米国関連

米空軍長官、次期戦闘機の調達コストについて「数億ドル」だと発言

米空軍のケンドール長官は有人タイプの第6世代戦闘機について「調達コストが数億ドルになる」と語り、次世代戦闘機プログラム(Next Generation Air Dominance/NGAD)の構成要素である無人戦闘機はF-35並な調達コストが必要になるかもしれないとDefenseNewsが指摘している。

参考:Future NGAD fighter jets could cost ‘hundreds of millions’ apiece

仮にケンドール長官の主張が正しいのならNGADは1機あたり200億円以上、無人戦闘機は100億円以上になる

米空軍が開発を進めている次世代戦闘機プログラム(Next Generation Air Dominance/NGAD)は有人の第6世代戦闘機を中心とするファミリーシステムで、ここには有人に随伴するステルス無人戦闘機(Skyborgプログラムとは異なるUCAV)も含まれていると言われているが、ケンドール長官は今年3月に出席した空軍協会の講演で「無人戦闘機は調達コストは有人機の半分以下になることを望んでいる」と明かしていた。

出典:ノースロップ・グラマン NGAD

しかしケンドール長官は出席した下院軍事委員会の公聴会で「第6世代戦闘機(NGAD)の価格は数億ドルになる」と明かしたたため、DefenseNewsは「NGADの調達コストは少なくともF-35の2倍=1億6,000万ドル以上になる」と報じており、無人戦闘機の調達コストについても「F-35と同等かそれ以上になる可能性がある」と指摘している。

勿論、具体的な数字の見積もりが提示されていないので全て憶測に過ぎないが、仮にケンドール長官の主張が正しいのならNGADは1機あたり200億円以上、無人戦闘機は100億円以上になるという意味だ。

出典:U.S. Air Force photo by Airman 1st Class Anna Nolte

因みに米空軍は1機あたり5機の無人機を制御することを目標(F-35と無人機とのチーミング数)にしているので、NGADも同レベルのチーミングを行うには1つ構成(有人機1機+無人機5機)を作るのに700億円以上の資金が必要になる。

関連記事:米空軍、開発中の次世代戦闘機NGADは太平洋向けと欧州向けでペイロードと航続距離が異なる
関連記事:中国よりも先に第6世代戦闘機を手にれたい米空軍、議会に資金供給を訴える
関連記事:米空軍の次期戦闘機コンセプトアートが公式の報告書に登場

 

※アイキャッチ画像の出典:ロッキード・マーティン NGAD

お知らせ:記事化に追いつかない話題のTwitter(@grandfleet_info)発信を再開しました。

米下院、上院に続きウクライナ支援のためレンドリース法の復活を可決前のページ

米空軍、タイにF-35Aを運用できるか調査するためチームを派遣次のページ

関連記事

  1. 米国関連

    米海軍が第6世代戦闘機「F/A-XX」に求めるのは、ステルス化したF-14トムキャット

    米海軍が現在、直面している深刻な問題は、ジェラルド・R・フォード級空母…

  2. 米国関連

    米国防総省、ウクライナ軍との戦いで失ったロシア軍の戦力は全体の5%

    米国の国防総省は8日、ロシア軍は準備していた戦力の100%をウクライナ…

  3. 米国関連

    米空軍、F-22Aをアップグレードするため約1.2兆円の契約をロッキードに授与

    ロッキード・マーティンはF-22Aをアップグレードのため空軍から総額1…

  4. 米国関連

    米陸軍の装備調達コストは?M1A2Cは11.5億円、AH–64Eは16.3億円、AMPVは4.2億円…

    中々、知る機会の少ない米国製防衛装備品の単価が最近公開された国防権限法…

  5. 米国関連

    高価過ぎたF-22、開発の終わらないF-35、この教訓を次世代戦闘機「FX」にどう活かす?

