが対象)も含まれるので、話はドイツ陸軍の機甲部隊からレオ2を割かなきゃならないから供与したくないと言う次元では無いです
むしろ問題なのは、先の記事「英国がウクライナにチャレンジャー2提供を伝達、ドイツとの政治的な駆け引き」の中でも触れられていた様に、ドイツは2024年中頃までロシア産天然ガスに依存する為、事実上ロシアにエネルギーを支配された状態だと言う点です
その為、もしも上記の理由でドイツが英国やポーランドからの圧力を拒否するなら、ドイツは「事実上のロシア支援国」と見做さざるを得なくなります
あんまり抵抗するならドイツ無視して周辺国だけで送るしかないな。そのために韓国兵器と入れ替えてるんだろうし。
ただ問題は、ドイツがイギリスやポーランドからの圧力を拒否して、ドイツを
「事実上のロシア支援国」
とみなしたとして、そこから先に、誰が何を具体的にどうできるかという話です。
NATO軍がドイツ軍を支配する、といっても、それはもうすでに指揮系統的にほとんどそうなっているわけで、経済的にはドイツはすでにEUの枠組みの中にありますが、イギリスはすでにEUを脱退しており、経済的に欧州から孤立しているのは、むしろイギリスの方です。
ドイツに経済制裁をする、と言っても、それはドイツ経済に大きく依存するEU全体に対する経済制裁にもなりかねず、そもそもドイツはロシアの天然ガスに経済を依存しています。
ドイツの自動車産業、特にフォルクスワーゲンなどは、すでに欧米よりも中国への輸出に大きく依存しています。もともとEU自体がアメリカからの影響を脱却するために結成されたものとも言えます。ドイツがロシアにエネルギーを依存するようになったのも、もともとはそういう目的があります。
このままドイツが何もしなくても、ロシアから天然ガスを輸入し、中国に自動車を輸出するという形が経済が回るかもしれませんが、それは今もサハリンで天然ガスを開発し、中国やロシアに自動車を輸出している日本もあまり変わりません。
こいつまだこんなこと言ってんの?いいかげんにしてほしー
中露とは絶賛デカップリング中だろ……
高橋洋一先生のコラムでも読んで見識をひろげたら?
腰が引けているというならまだしも、支援額で世界3位のウクライナ支援をしているドイツに対して「事実上のロシア支援国」なんてよく言えますね。
私も楽観とポリコレでドイツは愚かだったと思いますが、そういういちいち極端な物言いは正直腹が立ちます。
5年前トランプ大統領に「ドイツはロシアの捕虜だ」と面罵されたにも関わらず鼻で笑ってたような国ですからね
何言われても文句言えんでしょ
なので愚かという批判は免れないにしろ、ウクライナ侵攻後はデカップリングに転換しつつありますし、軍の反対を押し切ってロケット砲や榴弾砲を送り、その他多数の有効な兵器も供与しています。
ドイツが他国に供与ストップをかけている兵器(レオパルド2)の有効性の総量が、これまでドイツがウクライナに送った兵器の有効性の総量を上回るというのなら「事実上のロシア支援国」と言われても仕方ないかもしれない。
ですがとてもそうは思えません。
ポーランドと英国に追い込まれ、
どうするゲルマン?
ぶっちゃけ英国はドイツの支援を潰すような支援の仕方をしているように見えますね。
まあ結果的に欧州の支援が加速するなら構わないのですが…
チャレンジャー2を送ると言うことは。
弾の心配は無くなったのかな。
在庫が無くなったら、換装。
英国政府が、インド製の同等品を、手配する方が
安くて時間もかからないような気がします。
インド相手ですから、タダとはいかないでしょうが。
戦車を送る事が決まったのは良いけど、西側でも珍しい分離装薬式のライフル砲ってどうなんだろう、装填に時間が掛かりそうな気がするけど。
後、評判は悪いけどカセトカのお陰で戦車兵が3人で済んでる所をもう1人余分に必要ですってなると人員の確保が面倒くなりそうな。
装填手必要なのはレオパルトでもエイブラムスでもどのみち変わらないので工面するしかないかと。
どうせ台湾有事では使わないだろうし90式送れればなぁ。
それやるとしたらポーランドなりに支援施設を設置しなきゃいけないけれど、
そこまでやる度胸が今の日本に有るのかと言われると、無いという他ないでしょう。
軍事支援どころか、金融支援ですら、その実額でも先進国でもダントツの最下位をひた走ってる程、
ウクライナへの支援をしていない日本だし。
口では勇ましいことを言っているけれど、実際ウクライナへの支援をやっているかと言われると
全くやってないと言われても仕方がないほどに目立ったことやってないのが今の日本
サミットまでに何かしらの成果がなければ、絶対に欧米メディアからの批判は確実
まあ日本は対中でケツに火がついてますからね。
返ってくる当てのないウクライナ支援に回す余裕はとてもありませんし、逆に無責任ですよ。
日本に集る前に当座の脅威のない欧州がもっと出せという話です。
日本が軍事物資を支援していないことについて批判している欧米メディアの報道ソースはどこかありますか?
また、これから「絶対」批判が「確実に」あると言い切る確度の高い推測はどのようにして成り立つのでしょうか?
