欧州関連

ウクライナ軍の反攻作戦、互いに演じる役も台本の内容も分かっている戦い

英国のTimes紙は29日「ウクライナもロシアも選択の余地がなく、ウクライナは支援国の期待に応えるため夏までに大攻勢を、ロシアは西側を喜ばせるような勝利を否定しなければならず、互いに演じる役があり台本の内容も分かっている」と指摘した。

参考:Ukraine isn’t ready for its big offensive, but it has no choice

これまでウクライナ人は我々を驚かせてきたが、現在は作戦の選択肢がかなり少なくロシア人もそれを知っている

英国のTimes紙は29日「ウクライナは大攻勢に出る準備が出来ていないが選択の余地がない。西側諸国の供給を上回るスピードで弾薬を消費しているにも関わらず、春か夏までに大攻勢を開始するしかないが、幸いなことにロシアも新しいアイデアが尽きている。大攻勢の結果がどうなるにせよ戦いが長引くことで最大の利益を得るのは中国だ」と指摘しており、この興味深い主張の内容を要約すると以下の通りなる。

出典:管理人作成

ウクライナは待望の反攻作戦について「スポーツ観戦と同じように扱わないで欲しい」と訴えていたものの、ソーシャルメディア上の「Armchair Warrior(軍隊での勤務経験や戦闘経験がない人々が快適な場所で戦争や戦闘を論じることを指す蔑称)」は熱心に作戦の内容や結果を議論し、レズニコフ国防相も「ほぼ準備が整っているため神の意志、天候、指揮官の決断があれば直ぐ実行に移す」と、ゼレンスキー大統領も「必ず反攻作戦は実施され我々の土地を解放できると信じている」と期待値を煽っている。

ウクライナ軍と行動を共にしている英国人将校も「ウクライナ人達は反攻作戦で大きな成果を上げることに自信満々だ」とTimes紙に明かしているが、クレバ外相のみ加熱する反攻作戦への期待値を下げるため「今回の反攻がロシアとの決戦だと認識しないで欲しい。決定的な戦いとは占領下にある土地の完全解放に繋がるものを指す」と訴え、これは漏洩した機密文書の中で発覚した米国の評価に近い。

出典:Генеральний штаб ЗСУ

米諜報機関は「ウクライナはヘルソン州とクリミアが接続される部分を目指し南下するだろう。塹壕・防衛陣地・障害物・地雷が張り巡らされたザポリージャ州の前線を突破しなければならず、訓練された兵士や弾薬の供給面でも持続性に欠けるため、ささやかな領土の奪還しかもたらさない可能性がある」と警告、一部の議員に提供された機密資料の中でも「ハルキウやヘルソンほどの成功は見込めない」と指摘している。

この様な意見の相違は戦術と戦略の違いを反映している可能性が高く、これまでウクライナ軍は創造的なアイデアや工夫でロシア軍を出し抜き、西側諸国は反攻作戦に必要な装備の98%を引き渡したと述べているが、反攻部隊の頭上を保護する防空システムが欠けているため空からの攻撃に脆弱で、半年にも満たない訓練期間で2,000輌近い新装備を使いこなせるのか、急造の諸兵科連合作戦を実行できるのか、そもそもウクライナ軍の指揮官が西側の装備システムと戦術に適応できるのか誰にも分からない。

出典:PRESIDENT OF UKRAINE

ゼレンスキー大統領は言葉巧みに西側諸国から支持を取り付けきたが、ワシントンが言うところの「投資対効果」を示さなければならない時期に差し掛かっており、Times紙は「準備が完全に整うまで反攻作戦の実施を見送ることは不可能で、現実的にウクライナは春か夏までに大規模な反攻を仕掛ける以外の選択肢がない」と指摘、米国の国防当局者も「これまでウクライナ人は我々を驚かせてきたが、現在は作戦の選択肢がかなり少なくロシア人もそれを知っている」と述べている。

