ブラスザック国防相は13日に「ポーランドと韓国は戦車と装甲兵員輸送車の共同開発で合意した」と明かしていたが、ポーランド国防省と現代ロテムはユーロサトリ2022で「K2PLの開発・製造に関する覚書を締結した」と報じられている。
参考:Industry deal moves Poland closer to acquiring South Korean artillery system
ポーランドが調達する主力戦車の数は新国防法やウクライナ侵攻を受けて更に膨らむ可能性が高い
米DefenseNewsによればポーランド国防省はウルフ・プログラムに提案されていたK2PLに加え「韓国軍向けのK2も数百輌(韓国メディアは180輌だと報じている)調達するため現代ロテムと交渉中だ」と報じており、開発したK2PLをポーランド国内で製造できるようになるまで「K2をつなぎで導入する」という噂は事実なのだろう。
Wojsko🇵🇱musi być wyposażone w nowoczesny sprzęt, o czym podczas wizyty w 🇰🇷 rozwiałem m. in. z przedstawicielami Hyundai Rotem. Dziś @PGZ_pl i Hyundai Rotem podpisały memorandum o wspólnym rozwoju czołgów i transporterów opancerzonych. To ważny krok dla rozwoju wojska i przemysłu pic.twitter.com/uzaURMWkkq
— Mariusz Błaszczak (@mblaszczak) June 13, 2022
ウルフ・プログラムは最終的にレオパルド2PLやA5の更新までカバーしているため「潜在的なポーランドの戦車需要は700輌~800輌」と噂されているが、この数字すら軍隊のサイズを最低2倍に増やすことを義務付けた新国防法が制定される前の話なので、ポーランドが調達する主力戦車の数は新国防法やウクライナ侵攻を受けて更に膨らむ可能性が高い。
因みに現代ロテムは以前(ウクライナ侵攻以前の話)、ポーランド製コンポーネントの採用、装甲の強化、約10トンの重量増(60トン以上)に対応するための転輪追加、アクティブ防護システム(APS)装着などの変更を加えたK2PLを2025年までに開発するとポーランド国防省に提案していたので、K2PL調達までのギャップは3年ほどあるのだろう。

出典:Rheinmetall Panther
追記:幾つかの海外メディアは独ラインメタルがユーロサトリで発表した「Panther」をポーランドの次期主力戦車に推しているが、ポーランドが要求する「スペック以外の部分」を今から協議してまとめるには時間がかかるため、恐らくウルフ・プログラムに運用実績のないPantherが割り込む余地はないと思う。
オーストラリア陸軍の結果次第で、レッドバックに対する欧州諸国への評価は大きく変わるだろう
上記の話以外にもDefenseNewsは「ウクライナに提供したKRAB(無償18輌+有償60輌)を埋めるためK9調達についてもハンファディフェンスと交渉を行っている。K9調達についてはK9の車体のみ、K9のみ、K9+K10(装甲弾薬運搬車)など複数のオプションが検討中で、韓国軍向けの歩兵戦闘車K21についても購入を考えており、ハンファディフェンスが豪陸軍に提案中のレッドバックにも注目している」と報じているのが、ユーロサトリに持ち込まれたレッドバックについてはポーランド以外の欧州諸国も強い関心を示しているらしい。

出典:Hanwha Defense
ウクライナ侵攻を目の当たりにした欧州諸国は「対戦車兵器に対する保護能力」を備えた戦闘車輌に注目しており、対戦車ミサイルなどの化学エネルギー弾を無力化するアクティブ防護システム「IronFist」、太陽熱による負荷軽減とマルチスペクトル信号の低シグネチャー化にも効果的な「ソーラーΣシールド」、シースルー装甲の概念を実現して状況認識を拡張させる「IronVision」を備えたレッドバックは、ラインメタルのLynx KF41と合わせて注目を集めているという意味だ。
