ポーランドのブラスザック国防相は韓国に「180輌のK2を急いで作って欲しい」と要請したと報じられており、MiG-29のウクライナ提供を実行に移すため代替戦力としてFA-50の調達も打診したらしい。
参考:폴란드, 3조원대 국산 전차 K2 180대 구매 요청
参考:폴란드, 2조원대 국산 FA-50 48대 구매 타진..KAI 수출전담팀 신설
ポーランド国防省の報道官も「多くの関心を集めている韓国からの装備調達について間もなく正確な情報を提供する」と述べている
ポーランドは軍の在庫から多くの武器をウクライナに提供したため在庫を埋め戻す必要があり、4月末に発効した新国防法(祖国の防衛に関する新法)に基づき軍のサイズを早急に2倍(14万人→30万人)へ拡張しなければならず、緊急的なロシアの脅威に対応するため次期主力戦車調達計画「ウルフ・プログラム」を前倒しすることを決定、ブラスザック国防相は韓国に「180輌のK2を急いで作って欲しい」と要請したらしい。

出典:대한민국 국군 / CC BY-SA 2.0
ウクライナで戦争が始まったことや230輌のT-72をウクライナに提供したのはポーランドにとってイレギュラーな要素だが、次期主力戦車調達計画「ウルフ・プログラム」自体は数年前から水面下で動いており、政府間によるK2導入交渉も半年前から始められているのが確認されているので、今回の要請は「当初計画の調達量を大幅に引き上げたものだ」と韓国メディアは報じている。
補足:情報公開が義務付けられている韓国の防衛事業庁は公開できる範囲でポーランド政府との交渉内容(今年2月の交渉)を文書で公開しており、両国はポーランドにK2の製造拠点を整備して共同で海外輸出を進める考えや、装備品の研究開発でも相当突っ込んだ協力を行う案を話し合っている。韓国側の欧州進出とポーランド側の防衛産業活性化に関する利害が見事に一致した格好だ。
ポーランドがオリジナルのK2を調達するのか、ウルフ・プログラムに現代ロテムが提案していたK2PLを調達するのか明確に言及されていないが、ポーランド当局は「通常10ヶ月以上かかる設計・評価作業を急いで欲しい」と韓国側に要請しているのでK2PLを180輌調達(輸出額は3兆ウォン規模/約3,160億円)するつもりなのだろう。
Polska delegacja podczas wizyty w fabryce KAI – Korea Aerospace Industries, zapoznała się z ofertą koncernu, który specjalizuje się w produkcji samolotów i śmigłowców. pic.twitter.com/XbsxLAlbck
— Ministerstwo Obrony Narodowej 🇵🇱 (@MON_GOV_PL) May 31, 2022
さらにポーランドはMiG-29のウクライナ提供を実行に移すため代替戦力の確保に動いており「韓国にFA-50の調達(48機規模/M-346FAと競合)を打診している」とも報じられている。
ポーランド国防省の報道官も「多くの関心を集めている韓国からの装備調達について間もなく正確な情報を提供する」と述べているので、どうやら韓国メディアの報じている内容は真実に近いのかもしれない。
Szanowni Państwo, w związku z licznymi komentarzami dot. planów pozyskania sprzętu wojskowego dla 🇵🇱 z kierunku koreańskiego🇰🇷 proszę o trochę cierpliwości. W niedługim czasie podamy informacje, co konkretnie będzie przedmiotem negocjacji wraz z uzasadnieniem danego wyboru.
— Krzysztof Płatek (@krzysztof_atek) June 2, 2022
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※アイキャッチ画像の出典:Norsk hær K2NO
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ポーランドにしてみれば、今回の韓国大統領選挙結果は吉になるのかな?
文とその後継者なら適当に言葉濁して、ロシアとポーランドどちらからも不満受けたと思うが
新政権はこの報道に対してどんな反応を示すだろうか
すげえ、の一言に尽きる・・・
長い時間と金をかけて防衛装備の売り込みを図ってきた韓国の努力が実ったというべきか。棚からぼた餅というわけでもなく前々からあった話なんだもんね。
韓国は日本のネットでバカにされていた10年以上前から地道に販路開拓と身の丈に合った技術の蓄積をしてきましたからね(自国の兵器導入プロセスは身の丈にあっているとは言い難いが)。
経済規模や米中板挟みで北と停戦中と言う環境から見るに妥当だと思うけどなぁ
戦闘機はF-16じゃないんか。
ロシア相手にFA-50が通用するのだろうか?
