ポルトガルはトランプ政権への不信感からF-35A導入を白紙化したが、最近着任した駐ポルトガル米国大使はメディアの取材に「ポルトガルはF-16をF-35で更新すべき」「国防支出を5.0%まで引き上げるのにF-35購入が有効だ」と述べ、欧州でのF-35販売不振を払拭するため圧力を加え始めた。
参考:Novo embaixador dos EUA quer Portugal a investir em caças F-35
参考:US ambassador urges Portugal to buy F-35s, join top-tier air forces | Reuters
アリゴ大使はポルトガルが国防支出を総額5.0%まで引き上げるのにF-35購入が有効な手段だと考えている
トランプ政権は他国の主権を軽視するような発言や態度を連発し「米国は信頼できるパートナーなのか」という疑問が生じた結果、安全保障分野の後ろ盾を象徴する米国製システム=F-35への不信感が急速に広まり、ポルトガルはF-16の後継機として確実視されていたF-35A導入を白紙化、スペインもAV-8Bの後継機として確実視されていたF-35B導入を白紙化、カナダでもF-35A導入の見直しが始まり、デンマークでも導入決定に関与したラスムス・ヤルロフ国防委員長が「導入を後悔している」「F-35Aは安全保障上のリスクでしかない」「他の同盟国やパートナーは米国製システム導入を回避したほうが良い」と言及。

出典:Lockheed Martin
それでもベルギーはF-35Aを追加調達する方針で、テオ・フランケン国防相はBreaking Defenseの取材に対して「我々はF-35を可能な限り『欧州のもの』にしたいと考えており、地元サプライチェーンへの経済的利益を確保するための合意には多くの機会と可能性がある」「追加調達するF-35はカーメリで生産する必要がある」「我々は年内に追加調達分の契約を締結する見込みだ」と述べ、ロッキード・マーティンは欧州のF-35離れを阻止するため「調達条件の見直し」「追加のオフセット」「追加の産業的見返り」に応じざるを得ない状況だ。
さらにグリーンランド占領の脅威はF-35に対する欧州当局者の懸念を間違いなく高め、ロッキード・マーティンが期待していたドイツのF-35追加調達は幻に終わる可能性が高く、米国は欧州での販売不振を払拭するためポルトガルに圧力を加え始めている。

出典:U.S. Air Force photo by Senior Airman Zachary Rufus
ポルトガル空軍は運用中のF-16について2023年「F-35Aが後継機に相応しい」と、2024年「空軍はステルス戦闘機への移行段階にある」「新型戦闘機への完全移行には約20年かかる」「このプログラムには推定55億ユーロの資金が割り当てられる」と述べていたが、ヌーノ・メロ国防相は2025年3月「世界は変わってしまった」「我々の同盟国はあらゆるシナリオ下で戦闘機を運用するための要素(メンテナンス、スペアパーツ、アップグレードなど)に制限を課す可能性がある」と指摘。
メロ国防相はメディアの質問(例えばフランスの戦闘機で代替することは可能か)に「ここでそれを議論するつもりはない」と回答したが、欧州での生産という観点から「検討すべき選択肢が幾つかある」とも付け加えており、米国のPoliticoは「ポルトガル空軍はF-35Aの導入を奨励しているものの、メロ国防相はトランプ政権の不確実性を考慮しなければならないと主張してF-35A導入を否定した」と報じ、ダッソーのトラピエ最高経営責任者も「ポルトガルにラファールを提供したい」と言及、サーブのヨハンソン最高経営責任者も「グリペン導入の可能性についてポルトガルと連絡をとっている」と認めた。

出典:Portuguese Air Force
メロ国防相は2025年11月「まだF-16の後継機選定プロセスは始まってもいない」と述べたが、最近着任したジョン・アリゴ駐ポルトガル米国大使はCNNポルトガルの取材に「ポルトガルは老朽化したF-16をF-35で置き換えるべきだと考えている」「ポルトガルにとってF-35は他の欧州諸国との間で相互運用性を確実に確保する唯一の道だ」「しかもF-35の25%は欧州製の部品で構成されている」「ポルトガルの国防支出を2035年までに総額5.0%(現在は約2.0%)へ引き上げることを支援したい」と言及。
CNNポルトガルは「アリゴ大使はポルトガルが国防支出を総額5.0%まで引き上げるのにF-35購入が有効な手段だと考えている」と、ロイターも「米国大使がポルトガルにF-35購入と相互運用性の確保を促した」と報じており、ポルトガルは米国が問題視する対中関係と合わせて厳しい対応や決断を迫られている。