米陸軍も独陸軍もM1A2C/SEPV3やレオパルドA7にイスラエル製APS「Trophy」を導入、さらに米陸軍はM2ブラッドレーにもTrophyより軽量なイスラエル製APS「IronFist」を導入してテストを行なっている最中で、次期歩兵戦闘車の重量もレッドバックやLynxと同じ40トン~50トンクラスになるとOMFVプログラムの責任者が言及しているため、欧米の歩兵戦闘車にとって重装甲化とAPS装備は必須要件になるかもしれないが他の地域がこれに追従するかは不明だ。

出典:Australian Army / CPL Sagi Biderman
どちらにしてもレッドバックとLynx KF41を実際に比較検討したオーストラリア陸軍の結果次第(まもなく勝者が発表される予定)で、レッドバックに対する欧州諸国の評価は大きく変わるだろう。
関連記事:ポーランドがK2×180輌の早期引渡を韓国に要請、FA-50調達も打診か
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※アイキャッチ画像の出典:Norsk hær K2NO
日本の時期装甲兵員輸送車はどうなるんだろ。陸上部隊の共同開発は海空に比べてすくないきがする。アメリカと、共同開発に期待
プライド高きアメリカが、日本なんて相手にしないだろうよ。
F-2戦闘機で顕著に出たように、すでにあるアメリカ製兵器の改修を強要して来るよ。
それを、「共同開発」といえるのかどうか。
SM3ブロックIIA
日米共同開発
SM-3ブロックIIAでは、日本も開発に参加しているけど、開発主体はあくまでアメリカであって、日本は支援でしかないんだよ。とても、日米が対等な関係とは言えず、アメリカの指示の下で日本が作業しているに過ぎない。
それに日本が「支援」しているのは、ノーズコーンやロケットモーター程度であって重要部分ではないし。共同開発といえば体裁はいいけど、実態は、アメリカの下請けだよ。
リンク
単純に疑問だけど、ポーランドってそんなにお金持ってんの?
数百量超えの高い西側戦車を導入できるような裕福ではないと思うんだが。
海に囲まれた平和な我が国と違って、常にロシアの脅威を受けてるから国防が全てを優先するんじゃ無い?
周辺が海なのは、仮想敵の海軍が貧弱な時は利点だけど、そうでなければ不利になるけどね。
日本の場合、歴史的には唐の台頭時期以降、何度か国防上危機感を味わっているけど、
最近の中国海軍の台頭は、その最新版かな。
亡国の憂き目を何度も味わっているポーランドに比べたら温い、と言われたらそれまでだけど。
島国への侵略コストは陸地続きの国への侵略コストより高くなるものの、逆に言えば侵略されるときは大量の高コスト兵器群に襲われるということでもあり、防衛コストや被害規模、戦況変化具合が陸上戦闘のそれとは比較になりませんからね
ポーランドの軍事予算は約130億ドル(≒1.7兆円)と日本の3割程に留まりますが、金食い虫の海軍が小規模ですからね(約2兆円まで増額予定)。
世界的には駆逐艦やフリゲートクラスの大型艦と潜水艦を毎年建造する国の方が珍しいですし、安価とされるもがみ型の建造費で10式戦車でも70輌位買えますから。
もがみ型と10式の費用どれ位でお見積もりで? なんか計算が変だと思うんだが。
ざっと調べた感じもがみ型はくまのともがみの同時就役で約1005億
10式は単価が15億ですね。計算はやる気起きないんでお願いします。
失礼、間違えて10式の目標単価をつかっていました。
もがみ型の建造費は500億前後ですが、10式の単価は調達開始から最初の5年は10億位で、その後量産数を半減することになると15億位になっており、トータルで見ると11億ちょっとになります。
今のポーランドの軍事費は対GDP比2%で約1.3兆円ですが、
