米国関連

米国、クラスター砲弾の活躍を受けて同タイプのATACMS提供を検討中

米国はウクライナが要求する長距離攻撃兵器=ATACMS提供に消極的だったが、クラスター砲弾が効果的な働きを見せたため選択肢から除外していた「M74子弾を内包するATACMS」の提供を検討している。

参考:US likely to send long-range ATACMS missiles to Ukraine for the first time: Officials
参考:Ukraine could get long-range missiles armed with US cluster bombs – officials

ATACMSの在庫が急に増えたのではなく「これまで提供議論の外にあったM39やM39A1が選択肢に加わった」という意味

米英独仏はウクライナに80km先の目標を攻撃できるGMLRS弾と多連装ロケットシステムを提供、ドニエプル川右岸の占領地=ヘルソン解放で重要な役割を果たしたが、ロシア軍は司令部や兵站拠点をGMLRS弾が届かない地域に移動、さらに半径50km以内のGPS信号を妨害するPole-21でGMLRS弾の攻撃効果も減少させることに成功したため、HIMARSやMLRSによる攻撃は決定的なものでは無くなってしまった。

出典:SAAB GLSDB

そのためウクライナはGMLRS弾より遠くの目標を攻撃可能な「長距離攻撃兵器」を要請、これを受けてバイデン政権は今年2月にGLSDB(地上発射型小口径爆弾)の提供を発表、HIMARSやMLRSで使用できるGLSDBは「クラスター弾非活性化のため用済みになるM26弾のロケットモーター」と「アフガニスタン紛争で余ったSDB」を再利用した地上発射型の滑空爆弾で、150km先の目標を攻撃できるものの「現物」がなく初回出荷は10月頃になる予定だ。

英国とフランスは反攻作戦の開始に合わせてストーム・シャドウ(仏名:SCALP-EG)を提供、MTCRの規定に準拠した射程短縮バージョン=300km以下を提供しているのか、オリジナルバージョン=500km以上を提供しているのかは不明だが、これまで手が届かなかったルハンシクやクリミアを攻撃するため同ミサイル(Su-24で運用)を使用して効果を上げている。

出典:Zelenskiy/Official

ただ英国とフランスが提供できる数(英国の推定保有は700発~1,000発/フランスの推定保有は500発)には限りがあり、ウクライナは米国(ATACMS)とドイツ(KEPD350)にも同種の長距離攻撃兵器を提供して欲しいと要求中だが、バイデン大統領もショルツ首相も新たな長距離攻撃兵器の提供には否定的な立場で、ドイツ社会民主党の報道官は先月6日「米国と共同でならKEPD350のような兵器の供給の可能だ」と言及したため、レオパルト2とエイブラムスの提供と同じとやり方=KEPD350を提供するならATACMSとセットでなければならないということになる。

バイデン大統領が提供に消極的なのは「保有量が少ないATACMSをウクライナに提供すれば自国の安全保障に影響が出る」という報告を受けているためなのだが、ABCは米当局者の話を引用して10日「当初評価よりも多くのATACMSを保有していることが判明し、今後の安全保障パッケージにATACMSを含める可能性が高い」と報道して注目を集めており、米国はクラスター砲弾が効果的な働きを見せたことで「M74子弾」を内包するM39やM39A1の提供をテーブルの上に乗せたいう意味だ。

出典:U.S. Army HIMARSからATACMSを発射するシーン

これまでATACMSの提供議論は「クリミア大橋に届く単一弾頭を搭載したバージョン=M57もしくはM57E1」を指していたが、ここにM39(M74を950発内包/射程165km)やM39A1(M74を300発内包/射程300km)が加わったため「当初評価よりも多くのATACMSを保有している」という評価に代わり、バイデン政権は国防総省は「155mm砲弾タイプよりも射程と制圧範囲が広いM39やM39A1でロシア軍の後方を攻撃すれば大きな効果が見込める」と考えている可能性が高い。

ロイターも11日「バイデン政権はクラスター砲弾の効果を見て子弾を内包するATACMSとGMLRSの提供を検討している。検討中のATACMSは約300発の子弾を、GMLRSは約400発の子弾をばら撒くことが出来るものの最終決定には至っておらず、戦いのエスカレーションを招く判断されれば提供見送りの可能性もある」と報じており、ATACMSのM39かM39A1、GMLRSのM26が提供に向けて議論されているのは事実なのだろう。

