米国防総省はウクライナ軍のデジタルカモフラージュに塗装されたブラッドレー登場を受けて「一部のブラッドレーがウクライナに到着した」と認め、ドイツ政府も「約束したパトリオットシステムをウクライナに引き渡した」と発表した。
参考:Bradley Fighting Vehicles Have Arrived In Ukraine
参考:Liste der militärischen Unterstützungsleistungen
参考:Без вести пропавшими считают 7 тысяч украинских военных – уполномоченный
西側諸国は反攻作戦に向けてウクライナに約束した装備の大半が到着している
ウクライナ国防省は17日「デジタルカモフラージュに塗装されたブラッドレー」を公開、これを受けて米国防総省も「提供を約束したブラッドレー(109輌)の一部がウクライナに到着した」と認めており、レズニコフ国防相はフランスから受け取ったAMX-10RCも公開して「反攻作戦に向けた装備がウクライナに到着している」とアピールしている。
Ukrainian Marines welcome their new French-made cavalry, the AMX-10s!
We took it for a spin together with our warriors, and we agreed to call the AMX-10 the “sniper rifle on the fast wheels.”
Thank you to my colleague @SebLecornu and to @EmmanuelMacron with whom I had a chance to… pic.twitter.com/Ip4m152kk0— Oleksii Reznikov (@oleksiireznikov) April 18, 2023
さらにドイツ政府も公開しているウクライナ支援リストを18日に更新、約束したパトリオットシステムの引き渡しが「先週に実行された=ウクライナ人の手に渡ったという意味」と明かしたが、このパトリオットシステムがウクライナ国内に到着しているのかは不明だ。
西側諸国が4月頃までに納品を約束した装備+年内納品の可能性がある装備 |
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戦車 | ドイツ | レオパルト2A6 | 18輌 | 到着 |
ポルトガル | レオパルト2A6 | 3輌 | 到着 | |
スウェーデン | レオパルト2A5 | 10輌 | ||
ポーランド | レオパルト2A4 | 14輌 | 到着 | |
ノルウェー | レオパルト2A4 | 8輌 | 到着 | |
スペイン | レオパルト2A4 | 10輌 | 6輌が4月末 | |
カナダ | レオパルト2A4 | 8輌 | 到着 | |
英国 | チャレンジャー2 | 14輌 | 到着 | |
ポーランド | PT-91 | 60輌 | 到着 | |
計 |
145輌 | 131輌到着済み | ||
戦車 | 米国 | M1A1 | 31輌 | 年内到着 |
独蘭丁 | レオパルト1 | 100輌 | 25輌を年内到着 | |
軽戦車 | フランス | AMX-10RC | 推定30輌 | 到着 |
歩兵戦闘車 | 米国 | ブラッドレー | 109輌 | 一部が到着 |
ドイツ | マルダー | 40輌 | 到着 | |
スウェーデン | CV90 | 50輌 | ||
ギリシャ | BMP-1 | 20輌 | 到着 | |
計 |
219輌 | 60輌以上が到着 | ||
装甲車輌・MRAPなど | 米国 | ストライカー | 90輌 | 恐らく到着 |
クーガー装甲車 | 271輌 | 恐らく到着 | ||
HMMWV | 350輌 | 恐らく到着 | ||
英国 | MK.3ブルドッグ | 推定20輌 | 恐らく到着 | |
MRAP |
推定60輌 | 恐らく到着 | ||
ドイツ | フクス | 5輌 | 到着 | |
イタリア | 何かしらの装甲車 | 数量不明 | ||
カナダ | Senator APC | 200輌 | 夏前までに到着 | |
計 |
996輌 | |||
榴弾砲・自走砲 | 米国 | M109A6 | 18輌 | 恐らく到着 |
英国 | AS90 | 30輌 | 納品中 | |
イタリア | M109L | 最大60輌 | 到着の可能性 | |
FH70 | 推定10門 | 到着の可能性 | ||
スウェーデン | アーチャー | 8輌 | ||
デンマーク | Caesar | 19輌 | 到着 | |
エストニア | FH70 | 推定8門 | 到着 | |
D-30 |
推定24門 | 到着 | ||
計 |
102輌 |
西側諸国は反攻作戦に向けてウクライナに約束した装備の大半が到着しているが国外での訓練は現在も続いており、流出した機密資料によれば訓練の完了は4月末の予定だが、ウクライナのシュミハリ首相は反攻作戦の開始が「夏頃(6月~)になる可能性がある」と言及している。
因みにウクライナ政府で特殊事情による行方不明者(ロシア軍との戦争で安否が不明な兵士のこと)問題を担当するオレグ・コテンコ氏は18日「2023年4月時点で約7,000人の兵士が行方不明になっている」と明かし、内60%~65%がロシア軍の捕虜になって生きている可能性があると言及して注目を集めている。
関連記事:ウクライナ軍の反攻時期、シュミハリ首相が春ではなく夏になると発言
関連記事:伊メディア、イタリアは60輌のM109Lをウクライナに提供済みか提供予定
関連記事:反攻作戦に必要な装備が続々とウクライナに到着、ほぼ約束された数が揃う
※アイキャッチ画像の出典:Defense of Ukraine
デジタル迷彩のブラッドレー、かっこいいですね。
ところでこのデジタル迷彩って人民解放軍以外あんまり採用してないみたいですが何か理由あるんでしょうか?詳しい方いませんか?