2,000輌近い戦車や装甲車輌をウクライナ軍に提供するということは、これだけの装備を運用するためスペアパーツや弾薬も供給しなければ意味がなく、HIMARSが使用するGMLRS弾、榴弾砲や自走砲が使用する155mm砲弾、パトリオットやNASAMSで使用する迎撃弾等の年間生産量を考慮すれば、反攻作戦の攻勢限界がどの程度なのかを(ロシアが)推し量るのは容易だろう。

出典:Kremlin.ru/CC BY 4.0

逆にロシアも供給量を越える砲弾を消耗し続けており、特別軍事作戦の攻勢規模が積極的になればなるほど人的損失が増加し、これを補うためプーチン大統領は「動員の再実施」か「徴兵した兵士の投入」を迫られ、9月に地方選挙、来年の3月に大統領選挙が控えているため「不人気な政治的決断」を下したくないないため、ロシアも攻勢を局地的に留めて防御を固めるという戦略しか選択肢がない。

さらに中国は戦争が長引けば長引くほど、ロシア経済へのダメージが大きくなればなるほど「より大きな影響力」が手に入ると考えており、Times紙もロシア人政治アナリストの発言を引用して「まだ習近平はプーチンが望む武器・弾薬の供給や政治的支援を約束しておらず、何も約束しないことが影響力の最大=中国の国益に繋がると考えているのは確実だ」と指摘し、以下のように記事を締め括っている。

出典:Генеральний штаб ЗСУ

“ウクライナもロシアも戦術的な自由度は高いが戦略的には限界があり、ウクライナは支援国の期待に応えるため夏までに大攻勢を、ロシアは西側を喜ばせるような勝利を否定しなければならず、互いに演じる役があり台本の内容も分かっている。それぞれが与えられた配役を上手く演じ、不測の事態も即興の演技で切り抜けられるかが問題だ”

ウクライナ軍には水陸両用作戦を実行するだけの装備も能力もないため敵の意表を突く=奇襲要素を反攻作戦に盛り込むのは困難で、限られた装備と弾薬の範囲で行われる反攻作戦は「大きなリターンが期待できる地域」で実施される可能性が高く、これをロシアも承知しているため「配役も台本も決まっている戦い」と言う表現は言い得て妙だ。

関連記事:ウクライナの反攻作戦、ハルキウやヘルソンほどの成功は見込めない
関連記事:ウクライナ国防相、ほぼ準備が整った反攻作戦は天候と指揮官の決断次第
関連記事:チェコ大統領、ウクライナ軍の大規模な反攻は1度きりで失敗すれば次はない

 

※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ

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コメント

    • 鼻毛
    • 2023年 5月 01日

    よし、ノブゴロドを落としてモスクワに王手だ!(小学生並みの作戦)

    15
      • reg
      • 2023年 5月 01日

      じっくり時間掛けて手薄なドニエプル川にトンネル掘って急襲は?

      1
    • l6wat
    • 2023年 5月 01日

    今日の「BS朝日 日曜スクープ」はウクライナの反攻について紹介しており、欧米はクリミア目前まで奪還できれば「A評価」、ロシアに占領された土地を半分以上奪還できれば「B評価」、何の成果も得られなければ「C評価」と考えているとのこと。
    B評価だったら年内停戦をウクライナに提案して、C評価だったら即停戦を提案する雰囲気らしいので、欧米はAマイナスかBプラスの結果を残して欲しいと願っているみたいです。
    ハルキウ反攻には4個旅団が投入されましたが、今回の反攻には12個旅団を投入する予定なので、B評価以上の成果を得ないと今後の支援に影響が出るかもしれません。
    「戦いが長引くことで最大の利益を得るのは中国」には同意で、現状ウクライナ侵攻で一番利益を得ているのは中国ですね。

    21
    • みり
    • 2023年 5月 01日

    どこに攻め込んでも想定通りなので、大した成果も出ませんね。米軍の予想通りになると思います。

    唯一ウルトラCを出せるとしたら、「ベラルーシ侵攻」です
    完全に想定外かつまともな軍は無いので5万の軍で容易く突破し、ミンスクは陥落。無防備なロシアーベラルーシ国境を突破しロシアに圧力を加えることで停戦講話となるでしょう

