米空軍はボーイングに対してE-7調達に関する正式な契約を授与、最初の機体は2027年までに実戦配備され2032年までに計26機を取得する予定だ。因みに保有するE-3の半分=15機は年内に砂漠送りになることが決まっている。
参考:US Air Force awards Boeing first contract for fleet of 26 E-7 aircraft
E-7はE-3よりも高度な空中移動目標機能、戦闘管理、指揮統制能力を提供、より優れた能力を提供するため先進的なレーダーを搭載する可能性
米空軍のウィルズバック大将は「E-7Aに搭載されているアクティブ・フェイズド・アレイ・レーダー/MESAほどE-3の空中移動目標機能(AMTI/空中を移動する目標の認識能力)の能力は良くないことを我々は認識しなければならず、第5世代戦闘機を保有する空軍は第5世代センサー(AMTI能力が優れたセンサーシステムのことを指しており“第5世代センサー”という表現は比喩的なものに過ぎない)を整備しなければ真の第5世代空軍にはなりえない」と言及。
さらに米空軍の保有するE-3は707運用終了に伴うサプライヤーの撤退でスペアパーツの入手性が極度に悪化(Dreaking Defenseは同機の稼働率を40%台だと報じている)しており、昨年2月に「2023年中にE-3の後継調達に関する契約締結と5年以内に2機のプロトタイプ引き渡し」を要求するRFIを発行、昨年6月に「E-3をE-7で更新する」と正式に発表していたが、米空軍はボーイングに対してE-7調達に関する正式な契約(約12億ドル)を授与したと発表した。
米空軍は調達するE-7について「E-3よりも高度な空中移動目標機能、戦闘管理、指揮統制能力を提供する。より優れた空中の認識能力と管理能力を実現するため先進的なレーダーを搭載し、米国や同盟国は高度な敵に対して長距離攻撃を行うことが出来るようになる」と説明しており、2032年までに26機(現在製造中の米空軍向けE-7の試作機+2024年に2機目の試作機製造+24機の量産機)の取得を予定している。
因みに2023会計年度の国防権限法はE-3の承認済みで、米空軍は年内に保有するE-3の半分=15機をサービスから外して砂漠(デビスモンサン空軍基地)に送り、残り機体はE-7取得まで維持すると計画らしい。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by 2nd Lt. Mark Goss
「なんとかボーイングに仕事発注できたぜ…。」とか一部の議員が祝杯をあげていそう。
まあ戦闘機に予算割かれるよりマシか。
少なくとも利権のためだけの発注じゃないですし
問題はボーイングがちゃんと納品できるかどうかかな
これでE-767のアップグレードもなくなるか。
レーダーを載せ替えることもあるような気がします。
別にロートドームである必要は無いでしょうし。
そして、記事を読む限りでは、この発注は単純に
E3をE7に更新するだけにも見えます。
前から言われている衛星による代替は
どこまで進んでいるのでしょうか。
お金に糸目をつけなければ、B-767専門でアップデート開発をしてもらえるよ。世界で四機しかないE-767のために
冗談はさておき、四号機ですら稼働から25年が経過しているし、そろそろ買い替え感はある。
E7で更新するのと今のを改良するのでどっちが安上がりになるかね?
買い替えちゃった方が後々安上がりになりそうだけれども
E-2Dで更新したほうが早いし安上がり。
実際、令和5年度予算で5機追加されているし、今の配備ペースだと18機目のE-2Dが届くのは30年代半ばになる。
E-2Dは、母機をどうにかしてほしいかな・・・。
双発のファンジェット化を希望します。
今より高く上がれるだろうし、
そうすればカバーする範囲はE3同等になるのでは。
E-7は、無人機によるセンサーノードが出来るまでの繋ぎだから、日本は粘って一気に無人機に替えるというのも有りかと。
管制機能のないセンサーノードでは代替にはならないのでは。
圧倒的にE-7を導入した方がランニングコストが安く済むでしょう。
E767の改造はアップデート用のシステムを一式開発してもらう必要がある他、機体の寿命問題が解決できないのではないだろうか?
しかし、第三の選択肢にP-1哨戒機改造、AWACSという可能性があってね……(14年以来続報がないので計画は潰れてるだろうけど)
正直ツナギだから米軍が開発資金を出してUPGするかしても関係各国に解放してくれるかわからんってのも悪い意味ででかいよな・・・。
月産約30機のペースで737MAXを生産するなかで、737NGを向こう10年近く少数生産するのもボーイングからしたら負担になりそう。
ある程度737MAXに準拠した仕様にはなるだろうけど。
どういうこと?
レーダーは新型にした上で採用ってこと?
かもしれない。
記事にあるE-7の能力とオーストリア等が保有している既存機の能力は、違う様な気がする。
へたすると母機をP-8と共通化もするかもね。
大昔に韓国のE737調達でアメリカが調達しないから
アップデートされずにすぐ陳腐化するといっていた連中が居たなあ
実際、開発完了から10年近く改修されなかったので陳腐化しかけ、最初の顧客であるオーストラリアが5億ドルかけて近代化改修しています。
アメリカやイギリスはこれに便乗した形になります。
勿論、オーストラリアとしても採用数が増えれば費用の低下が見込めますし、米軍採用となれば今後は維持管理が楽になるでしょうから、歓迎しているかと思いますが。
能力的には、E-3と比べてどうなんだろう?