    米空軍が現在、研究を行っている次世代戦闘機「FX」は、F-22ラプター…

  6. 米国関連

    バイデン大統領、M777が含まれるウクライナへの追加支援を新たに発表

    バイデン大統領は19日、榴弾砲「M777」の追加提供が含まれる1億ドル…

コメント

    • NHG
    • 2022年 4月 29日

    やっぱりなぁ
    最新の第六世代戦闘機の足を引っ張らない水準の性能・機能を盛り込むと価格も上がるジレンマ

    25
  1. F-22の開発プログラムコストが67億ドル、製造は1機あたり約1.4億ドルと言われてましたから、開発費を載せると1機1.6億ドル近くになりますね。
    アメリカは日本と違ってインフレが続いてますから、F-16やF-35みたいな国際戦闘機にならない限りNGADの費用は下がらないでしょうね。
    F-35のソースコードも使い回すでしょうが、無人機のチーミングなど新規開発も多いので、デジタルセンチュリーでインクリメンタルな開発ができるかどうかかポイントになりそうです

    4
      • 全てF-35B
      • 2022年 4月 29日

      F-35を無人機にするかも。

    • k
    • 2022年 4月 29日

    無人にしたからと言って半値にはならないでしょw
    逆に高価になってもおかしくない

    7
    • ブルーピーコック
    • 2022年 4月 29日

    まだ慌てるような時間じゃない。と言うか、まずは試験機を飛ばして見せてくれ

    2
    • 匿名
    • 2022年 4月 29日

    ハイ、NGAD終わったぁ…

    1
    • 2022年 4月 29日

    無人機はチープで大量に作るコンセプトがいいと思うんだけどなぁ。
    AI以外は既存の技術や部品で作れば こんなに掛からないっしょ。

    • FF-X7
    • 2022年 4月 29日

    >1つの構成(有人機1機+無人機5機)を作るのに700億円

    金額が大きすぎて実感がわかないので、ちょっと計算をば。
    仮に日本で同じようなモノを導入した場合、1セットあたりの国民1人の負担額は…700億÷1.2億で約584円。意外と安い…のか?

    仮に100セット導入すると約58,400円だ。そして10年かけて導入すると1年あたり5,840円。あれ?買えるんじゃね?

    もちろん維持管理費・燃料費・パイロットの人件費は別にかかる。
    ただ、滅茶苦茶高いかと言うとそうでもないような感じがしてきますね。まぁ、財務省は「高すぎる!」と言いそうですが…。

    2
      • 匿名さん
      • 2022年 4月 30日

      >仮に日本で同じようなモノを導入した場合、1セットあたりの国民1人の負担額は…700億÷1.2億で約584円。意外と安い…のか?
      >仮に100セット導入すると約58,400円だ。そして10年かけて導入すると1年あたり5,840円。あれ?買えるんじゃね?

      安いのか…

      全国民に課税するなら、消費税になるけど、それは政治的にムリだろう。
      現実的には取りやすいところから取るとして、仮に所得税で賄うなら、納税者数はざっくり半分くらい。
      とすると、1年12,000円、つまり、納税者の所得税が平均月1,000円アップとなる。

      財務省が高すぎるというと大批判されるけど、第六世代戦闘機100セットのために、月1,000円アップに文句なく賛成する人は、ミリオタくらいでは?

    • hoge
    • 2022年 4月 30日

    このコストでは必要な数が揃うとは思えないし、某駆逐艦よろしく黒歴史扱いにやるのでは…

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 日本関連

    国産防衛装備品の海外輸出が実現!フィリピンが日本製警戒管制レーダー「J/FPS-…
  2. 日本関連

    海外メディアも注目、横浜で護衛艦「いずも」の空母化工事が始まる
  3. 米国関連

    本当に笑えない、米空母ジェラルド・R・フォードを苦しめるエレベーターの呪い
  4. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
  5. インド太平洋関連

    日米からのオファーがない? 韓国空軍、日本のF-35整備拠点利用を否定
PAGE TOP