ポーランドは2023年から軍事費を対GDP比3%まで引き上げます。
軍事費は2兆円以上になりイスラエルやカナダと同等になります。
増額分で購入するのではないのでしょうか。
軍事費の表記ですが、今のポーランドの軍事費は約130億ドルで、増額後は200億ドル以上が正しいです。
円安の進行激しいですからね。
円高時期に外貨預金出来るだけの余裕があったら、と思ってしまいます。
ポーランドは国防力強化のために予算を大増額するんだそうで。兵員は14万人→30万人、予算を現行GDP2%から3%(約230億ドル)に引き上げるそうです。
こちらの過去記事
【平和を望むなら戦争の準備をせよ、ポーランド軍の大増強法案を下院が可決】(2022.03.12)
参照されたし
リンクの付け方失敗 別の意味で顔真っ赤
今すぐ買える戦車の中では妥当な選択だろうな。
K9といいうまくタイミングをとらえたな。
スペインで余っているレオパルド2A4を貰って、改造種車にした方が良いがねぇ。
あなたは良くても、ポーランドは違うんでしょう。
レオパルドにしてもM1A2にしても、アップデートするには時間がかかる。
それに今回のK2は国内防衛産業の参入も含まれているとされているから、
防衛産業育成を掲げるポーランド政府からしたら、より魅力的に見えたのかもしれない。
加えてオフセットで、鉄道事業等への支援も入るんじゃないかと噂されているのなら、産業育成にも寄与することになる。
それに、ポーランドとドイツはそこまで関係が良くないというのもあって、ドイツ製以外にも目を向けたいというのもあるだろう。
何にせよ、韓国側が、官民一体で売り込みを行い、韓国の持つ強みである製造業(軍民問わず)を最大限活用しているからこそ、結果を出しているという点は驚嘆すべき
MGCSへの参加を断られていて、過去にもT-72の改良型や軽戦車、無人砲塔戦車の開発など色々試みたけれども全部失敗しているようなので、「内製化したい」「でも自分たちだけではできないから技術移転してほしい」が一番プライオリティが高そうですしね。
アメリカもドイツも完全な内製化までは許さないようですし(エジプトのM1も重要なコンポーネントは輸入頼み)
今回のウクライナ問題でドイツの各種兵器の稼働状態や保存機を稼働可能にするまでの期間・費用をみるに予想以上にドイツの兵器開発・製造・メンテ能力が弱体化していたことが明らかになりましたからね
そもそも世界的に戦車生産してる国が少ない上に、
西側諸国だけなら日本・韓国ぐらいか、あれ他にあったけんー、アメリカ・イギリス・フランスは作ってないな
ドイツがワンチャン作れるかもしれんが、色々構築し直しになりそうだな
というぐらい選択肢がないからね、K9も国外のも色々組み合わせて性能そこそこでお値段も無理がないし
ロシアによるウクライナ侵攻と言う追い風と長年西欧諸国が兵器開発の手を抜いていた事も有って、韓国にとっては苦労して進めて来た兵器国産化策が金鉱を掘り当てたって感じですかね。
ポーランドも兵器調達に関しては前のめり過ぎる所が有るので心配ですが、この分だとどこかの軍事ジャーナリストが「自衛隊も兵器の国産は止めて、韓国製兵器を導入すべき!」とはしゃぐのも時間の問題かと(苦笑)。
>「自衛隊も兵器の国産は止めて、韓国製兵器を導入すべき!」とはしゃぐのも時間の問題かと(苦笑)。
まぁ、陸上装備は導入しても良い奴はあると思うけど。
99式の後継とかは本気で検討することになりそう。
K9A2は99HSPの後継で欲しいですよねぇ。
問題はいきなりGSOMIAを停止しようとした時のように政治的理由で部品供給を停止しかねないこと
何だかんだ言っても、韓国は仮想敵の一つですからねえ。
竹島は不法占拠中ですし。
対馬は対韓国で特別な防衛体制取ってますし。レーダー照射やら戦闘旗問題やらの異常な敵対行動もありますし。
敵国から主要兵器をわざわざ輸入するってのは愚行、乃至は、誤ったメッセージを送る行為、なのではないかと。
もしあるとしたら、米国を噛ませた形で、でしょうか?