F-16売ってくれとアメリカに要請したけどロシアを刺激するという理由で許可されなかった
f-35の契約をしてるんだからそれはないでしょ。
しかしすでにm-346も買っていてるようで、もろ被りするが何機種運用するつもりなのやら。
日本に足りない部分をまざまざと見せられていると思う。
成約にかける熱意もちがう。
その熱意の違いはどこから来るのかというと、「死の商人」呼ばわりされる事を未だに気に掛ける防衛関連企業の心情がある(企業のHP見れば防衛装備品部門の扱いが一目瞭然)。
じゃあなぜそこまで世間の目を気にしているのかというと、世間が無理解だからに尽きる。
国防に関してここまで無関心でいながら平和を謳歌できたのはある意味で幸せかもしれないが、そのツケがこの10年で一気に払わされようとしている気がしてならない。
逆に良く考えれば、そこさえ克服すればいい方に歯車が回るわずかな希望もある。10年前は存在感の無かった、バトルプルーフもほぼ無かった韓国の今を見れば。
日本の防衛装備品輸出の最大の障害は、なによりも政府と自衛隊の無理解と消極性、秘密主義と説明不足であり、
それを世間の無理解による企業の姿勢の責任にすり替えてしまうのはちょっとおかしいと思います
日本企業による自社製の兵器開発や輸出の可能性について
政府と自衛隊が許可も協力も情報公開もしない、(このブログの※欄でもよく見かけるような)頭から無理だと否定して検討も説明もしない方針を半世紀以上も続けていれば
情報を持たない国民が世間の無理解という形で、政府、自衛隊の兵器開発、輸出に関する消極性と秘密主義を支持してしまうのは当然の結果ですし
その中で、日本の企業側に自由に積極的に動け熱意を見せろアピールしろと言うのはやはり無理があったわけです
韓国の兵器輸出が今こうして成功を収めつつあるのは、企業側の努力もそうですが
何よりも、政府と軍を挙げた協力と後押しと情報公開と、それら公開された情報に対する国民の支持があったからこそなのである事は明らかなのですし
おっしゃっていることは基本的に同意で、世間の無理解の要因というか、負のスパイラルの輪の中に政府の本質的な議論を避ける姿勢や防衛省のやる気の無い説明姿勢も含まれるという考えなのですが、いまいち伝わり切れませんでしたね。日本全体が企業に消極姿勢を強いているのであって、企業に責任を求めている主旨ではありません。
戦後、軍備に対する厭気感情の中で、政府は国民や野党の突き上げを食らいかねない事は先送りにし、よって防衛庁も公に説明をする機会も少なく最低限の情報で済まそうとし、それによってさらに国民の無関心と無理解が進んでいったというのが私の基本的考えです。
そして民主主義である以上は政府の在り方は国民の写し鏡なので、やはり一人一人が関心をもつ必要があります。昔以上に情報の入手が容易である現在は、尚更個人の関心の重要性が大きいと思います。
安全保障についての議論を国民を促す、広く知らしめるマスメディアが殆ど存在しなかったというのも大きかったでしょうね。
ウクライナ以前ではまともな軍事専門家が出ることは稀でしたし。防衛研究所の方が出てるなんて今までからすると、逆に異常なくらいですらからね。
軍靴が〜で自衛隊批判一辺倒だったのが懐かしく感じます。
本来、自分や家族の命に直結する安保は広く語られるべき話題だったんですけどねえ。
K2はもう協議とかの段階じゃなくて採用確定なんですね。素直に羨ましい。日本もいきなり10式売れとか無茶は言いませんけど何がしか売れるようになって欲しいですねえ。
現状では、10式の次の戦車は国産開発なんて到底出来ないでしょう
防衛省が望んでも採算面の点で企業側から忌避されると思います
日本経済の地盤沈下が進むに連れ、戦車以外の装備も新規開発のハードルはどんどん上がっていくでしょうね…
日本は結局武器輸出はしていないのと同じ状態なので、法改正待ちですね。ヨーロッパの感覚だとK2も防御に問題あるみたいですけどね、そこで現地化(K2PL)で対応です、日本が輸出する時にはそれがヒントになると思いますよ。
ドイツではKE2020NEOという新しい徹甲弾の開発計画も進んでいます
リンク
オタクちゃんK2解説動画
リンク
日本も水陸両用装甲車のついでに10式近代化改修出来ると良いのですけど・・
10式では小さすぎるというし、90式原型にして何かできないもんですかね
さすがに部品が手に入らないか
180両のK2はオリジナルのK2を先に導入するという話ではないだろうか
少し前の話では現代ロテムが頑張れば二年でK2PLの試作車両を完成させるという話だったはず。そこから試験や生産体制を整えるまで、どんなに急いでも数年かかる事を加味すると、急いで生産を始められるのはオリジナルのK2の方だろう
ところで朝鮮半島の地形に最適化されたオリジナルK2は、K2PLが生産され始めたらどうするのだろうか?