出典:Photo by Lance Cpl. Nicholas Guevara HIMARS

因みに「ATACMSの在庫が急に増えた」のではなく「これまで提供議論の外にあったM39やM39A1が選択肢に加わった」という意味なので、この部分の解釈を間違えると「ウクライナにATACMSを提供したくないために保有数が少ないと言い訳をしていた」という話になるため注意する必要がある。

追記:ドイツのピストリウス国防相は「ATACMSが提供されてもKEPD350の制限が解除されるとは限らない」と発言、現在検討されているATACMSが単一弾頭タイプではないため「KEPD350は出せない」と言いたいのかもしれない。

関連記事:バイデン政権、クラスター砲弾を含むウクライナ支援パッケージを発表
関連記事:クラスター砲弾の到着で戦場の様子が変化、ロシア軍の火力支援量が低下
関連記事:ドイツ与党、KEPD350の提供はATACMSとセットでなければならない

 

※アイキャッチ画像の出典:Photo by John Hamilton M270から発射されたATACMS

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コメント

    • StF
    • 2023年 9月 12日

    面制圧兵器が対テロ用でないとすると、兵器の本望なんでしょう。
    というか、西側の供与兵器が本願を果たしている気がします。

    28
    • KNOB CREEK
    • 2023年 9月 12日

    うーん、ATACMSは無理でもせめてGMLRS弾だけは是非とも供与されて欲しいな。
    コイツがあればさらなる面制圧力に加えて湾岸戦争やイラク戦争で地雷原の処理にも使われたからそういった面でもかなり活躍出来るだろうし。
    そして配備までかなり時間が掛かると言われていたGLSDBもついに来月には出荷予定ですか…待ち侘びたと言うべきか何と言うか。

    そしてドイツ(というかショルツ政権)さぁ…。
    兵器面では日本はとやかく言えないけどこの言い訳の仕方がいちいち本当にダサいのは何とかならんのか。

    25
      • バーナーキング
      • 2023年 9月 12日

      日本は逆にどんなダサい言い訳してでも良いからせめて改良ホークを提供できないものか…

      31
        • ido
        • 2023年 9月 12日

        ウクライナ戦での教訓は退役したやつですら引っ張ってくる可能性があるということです。台湾有事の際に使う可能性の高いホークは残しておいて損はないでしょう。ミサイルの期限とか次第での提供は全然アリだと思います。

        10
          • バーナーキング
          • 2023年 9月 12日

          そもそも「要らないから送る」んじゃないので決定的にズレてます。
          向こうが「欲しい」と言ってる物だから送るんですよ。
          どうせ更新は予定されてるんだし。

          36
            •  
            • 2023年 9月 12日

            おっその調子で自衛隊の装備全部渡しちまうか

            7
              • 匿名
              • 2023年 9月 12日

              揚げ足取りばっかりして楽しいかい?

              33
                • バーナーキング
                • 2023年 9月 12日

                「どうせ更新は予定されてる」と書いてあるのを無視してるので揚げ足取りにもなってないですねw

                15
            • ido
            • 2023年 9月 12日

            それの違いがよくわかりませんが更新するから早めに渡してもいいと言う事ですかね?その間の防空網どうするか知りませんけど。どうせ台湾有事が始まったら今のウクライナロシア以上にミサイルが飛び交うんだから残しておいて損はないと思いますけどね。ギリギリまで。それ以上は下の人の言う通り予算の無駄でしょうけど。

            2
              • バーナーキング
              • 2023年 9月 12日

              「有用(使える、役に立つ)」「必要(ないと困る)」ですかね。
              日本に必要な物なら向こうが欲しいからってホイホイ供与する訳にはいかないでしょう。
              でも改良ホークは「あれば有用」ではありますが「どうしてもホークが必要」ではありません。
              そして装備なんて物は置いとくだけで場所も食うし劣化はするし、メンテにも管理にも人も金も掛かるんです。古いホークを腐らせていくより供与してしまう事を決めれば中SAM改への更新だって進めやすいでしょう。
              生産が追いつかないというなら尚の事、A-SAMと合わせて生産体制強化しつつ防衛力も強化し、更に「他国の有事に供与した」という実績を作れるのですから有事を考えれば二重三重にプラスでしょう。
              もちろん予算は掛かりますがトータルで見てコスパの良い部類に入る使い方じゃないでしょうか。
              強いて言えば能力向上型が5年後に完成するのであればその前に現行の中SAM改ドンドコ量産するのはどーなんだ、という点ですが、まあそこはそれこそ2027年頃の有事への備え、という事で。

