正体不明の無人航空機(UAV)がパキスタンとの国境に近いインド空軍基地を攻撃、施設に軽微な損傷と2名の負傷者を出したことを重く受け止めたインドはアンチドローンシステム導入に動き出した。
参考:Air Force To Buy 10 Anti-Drone Systems From Indian Vendors
参考:Israel’s Elta Delivering Counter-Drone Systems to ‘South Asian’ Country
アンチドローンシステムの導入に本腰を入れ始めたインド、ジャンムー基地への攻撃で完全に目が覚めた?
パキスタンとの国境から約14kmの地点にあるインド空軍のジャンムー基地は先月27日、航空機格納庫付近で突然2回の爆発が発生(午前1時37分と42分)して施設への軽微な損傷と2名の負傷者が発生した。
この事件を調査しているインド当局はジャンムー基地や周辺地域に設置されている監視カメラの映像を調べた結果、レーダーの探知を避けるため低空から侵入してきたマルチコプタータイプのドローン2機(機種不明)がジャンムー基地のエプロンに駐機してあったMi-17や管制塔を狙って約2kgの爆発物を投下、攻撃を終えたドローンは国境を越えてパキスタン側の出発地点に戻ったか別の場所に移動した可能性が高い(パキスタン領内で活動するテログループによる犯行が最も有力視されている)と見られており、UAVによる攻撃を初めて受けたインドでは大きなショックを受けている。
特にインドのショックを増大させたのは事件後「4日間連続」で正体不明のUAVがジャンムー基地周辺の上空を飛んでいたと報告された点で、正体不明のUAVはジャンムー市内上空で確認されているため恐らく目視による警戒でUAVを発見したという意味だ。
つまり小型で低空から侵入してくるドローンを探知したり無力化するためのアンチドローンシステム(高度が低く速度も遅い低RCSの物体がドローンなのか自然界の何かなのかを識別可能なアルゴリズムを搭載したシステム)をインド軍は保有していないため、人口密集地帯に侵入を許した後でなければ正体不明のUAVを認識できないという意味で「どこから侵入してきたのか?」などは恐らく分かっていないだろう。
今回の事件を受けて尻に火がついた政府や軍は素早い対応に出ており、イスラエルのエルタ・システムズが開発したアンチドローンシステム「ドローンガード/DroneGuard」を数十基(数千万ドル規模)緊急調達した可能性(輸出先は南アジアとしか発表されていないがインド輸出が最も有力)が浮上、さらに国内企業からアンチドローンシステムを調達するためのRFI(情報提供依頼書)を発行して契約締結後1年以内のシステム引き渡しを要求している。
インドが緊急調達した可能性が高いドローンガードは小型で低RCSのUAVを最大5km~6km先で検出、制御通信を特定して妨害を行い無力化(ソフトキル)することが出来るアンチドローンシステムで、特に低コストの商業用ドローンに対して効果が高く今回のように商業用ドローンの改造機を使用した攻撃を防ぐだけなら十分な効果が見込めるはずだ。
補足:ドローンガードは外部からの制御を必要としない自律性を備えたUAVやGPS以外のナビゲーションシステムで作動するタイプを無力化するのに必要なハードキルに対応していないため、軍事用途の高度なUAVを無力化できるのかは不明
国内調達を想定したアンチドローンシステムに関しては全く製品の情報がないので何とも言えないが、海外製のアンチドローンシステムで当面の脅威を防ぎつつ将来的には国産のアンチドローンシステムに切り替えるつもりなのだろう。
このようにUAV(低空を飛行するマルチコプタータイプ)を使用した直接攻撃の脅威を認識していても対策を後回しにしていたインドは今回の件で「完全に目が覚めた」と可能性が高く、今後どのようなアンチドローン対策を講じてくるのか注視していきたい。
関連記事:高まるアンチドローンシステムの必要性、無人機がレーダー探知をすり抜けインド軍基地を攻撃
関連記事:韓国、RCS値0.01㎡未満のドローンを8km先で検出できるアンチドローンシステムを開発
※アイキャッチ画像の出典:ELTA Systems Ltd. ドローンガード
仮に侵入してきてたのがイスラエル由来技術のドローンで、防衛システムもまたイスラエルから導入とかなると、もはや陰謀論の領域だね
本文にもありますが、市販ドローンの改造機なのでイスラエルの軍事ドローン技術との関連は薄いでしょう。
「事実は小説より奇なり」とはよく言いますけど
実際に奇妙な事はあり得ると気を付けるべきことなんですね
完全に目が覚めたインド
国産アンチドローンシステム開発に舵を取るのだが
インド時空という強敵が待ち構えているのだった
4000年前と同じ原理を続けてる超時空国家インド
同じく4000年を誇る中華とは長い長い争いになりそうだしな
日米豪露「もっと争え」
また出費が・・・・、ヴィクラント就役が遠のくよ(-_-;)
災害と同じで、いったん実被害が出れば対策予算は大手を振って要求して付き易いからね
・・・その費用をこっそりヴィクラントへ転用しよう
武力紛争している国は、緊張感が違うね
今更だけどオリンピックを控えた日本にも必要な気がしてきた
だよね。
やるかやらないかばかりが注目されてて、
テロ対策が抜けてました、というのじゃ困るね
最近のドローンは、人相をインプットしておけば自立的にロックオンして攻撃するらしいじゃん
米大統領はこないけど、要人が害されたら日本の面目丸つぶれだ。
さすがに東京五輪で大規模なドローン警備の導入はもう遅いでしょうね
ただ警察は既に警備用ドローンは持ってますし、無観客開催となるとテレビ放映が主に
なるので、官民でドローンの活用はある程度はされるでしょうけど、ドローンの急激な
発達もここ何年かなんで、もともと東京五輪には間に合ってない感じです
むしろ来年の北京冬季五輪の方が、あっちは規制も緩いですし、中華ドローンは市場を
席巻してますから、大々的に使われそうで、北京の方がドローン五輪になるかもしれません
あとは規制問題ですね
日本は悪名高い?ドローン規制でがんじがらめにしてしまったので、特に都心部、市街地
の空に何かを飛ばそうとしたら、1機単位で大変な労力が必要です、これも一時期盛り上が
った日本のドローン市場を一気に萎ませてしまった原因です
(ここの説明が分かり易いかと、これ全部クリアしないとダメ)
リンク
一応警察がオリンピック警備でドローン妨害用の機材を調達してるらしい
リンク
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なら日本も少し派手なドローンテロの一つや二つ起きれば目が覚めるかな。
やるなよ、やるなよ、絶ーっ対にやるなよ。
既に起きてるだろアホか
それで国内のドローン規制が進んだのにそれをもって日本はドローン後進国だと貶すんだからさらにアホ丸出しだわ
別にやりたきゃどうぞ?速攻で購入先から身元割られて逮捕一直線だよ
この国の行政、なにごとも極端ですから、加減ってもんがほぼ無いので・・
今回の土砂崩れだって、今度は大規模ソーラー事業が煽り食らって萎みそうな勢い
(そりゃ、有効活用度が低くて、陽当たりの良い斜面はソーラ活用したいでしょうに、規制でダメになるかも)
ソーラー規制、良いと思いますよ。
ソーラーって電力は不安定ですし、結局は他の電力に依存してるんですわ。
工場や住宅の暑いときの冷房用電力ならまだしも、売電は環境に悪い(笑
オウム事件後に知れたのは、公安は国民の知らない間に先回りして動いていたということ、そのくせテロを止められなかったのは疑問も残るが。それが秘密警察の本領なんだろう、今もどこかで動いてるんだろうけど