    12
      • 反革命分子
      • 2023年 5月 01日

      「ロシアと戦争になるのでフランスを攻める」
      ????なシュリーフェンプランを思い出しますね・・・

      27
      • nachteule
      • 2023年 5月 01日

       素晴らしい作戦ですねベラルーシに核使用の権利を与えて必要の無い戦端を開き貴重な兵力を使いロシアが対峙する戦線にすら利益をもたらす。

       ベラルーシに核を使用して欲しくなければNATOなりが取る手段がベラルーシの核を無力化するかベラルーシ支援してウクライナに被害を与える方向しかない。西側諸国がベラルーシに攻撃するオプションを取るなら流石にロシア並みの無理筋としか。それをやれるならイランだって北朝鮮にだって攻撃出来るし、中国だって攻撃して良い流れになると思うけど。
       侵攻時点で西側がウクライナご乱心と手を引いたって誰もおおっぴらに批判なんてしないでしょう。ウクライナが追い詰められれば最低限の緩衝地帯ぐらいは国連の名の下で確保はすると思うが。

       ウクライナがロシア支援した国に攻撃する権利を有するならば、侵攻始めたロシアだって立場を考えずに攻撃の権利を主張するでしょう。この場合どうやっても核の選択肢しかないわけでどうやって収集付けるので?そんな所の侵攻に提供された兵器使われて秘密が漏れそうになるならNATOが提供兵器処分に動いたって不思議じゃないよね。

      4
    • 2023年 5月 01日

    まあ、その米諜報機関さんも開戦前は「キエフは3日で落ちるンゴ」とか言ってたんですけどね。

    50
    • gepard
    • 2023年 5月 01日

    記事にある「大きなリターンが期待できる地域」について改めて考察しておく。
    南部は陸橋切断というリターンも大きいが最もロシア軍の準備が整っており要塞化のレベルも高く攻略難度が高い。動員兵で強化され防備が弱い地点もないだろう。平野が続き遮蔽がほとんどないので空爆に無力である。クリミアが脅かされればロシアの核使用も覚悟しなければならない。
    東部クレミンナ方面は精鋭の空挺部隊及び第一親衛戦車軍の一部が展開し、要塞化もある程度されている。ただし森が多いため航空機やドローンから身を隠すのは容易だ。
    バフムトは攻略されたばかりの地点が多く、要塞化はほとんどされていないと予想できる。しかし半年以上戦闘が続いた荒地に貴重な反撃戦力を再び投入するメリットを見出さなくてはならない。ワグナーとの消耗戦に再びなれば西側を満足させる勝利にはならない。
    ドネツク市の直接攻略はハイリスクだが南部の要塞地帯を突破するよりは楽かもしれない。そして分離主義者の首都を制圧したという実績は大いに名声を高めるだろう。

    6
      • 名無し
      • 2023年 5月 01日

      うーん
      ぶっちゃけどこ狙ってもハイリスクだねぇ

      12
      • 鳥刺
      • 2023年 5月 01日

      >ドネツク市の直接攻略
      ここ8年来の既設陣地、市街地への突入による停滞、現地住民の反応の読めなさ(通敵分子の含有率が他より大きい事は確実)、2014年線への突入に伴う政治的反響などなど、ハードルはすごく高いですね。

      まぁ、ド人共民兵群は全戦線に補助兵力としてばら撒かれては損耗していて、アウディーイウカやマリンカ以外の戦線に配備されてる兵力が薄弱化している、なんて状況になったと仮定した場合には、局所での戦力優位が得られて、何かアクションは可能かも知れませんね。

      7
      • 霞ヶ浦
      • 2023年 5月 01日

      リスクと成果のバランス的にはドネツク攻めが一番と感じるが実際プランに上がっているんだろうか?

