クリミア半島のフェオドシヤで26日午前3時頃に大きな爆発があったと報告されていたが、ウクライナ空軍のオレシュチュク司令官は「黒海艦隊の旗艦モスクワに続き大型揚陸艦ノヴォチェルカスクが登場した」と述べ、大型揚陸艦の爆発がウクライナ軍の作戦であったことを認めた。
参考:В Крыму защитники уничтожили вражеский корабль “Новочеркасск” – Олещук
参考:В оккупированной Феодосии прогремели мощные взрывы, возник пожар в порту
爆発の規模を考えるとノヴォチェルカスクは大破した可能性が高い
TelegramチャンネルのКрымский ветер(クリミアの風)は「26日午前3時半頃にフェオドシヤで大きな爆発があった」「港で何かが燃えている」「最初の爆発は午前2時50分頃に発生して船上で火災が発生した」「午前3時31分に大きな爆発が発生して港に近い家の窓が吹き飛ばされ、それから積まれていた弾薬も爆発した」「これはノヴォロシスク経由でフェオドシヤにShahed-136を輸送していた大型揚陸艦ノヴォチェルカスクの爆発だ」と報じていたが、ウクライナメディアは「空軍司令官がノヴォチェルカスクの爆破を認めた」と報じている。
ウクライナ空軍のオレシュチュク司令官は26日、ノヴォチェルカスクが爆発する映像と共に「ますますロシアの艦隊は小さくなっている。黒海艦隊の旗艦モスクワに続き大型揚陸艦ノヴォチェルカスクが登場した。作戦に関わったパイロットや全ての関係者に感謝する。手遅れになる前に我々のクリミアからズボンを履いて帰国しろ」とTelegramに投稿。
これがストーム・シャドウを使用した攻撃だったのか、工作員による破壊工作だったのかは不明だが、爆発の規模を考えるとノヴォチェルカスクは大破した可能性が高い。
追記:無人機による攻撃という情報が出てきたが真偽は不明。ウクライナ人ジャーナリストのユーリ・ブツソフ氏は巡航ミサイル(ストーム・シャドウ)による攻撃だと報告している。
追記:ウクライナ空軍は巡航ミサイルでノヴォチェルカスクを攻撃したと発表した。
追記:ロシア国防省は「ウクライナ軍のミサイル攻撃でノヴォチェルカスクが損傷した」と発表した。
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※アイキャッチ画像の出典:Крымский ветер
象徴的な意味は有るけど軍事的にはあまり意味は無いのかな?現状ロシアが上陸作戦を行うとは思えないし。
まあ工作員による破壊工作ならロシア側の防諜体制が劣化している証拠ですし、ミサイルによる攻撃ならこれもロシア側の防空能力が劣化している証拠でしょう。
この前、クリミア大橋が損傷して一時機能不全に陥ってた時は揚陸艦で物資輸送してたみたいだから、
再度橋にダメージを与えられれば補給面で無視できない負担がかけられるかも。
ヘルソン・ザポリージャ方面の陸上戦闘は事実上ほぼ停止しているので今となってはあまり戦局に影響を与えないかな。大量の兵站物資が必要な激しい戦闘は収束したので。
Shahed-136を運んでいたというのが事実ならインフラ攻撃を多少緩和できるかもだが。
ただShahed-136の航続距離を考えたらクリミアから発射する重要度は高くないようにも思える。
クリミアの駐留艦隊がたまらず後退すれば、再開されたウクライナからの海上輸送ルートに圧力がかけられなくなる。かといって、とどまれば艦船被害が累積していく。ロシア側に嫌な選択肢を強いることになりますね。
元々、黒海艦隊は揚陸艦4隻のところ、北海、バルト海艦隊から5隻を追加して9隻体制で開戦した。
上陸作戦やる気満々だったが、旗艦モスクワ沈没により、現状では、艦隊はかなり後方へ後退している。
そして、今回の揚陸艦破壊により、上陸作戦のカードが更に使いにくくなったので、一定の効果があると考える。
現在までのウクライナの艦艇への戦績は、旗艦モスクワ(満載11,300t)、ロプーチャ級揚陸艦ミンスク、ノヴォチェルカスク(4,080t)、タピール級揚陸艦サラトフ(4,700t)、キロ級潜水艦(3,950t)、多機能支援艦フセボロド・ボブロフ(9,500t)、哨戒艇4隻以上、上陸舟艇3隻以上。
規模的には1艦隊くらいの損失だ。特に大型船の建造が難しくなっているロシア海軍には中長期的に結構なダメージだと思う。
シャヘドや北朝鮮製の砲弾が大量に無くなったのは大戦果だと思う。
シャヘドを全弾撃ち落とすのは偶にしかできてない。
映像を見るとノヴォチェルカスクは激しい火花を散らしてキノコ雲をあげていた。
少なくとも、その分シャヘドで死ぬ民間人が減る。
どうも、ウクライナ軍は、撃破による戦果報告主体の作戦に切り替えてきている感じが見えますね。撃破される事を覚悟で、後方にあったミサイル系の兵器を前進させているのではないか?と想像します。
こういった作戦で戦況が変わるとは思えませんが、国内向けには意味があるのかもしれません。
>撃破される事を覚悟で、後方にあったミサイル系の兵器を前進させているのではないか?と想像します。
もしそうだとすれば、それらの在庫が無くなったときが恐ろしい。それまでに追加の支援が間に合えば良いのだけれど…
