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無人航空機に関する実戦データ入手が狙い? 日本がアゼルバイジャンとの軍事協力を推進

アゼルバイジャンの国営メディアは14日、日本とアゼルバイジャンが軍事協力について話し合ったと報じている。

参考:Azerbaijan, Japan discuss military cooperation

日本がアゼルバイジャンと軍事協力を推進、狙いはアゼルバイジャン軍もつ無人航空機の実戦経験やノウハウか?

元経済産業省の官僚でアゼルバイジャン駐在大使を務める和田淳一氏はハサノフ国防相と会談を行い、両国の協力関係や相互信頼強化について話し合いが行われた。その中で和田大使は「日本とアゼルバイジャンと関係、特に軍事分野における両国の協力を発展させるために努力する」と協調したと報じられており、和田大使とハサノフ国防相は両国間の軍事協力を発展させるための方策や相互利益について意見交換が行われたと国営メディアは伝えている。

なぜ日本がアゼルバイジャンとの軍事協力を強力に打ち出してきたのかは謎だが、ナゴルノ・カラバフ紛争でアゼルバイジャン軍が使用した無人航空機(UAV)の情報やノウハウを得るための動きなのかもしれない。

アゼルバイジャン軍はトルコやイスラエルから多種多様な無人航空機(小型の徘徊型UAVや大型で中高度を飛行する偵察・監視型UAVなど)を導入して運用しており、昨年勃発したアルメニアとの大規模な紛争(ナゴルノ・カラバフ紛争)ではUAVを使用した大規模な航空攻撃を実施した経験をもっているため、UAV対策に本腰を入れ始めた日本からするとアゼルバイジャン軍もつ実戦経験やデータ、UAVの運用に関するノウハウは是が非でも入手しておきたいところだろう。

もし管理人の推測通りなら日本も「無人航空機が戦場でどのような役割を果たしたのか?」について積極的に情報収集を進めているのかもしれない。

勿論、日本の外務省やアゼルバイジャン日本大使館から何の発表(ハサノフ国防相と会談を行なったことすら非発表)もないので本当の狙いは不明だが、個人的にはそうであって欲しいと思っている。

関連記事:日本が小型UAVを迎撃するためにレーザー兵器開発、実用化は2025年以降
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※アイキャッチ画像の出典:Savunma Sanayii Başkanlığı トルコの無人航空機「バイラクタルTB2」

空母の守りは? 英国、統合電気推進を採用した45型駆逐艦の早期退役を計画前のページ

ドイツ、ナゴルノ・カラバフ紛争でのUAV活躍を受けて防空体制を再検討か次のページ

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コメント

    • 匿名
    • 2021年 1月 15日

    国営メディアが飛ばし記事を配信したとも思えないのだが…余りにも唐突なので、裏で一体何があったんだと勘繰りたくなるな
    日本側はその気が無かったのに、アゼルバイジャン側が勝手に言っただけだったりしたら笑うけど

    18
    • 匿名
    • 2021年 1月 15日

    どちらかに肩入れするのは良くないが、確かに欲しい情報ではあるな

    37
    • 匿名
    • 2021年 1月 15日

    >なぜ日本がアゼルバイジャンとの軍事協力を強力に打ち出してきたのかは謎だが

    日本はアゼルバイジャンへの経済支援を昔からずっっとやってきたんや
    それを知らん人はコレを見て謎なんて言葉が出るけど、アゼルバイジャンと日本はかなり深い繋がりがあるからその伝手を頼ったんよ

    44
      • 匿名
      • 2021年 1月 15日

      バクー油田の権益の一部を国際石油開発帝石と伊藤忠が持っていて、一番の経済援助国ですね。

      38
      • 匿名
      • 2021年 1月 15日

      戦争起こった時においおい邦人結構いるのに勘弁してくれ的な意見があったね
      上手いこと渡りつけて情報収集できたら嬉しいこっちゃ

      14
      • 匿名
      • 2021年 1月 16日

      そういう事情があったにしても軍事協力に関する話をアメリカでもEUでも近所でもないところとお話するなんて意外

      1
      • 匿名
      • 2021年 1月 17日

      リンク

      知らなかった。

    • 匿名
    • 2021年 1月 15日

    略歴見た程度だが、安全保障分野や航空機・無人機分野の経験なさそうだしな。
    ハサノフ国防相は外務相兼任してないし
    同じ日にイランの大使とも会談しているから、内容がごっちゃになったのかと思ったが
    記事内容はかなり異なっているし、アゼルバイジャン国防省も同じ内容配信しているし
    防衛駐在官もいないようだし、まだよくわからないな