              14
          • zeema4
          • 2023年 9月 12日

          それを言ったら退役が進んでる74式とかMLRSも保管したほうがいいことになるけど、日本は普通に破棄しちゃってるし、予算も規模も無い自衛隊がホークを丁寧にモスボール化して残すなんてしないと思うからそれだったらウクライナに送った方が良いと思う。

          37
            • トーリスガーリン
            • 2023年 9月 12日

            本邦では90式ですら解体契約進んでますからね…

            7
            • たむごん
            • 2023年 9月 12日

            これは本当に仰る通りですね。

            ウクライナ戦争の戦訓+防衛予算が増えたのに、廃棄が止まらない理由よく分からないです(倉庫に置いとくだけでも充分なのに…)

            防衛予算余っているのに(増額した予算の使い道が決まっていない)、とても不思議です。

            4
              • トーリスガーリン
              • 2023年 9月 13日

              よく言われる理由が「退役して保管状態でも定数にカウントされるから」ですが、どうなんでしょうね?
              保管費とか場所の問題は予算増が成ったので解決できますし、管理人員についても退役した自衛官を雇用して民間管理会社設立してもいいでしょうし、ウクライナ戦争の戦訓というわかりやすい例がある今なら議論するに値すると思いますね

              2
        • panda
        • 2023年 9月 12日

        最近の武器輸出関連議論では
        ・掃海のための「20ミリ機関砲」
        ・警戒・監視目的の「停船射撃用35ミリ機関砲」
        ・輸送艦に設置されている「自己防護用の20ミリ機関砲」

        この辺りが例示されている程度なので誘導兵器の類は程遠いと言った感じですね

        8
          • バーナーキング
          • 2023年 9月 12日

          誘導兵器云々よりも「救難輸送警戒監視掃海の5類型」がネックですね。
          何とか「防空」を加えられんもんかなぁ…。

          7
        • 58式素人
        • 2023年 9月 12日

        ひとつ疑問というか懸念なのですが。
        日本のホークミサイルですが、品物はライセンス品だったと覚えています。
        ライセンス生産の過程で、”日本仕様”になったりはしていないでしょうか。
        言い換えると、米軍のシステムで日本製のミサイルは運用できるのか、ということですが。
        供与予定(米国/スペイン)のものは米国製と思うので。
        その辺りをご存知の方がおられれば、教えて欲しいのですが。

        3
          • hiroさん
          • 2023年 9月 12日

          RTX(旧レイセオン)との契約によるライセンス生産をしているだけなので、日本独自の仕様は無いと思いますよ(操作部分の日本語表示みたいのは除く)。

          8
            • 58式素人
            • 2023年 9月 13日

            ご教授ありがとうございます。

            1
        • nachteule
        • 2023年 9月 13日

         どこをどうしたらそんな話になるんだろう。揃えるもの揃えて退役させた台湾とは違って控えめに見ても日本の特科高射で使用する長距離ミサイルの30%を捨てろって話になるんだが。
         玉突きで早々にNASAMSが提供されますなら多少の空白は許容出来そうだけど、アメリカに持ち込んで訓練するぐらいの現役兵器で使い所が限定されるにしても敵に対してある程度の脅威にはなる。
         今のペースで03式シリーズと置き換わっても別部隊の損耗と射耗を補充するだけになるからハイペースで更新されて明らかに過剰在庫とならな限りは他所に出す余裕なんて無いと思うが。

          • バーナーキング
          • 2023年 9月 13日

          >今のペースで03式シリーズと置き換わっても

          今のペースが遅いから、ですよ。
          支援すると決めれば腹決めて予算つけて生産体制も強化できるでしょう。
          そして捨てる訳ではなく他国に供与です。
          どうせ長期の有事ともなれば国内在庫と生産分では追いつかず支援が必要になるのだから、
          その時、過去に日本が他国に供与した実績があるかないかの差は大きいでしょう。

