ロシア側の情報源は「バフムート周辺の天候が悪化して野外の移動が困難になるため、ウクライナ軍参謀本部は市内から予備役部隊と装備の撤退を開始した」と主張、この情報が真実かどうかは検証不可能なので今のところ噂レベルの話だ。
参考:Резидент
本当に撤退が開始されているのなら数日以内に何らかの動きが観測されるだろう
露ワグナーはバフムート周辺のサッコ・イ・ヴァンテッティに続きミコライフカを占領したと主張(視覚的な証拠は未確認)しているが、ロシア側の情報源は「ウクライナ軍がバフムートからの撤退を開始した」と主張し始めた。
この情報源は「1週間後にバフムート周辺では天候が悪化して野外の移動が困難になるため、ウクライナ軍参謀本部はロシア軍の包囲を避けるため予備役部隊と装備の撤退を開始した。バフムート市内には予備役のいない部隊のみが残っている」と述べているが、この情報が正しいものかは検証不可能(ウクライナ側がご丁寧に撤退を発表する訳がない)だ。
バフムート周辺の戦況的に撤退開始は少し早いような気もするものの、ソレダルに対する一連の攻勢前後から「ほぼ露情報源の報告した通りに前線の位置が動いている」ため、、、ロシア側のプロパガンダと簡単に切り捨てることも出来ず、本当に撤退が開始されているのなら数日以内に何らかの動きが観測されるだろう。
追記:露ワグナーがミコライフカを占領したことを示す視覚的証拠が登場。
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України
動けなくなるほどの大雪が降るかもって事ですかね。
動きづらくなるのはロシア側も同じだとは思うが…視界が悪くなる分、歩兵が強襲しやすいのはあるかもな。
バフムト周辺はここ数日でウクライナ側が援軍を得て若干安定しつつあったので、この捨てるにしてもタイミングか?という疑問はありますね。いやむしろこのタイミングだから丁度いいのか?
どちらにせよ少し様子見かな
地図上で戦況を見る限り、ウクライナ軍と言えども、そういう風にするのが当然、自然であり、バフムト市街から脱出するチャンスは、イワニフスキーのウクライナ軍がどうにか頑張っている今しかなく、現役の精強部隊が後衛となって市街に残り、予備役部隊から退却するというのも理にかなった話です。
あるいはもはやこうなると、キーウからの命令がなくても現地の独自の判断で自主的に退却作戦を始めるという可能性もあるでしょう。ウクライナ国防省はレズ二コフ国防相の解任もあり、非常に混乱しています。
1週間後にバフムート周辺では天候が悪化して野外の移動が困難になる、というのは猛吹雪、豪雪、大雪を意味し、その中での退却というのは文字通りの
「雪中行軍」
となります。できればその前に退却を完了させたいというところでしょう。
撤退に上手く成功すれば
「キスカ」
になりますが、失敗すれば
「八甲田山」
になります。
>ソレダルに対する一連の攻勢前後から「ほぼ露情報源の報告した通りに前線の位置が動いている」
確かにここ最近のソレダルとバフムート辺りの情報は露発信のものの正確性が高い印象ですね。
逆にウクライナや西側発表の情報の信憑性が低いように感じます。
東部州奪還から遠のくことになりますが仕方ない判断だと思います。
しかしこの戦争は長引きそうですね、下記の通りゲームチェンジャーと言えるような支援が見当たらないので
西側MBT → 砲撃やロシア製重ATM(コルネット等)で十分対応可能
戦闘機 → 第五世代機でもない限り長SAMの的
自走砲 → 戦線が大きく動かない限りけん引砲と大差なし(数百両単位なら別だけど)
GLSDB → 途中から滑空する為、迎撃が容易
ATACMSの大量供与、ロシア領内の補給拠点攻撃を許可しない限り今年どころか来年も終わらないでしょうね。
まあ既に総力戦ですから、核以外の何らかの兵器がゲームチェンジャーたりえることなんてもうないでしょう。
ATACMSにしたってロシアもクリミア大橋にS-400くらい配備しているでしょうし。
もうウクライナを諦めてロシアを喜ばせるか共倒れになる覚悟で支援し続けて中国を喜ばせるかの二択でしょう。
ウクライナ敗北で終わればそれは自由主義の敗北ですので、ロシア以上に中国が狂喜するでしょうね。
もう何を置いても勝つしかないんですよ。