    6
    • 匿名
    • 2021年 1月 15日

    HPMやレーザーを始め対ドローン兵器の開発はかなり強力に推進してるだし

    5
    • 匿名
    • 2021年 1月 15日

    経済支援での繋がりはあるにしても唐突過ぎて、判断できない。
    カラバフ紛争の情報をという事なのか、或いは装備移転や輸出に関わる話なのかもしれない。
    少なくとも良好で双方に実りのあるモノであれば良いね。
    正直言って安全保障分野で、それ程重視するべき国家と思っていなかったので、アゼルバイジャン側からそういった話が出てくるのが意外。

    19
    • 匿名
    • 2021年 1月 15日

    日本にしてはあまりに手が早すぎる気がする。
    もちろん情報収集を真面目に取り組んでいるならそれに越した事はないんだが…。
    とはいえ大陸の地上戦の情報が中国と海洋で対峙する日本の現環境にどれほど寄与するのか不明だし、こんな根回ししてまで情報獲得に動こうとする組織が政府にあるとはやっぱり思えない。
    身動きとれない米国に頼まれでもしたか?

    12
      • 匿名
      • 2021年 1月 15日

      情報収集はよくやってないかい?よくPDFにまとめてるけど。
      動くのに客観的データとか統計データが重要なので、興味があるのは政府がすぐ話を聞くような。
      トルコはいないことになってるから、トルコへの米の制裁は関係ないのかってとが気になるが。

      5
    • 匿名
    • 2021年 1月 15日

    実戦データが取れるなら、日本からすると見返りに経済援助を求められてもデータの方が価値があるように思えます。
    トルコからも情報を引き出すくらいの老獪さを持ってもいいと思うんですよ。

    16
      • 匿名
      • 2021年 1月 17日

      不安なのは日本経由で第三国にデータが流れないかって事かな。
      今の外相が信頼なさ過ぎて。

      4
    • 匿名
    • 2021年 1月 15日

    まぁ普通に情報収集してるだけでしょ。
    親日国だからこそ相手国メディアで日本の動きとして報道されただけで。
    特にそこまで価値のある話とも思わない。。

    2
      • 匿名
      • 2021年 1月 16日

      アゼルのほうが喜んでる
      勝利したとはいえ戦争による解決を選んだことは、いわゆる下手だから、日本側からの接触で、日本はアゼルに肯定的なんだと知らしめたいわけで
      別にこちらに損は生じないけど、訳ありの相手と関わるといつの間にか利用されてしまうのはよくあることですから、軽く注意はしとかないとね

      4
    • 新・にわかミリオタ
    • 2021年 1月 15日

    実践データをいただけないかな。
    もちろん経済援助コミコミで・・・

    13
      • 匿名
      • 2021年 1月 18日

      見返りのある経済援助なら歓迎ですねえ。

      2
    • にわかミリオタ
    • 2021年 1月 15日

    研究用に機材導入するのかな。てかアゼルバイジャンて国産のUAVあるんですかね?

    2
      • 匿名
      • 2021年 1月 16日

      ない
      ただ石油やガスを売ってお金はあるので友好国(トルコ・イスラエル)から最新型をバンバン買い付けてる

        • にわかミリオタ
        • 2021年 1月 16日

        オイルマネーですか……こんご石油需要が下がると稼げなくなりそうですが。ガスの需要はどうなんですかね。

    • 匿名
    • 2021年 1月 16日

    会談内容自体というより、会談をしたという事実があることがお互いに重要な会談で
    それを利用した、アゼルバイジャン政府による、日本を味方に付けたぞというプロパガンダニュースでしょ
    で、日本はあえてそれを否定も肯定もしない・・・という
    友好国同士の外交当局者が阿吽の呼吸でよくやるやつ

    日本当局としては当然、アゼルバイジャン政府によるこの報道と引き換えに
    何らかの便宜をはかってもらう利益を得てはいる筈だけど、基本は経済開発絡みの案件だと思うな
    国家にとって軍事データと引き換えにできるのは基本的に軍事的な支援だけであって
    経済援助と引き換えに軍事データを提供するなんて事は普通はしないから

