Aviation Weekは14日「米空軍は2025年からF-15Eの旧型119機の退役を開始し、2028年までにF-15Eの保有数を99機まで削減することを検討している」と報じ、米空軍は維持コストが年々高騰するレガシー機の処分を急ピッチで進めるつもりだ。
参考:The U.S. Air Force’s Future Spending Plan
もしかすると米空軍は去年からF-15Eの削減が視野に入っていたのかもしれない
米空軍の試算によると航空機のメンテナンスコストは導入1年目~14年目まで横ばいだが、15年目以降は要求されるメンテナンスが増加し、スペアパーツの入手性が悪化し始めるため毎年3%~7%づつメンテナンスコストが上昇していくと主張しており、ここに大規模なアップグレードが加わると航空機の運用・維持コストは莫大なものになる。
例えば2036年に米軍のF-35は運用のピーク(推定1,885機が運用状態)を迎えると言われており、ロッキード・マーティンが計画通り運用コストを削減できても1年間で97億ドル(削減に失敗すれば約160億ドル)の運用・維持コストが発生、数年後には2010年代後半~2020年代前半に取得した機体がメンテナンスコストの上昇曲線に突入するため、97億ドルという数字はどんどん増加していくという意味だ。
つまりF-15、F-16、F-22、A-10といったレガシープラットホームは既に提供できる能力と運用・維持コストのバランスが悪く、まだ運用機体が多く生産ラインもサプライヤーも維持されているF-16さえGAOは「サプライチェーンへの資金供給が遅れたせいでスペアパーツ不足に陥った」と指摘しており、米空軍は2025年か2026年までにF-15C/Dを、2028年までにA-10を、2030年前半(NGADの配備に左右される)までにF-22を退役させるつもりだが、Aviation Weekは「F-15Eの退役も検討している」と報じている。
Aviation Weekは14日「米空軍はF-15Eの中でF100-PW-220Eを搭載する119機の退役を2025年に開始、2028年までにF100-PW-229を搭載する機体のみにすることを検討している」と報じており、米空軍は維持コストが年々高騰するレガシー機の処分を急ピッチで進めるつもりなのだろう。
因みにボーイングは2022年7月「F-15Eが搭載のAN/ALQ-135DをF-15EXが搭載するEPAWSSに交換する作業を開始した」と発表、しかしEPAWSSへのアップグレードは当初予定の1/5(217機→43機)に削減されていたためディフェンスメディアは首を傾げていたが、もしかすると米空軍は去年からF-15Eの削減が視野に入っていたのかもしれない。
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※アイキャッチ画像の出典:Photo by Staff Sgt. Taylor Drzazgowski
B-52「レガシーなのに引退させてくれないんです、米空軍はワ○ミもびっくりのブラック企業です!」
もう心臓もボロボロで限界なのに、新しいのを付けてやるからまだ働けって言うんです!
テセウスのB52
勿体ないですな。空自はF-15J改修よりこの中古機引き取った方が良いのでは?
アメリカ空軍ですら維持費で泣く機体を、日本が引き受けたら空自が死ぬのでは
一応F-15Jより10年近く新しい機体
使える予備パーツつがないからまだパーツ流用できる分昔にヨルダンに輸出提案されていたF-15A/Bをもらった方が相対的に『マシ』
損耗の多い爆撃任務は無人機にやらせようって流れなのにステルスですらない戦闘爆撃機なんかいらんでしょう
米空軍は本当に通常爆弾落とす任務嫌いだなw
B-21等なら別ですが、F-22もF-35も長距離SAMを運用する任務ではステルス性を喪失します。一定の任務範囲でですが、F-15EXは相対的な運用コスパ及び生残性で優秀なんでしょう。
B-1及びB-2をB-21で更新する計画なのにB-52は改修して使い続けるのと似た理由があるのかと。
F-15Jより10年くらい新しかった気がするけど、やっぱり実戦で使うと劣化するのかね。
エンジンが一部パーツ足りないからIHIから輸入していたりしていたりしているから
初期型のF-15Eの使い勝手が悪くなってるんでない?
エンジンが曲がりなりにもF-16向けに製造されている現行ロットのF100-PW-229とは違って
退役させるついでに各国のF-15の改修のパーツとりにされそうではあるけど。
エンジンを、交換できないの?
老朽化してコスパが悪いから退役させるんやで
エンジンとかはわかりやすい初期型か後期型かを分ける要因なだけでな
F-15Jのpre-MSIPを後生大事に保有するなんていうのは、ようするに飛べる機体があればとりあえずOKて発想なのかな?
実戦に臨むという観点が欠如してる気がします。
替わりがないんだから、そりゃその通り飛べる機体があればいいというか、他にやりようがない
もし削減したら、その枠は必要ないから永久削減ってのが財務省のやり方なんだから
F-35の追加取得計画分は正にF-15J pre-MSIP機の更新用で、徐々に数を減らしていくことになります。
pre-MSIP機は戦闘機として全く戦力にならないなんてことはないし、戦闘機定数及びパイロット数とその技量維持のためにも、更新が完了するまでは現役にあり続けます。
実戦に臨む観点から保有が維持されていると言い換えても良いかと。
純減したら戦車みたく財務省にどんどん減らされて弱体化するのが悪いのです