          4
      • nachteule
      • 2023年 9月 13日

       不発率の高い物で地雷啓開したのかな、普通にマインプラウなり爆導索や爆破威力の高い物のイメージしかないが。広域制圧できても拡散した中心が高確率でクリーンになる仕様でもないし微妙じゃないか。

       普通にばら撒いて広域の地雷処理するなら二次被害が出ないように弾子が確実に不活性になるか効果を発揮せずに残っても害にはならない物を処理に使いリスクを減らす手段が研究されていたけど。

    • 2023年 9月 12日

    ウクライナの望みは単一弾頭タイプなのかクラスター弾頭なのか、どうなんでしょうね。
    橋を落とせる可能性は単一弾頭タイプなのかと思いますが、果たしてロシアの防空網のなか本当に橋に大きなダメージを与えられるのか・・。

    1
      • 鳥刺
      • 2023年 9月 12日

      バラ弾だけでは橋は落とせませんが、周辺の防空機材を高確率で無力化できるでしょうし、攻撃作戦全体の中での使い方と組み合わせ次第かと。

      初回のトラック爆弾攻撃でも、丁度鉄道橋上に燃料列車がいたのは恐らく偶然ではありますまい。

      12
    • 名無し
    • 2023年 9月 12日

    噂の畑からとれたATACMSは湧いて出たわけじゃなくて別のカウントで置いてた砲弾を持ってきただけだったのか。
    勉強になるな。

    18
      • 匿名
      • 2023年 9月 12日

      毎度毎度プロレスにしか思えなくなってきたわ
      出口戦略とか既に決まってるんだろうし、F16もATACMSも決めた出口から出れる範囲の支援なんだろ
      ロシアが核のスイッチに手を伸ばしたら段階的なエスカレートをストップすることになってるんだよきっと

      4
        • A
        • 2023年 9月 12日

        そうなる前にクリミヤ大橋を落として欲しい。

        2
        • baru
        • 2023年 9月 12日

        クリミア大橋どころかロシア国内の基地も攻撃されてるのに核のスイッチに手を伸ばしてないんだから、今後もないよ

        6
          • nachteule
          • 2023年 9月 13日

           適当なこと言いなさんな、核の宣言政策で対外的に言っている使用基準を判断するのは外野じゃなく当事国のロシア。
           今レベルの攻撃すらタイミングによっちゃロシアへの影響力が違ってくるだろう。どうとでも取れるような表現は数値みたいな基準が無いから前と同じ事をしたとしても、何かの拍子に条件満たす可能性があるって事は考慮すべきじゃないの?

          1
            • baru
            • 2023年 9月 13日

            国内を攻撃されたら核報復を示唆したのは他ならぬロシア(というかプーチン)なんだよなあ
            それが虚仮威しになったんだから今後もないよ

            3
    • ほっけ
    • 2023年 9月 12日

    どの国のどの領域の行政の管理と
    政府への調整って面倒かつややこしいのなぁと思った

    3
    • あああ
    • 2023年 9月 12日

    ICM砲弾が活躍?活躍ですか。今回のICM砲弾の供給が最も意味があったのは米軍規格品で尚且つ数でもまとまった弾数であったからに過ぎません。実運用では樹木が邪魔で全く効果を発揮してません。
    基本的に砲兵射撃目標は機動目標でなければ樹木に隠れる。これは偵察ドローンがこうも数多ければ必然的にそうもなる。だから樹木から動けない相手を砲撃する、しかしICMの子弾は枝や葉を押しのけるほど重量物ではない。
    元々DPICMはソビエトの機甲突撃衝力に対し考案されたものです。イラクのように樹木が多い茂らない場では大活躍でもバルカンでは無力を晒した前科がある。今回はやはり後者に至った。という評価では?

      • KNOB CREEK
      • 2023年 9月 12日

      実際に活躍したからさらに供与の話が出ているのでは?

