英国防省は7日「空挺部隊を含むロシア軍はバフムートの戦いで勢いを取り戻し、この地域で再び砲兵を効果的に使用している。前進の停滞を招いたワグナーとロシア国防省の対立が改善された可能性がある」と指摘した。
参考:Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine – 7 April 2023.
イワニフスキーの南にあったロシア軍の突出部は1ヶ月前と比べてかなり削られている
英国防省は7日「空挺部隊を含むロシア軍はバフムートの戦いで勢いを取り戻し、この地域で再び砲兵を効果的に使用している。前進の停滞を招いたワグナーとロシア国防省の対立が改善された可能性がある」と指摘しており、恐らく英国防省の指摘は「ここ数日で見せたバフムート中心部=行政庁舎周辺や商業エリアでの前進」を指しているのだろう。
ロシア側情報源は「バフムート市内のウクライナ軍が西に押し出されている=バフムート駅周辺まで後退した」と主張しているが、依然としてロシア軍が商業エリアを確保しているという視覚的証拠も、バフムート駅周辺での交戦を示す視覚的証拠も、アルテモフスキー金属工場からバフムート駅方向に進んでいる視覚的証拠も登場していない。
ワグナー部隊に従軍している記者がⒶで映像や画像を撮影、ウクライナ軍の兵士がⒷを徒歩で進む様子、ウクライナ軍がⒸに侵入した敵を攻撃、ウクライナ軍兵士がⒹで制圧したロシア軍の塹壕を見聞する様子が視覚的に確認されており、特にイワニフスキーの南にあったロシア軍の突出部は1ヶ月前と比べてかなり削られている。
ロシア側が主張するバフムート中心部の制圧を示す視覚的証拠は今のところないが、逆を言えばウクライナ軍も中心部を保持している視覚的証拠を示せていないので、この部分だけは「何も断定できない」というのが妥当なところだろう。
因みにコメント欄で「バフムートは要塞化される」「アルテモフスキー金属工場の地下要塞」という言及があるが、ウクライナにマジノ線のような本格的な要塞は存在せず、マリウポリのアゾフスタル製鉄所にあった巨大な核シェルターに匹敵するものはバフムートやアルテモフスキー金属工場の地下に存在しない。

出典:GoogleMap 大まかなマリウポリの状況/管理人加工
ゼレンスキー大統領が「バフムートは要塞だ」と言及したのは「抵抗の象徴」を意味する比喩的表現で、他の拠点よりもバフムートは都市の規模が大きいためコンクリート製の建築物が多く、建物の地下に防空壕がある程度というのが実際のところで、現地メディアや海外メディアが「バフムートが(物理的に)要塞化されている」「バフムートや金属工場には地下要塞ある」と言及しているのを管理人は見たことがない。
そもそもアゾフスタル製鉄所の大きさはウクライナ軍が現在支配しているバフムート市内の広さに匹敵し、アルテモフスキー金属工場とは完全に規模が異なる。
関連記事:ゼレンスキー大統領、状況が悪化すればバフムートからの撤退もあり得る
※アイキャッチ画像の出典:93-тя ОМБр Холодний Яр
ウクライナはともかく、ロシアはまだここに拘るのか。
まあ攻めづらい土地に固執してくれるのはいいことかもしれん。
そりゃロシアはまだ勝っているからな。優位性が失われつつあるといってもまだ失態は取り返せるだろう(パチカス脳)
不思議なのが、このリリースをわざわざ UKRINFORM が引用して報じてるんですよね。ウクライナ政府系の広報メディアなので、あまりウクライナに不利な情報は流さないのに。
ゼレンスキー大統領の「バフムトからの撤退もありうる」発言といい、情報戦としての意図が何かあるのかもしれないなと思っています。
ロシアはこの地域に固執することをやめれば大量の戦力を移動させることができますので、別地域での反抗作戦を計画しているウクライナにとってはそれを避けたいからではないでしょうか
今まで大量のリソースを投入してきたことと今回のバフムート方面におけるロシア優勢風潮があれば、ロシアの世論は本地域からのロシア軍の撤退・転進を是としないものになり、その戦力をこのまま足止めできる(他地域でウクライナ軍が動きやすくなる)でしょうし
バフムトが要塞なのは地形的な構造の話で、本格的な軍事要塞みたいな話じゃないからねえ。