日本がAAV-7を導入しようとしていた時、韓国で製造していたKAAVが検討されたけど李明博竹島上陸で政治的状況が悪化して無しになったと報じられていました。韓国マスコミやネチズンは日本に武器を売るのかと反発してました。韓国製兵器の日本導入は政治的状況の影響や韓国世論の反発を受けそうで難しいと思います。
どうしても政治的な安定性に欠けるからなぁ…
まず、韓国には「敵に塩を送る」という考えがありません。「溺れた犬は棒で叩け」という国柄です。
市民レベルでも日本は不倶戴天の敵なので、たとえ商売であっても「敵に塩を送る」ような日本の軍備強化を手助けるようなことは絶対にしませんね。逆に、「日本でも欲しがるほど韓国の兵器は優秀である」と積極的に宣伝に使われるだけ。
なので、韓国が日本に兵器を売ることはないですよ(アメリカを介せば可能かもしれないけど)。
韓国を上げる為に軍備増強を勧め出したら草ですわ。
日本も他国との共同開発(共同研究ではなく、装備開発)を視野にいれなければ、撤退が進む防衛産業で開発ノウハウを維持することは年々難しくなってくるでしょう。
配備のペースも他国の何倍も長く、その間に主要な企業が撤退すれば、調達できなくなる可能性が高まります。
手遅れになる前に、防衛装備移転三原則の緩和をさらに進めるべきです。
自民党が提言した防衛研究費を一兆円にすることなどは、とても有効な手段ではありますが、投資の選択と集中、産業の統合と再編を進めなければ、いずれその予算すら食いつぶすようになります。
正直、特にAFVに関しては具体的なビジョンも実行力もなさそうだし難しいのでは。
某氏に散々突っ込まれているとおり、MBTだけ新して他のAFVが長年放置であったり、既存の車両もろくに近代化もしておらず、根本的にやる気がなさそうだし。
AFVに関しては、日米共同研究中の「将来水陸両用車」からの他機種への枠組み展開に期待かな?
今なら母数の多い16式と共通部分の多いMAV採用とそこから共通化した各種AFV展開すればファミリー化とか諸々行けそうな気はするんだけどね(三重の生産キャパがどれくらいかは知らない
コマツも撤退したしもう気兼ねなく一本化してしまえばいいと思うわ、LAV後継とかは他国生産で賄おう
LAV後継。
出来れば国内で願いたい所なんですが…。
丸紅のGDLSはライセンス生産も匂わせてますけど、三菱のハウケイだと完全輸入かもという評判を聞きます。
出来るなら、どっちが取っても三菱で製造するか、無理なら日立にライセンス振ってでも、国内の関連企業含めて製造基盤を確保して貰いたいですね。
それこそ、韓国を見習って、もっと自国産業の保護を考えるべきかと。
ポーランドは次は自分だと危機感を持って対処しているのに、ドイツが必要な時に武器を渡さないから見切られたのかな。
ドイツの国内事情で「紛争国に対する部品供給の停止」を叫ばれては採用国もたまったもんじゃないですからねぇ
尤も、対露・対中が絡むと韓国もあまり当てにはならない気もしますが…
中はともかく、露に対してもだっけ? >韓国
韓国は長年米から兵器へ転用され易いロケット開発に対し厳しい規制を課されており、宇宙開発ではかなり遅れを抱えていまして…
その所為か、ようやく規制が無くなって本格的な宇宙開発に乗り出した際も米や欧州・日本を技術パートナーに選ぶのではなく、露から(かつて行った経済借款の返済手段として)技術供与を受ける事を選んでいます
その他にも、国際市場へ熱心に売り込んでいる韓国の防空システムは露のS-400の流れを汲んだものですし、幾つかの露製兵器を返済手段として受け取って韓国軍で採用したりと、意外と韓露の中は近かったりするのです…
訂正
✕ 韓露の中は
○ 韓露の仲は
解説ありがとうございます。
歴史的な経緯や経済的依存性から、軛を脱する事が困難な風の対中国とは異なる方向で、って事ですね。
クリミア危機前から言われてた話ですが、ポーランド軍って装備こそ西側体系に置き換えてますが陸戦ドクトリンは民主化後もずっとソ連の影響のほうが強いんじゃないかと思うんです。西側の戦車では本来そこまで要求されない側面防御力や物量に拘っているのも、戦車の使い方がドイツやフランスと異なるという背景を考えると納得できます。(西側MBTは後退しながら敵を正面に捉え続けて戦うことに特化しているが、ソ連戦車は敵を追い越した後迂回や後方遮断をして包囲殲滅することを企図しており側面も多少防御力を配分している。重量やレイアウトの話はまた別で、コストや発動機の都合。日本の戦車はポーランドの求めるものの真逆の方向に特化している)
そこへいくと比較的軽量でありつつも車体が大きく防御力増強の余地があり、為替レートの都合で欧州製より多少安く、現実的な期間での大量供給にも対応してくれるK2は欧米製品を蹴ってでも選ぶべき価値があるでしょうね。ただやはりT-72MやPT-91のようなワークホースとしてK2を大量配備できるかというと、頑張って外貨を稼ごう!という他ないのでしょうが…。
レオパルトやルクレールは側面防御も考慮していると認識しているのですが、違うのですかね?