      30
      • 山田さん
      • 2023年 9月 12日

      現地の映像ちゃんとみてますか?
      ロシアの塹壕が樹木線に沿って構築されているのは事実ですが、砲やMLRS、SAMが、視界の良さを求めてか、見晴らしの良い平地まで進出し、ウクライナ側のドローンや各種砲弾に破壊されてる映像はそれこそ数百単位であがっています。
      そもそもロシアが切れ目のない塹壕線を構築している以上、点在する森林から外れたただの平地にも塹壕線は存在してるわけで、いずれにせよ攻撃目標には事欠かないと思いますが。

      21
        • あああ
        • 2023年 9月 12日

        ICM砲弾使用の数百単位の戦果動画を見たなら戦果の効率化に寄与してないのはご存知かと思いますが?ハイマースの代替弾頭なら一撃な所を10発は要してる。これでは今日のドローン可視化された戦場では単なるHEと効率では同じです。ではICMの単価はHE比で一体何倍か?
        この場で砲弾単価が勘定されないのは米軍の死蔵在庫だからに他なりません。戦争基金使っての新造ならば費用対効果の話になるはずがここではそうはならない。砲があっても砲弾がなければ戦果は出せない所に政治側のICM供与の許容で十万発単位で供給された。この話はそれに尽きます。

        1
          • 名無し
          • 2023年 9月 13日

          >効率化に寄与してないのはご存知かと思いますが?

          いや効果のあるのがわかる映像沢山あるんだが?
          散布界が十分じゃなかったり着弾がずれてる映像は見たことあるが、木に阻まれて撃破しそこねた所なんて見たこと無いし聞いた事もない。
          あとそもそも、代替弾頭とか言ってるけどm30a1等の誘導単弾頭がGPS妨害で使いにくくなってると記事に書いてるんだけど?
          一撃な所を10発要してるという無根拠な意見といい、全く説得力無いね。

          10
      • k.ziro
      • 2023年 9月 13日

      ロシア側が砲弾節約のために命中率を上げる必要性が出てきて、榴弾砲を前線に近づけて砲撃しているという話も聞きますねえ。
      そりゃ被害増えますよ、ゲラシモフさん…

      1
    • psi
    • 2023年 9月 12日

    西側も在庫を懸念するなら早期にウクライナを勝たせて、ウクライナの軍需産業をフル稼働させるのも一手だよな。
    ウクライナは終戦後にも必死で軍需産業を強化するだろうし。

    9
      • .
      • 2023年 9月 14日

      まぁ目下懸念される対中有事に影響の出る支援は出したくないってのは、仕方ないかなぁ。
      下手したら数年以内の可能性の話だし。

      まぁクリミア大橋をすぐには壊せなくなったけど、クラスター弾の効果は実証済みだし
      しかも在庫全部渡しても惜しくないなら、良いんじゃないでしょうか。
      ますますウクライナの勝利が近づいたね

    • 幽霊
    • 2023年 9月 12日

    これだけウクライナ戦争でクラスター爆弾の有効性が発揮されると将来的にはオスロ条約が破棄されたりする可能性はあるんだろうか?

    16
      • 名無し
      • 2023年 9月 12日

      日本も

      6
      • 名無し
      • 2023年 9月 12日

      日本もクラスター爆弾の代替品作ってはいたはずだけど。
      それはともかく、いざというときのために本当に戦争に備えてる国はそもそもわりと署名してなかったはず。

      8
        • バーナーキング
        • 2023年 9月 12日

        高密度EFP弾頭ですね。
        シーバスター弾頭と合わせて所内試験が来年まで…かぁ。
        これも「地雷源処理弾」とかこじつけてウクライナで実運用テストをしてもらえんもんじゃろか…

        7
      • kitty
      • 2023年 9月 12日

      これだけ地雷とクラスター爆弾の有効性がコンバットプルーフされたのに、どっちも廃止した日本の愚かさよ。
      他所様の国土で使用する可能性のない我が国でなら、戦後に丁寧に不発弾処理すればいいだけの話なのに観念論でお花畑に廃止したのはもう…。

      29
        • のー
        • 2023年 9月 12日

        自国領土内に大量のクラスター爆弾やら地雷をバラまくと、戦後処理が大変な気がします。
        日本の場合は、基本的に海空戦が主体で、それを突破して上陸してきた少数の敵を排除する戦いになる可能性が高いですから。クラスター弾が大活躍して戦況が変わるほどの状況がそんなにあるでしょうか?