公表資料しかないので推測になりますが。
過去の米空軍幹部の発言にE-3の探知能力が不足を危惧する内容は少ないし、Block30/35改修によって2030年代半ばまで通用する性能になったとされていますから、単純な探知距離等は大型である分だけE-3のAPY-2に分があるのではないかと思います。
ただホークアイ2000のAPS-145とアドバンスドホークアイのAPY-9の探知距離に大きな差はないが、AESAのAPY-9は常に全方位を走査出来るので探査領域に大きな差があるとされています。
レーダーの走査方式から見て、E-3のAPY-2とE-7のMESAにも同様の差が存在しても不思議ではないと思います。
逆に言えば、E-7のMESAとE-2DのAPY-9には単純な探知距離に差があっても、走査領域の差はあまり無いとも考えられます。
オペレーターの数が違うので、処理能力に差はあるでしょうけど。
〉Block30/35改修によって
失礼、Block40/45改修が正しいです。
KC-46Aみたいに「実績のあるKC-767と変更点ないから大丈夫」で試験スキップとか無ければ良いのですが。
さすがにアメリカ海軍と空軍がやらかしてるので議会も地上評価とかしっかりやらせるとは思うのですが、737 AEW&Cからの変更要求仕様が膨れ上がって仕様がまとまらない可能性もあるのが恐怖ですね。
昨今はソフトウェアの開発規模も大きくなってますから、量産効果の低いものほど影響を受けそうです。
迷走してKC-46にお皿追加でよくねになったら笑う。
今回はオーストラリアの737 AEW&Cアップグレードに相乗りなのでおそらくないとは思いますが、KC-46Aに737 AEW&Cのお盆付けたら悪魔合体ですよね。
日本も海自のAEWとしてE7を10ぐらい機調達すべき。
いずも型の活動範囲広げようとしてるのに随伴可能なAEWがないとかヤバい。
P1AEW構想とかあったぐらい必要性認識してるはずなわけで真剣に検討してくれ。
F-35Bがblock4になれば、AEWの代わりが出来るよ。
V-22から給油を受ければ良い。
戦闘機に電子戦は出来ても管制は無理では。
前方120度を距離200-300kmぐらいしか監視する能力もないわけですし、
42機しか買わないのに常態監視まで含めたら凄まじい勢いで予備パーツや機体寿命を消耗します。
よって、AEWの代わりは出来ません。
結果としてたまたま上手くそういう状況になったとしてもマグレです。
全員、AEWとAEW&C(AWACS)を混同しているから全員失格
AEWとして考えれば、F-35Bのレーダーは前方にしか展開できないけれど、旋回するだけで普通に全集警戒機になる。
もっとも、おっしゃる通り探知距離は100~200km程度なので、見通し距離がとれる高硬度監視には向かない。
ただし、見通しがとれない水平線下の監視は、対敵リスクも高く監視空域も狭くなるため、長大なレーダーは無用の長物、よってこのケースでは機動力に勝り自衛可能な戦闘機の方が有利
E-2や地上のレーダーで高硬度を監視しつつも、死覚を埋める補完アセットとしてF-35といった戦闘機を用いることがベスト
なんにせよ、君らがやっているような、戦術兵器を個で比較するのはナンセンス極まりない
変換ミス
高硬度じゃなくて高高度ね
イージス艦などとデータリンクできる共同交戦能力(CEC)に対応するようになったんですかね。しておらず、機体速度以外で優位な差が無いなら対応済のE-2Dの方が良いかと。
E2だと航続距離や巡航速度の問題で無理ですね。
E2の活動範囲というのは空自に任せる範囲であって、空母改修型いずもの活動範囲はその外側が活動範囲です。
具体的には台湾-フィリピン間からフィリピン海へ進出する中国海空軍への牽制などを想定さてれているようですね。
なのでE2でというと台湾やフィリピンに駐留する必要性が発生するかと。
P1にE2Dの装備品移植出来るのでしたらアリだと思いますけれど、P1AEW構想動きそうもないですし。
もしかするとE-2的な役回りを「いずも」や「かが」に搭載するF-35Bや無人機が肩代わりするのを考えているんでしょうかね。F-35Bの探知能力がどれだけあるのかは分かりませんが。
追記:
Xバンドを活用した通信に、航空自衛隊クラウドサービス(ACI)や、3自衛隊共通の自動警戒管制システムことJADGEシステムによってネットワーク化された戦場ならば、あらゆる部隊や兵器がセンサーとなるらしいので、調べていて別にE-2DでもE-7でなくとも良いのではと思ってしまった。
海自ならP-1改修で管制機に出来ないかなぁ。
雑文で恐縮ですが。レーダーの探知距離&管制の問題がある以上やはり一つの機体にAEW/Cさせるのは前線への展開も考えると無茶ではないかと。。。
センサーノードの構築と領域を用意して殴るのがいいのですかね?