      1
      • 2023年 5月 01日

      ドネツクも分離派が8年かけて要塞化されてるから厳しい
      押し戻せる可能性があるのはバフムト方面しかない
      取り戻しても戦略的には意味ないけど政治的インパクトは大きい
      次の支援の呼び水になる

      2
        • A-11
        • 2023年 5月 02日

        バフムト市程度の面積を押し戻せる可能性なら、12個旅団とも言われる新鋭戦力を投入すれば、どの方面にもありましてよ。
        それで次の支援の呼び水を確保する程度の政治的インパクトは贖えますわ。
        でも、それらとバフムト方面とで異なるのは、投入した戦力が溶けずに帰ってくる割合ではないかしら?

        勿論、それでも「大きなリターンが期待できる地域」がバフムトだというつもりは、あなたにもないでしょうし、私にもございませんことよ。
        あなたがおっしゃった様に地理面での戦略的価値は僅かですし、ロシア軍戦力を狩る面でも、反攻作戦前にロシア軍がバフムトから撤退すれば空振りになりますもの。

        それにしても、こうして「大きなリターンが期待できる地域」の考察をしなければならないのに、「配役も台本も決まっている戦い」なんて、言い過ぎ以外の何物でもありませんわ。
        それと、お嬢様言葉を操るのは大変ですこと。
        添削してくれる優しい紳士のかたがいらっしゃると助かりますわ。

        1
      • 名無し
      • 2023年 5月 01日

      >ソーシャルメディア上の「Armchair Warrior(軍隊での勤務経験や戦闘経験がない人々が快適な場所で戦争や戦闘を論じることを指す蔑称)」は熱心に作戦の内容や結果を議論

      あなたのアームチェアも快適そうですね

      2
    • あばばばば
    • 2023年 5月 01日

    反攻作戦をやるやると言っておいて、反攻作戦を行わずにしばらくは防衛に徹し、ロシアがウクライナは反攻作戦なんてやらないと思い始めた時に大進攻を行う狼少年作戦では?
    もし、停戦を行ってしまえば、日本における北方領土・竹島や韓国における北朝鮮のように、ウクライナからロシアの占領地域の奪還を行う軍事行動を欧米が認める事はないだろう。

    と言いつつも、G7開始前には反攻作戦を行わなければ、欧米はウクライナの停戦と支援が話題になるのでは?
    特に議長国である日本は、サミット開催前に鈴木議員(父)がロシアに行くのだから、何かしらのお土産的アクションを行うのではないか

    2
      • 鳥刺
      • 2023年 5月 01日

      「支援の手土産に短期で大戦果を求められている」という言説自体に、マスコミサイドの誇張とセンセーショナリズム、それとバイアス~取材対象が西側文民系ソースに偏る~、を感じないでもないですね。
      冷静な状況見積もりからは出て来ようもない話なので。無理な攻撃を強請って失敗したら元も子もありませんから(笑)

      宗男氏は日本政府の特使ではなく個人のパフォーマンスですから、ことさらに土産をどうこうというような含みは無いと思っています。

      18
    • ねむい
    • 2023年 5月 01日

    むなしい戦争だな
    この戦争が続く限りロシアの弱体化は止まらないが、西側とて無限に支援ができるわけもなく、最悪はこのまま拮抗した戦闘状態が何年も続く恐れすらある
    ウクライナが引けない以上この戦争の終わりを決めるのはロシアだが、この状況をみるにまだまだ停戦は遠いな

    12
      •  
      • 2023年 5月 01日

      西側の経済制裁は効果あるはずだったけど現実的にロシア経済堅調だしなあ
      まあ統計が嘘とか言い始めると議論の材料がなくなるけど

      16
        • STIH
        • 2023年 5月 01日

        いやあ実際、そんな良いとは思えないですよね。資源は買い叩かれてるわけですし、いくらアリババでもの買えると言っても、外貨が流出してるんだし、まだ目に見えて無いだけじゃ。
        とはいえ資源国だから食い詰めることは無いだろうしねえ。

        28
      • ななし
      • 2023年 5月 01日

      ウクライナ侵攻のための戦費で、ロシアの財政は徐々に悪化しているので
      どこまで耐えられるのか?