あっこは東からは攻めにくいんだ。そして、連絡網が意外と多くて、完全に包囲を完成させるのも大変だ。
だから、バフムトを迂回して南北や西から包囲しなきゃならなかった訳だが…その包囲網はかなりの厚みになっていて、展開図を見ても簡単な話じゃなかった事を伺わせてる。この狭い区域を包囲する為だけに、その十数倍も広い地域にかなりの兵力を展開し続けなきゃいけなかった。そして、包囲する為の戦力の突出部は逆包囲を受けてもいる。これはかなりの戦力を費やしてる話で、並大抵な事ではない。それでも数ヶ月かけて、地味な前進がやっと。その苦労はいかほどかという感じだね。仮に市街地から追い出せたとしても、痛みを伴う渋い勝利になるだけかも知れない。
>ウクライナにマジノ線のような本格的な要塞は存在せず
バフムートより南の都市アウディーウカはドンバス紛争をきっかけに要塞化され、ウクライナ軍はドネツク市を攻撃する拠点として利用してきた。勿論、マジノ線の様な本格的な要塞ではないがコンクリートの遮蔽物やバンカーが設置されているためにロシア軍も容易に攻略できず、アゾフスタル製鉄所への攻撃の様に白リン弾や燃料気化爆弾を用いた攻撃を実施した。しかしロシア軍は市街地に入れずバフムート以上に苦戦を強いられている。
要塞という言葉を使用せず防御陣地などの他の言葉を使った方がいいというだけでは
どこのコピペか知らんがロシアは白リン弾は使ってねぇよ
テルミット焼夷弾なら使ってるが
wikipediaで
「バフムートの戦い」
などを見ると、今もこう書かれています。
かつては人口7万人の都市で東部ドンバスの交通網の中枢でもあったバフムートは、マイダン革命が行われた2014年以降、NATO(北大西洋条約機構)の支援も受けながら、全都市の要塞化を進めてきた。
バフムート市内にはコンクリートの堅固な要塞陣地が築かれ、大量の武器・弾薬が備蓄され、要所には戦車、各種の対戦車・対空ミサイルが掩体内に配備され、陣地帯の周囲には何重もの地雷原や対戦車障害などが設けられた。
まあwikipediaだから正しいというわけでもありませんが、他の記事でも
「難攻不落の要塞」
というような表現はたびたび出てきました。
マジノ線のような、というのは可動式の砲塔だとか、セバストポリ要塞の30・5cmマキシムゴーリキー砲塔みたいなのがあるのとか、あるいは函館の
「五稜郭」
のような星形の堡塁のようなのかもしれませんが、さすがに今のはそういうのではないでしょう。wikipediaの記事のように対戦車ミサイルや対空ミサイル、地雷などが中心だった、というのはそうでしょう。
今はアパートの団地が最後の拠点のようになりつつあります。
ソースWikipediaは流石にマズいのでは?Wikipediaは役に立つことも多いですが自作自演すら可能なメモです。
以前もどなたかが指摘されていましたが「でしょう」「なりつつある」と表現をボカしたからといって事実ではないことを繰り返し書き続けるのは問題です。
記事にも書かれているように、バフムトは物理的な要塞ではなく防衛上象徴的な地域とウクライナが考えているだけでありロシアはそのような地域に言わば誘い込まれていると「言えるのではないでしょうか」。
バフムートの戦いのWikipediaのページ見てきましたが、序章なる該当箇所が全部1つの記事からの引用になってて今一つ信用が置けない感じしますね…なんだか恣意的な編集なんじゃないかとか思ってしまいます。
同じコラムニストの他の記事もウクライナ大敗北、崩壊寸前のウクライナ軍って記事が多く若干の偏向性を感じてしまうのは私だけでしょうか?
リンク
Wikipediaのバフムートの戦いの記事読みましたが、該当箇所にあたる「序章」にある記載内容すべてがJBpressの矢野 義昭氏のコラム1件のみの引用となっており、他の記事を一切参照してないので今一つ信用が置け無い様に見えます。細かい事ですが今年の記事を引用してるので「今もこう書かれています」というより「今年こう書かれています」と表現するのが正確かと。
このコラムニストの他の記事も見出しがウクライナ軍壊滅や、崩壊寸前のウクライナ軍と書かれておりやや偏向気味だと感じるのは私だけでしょうか。
矢野義昭本人かな?