いえ、戦争末期と見ると、そういう捨て身の作戦が見られるのは、よくある現象なので、そういう想像をしてしまいました。
「我々はまだ戦えている、戦果を挙げられている」というアピール主体ということですかね
停泊している大型揚陸艦というのはミサイルで狙いやすいのでしょうけど、戦略・戦術的な優先度が高いとは思えないので、象徴的な意味を優先してるのでしょうか
おそらくは、ウクライナ応援団やマスコミは、こういう作戦で「ロシア弱っ!」と騒いでくれるので、まだやれるという印象はあたえられるでしょうね。徴兵の口実にもなるかもしれません。
ただ、ここ最近撃破情報を見ると、何かを動かしているとしか考えられないんですよね。やれるのであれば今までもやっていたでしょうし。
1年前ならともかく今の情勢でこういうことをされても、メディア向けの受け狙いに感じて寧ろ白けるというか…
効果のほどはともかくとして、言い方は悪いけど、テロ染みたやり方でちょっとイメージ悪いなぁ
これを受けてロシアも防備を固めると思うけど、その結果として、
そのうち民間人や市街地に攻撃して戦果を誇示する流れになったりしないだろうかと不安になる
マリンカ陥落をロシア軍が公式に発表したことがニュースになった直後のことなのでおそらく敵の戦果報道を打ち消すための当て馬として前々から準備していたのではないですかね。
バフムト陥落の直後に自由ロシア軍がベルゴロドに侵入した時と同様です。
今年の3月頃にベルジャーンシク港攻撃で損傷した艦じゃないか
あの時は逃げ切れたが今回は駄目だったな
>今年の3月頃
今年でなく、去年の3月ですね。そろそろ開戦して2年か・・・
戦果としてはいい結果出たと思うけどぶっちゃけ影響はそんな無いよね
そりゃ過半数の国もG7もロシア編入を認めて無いんだから当たり前では…
爆沈して原形を留めないノヴォチェルカスクとダメージを受けた周辺港湾施設の写真も出回り始めていますね。
まあこれ単独では致命傷でも何でもないですが、爆発の規模から数十~百トン単位の弾薬を喪失したと思われ、積み荷に含まれていたであろう軍用車両やロプーチャ級自身の輸送能力喪失と相まってロシアにとっては地味に痛いでしょう。
ロシアにしてやられたと報道されるクリミア半島だが調べてみると極めて平和的にロシアが統治しているんだよね。クリミア大橋が出来てロシアの一大観光地として成長したことも相まって今更ウクライナが統治するって無理じゃないかな?と外野から見た限り思ってしまう。
ウクライナはクリミア半島の奪還まで掲げているけど実際のところウクライナ国民はどう思っているんでしょうね?
日本が平和裏に統治していた千島も台湾も樺太も朝鮮も戦争に負けた際には容赦なく切り取られている。
国際法上合法であった日本の外地ですらこれなのだから、国際法上の根拠がなきに等しい「クリミア併合」など、ロシアが維持する意思と能力のどちらかを失ったら直ちに喪失となろう
補足すると千島は内地、樺太は昭和18年以降は内地
イスラエルがパレスチナを平和裏に統治しているのとおんなじくらいですかね?
だったら北方領土も平和的に統治してるのでロシア領土なんですかねぇ…?
揚陸艦が叩かれた場所がフェオドシヤ、クリミア半島の南東に位置しているので、こんなところを叩かれたということはロシアの警戒・防空網がかなり弱体化しているのは間違いないでしょう。陸上戦で拮抗していて、今回の成果が出たなら、クリミア半島干乾しへ着実な一歩だな、と思えたところですが……。
全線がロシア軍の圧で崩壊してかけてる今となっては、寂しいですね。
クリミア配備のS-400が叩かれたのと、S-300Fを積んでたモスクワ撃沈で西部に穴が空いてるのが大きいんですかね。
揚陸艦の攻撃にはストームシャドウが2発使われ、しかし港から2KmくらいのところにS-400が配備してあったという話も出て来ており、ロシア軍の防空はいったいどうなっているのかと疑問に思います。
ストームシャドウは少しステルス性がありそうな外観をしているので、実は防空網もそれなりにかいくぐれたりするのでしょうかね。
今年春の反攻開始のタイミングでこの戦果を挙げることが出来ていたら、ロシア軍に相当なプレッシャーになっていたでしょうね。
ロシア軍の対空ミサイルが消耗したから可能になった戦果でもあるのでしょうが、確かにちょっと遅きに失した感があります。
ウクライナの方が弱いのですから、テロ的な攻撃を行うのは兵法として当然でしょう。
今後はこういうコストパフォーマンスや宣伝効果の大きいゲリラ的な戦争に移行していくという指針の提示なら大歓迎なんですけど
これをネタにして来年も日本の金で両翼包囲された陣地を守るために兵士を注ぎ込んだり無意味に川渡って吹き飛ばされることを繰り返されると
個人的にはもうやめてくれという感じになります
おそらく来年の冬にはさらに状況は悪化して大量の支援を乞うているでしょうし
本邦としてはロシアの大型揚陸艦や戦闘攻撃機の撃破は陸上戦力の削減よりも有り難い所です
しかしながら肝心の反攻作戦が頓挫してしまった現状での攻撃成功報告は西側の興味関心を再起させる効果が有れば御の字といった位でしょうか
爆発の様子から見て弾薬ではなく石油等の燃料を積載してたのかね
弾薬や無人機を積んでいたとの情報もあるがどうもこの辺は分からんな