      10
        • kitty
        • 2023年 5月 01日

        日露戦争では外債で、日中戦争・太平洋戦争は国債を国民に買わせて、敗戦後事実上踏み倒すという荒技で日本は戦費を調達しましたが、ロシアは資源を叩き売って調達しているのでしょうか。
        ウクライナは、実際、どれだけ借りてて、どれだけ無償援助なのか定量的な記事は見たことないです。
        とてもウクライナに償還できる体力はないと思うのですが。

        7
          • a
          • 2023年 5月 01日

          そこは岸チャン当てにしてるよ。
          ってゼレンスキーは思うのであった。

          1
      • xyz
      • 2023年 5月 01日

      この戦争で一番得をしてるのが中華っていうのがね・・。
      マジで第三次の前哨戦の可能性があるってのが何とも救われん。

      9
        • M774A6
        • 2023年 5月 01日

        さっさと終わらせるのが欧州にとってもいいはずなのに支援体制整えられない。もちろん侵略が採算合う事業という終わり方にもできないし、前提条件のウクライナの戦意もあるから、ウクライナを支えるしかない。
        ダラダラやってる間に中国が有利な地位を確保していく。
        戦争から距離を置くことで自らを焼く火種を育てている欧州。
        もちろん中露と直面している日本にも同じことがいえますが。
        中国をライバルとみなしつつ直面はしていない米国が一番頼りになっている。
        これでいて欧州も日本も米国一辺倒の国際関係ではいけないという論調もある。
        ネオコンの主張に、平和な時代の果実を欧州その他が貪りながら戦う米国を非難するが彼らの平和を支えているのはその米国だというのがありますが、こんな現実を見せられるとネオコンの言い分を否定しきれなくなります。

        2
      • 一般通過OSINT
      • 2023年 5月 01日

      これはただシリア戦争の二の舞に過ぎないと思う、今頃のシリア自由軍はどうなったかはメディアに取り上げられないしなぁ

      4
        • 2023年 5月 01日

        人種差別が含まれていると思う。
        シリアはアサドがデカい顔ができないように凹ましたから、西側は満足でしょう。
        中東でいくら無辜の民が巻き添えで死のうともヨーロッパ人の心には響かないでしょう。
        中東戦争でもイランイラク戦争でもアフガニスタン紛争でも人が死んでも知らん顔でした。
        アフリカの紛争もどうでも良いのだと思います。
        アジアの台湾や日本は、どう思われてるんでしょうね。

        4
    •  
    • 2023年 5月 01日

    去年のハリコフ~イジューム~リマンはウクライナの奇跡の大作戦が成功したわけじゃなくてドニエプル川西岸に取り残されたロシア軍の処理という争点に付随した必然的な反攻だからあれも台本も役も決まった戦いだったよ
    初期はロシアが舐めてたからそういうのもあっただろうけど今はもう両軍共に必死で戦ってるから敵を翻弄する奇跡の大作戦なんて無理だ

    17
    • ワイヤレスTNTN
    • 2023年 5月 01日

    ウ軍は熟練兵の損耗が激しいしロ軍は精鋭部隊ほとんど消えてるし
    互いに兵士の練度が落ちてきてるからどっかで通常考えられない大ポカ起きたりするんじゃねえかと思ってるだ

    あとワグナーが影響力を増大させて勝手なことやり始めて硬直した戦線に悪い意味で大きな変化ももたらす気がしないでもない(スポーツ観戦者並の感想)

    10
    • 折口
    • 2023年 5月 01日

    米欧の支援がロハじゃないという共通認識は米欧・ウクライナ双方にあると思いますが、投資対効果における効果って何なんでしょうね。米や東欧ならロシアの軍事政治的な存在感の抑制、欧州なら経済レベルでの対ロシア関係の正常化を許す程度の結末など支援国ごとに違うと思いますが、各国の思惑の総体がウクライナによる迅速な大戦果になるかというと…。もちろん、何もしなくても良いという事にはならないと思いますが、国際社会としてウクライナに締め切りを提示するような向きがあるとも思えないんですよね。