ロシア戦車が側面防御に優れている認識もあまり無いのですが···。
側面防御力に関しては全くの逆ですね。
ソ連戦車は重量的制約から、側背面の防御力はかなり弱いです。
西側戦車と異なり砲塔側面に複合装甲も入っておらず、その分今では見られなくなったエラ装甲や、爆発反応装甲で補っているだけです。
ソ連戦車が西側MBTに対して防御面で劣っているというのはソ連崩壊後の話です。西側第3世代MBTの本格的な配備が進む70~90年代まではソ連戦車は防御力の面では西側戦車と同等か優越していました。これは車体の内部容積圧縮による小型軽量化の恩恵と優れた砲塔設計によるもので、同時代のレオパルト1やM60パットンと比べるとその小さいシルエットと合わせて極めて堅牢でした。
戦車の重量と防御力は一定の関係がありますが、重量に最も影響するのは装甲厚ではなく内部容積(車体サイズ)です。例を出すと同じ時期にドイツで対面していたソ連のT-54とM48パットンは主砲口径も近く同クラスの戦車と見なされています。しかし実際、T-54が35トンなのに対してM48は50トンと重量は半周りほど違います。にも関わらず、側後面はおろか正面要部のみなし装甲厚はT-54のほうが勝っています。これは内部空間(=車体サイズ)を圧縮して車体そのものを軽量化した分だけ装甲に重量を配分できているからです。
確かに現代のロシア戦車はERAの使用が常態化していますが、それは新生ロシアが長らく財政難で旧式装備の一括更新が出来なかったことや、新兵器開発においても技術開発や製造ラインの全面更新の費用が捻出できず結果として古い技術の延長上のようなものしか作れていないこと、そもそもソ連時代の戦車が発展性の乏しさ故に技術的な袋小路に入っていたことなどによるものです。ロシア人だって好き好んで戦車をホタテ貝みたいに飾っている訳では無いのです。
側面防御に関してですが、(一般にハルダウンによって射界に入らない公算が高いと見積もられる車体側後面は別として)T-90以前のお椀型砲塔は、HVAPやAPDSが主流だった時代には側後面に到るまで一定の防御効果を発揮していました。これは戦中戦後の重戦車の設計の流れをくむものであり、跳弾による敵砲撃からの耐久が有効な時代までは確かに効果があったのです。そしてこれはソ連軍が想定していた欧州での縦深突破のために要求されていた性能なのです(その辺は木の投稿に書きましたが)。
ポーランドはレオパルト2の独自改良型であるレオパルト2PLというモデルを出していますが、PL型はA4型をベースに車体および砲塔側面に目立つ追加装甲がつけられています。またK2PLも追加装甲が要求仕様に含まれているそうです。これはポーランドが独仏や日本が志向するような遅滞防御ではなく、(かつてのソ連軍が目指していた)局所的な攻勢や突破も考慮している結果なのではと、そういうニュアンスでした。
やっぱ世界から評価される韓国製兵器はすごいな
ツイッターに生息している軍オタ酷使様は「K2は90式と同レベル!韓国はようやく追いついた!」なんて喚いていたのが本当に恥ずかしい
主張そのものには同意できる部分もありますが、ここのように中韓の兵器に関して冷静な反応が見れるサイトは貴重だと思うのでわざわざ煽るような真似は控えて頂けると助かります。
欧州にK2の一大生産拠点ができるわけだし、ノルウェーなどほかの国で採用される際の選考に有利になりますね。
公開されたK2NOはK2とK2PLの中間的装備だし、先行納入で近代化されるK2のデータが有利に働きそう。
ノルウェー向けとは言え、「K2NO」はもう少し略号を捻られ無かったのかな?