          • A
          • 2023年 9月 12日

          あります。
          それが今回の戦訓です。
          (なーんちゃって)

          9
          • baru
          • 2023年 9月 12日

          その少数の敵を効果的に足止め・殲滅するのに地雷やクラスター爆弾はぴったりでは…?
          戦後処理だって首尾よく敵を撃退できてこその「戦後」なので。「戦後」があるかどうかわからん段階で気にする状況ではないと思いますね

          14
        • バーナーキング
        • 2023年 9月 12日

        他の記事でも書きましたがオスロ条約の様な「〇〇禁止条約」の類は「【強いけど】不発弾による戦後の被害や人道上・環境負荷等の副次的な問題がある兵器」だからこそ結ばれる条約なので、
        「使ってみて強かったから条約破棄」という話にはおそらくならないし、「ほら見ろ強いじゃねーかバカジャネーノ」というのは些か観点がズレてるかと思います。
        日本も強いのは分かった上で手放したからこそ代替となる高密度EFP弾頭を研究開発してる訳で(スピード感はさておき)。

        3
          • 第十軍団
          • 2023年 9月 13日

          ただリトアニアでは政府内で議論されてるみたい
          リトアニア クラスター爆弾禁止の国際条約めぐり議論続く
          リンク

          1
            • バーナーキング
            • 2023年 9月 13日

            うん、で

            >国防相が脱退すべきと主張しているのに対し、他の政府関係者は国際社会の批判を懸念して脱退に慎重で、議論が続いている

            と、こうなる訳ですよ。
            もちろん脱退する国が絶対にない、とは言わないけど締約国が雪崩を打って脱退しあっさり条約が瓦解する…なんて事にはならんと思いますよ。

      • k.ziro
      • 2023年 9月 13日

      クラスター弾を使ってくる相手にはクラスター弾を使わざるを得ない

      2
    • 航空太郎
    • 2023年 9月 12日

    ばら撒かれるのは、M74対人・対物子弾で、タングステン破片と焼夷物質とのことですから、これまでのHIMARSやストームシャドウなどのように敵司令部、橋のような施設を狙うのには向かないでしょう。となると、後方に下がって手が届かなくなった兵站地点狙いでしょうか。食料や燃料、弾薬などを燃やすことが期待できますし、輸送トラックなら十分損傷も与えられると思います。あとは空港も狙い目ですね。ヘリの戦闘行動半径は狭いので、ATACMSの射程なら前線支援をしてるヘリの運用基地を叩けるでしょう。使い勝手の点で癖はあるものの、活躍を期待できそうです。

    15
    • ふむ
    • 2023年 9月 12日

    民間人の犠牲者増えそうですねぇ…

    1
      • KNOB CREEK
      • 2023年 9月 12日

      ロシアがまたぞろ報復という名のミサイル、ドローンテロを仕掛けてくるでしょうね。

      6
      • baru
      • 2023年 9月 12日

      ロシアの使っているクラスター爆弾より不発率がかなり低いですし、そもそもロシアがクラスター爆弾使いまくってるので、今更ウクライナ側が遠慮したところで民間人への被害は対して変わらないと思われ。

      9
      • たら
      • 2023年 9月 13日

      ロシアが早く撃退されれば民間人の被害は減るのでは?

      3
    • 58式素人
    • 2023年 9月 12日

    米国大統領の周りのブレーンにはどんな人が居るのかな。
    戦役が始まってから、色々な兵器が”解禁”されてきたけれども、
    極端な言い方をすると、米国を説得するに尽きているような気がします。
    その意味で、英国のボリス元首相やウォレス国防相の存在は大きかったですね。
    東欧/北欧諸国を除けば、NATO加盟国でも真面目(?)な国は多くはなかったですし。
    まだ、色々と制約(?)を外すべきと思うものは多いのだけれど、
    これからも順調(?)にできるだろうか、心配です。

    2
    • チェンバレン
    • 2023年 9月 12日

    図らずもクラスター弾の有効性が証明されてしまった
    クラスター弾を破棄した国も、やるかやられるかの時に不発弾の心配なんてしていられるのだろうか

    中国の台頭でロシアは宿敵から一段格落ちした感はあるけど、西側としてはエスカレーションを誘発しない程度にはボコっておきたいという雰囲気を感じる

    9
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