    というか、一応列挙はしましたが国際社会は戦略目標があってウクライナを支援している訳じゃないですからね。侵略をうけてる国を助けてるのが第一義で、その結果何かを実現しようとかいう思惑をあんまり意識しないほうがいいと思うんですよね(そういう深謀遠慮が存在しないとは思わないですが)。中国もそうで、これが中国によるユーラシア大陸支配計画の一手だとか、中南海がそんな遠大な戦略を練ってるとはあんまり思えないです。一帯一路構想しかり、中国の外構安保戦略の立案能力が迅速かつ臨機応変だった試しはない訳で、ビスマルクのようなブレーンがどこにでも居る前提で国際政治を考えると話が其れていくのではと思いました。

    12
      • nachteule
      • 2023年 5月 01日

       投資対効果なんて単純に言えばコスパの話でしかないが、目先の分かりやすい事や将来的とか見えづらい物があるのは間違いない。

       単純に戦車潰すにしても、ジャベリン・GMLRS・エクスカリバー・ウォーメイト・NLAW・AT-4・クアッドコプター+爆弾・単純な対戦車地雷どれで破壊するかでコスパや供給のし易さは変わってくるので如何に支援国の戦力を削らず製造や輸送等含め供給しやすく価格が安い兵器で敵戦力を潰せるかってのはそれなりに重要なファクター。
       お金だって支援国が自国に使えるはずだったお金を放出している訳で国が傾くほど無限に湧く物じゃ無い。現状1/10の榴弾消費で国土を徐々に奪還出来る、燃料消費を抑えて戦争を有利に進められる。後方の燃料・弾薬を低コストな兵器で消滅させる。ロシアの電子戦能力を効率よく無効化してGPS誘導や妨害に脆弱な装備を有効に使うとか、善処するのは侵略されたとしても支援をして貰っている国の義務だとは思うけどね。支援に胡座かいているように映るなら最終的にどうなるか何て誰も分からない。

       すごく分かりやすい効果なら、現状ウクライナに渡した戦力と将来的に合流予定の戦力で国土を奪還するになると思う。進捗が見られず国土奪還が微々たる物であるなら燃料弾薬の消費が少ない状態で確定させないまま38度線のような分割占領ラインとして存在させウクライナに対ロシアの防壁となって貰う事でも効果を感じる国はいるだろう。EU等が将来的な対ロシア防衛費の低減や国民の被害が無くなる方向に行くならば長期的に見て支払って額以上のメリットを享受出来る。

       弱体化したロシアがソ連崩壊時のように兵器の投げ売りをしたように資源の投げ売りして何とか外貨を稼ぎ軍備に重点を置くお金も無く国家を辛うじて維持する可能性。

       ロシア兵器に対する評価や生産基盤の低下により兵器輸出のトッププレイヤーからの脱落。

       ロシアの通常戦力低下による国際影響力の低下、それに伴う同盟国の弱体化。ロシアを除く主要国の影響力増加。

       ロシアリスクによる他国からロシアへの投資分がリスクの低い国へと流れる、ロシア自国資金の海外流出促進。

       
       何にしてもロシアがどんな形でアレ痛い目を見るのが効果。

      2
    • 八面体
    • 2023年 5月 01日

    Armchair warriorは日本語だとネット軍師かな?
    そうじゃない人の方が少なそうだけど

    長引くならインフラに反撃しないと
    砲弾の物量差で押し切られそう

    12
      • 匿名
      • 2023年 5月 01日

      各種メディアの情報を元に市井の民が戦争行為や戦略を語る行為をArmchair General と呼ぶのは割と早くからある様なので(WW2の頃にはすでに)、Armchair warrior だと井戸端指揮官という意味になるのか、監督ではなくプレイヤー的な井戸端兵士という意味なのか…

      2
        • M774A6
        • 2023年 5月 01日

        西部戦線異状なし(原作1928年、映画公開1930年)でも、休暇で故郷に帰った兵士があそこを攻めろここを攻めろと言う市民にうんざりして休暇を切り上げて戦線に舞い戻る描写がありますね。