ノルウェーの国名コードは「NOR」だから、例えば「K2NR」とか。
ポーランドの国名コード「POL」に対して「K2PL」みたいに。
「K2NO」だと、何だかK2を否定している印象が。
K2にはK2PLを含めて現状で複数の仕様がある。
<K2M>
IDEX2021で公開。UAE向けの仕様で転輪はK2-PLと同じ7個に増えているので重量は60トンクラス?砂漠地帯の運用では必須の空調装置(エアコン)も搭載していると思われる。外観は砲塔にRWS(リモート・ウェポン・ステーション)と砲手用と車長用の独立サイト、車体後部と砲塔後方にRPG対策と思われるスラットアーマーを装着。
<K2NO>
ノルウェー陸軍向けで同国のコングスベルグ・ディフェンス&エアロスペースと共同開発。同社の戦闘システム(米軍やNATOと互換性あり)にプロテクターRWSを搭載。厳寒となる冬季の運用能力向上の為に暖房の強化と補助動力装置(APU)搭載も行われ、アクティブ防護装置としてイスラエル製のトロフィーAPSが搭載されている。
ちなみに砲のアップグレードについてはK2NOの輸出関連で「2030年代半ばに130mm滑腔砲を搭載予定」とノルウェーメディアから報じられている。
レオパルト2PLは費用高騰と納期遅延とかあったようだし、ここに来てドイツの動きを考えるとPLにする価値あるのかな。多少の違約金払ってでも現状のレオ2使うかどこかに売り渡して、K2PLかエイブラムスの費用にしても良いんじゃないかね。
考えすぎかもしれないがどこかの国に戦車提供するにも最終的にドイツの顔色うかがう必要があるんじゃポーランドもやりにくいだろう。
M1やK2PLが揃ったらT-72Mの替りに予備車両で塩漬けな気がしますね。
レオパルド2を抑えてK2PLが採用されたのにも驚いたんやけど、山岳部待ち伏せ特化型戦車のK2を平原国であるポーランドが運用する利点は無いんやけどな。
開発国ですらK2がポーランドに合わへんのを自覚していて、ポーランド専用戦車K2PLの開発を提案しているのに、ポーランドとしては尻に火がついていて今すぐにでもまあまあの性能でいいから数を揃えたいんやろうな。 兵站を考えたらポーランドの各種戦車導入は正気の沙汰やあらへんねんけどな。
やっぱ、戦は数なんやで、兄貴!