韓国かスカンジナビア半島の諸国に中古で売るか……。
PL規格に近づける改造を将来施すとか?
T-72Mのような保管車両にはしないでしょうし
確か、並行でM1系統の導入話しもありましたよね?
急ぎの分は、M1系統の導入で対応する目論見だと思っています。
これは戦車だけの輸出に留まるものでもないだろう。
オフセットで何が挙がるかはわからないが、仮に噂される鉄道システムとなれば、旧ワルシャワ機構国の中心国であるポーランドを押さえれば、
周辺の東欧諸国を制するといっても過言ではない。
例にあげた鉄道に限らず、東欧においては元々中国メーカーが台頭し始めていたところだったが、ウクライナにおける戦争により、中国とある程度距離をとろうとするであろうことは想像に難くなく、その代わりとして韓国に白羽の矢が立つ可能性は十分にありえる。
少なくとも、韓国がイニシアチブを取り始めているのは間違いない。
東欧が、韓国製工業製品の一大消費地になり得る土台が出来始めているのかもしれない。
リスクを負うことを極端に恐れ、行動しないことをいつしか美徳であるかのように振る舞う日本では出来ない芸当
リスクに対するリターンを正しく天秤にかけ行動し、その成果を得ることに成功しつつある韓国は、称賛する他無い
韓国のくせに生意気だよな。やる気出さない日本企業も
あームカつく
本来なら、こういう緊急のリクエストには、
連合国の兵器廠(WW2の時はこう呼ばれた)たる米国の仕事と思う。
M1A2又はM1PL(仮称)でしょう。
主機と主砲が問題なら、GDLSとポーランドにディーゼル主機への
換装を認めれば良いのではと思う。主砲は急ぎなら後で換装も可かと。
K2は、そもそもK2PLとはほぼ別物と思える。
急ぐあまり手を出すべきでは無いように思える。
Mig29とFA50は比較対象では無いと思う。
時間がなければ、ニュークリアシェアリングの交渉をした方が良いと思う。
表面な部分で判断するんじゃなくて、ポーランドが何を求めているかを理解すればK2を選択したことに納得できると思うよ。
ポーランドのウルフプログラムについて書いた管理人さんの過去記事を読めば、大凡ポーランドが何を求めてるのか理解できるよ。
こう言っちゃなんだけどFA–−0は辞めといた方が….
YouTubeの見すぎじゃない?
そういう意味じゃなくてこれからポーランドはF35を購入するからFA–50じゃ練習機になるか?って話。
それはアメリカの次期練習機の決定によるでしょう。
T-7Aとは異なる高度な練習機に、T-50が選ばれれば、その懸念は解消されるでしょう。
FA-50についてはロッキードからやめろと言われたにも関わらず強行製作した、T-50練習機の亜種の軽攻撃機だと認識しているので、Mig-29の代替と言われると何がどうしてそうなる?としか思えないですね…。
多分、我々の認識が間違ってるでしょう。
我々のような素人が正しくてプロの軍人の判断が間違っているというのはあり得ないので、、、
しかし現実の世界では、そのプロが選択したはずの兵器が結果として失敗な例が無数にある
これはどう説明できるのか
すでにM-346を買っているのだからFA-50を導入しても意味がないと思うんだが、F-16(今から注文したとして)やF-35の納期がまだまだ先だから戦力の穴埋め目的とか?
KAYABAが防衛産業からの撤退を発表しました。戦前の萱場式カタパルトを作っていた名門企業であり、現在はC2輸送機のブレーキを製造していますが、今後の部品調達に支障が出る可能性が出てきました。防衛省のお偉方に言いたい。日本の僅かな技術の漏洩を恐れ、世界市場に出ないことはメーカーに負担となり、防衛産業から撤退すればそのノウハウがなくなります。守るべきは日本の技術力であり、メーカーをもっと大切に扱わないといけない。小さなプライドを捨て積極的に輸出市場に参入し数をこなさないとメーカーのノウハウそのものが無くなり、世界水準に追いつけなくなります。防衛産業は防衛省だけで成り立っているわけではない事を肝に銘じて、最先端の装備もどんどん売り込みしなければいけないんではないでしょうか。
残念なことです。
創業者の萱場氏は” 目の良い” 方だったと思っています。
色々あって採用はされませんでしたが、
戦前から首都防衛の要撃戦闘機なども提案されていました。
コンセプトは終戦間際に作られたMe163コメートのコピーと
似た無尾翼機でした。主機はラムジェット+RATOでしたね。
日本軍人の一部は、” 戦士” では無く” 唯の官僚” と判ります。
なんにせよ、実力のあるメーカーが撤退するのは大変断念です。