    ただ、アゼルバイジャン側から、経済開発の援助だけじゃなくて、軍事技術開発の援助もして欲しいという要求はあったんだろうから
    という事は、逆に考えれば、近い将来に日本とアゼルバイジャンとの間に何らかの防衛装備品等の取引が決定した場合には
    その取引材料が・・・となる可能性はある

    8
      • 匿名
      • 2021年 1月 17日

      取引があるなら、宇宙産業かなぁ。
      というか大使館の公式発表で宇宙開発協力に前向き+先の紛争で衛星の重要さを再認識したと書いてあったし、日本の戦略とも嚙み合いそうだし。

    • 匿名
    • 2021年 1月 16日

    実戦を経て仕様的にも調達的にも「ほぼ国産」のUAVが欲しくなったアゼルバイジャンが
    潜在的な技術と意欲はあるが実戦経験も仕様決定力も売り物もない日本に目を付けて(※)
    共同開発あるいは技術協力をもち掛けた…なんてのが理想というか願望に近い妄想なんだが、
    バリバリの紛争当時国への攻撃型UAV、は技術協力でも難しいだろうなぁ。

    ※輸出実績のある国に頼むと「多少の仕様変更はしてやるからウチの買えや」ってなっちゃうからね。

    4
      • 匿名
      • 2021年 1月 16日

      ロシアの新しいコルベット艦はステルス形状で通常のレーダーとは異なるシステムを搭載してS-350とS-400を補助している様です、電波位置測定複合体と言う名称なのと探知距離75km程度なので受動式と思われます。このシステムへの対策が必要になるのでは?プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」のレーダーの搭載数が異常なので新装備なのでしょう。対レーダーミサイル対策済なので、アゼルバイジャンとしては新しいタイプのセンサーが必要なので協力要請してきたのでは?
      リンク
      以下引用
      >ロシア海軍の為に建造される2隻のプロジェクト20380コルベット~「ストローギー」と「リェチーヴイ」は、ユニークな電波位置測定複合体「ザスローン」を装備する。これは、水上、地上、海上、空中の目標を半径75キロメートルで探知できる。対空防衛システムには、最後の瞬間に目標を「照らす」レーダーが含まれる。
      これにより、潜在敵の航空機及びヘリコプターの飛行士は、対抗戦術~例えば対レーダーミサイルの使用~を選択する余地が無い。

      1
    • 匿名
    • 2021年 1月 16日

    なおアルメニアさんは・・・
    まあ資源ある国とない国どっちが重要かは考えるまでもないか(´・ω・`)

    4
      • 匿名
      • 2021年 1月 16日

      かつての米国議会でブイブイ言わせたアルメニア人のロビー活動とか今回の紛争では役に立たなくなったよね

    • 匿名
    • 2021年 1月 16日

    どう見てもアゼルに無人機の運用方法手取り足取り教えたのイスラエルなんで
    日本がホントに無人機について学びたい場合はイスラエルに訊くと思う

    1
    • 匿名
    • 2021年 1月 16日

    アルメニア・アゼル紛争は、領土問題に端を発し、トルコ、イランも関わる事案だから、
    日本は世界情勢の分析のために、アゼルから情報を取ろうとしているんでしょう。

    2
    • 匿名
    • 2021年 1月 16日

    平和憲法持ってる国同士だからな、問題ない(笑)

    6
    • 匿名
    • 2021年 1月 16日

    軍事情報ってのは別に兵器システムの戦訓に限らずむしろ平時からの紛争状況を指していうんだよ
    現地邦人保護の観点を考えりゃこの場で言う軍事情報が何なのかくらい想像つくだろうに

    2
    • 匿名
    • 2021年 1月 16日

    鈍足の日本がこんな手の早いことするとは
    思えないな

    1
    • HY
    • 2021年 1月 19日

     アゼルバイジャンのプロパガンダの可能性を予測。

    • 匿名
    • 2021年 1月 28日

    竹島や尖閣のことなど考えたらアゼルバイジャンは他人事じゃないからね
    そういう内容で近づいて色んな援助や協力と引き換えに少しでもノウハウや情報得なけりゃならん

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