対中大丈夫かなぁ…
兵器が多くて困ることないと思うけど
AS90自走砲の供与は既にポーランドがクラブ自走砲(AS90の砲塔+K9の車体)を供与している実績があって訓練が少なく済むことやイギリス陸軍の次期自走砲選定計画(韓国が自動装填装置付きのK9A2を提案中)で置き換え予定ということもあるのでしょう。
弾薬も充分送ってやってほしい。
様子見しつつ疲労と苦戦が見えはじめてのようやく提供決定というところに、政治の意地汚さと難しさを感じる。まあ仕方が無いんでしょうけど。
戦車よりも、苛烈な使用に晒されている自走砲がまとまった数で補充されるのは良いことですね。
ドイツはマジで針の筵だな。まあ自業自得なんだけどね。
その点英国の勝ち組になる政治力というか嗅覚は学ぶところがある。
伊達に数百年覇権国やってない
ドイツは平和な時に、防衛力とエネルギー安全保障を軽視していたような気がする
現役の閣僚にその責をすべて押し付けてるしね。
未だにドイツはメルケル政権の負の遺産を認めてないところが度し難い。
もっとも、日本も似たような事やってるから同じ穴の狢では有るんだけれども。
この点に関して、ロクに支援をやっていない日本が、ドイツを批判する資格はないとも思う
中国の脅威に曝されてる日本と敵もなくぬくぬくEUの盟主面で甘い汁を吸い続けてたドイツだと立場が全く違いますよ。
ドイツはヨーロッパの盟主のはずなのに弱腰すぎて戦前からめっちゃ叩かれてたうえ、いざ支援開始しても汚名を返上するにはかなりの努力が必要なのに「みんなと一緒のことしかやらない」からな
米国に次ぐ二番目の支援やってて難民支援も兵器支援も頑張ってるほうではあるんだけど
戦前の汚名が凄すぎてちょっとやそっとじゃ色眼鏡は外れないよね
以前にも触れましたが、ドイツは支援額で言えば欧州でもトップだし
その内容も悪いものではないのですよね。
ただ、他国の支援に口出しせざるを得ない事、
支援すると言ってもそれが実行されるまで時間がかかりすぎてる事、
軍事的にはかなり弱体化しているのに欧州の大国としての支援が求められていることなど
実態以上に批判されやすい動きを繰り返してますからね。
外交下手、アピール下手はドイツの伝統らしいですけどね。
これ協力の象徴としての他に生産中止ですでに平時でも残り球数が問題になってた120ミリライフル砲弾を早期に射耗させて自国向けのチャレンジャー3改修計画の前倒しないし回収両数の追加を議会に飲ませる手段を兼ねてるんだろうか。
追加供与が有るかは不明だが10数両+数両でも激戦状態では保有する専用弾薬全量を送っても短期間で無くなりそう。
チャレンジャー3への改修を急いでも国民世論は支持される可能性が高いし国際的な評判も上がる。
チャレ、ルク、レオでキメラ化だけどメーカーがそういうの売り込む罪深さだね。
BAEのMBT部門はチャレ3魔改造の担当部署だけ残る状態。ネクスターはルクの所要維持部品を生産し終え生産終了。欧州MBTはドイツ勢以外で商売になってない。
そこにネクスターとKMWがAFV協業でKNDSになりレオルクキメラ爆誕。一方でBAEはラインメタルと組んでチャレ3という名のキメラ爆誕。
しかし後者に関しては150両を1500億円でやるとの話。1両10億かけてあのチーフテン末裔をまだ活用する病魔はL85地獄を経ても治らないのか。諦めも肝心というか、その金でラインメタルの新型買えよっていう。
実務上で最適化を考えるなら脱EU後でM1の相互運用化だろうね。BAEのAFV部門はラインメタル頼りになってくだろうがそれは開発能力失った企業の事情だろ。国策としては米国頼りなら米軍在庫の互換でM1使えと。
とはいえ、この戦争で国を超えてのドイツ製兵器の運用が如何に面倒くさい(手続面で)かが大っぴらになりましたからね
「ドイツの支援が戦術核の引き金を引いた!」と糾弾されたくないのは重々理解出来ますが、あまりに頑なだと国際市場で敬遠されて益々韓国の一人勝ちになりそうなのが…
チャレンジャー3にしても耐久力的に2040年までしか使えないので、KF-51パンターにトイレと簡易キッチン(紅茶キメル為)付けて買う気なのかもしれませんよ、チャレンジャー2に130mm砲搭載した試験車両あった位ですしね。
リンク
白人様の目がそんなに気になるかね?
チャレンジャー2はロシア寄りの流れを強めてきたシュレーダー・メルケル系ドイツへの圧力。
欧州における踏み絵的なこの流れは更に強くなる気がする。
本題にはあまり関係ない話なので恐縮ですが、殺伐とした雰囲気の中での一服ということでご容赦ください。
チャレンジャー戦車にはお茶を沸かすための設備がついているという話を聞きました。
まさか、そんな、冗談だよねと思ったら、本当でした。
リンク
第二次世界大戦後、すべての英国製戦車に紅茶を入れる設備が搭載された|パキスタン国防省
(中程までスクロールすると、ミリタリ規格のケトルの写真がでてきます)
余剰品と思われる中古品もネットで販売されていました。
ティーメーカーというよりも給湯設備に近いけど、寒い戦場でのホットドリンクは士気向上にも
役立ちそうです。
つまりロシアは紅茶の香りに向かって飛んでいく対戦車ミサイルを作ってくる可能性がありますね
いやいや、ロシア人も英国人と同じくらいかその次くらいに紅茶を飲んでいるそうな。
ロシア戦車にも”私たちの知らない秘密のサモワール” が標準装備であったりして(笑)。