        2
      • 匿名
      • 2023年 5月 01日

      思えば、例の機密情報を漏らした米の軍関係者も Armchair Warrior 達を前に「本物の関係者」としてマウントを取りたくてヤラかしたんでしょうねぇ…🙄

      6
    • 名無し太郎
    • 2023年 5月 01日

    なんとなく反攻作戦は、しばらくの間は行われないんじゃないかと思えてきた。こんなふうに情報が漏れ続けるのが、そもそも変だし。
    制空権が取れないのに大規模な地上作戦を実行しても、共倒れに終るだろう。仮に強引に領土の奪還は成し遂げて形の上で勝利としても、貴重な戦力を失ってしまうので後が続かない。

    もし実行されるとしたら、バフムートかクレミンナ辺りでロシア軍の補給路を断つための作戦じゃないだろうか?大規模な領土の奪還作戦は、アメリカが方向転換して戦闘機を送らない限りは、行わないような気がする。
    というか無理だろう。あらゆる軍事作戦は制空権の傘の下で行なうのが、現代戦の常識なのだから。そもそも戦車が上からの攻撃に弱いことは、アメリカも知っているはず。

    このままジワジワとロシア軍の戦力を削り続け、全方位で少しづつ領土を奪還していく作戦を取るのではないかと思う。

    6
      • 58式素人
      • 2023年 5月 01日

      補給路を断つのは常道ですしね。
      ロシアの補給は鉄道依存とはよく知られていますし。
      スバトヴォ付近とクリミアの橋でしょうか。
      両方ともどうにかできれば、ウクライナのロシア軍は
      自壊していくような気もします。

      3
    • トブルク
    • 2023年 5月 01日

    最初の反攻作戦は、新規編成部隊の実戦テスト的な短期間で限定的なものになるじゃないですかね。
    いきなり全力モードの作戦は危険すぎますし。
    ロシア軍にウクライナ軍の攻勢戦術を予習させることになるデメリットもありますが、どのみち広大な被占領地を奪回するには何度も攻勢に出ないといけないわけで、先を見据えた戦い方が必要かと。
    個人的には戦局を大きく動かすにはドニエプル川渡河作戦しかないよような気がしますが、密かに準備するにしてもかなり時間がかかる話なので、それまでは戦力の消耗を避けつつ小さな成果を積み上げていくだけで十分だと思います。

    4
    • TKT
    • 2023年 5月 01日

    まあこのウクライナ軍の反攻作戦が難しい、予想できる、というのは逆にいえば、すでにロシア軍にとってはウクライナ軍がどこに来てもすぐに阻止はできそうという話です。

    ウクライナ軍は榴弾砲の砲弾が足りない、戦闘機が足りない、地対空誘導弾が足りない、新しく入った兵士の訓練や経験も足りない、ということで、ウクライナ軍、ウクライナ兵が演じることができるのは今やほとんど
    「斬られ役」
    「やられ役」
    でしかありません。イギリスが供与したチェレンジャー2戦車もそうなるかもしれません。

    イギリスが供与したチャレンジャー2戦車もまた割り当てられた配役や、台本があるのかもしれませんが、それは一体どういう役でしょうか?

    2
      • そうですね
      • 2023年 5月 01日

      本当にそうですね。
      ロシア軍も兵器は足りない、士気も足りない、訓練も不足している上に装備も足りない。
      この愚か極まる侵略戦争に駆り出されたロシアの人民の役割は、
      「撃たれ役」
      「嫌われ役」
      でしかありません。
      正義が微塵も無いこの戦争で死ぬと言うのは、どれ程つまらない事でしょうか?

      私の義理の母がロシア人ですので、今回の侵略戦争には心を痛めています(縁者で既に戦死した方もいます)。

      義理の母は、家族を愛する本当に美しい人です。
      厳しいだけの家で育った私にとって、こんな良い人がいるのかと思うことがしばしばあります。
      ロシア人全体が悪いのでは無く、一部の人が悪に振り切っていることは、知ってほしいですよね。

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