デジタルというかピクセルパターンですかね。
遠目に見ると角が取れて溶け込むんですが、ピクセルが大きい場合はかなり離れないと効果が薄いですね。
近距離で見ると返って目立つのが写真で見てもわかると思います。
S300の迎撃弾枯渇がリークしたとする文書で明らかになり、既に供与が表明されたパトリオットの配備数では全土を守ることはできない。ロシアが導入を始めた滑空爆弾が戦果を上げ続けている状態での攻勢は厳しいものがあるだろう。
SAMの追加援助があるまで攻勢が延期される可能性もあると予測している。
SAMの追加援助に関してですが、既に仏伊がSAMP/T、Aspide、Skyguardの供与を決めており、特にSAMP/Tについてはパトリオットよりも早く供給出来ると言う報道が2月の段階で有ったので、もしかすると伊のM109L自走砲の様にもう既に配備されている可能性も有り得ます
後、ロシア軍の誘導爆弾の効果も現状バフムートでの正面攻撃で多少効果が有る程度でそれ以外の戦局には殆ど寄与していない時点で、その効果は御察しですね
【参照:当ブログ・2023.2.22「伊首相がキーウを訪問、SAMP/Tを含むウクライナ支援パッケージを発表」】
リンク
> 装備の大半が到着しているが国外での訓練は現在も続いており
やっぱコレがネックだよね
人はそうそう作れるもんじゃないもんね
レズニコフ国防相さんは、嬉しそうに運転をしていますね。
嬉しいのだろうけども、楽しそうでもありますね。
そういう姿を見ると、素人も運転してみたくなります(笑)。
クロスドライブ以上の運転が楽なものを、何処かで体験できないでしょうか(笑)。
それはそうと、74式戦車などを運転してもらって(笑)、
コメントを聞いてみたい気もします。
保守パーツも殆ど無い産廃をウクライナ人に押し付ける発想、そろそろやめたら?
74式なんて博物館級の遺物よりも、高機動車を送った方が何倍も助けになるぞい。
少し前のウクライナではお金出したら戦車運転できたらしい
戦後はまた戦車運転できるようにならんかなw
お金さえ積めば結構色んなところで経験できますよ。(最新情報ではないですが)過去ロシア、中国、モンゴルあたりはそんな話がありました。
個人的な経験からカンボジア、ミャンマーあたりもできるんだろうと思ったり。金さえ積めば何でもありな国ですから。
送るなら最低でも90式では?74式はさすがに…。
さて、T-55と戦ったら戦車相手でも、ブラッドレーが有利なのか見もの。
T-55なんて戦場に出てきてないのに会敵機会ないだろ
反応装甲もりもりかと思ったら違うんか。車両にセットで西側メーカー品の大量供与かと思いきや全く見かけないの謎。
そういや英軍APCも英軍運用なら外装もりもりなのにウ軍のはまるで80年代仕様みたいだったな。
スロベニアのM-55Sも到着しているようです。