素人考えで言うなら素のK2でも数量的には完全主力であるT-72系戦車より全然マシな性能。
K2とエイブラムス辺り導入でT-72系統は排除し東側インフラからの完全脱却。インターフェースとかパワーパック等の装備をK2から極端に変えないならばインフラ整備・修理・部品・乗員訓練に関してはK2PL導入時に大きなプラスになる。K2関してはそのままと言うよりはAPSとかの小改良はすると思う。
74式、90式、10式に加えてMBTじゃないけど16式を採用している日本も正気の沙汰ではないのかな。
ポーランドも多角的に考慮して、混合装備でも早期に数を揃える選択をしたと思うのですが。
それだけロシアの脅威が差し迫ったと判断しているのでしょうし、日本人には実感できない危機意識があるのでしょうね。
たしかに16式のおかげで陸自の火力も馬鹿げたことになっていますな
偵察部隊まで戦車砲が配置されているというのは揚陸作戦する側にしてみれば悪夢
それにしても韓国は商売が上手い
他国が作らない装備を研究して、それをもっとも必要なところに売り込む
この営業力が日本にもあれば…
韓国はコア部品を作れない技術力の低さが営業力の強さに表れてると思います。
逆に日本は自動車大国ですし、技術力もあり、ハイテク製品を作れる国なんでコア部品も自前で作れます。
それが仇になって「売ってやる」というスタンスが営業ににじみ出てしまうんでしょうね。
それは自動車大国でハイテク国のドイツも同じと思います。
勿論、コア部品まできっちりと作れる事こそが本当の強みであり、良い事なんですが、ウクライナ戦でも改めて見えてきたように「戦いは数だよ兄貴」ですわ。
逸品ものを少量揃えた所で戦争では勝てないんですよね。
だから日本も大量に日本製の兵器を売り込めるようにならないと”いけない”んですね。
国外に売れるようになれば平時から兵器を大量生産できる体制を保持できるという事ですし
単価も下がりますから自国用の調達単価も下がるから数量も増やせるわけです。
「韓国の戦車は世界で売れれてるけど、ウチの方が圧倒的にめっちゃ性能良い戦車つくれるわー」で満足してはいけない理由はここにあると思います。
>国外に売れるようになれば平時から兵器を大量生産できる体制を保持できるという事ですし
あとその副産物で
・自国の装備計画とは別口でアップデートが可能
といったのも。
それを自国装備にフィードバックした場合、人様の予算で次期装備のテストベットを用意して貰った形になりますね。
偵察隊に16式が配備されてる陸自の師旅団は、代わりに戦車隊が解体されてるから、トータルで見た火力は逆に下がってると思う
ポーランドの保有&導入予定と比べたら、全部国産で技術系統が同じ日本なんて楽なもんやで。
保有
T-72M1:旧ソ連製 382両
PT-91:T-72改良ポーランド製 232両
レオパルト2A5:ドイツ製 105両
レオパルト2PL:ドイツ製(2A4アップデート中かな?) 142両
導入予定
エイブラムスM1A2:米国製 250両予定
K2:韓国製 180両以上を予定
K2PL:韓国開発ポーランド製 600両以上になるんやろか?
旧ソ連系の2機種とドイツ系2機種も一気に交換なんか生産の都合上出来ひんからこれらが混在する期間があるんやわ。 混在中は最悪5カ国7機種、先は長いけど完全に切り替わっても2カ国3機種になるんやね。 完全に切り替わると米国系技術系統に統合される筈なんやけど、それでもエンジンがガスタービンとディーゼルの2種類にはなってまうんやね。
ただ、Wilkプログラムは平時の更新計画やったから、ポーランドが対ロシア戦車としてまだ使える旧4機種を更新退役させるかは“戦は数なんやで、兄貴!”っでいくと新型が揃っても当分は残しそうやね。
ウクライナの惨状を見ると”戦争になる事“を防いだらんと。
日本はまがりなりにも自国に合わせて作った大口径砲搭載車両だし、ポーランドみたいに雑多な国の戦車を装備する事を考えたら思うところはある。
島国である事とトレーラーの少なさ、まともな改修がされていない事を考えたら74式を現状維持する必要はあるかとは思う。来年3月まで2つの部隊消えるらしいが5つの部隊全部潰して残り100両分の維持費を別の所に回した方が良いと思う。
数があるのは良い事かもしれないが前線に展開するのが難しいなら遊兵でしかないし、何百km離れた場所に自走で行きますなら正直に陸自はアホかとしか思えない。
日本の話したついでに韓国に目を向けると、北とは休戦状態でありまともな120mm砲搭載戦車がK2のみだと思うのでお金のためにポーランドの要望受けるとしたら正直アホとしか思えない。
小型のK1に120mm積んだせいで命中率はどうなのかは別にして装填には苦労する状態にはなった。未だにアップデートで74式よりはマシであろうが、お古M48A5Kがかなりの数を占めているのに新型戦車輸出するとか国防を考えると流石にね。
>まともな改修がされていない事を考えたら74式を現状維持する必要はあるかとは思う。
え~と、チャチャの類いになるけど、
主張具合から判断すると、
「現状維持する必要があるとは思えない」
辺りの誤記でしょうか?
ここだけ逆の事を述べてる感じなので。