Wiki編集も自分でやったんか???
まあよくやったよ。年内に撤退だと思ったのにここまで粘れるとはね。
正直ロシア以上に何故ウクライナがこだわるのか分からなったが、これが最後の露の攻勢と考えると意味はあったのだろう。中国の軍事支援が無い以上先は見えている。
バフムト死守の号令は中国に対するメッセージでもあったのかも
常軌を逸した大戦果を毎日上げてるような状況で
西側がやたらと撤退させたがってたりどうにもちぐはぐな印象があったし
あっさり明け渡してたら致命的なマイナスに陥った可能性が色々考えられる
ゼレンスキー大統領がバフムート撤退を示唆するのは、ロシア軍を引き付ける罠でしょう。
反抗作戦が近いので、ここで少しでもロシア軍を引き付けて他の地域を手薄にしておきたいものと思われます。
そうでなくては、なぜここまでバフムートに固執していたのに、明るい兆しが見えてきたのに撤退するのか意味が分かりません。
ロシアはまたこの罠に引っかかるんだろうな。 鶏頭だから。
リーク情報もあるし 南部にも部隊を回さないといけないし。
橋にも注意しないとね 何しろ長いから守るのは大変だわ。
>前進の停滞を招いたワグナーとロシア国防省の対立が改善された可能性がある」と指摘した。
最初から連携してれば1月中か2月の上旬頃に陥落できた可能性
それができないのが独裁国家クオリティ
バフムート市内はジワジワとロシア軍が支配地域を広げていますが
郊外では相変わらず包囲は進みませんし補給も断てません
ウクライナ軍にとっては想定内の遅滞戦術の最中という事なんでしょう
反抗作戦の成功率を上げるため
ロシア軍の兵力をできるだけ引き付けておきたいですし
弾薬をバフムートに回せば回すだけ、他地域への割り当ては少なくなります
英国防省の情報も偽情報とは思いませんがブラフのようにも感じます、少しわざとらしいくらいかもですね
我々がこの戦争で学んだことは、「英国防省の発表は、全部逆に見ると、真実に近づく。」「米国防総省は、発言少ないけどだいたい正直。」
ではないだろうか。
>我々がこの戦争で学んだことは、「英国防省の発表は、全部逆に見ると、真実に近づく。」
この戦争を追っていると、逆とか真実とか某論でよく使われる単語が別段関係ない日常会話に出てくるだけで
警戒ワードに引っかかりビクつくようになってしまった
そんなに出鱈目な発表って何だろう?
分析に当たり外れはあるだろうが、米英はかなりの情報連携もしていると思うのだが。
英国防相はロシア軍は武器が枯渇してシャベルを持って突撃してると言ってたで
ウクライナ兵も証言しているので、局地的には真実性があるのでは?
英国防省の発表はおそらく承認を得るとかの関係で情報が遅めな感じもあるね。
管理人さんが参考にしてる情報サイトさんとかは観測情報を素早くあげて纏めてるので、既に展開が変わった話を今更メディアが取り扱うとかもある。
あと、こうした手合いは組織の関係から、意図的な情報の出し方をしてる事も散見される。例えば、英国防省が望む方向に展開状況を誘導しようだとか、なんらかの欺瞞を含んで意図的にズレた話をしてる可能性だとか。
確かに対岸に展開を始めているので、バフムト駅から東側の挟まれがちな部分については畳まれる可能性もあるのだけども…バフムト市街地の、更に中心地と一言に言っても結構広い。そして、西側からはアクセスし易いというのがこの都市のいやらしい所なんだ。西からは入り易く、東と南北からは面倒くさいからロシアも困ってる訳で。追い出してもすぐ戻ってくるし、それなりに補給や入れ替えもされてるよね出来てなきゃ何ヶ月も前に落ちてるからね。大きな動きがあるとすれば、むしろウクライナ側とロシア側双方の思惑の変化次第。
あまり戦況見てなかったので更新してますが、ウクライナ側が目玉のバフムート以外でじわじわ領土奪還してて面白いです。
疑問なのがバフムートにウクライナ軍の精鋭を貼り付けているなら、他のハルキウやザポリージャ方面の戦線でも動きがあるかと思っていたのですが、戦線は変わらずロシア側にも予想される攻勢に戦力を増強してるというのは目立たなく見えてます。
あくまで私見の範囲なので間違いがあると思いますが。。