出典:U.S. Air Force
いずれにせよ、現在のトランプ政権を見てF-35の新規・追加発注を考える指導者は稀で、さらにCCAを含む無人戦闘機の実用化も目前に迫っているため「将来の航空戦の形」も不透明になっており、ポルトガルが直ぐに答えを出すとは考えにくい。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by William R. Lewis





















トランプ政権だけを見て判断するのも近視眼的とは思いますが、各国政府もそこまで考えているわけではなく、軍事は政治パフォーマンスも含むという話でしょうね。
先々より、今どういう態度を取っておくのが正解かで判断される。
ポルトガルは兎も角、スペインはF-35Bを買って欲しい。
今時、ファン・カルロス1世の空母機能を捨てるとか、無責任過ぎる。
トルコにもアナドル用のF-35Bを売ってやって欲しい。
ファン・カルロス1世は艦首に傾斜角12度のスキージャンプがあるから海自のいずも型の様にF-35Bにこだわる必要は無いのでは?
スキージャンプがあれば発艦はSTOBAR方式にできるからフランスのラファールM(インド海軍が空母艦載機のMig-29Kの後継機として採用)、スウェーデンのシーグリペン(未開発だがイギリス企業との共同開発計画がありインドやブラジルの空母艦載機の後継機として提案されていた)とヨーロッパで生産される戦闘機が採用できる。
艦が小さ過ぎます。
インドの空母は4万トン超えですが、ファン・カルロス1世は27000トンくらいです。
トランプ関係なく、今F-35を導入しても、コストの割に出来る事が…
アップデートできれば化けるのは確実ですが、それが何時なのかと
今同盟国に引き渡されているのはblock3なので、ソコソコ使えます。
イオージマのF-35Bも、ちゃんと仕事をしました。
ポルトガル本国は大西洋が重要なわけで、国力を考えても第4.5世代戦闘機があれば充分に貢献できるかなと…
アルジェリアがSu57を持ってることを強いて考えたとしても、モロッコ・スペインが矢面に立つわけですからね。
米軍がいるといっても、大西洋での海上の方が貢献できそうですから…ポルトガルさん、もがみ型改を買いましょう!
F-35block4問題もこの状況に拍車掛かけてるんでしょうね。
いつアップデートされるかわからない、さらにアップデート費用掛かるじゃ今すぐ買いますとはならないですよね。
日本にみたいに中国相手じゃなりふり構わず第5世代戦闘機導入急ぐでしょうけど、欧州は航空戦力に関してはまだ様子見で出来る余裕ありますからね。
最近まで空戦、戦闘機が活躍する規模の戦いが無かったせいか航空兵器は実用品より嗜好品に近い感じになっていた気がします。カタログスペックありきで政治の道具でしかない感じ。それが平時、平和の証であったのでしょうが、だいぶ世界の雰囲気が変わってきましたね。その時点で最も高価で高性能と言われる物を無理して手に入れる必要があるのか?となるのは使う可能性が現実味を帯びてきていると認識する人が増えたのもあるでしょう。航空機、無人で良いなら桁違いに安く開発調達運用出来るのだから有人に拘る必要は無いという意見も増えてくるのではないでしょうか。
最近とはどこまでの範囲かによるけどベネズエラ攻撃だって100機を遥かに超える規模だし、去年の印パ紛争はしっかり空戦しているんだけど。
いやコンテキストを考えたら、今回のウクライナ戦争前まででしょう。
5%目標を達成するためにF-35を買えばいいは主客転倒というかなんというか…まあ我が国も予算消費とために年度内に使いきれとかよくありますから他人事じゃないんですけど
売りつける前にアップデートちゃんとしろよ
頭EAゲームかよ
EAゲームは毎度バグ不具合まみれだけど一応ゲームの形にはなってるじゃないですか!
BF6改善遅すぎて、ピーク時が90%くらい同時接続(steam)が低下して、下火になったのを思い出しました…(BF2042よりマシかもですが…)
F-35もきちんとアプデして欲しいものですが、(政治面も含めて)あまりにも見通しが立たないとなれば、どの分野もユーザーは離れて行ってしまうものですね。
四の五の言わずトルコに売れば良かったのに(呆れ)
大量に買ってくれたでしょ
まずF-35は完成品を持ってプレゼンテーションしてくれよ
もう戦闘可能なF-35を作ってくれ
そうでなければ戦闘が可能な第四世代しか選択肢は無いだろう
ブロック4の完成が先か、サグラダファミリア全体(2034年頃の見込み)の工事が完了するのが先か……。