パキスタン空軍はトルコ空軍主催の演習(Anatolian Eagle 2021)にJF-17を派遣、カタール空軍のラファールと対戦する機会に恵まれて注目を集めたが、今度はJ-10CEとタイフーンの対戦が実現し、中国人らは「J-10CEがタイフーンに勝利した」と主張している。
参考:China’s J-10CE vs Eurofighter Typhoon: jets face off in Pakistan-Qatar air drills
本当の結果は当事者にしか分からないが久々に平和的な話題だ
South China Morning Post紙は30日「パキスタン空軍はカタールで始まった演習(ZILZAL-II)にJ-10CEを派遣してタイフーンと対戦させた。中国人軍事ブロガーらは『J-10CEはタイフーン相手に4回の視界外戦闘、5回のドッグファイトで勝利した』という未確認の情報を称賛し、740万人のフォロワーをもつLiu Xiaofei氏も『この情報が真実だと確認されれば、中国のJ-10は継続的な改良によって欧州製戦闘機と同等もしくはそれ以上の能力を獲得していることが証明される』と主張した」と報じている。
パキスタン空軍も「J-10Cが演習でタイフーンと初めて対戦する」と認めているものの対戦結果には触れておらず、本当の結果は当事者にしか分からないが、久々に平和的な話題(ウクライナとロシアの戦争と比較した場合の話)だ。
因みにJ-10Cは複合材料の適用範囲増やステルスコーティングの効果でRCS値の大幅減に成功、探知距離が200km以上と推定されるAESAレーダー、J-10Bで採用が見送られたWS-10B、米空軍が警戒している長射程のPL-15を運用することができ「西側製戦闘機と比較しても遜色のない戦闘性能を備えている」というのが一般的な評判だ。
追記:パキスタン軍は1月「将来的にJ-31を導入したい」と述べたが、トルコが開発を進めているカーン(旧TF-X)にも関心を示しているので、パキスタン空軍が導入する第5世代機はまだ確定してない。
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※アイキャッチ画像の出典:DGPR (AIR FORCE)
貴重なデータをてんこ盛りで得られてそうな演習ですねぇ
生データ見られる人々が羨ましい
管理人さんに同意。どれもこれも気の滅入る記事ばっかりなもんだから本当にこういう平和的な話題が末長く続いて欲しいもんですなぁ。
「比較的平和」なネタではあるんですが、中国の空軍戦力が明確に強化されている事が証明されるとアメリカの腰が引けて日本の国防の先行きが暗くなるという観点であまり平和じゃないです
現状ではタイフーンに匹敵する程度でF-35には勝てないだろうとは思いますが、物量を備えられる事と継続的に能力を上げてきている事を考えると、日本にとっては気が滅入ります
残念なお知らせだがJ-20の製造は今年中に400機達成だ。
アメリカのF-22は製造ライン閉じられアップグレードもされずに老朽化で損耗し尽くされるが、中国のJ-20は大増産。F-35対抗のJ-35も登場間近。気を強く保ちなされよ
J-10Cって、2019年で150機って事は今はもっと増えてるわけで、
タイフーン相当の機体が既に日本のF-15Jと同じぐらい配備される訳ですから、あんまりいいニュースではないような…
今のJ-10Cの生産数を調べてみたら2022年の時点で278機以上(パキスタン分も含む)とのこと。
今の中国は主力戦闘機(J-20、J-10C、J-16)を毎年100機以上生産していますね。
この2機ってシルエットがそっくりですよね
塗装は全然違いますけど
タイフーンの機体レイアウトはかなり安定性を欠くらしく、高度なアビオニクスとコンピュータによる補正なしには水平飛行もままならないそうです。全部一緒ってことはないでしょうけど、それを意識した構成の戦闘機を開発して最終的に運用できている中国の航空技術は流石に侮れないと思いました(第四世代戦闘機に特に集中的な投資をしていた国ですし)
タイヘーン
パキスタンは先日のイラン領内攻撃の際にJ-10C、JF-17、翼竜2を使用しています。
J-10Cはエアカバーと電子戦支援を行いましたが、J-10Cが本格的な戦闘で使用されたのはこの時が初でしたね。
日本にとって、対岸に横たわる超大国中国のニュースは常に暗い影を投げかけますが
それでもやはり平和に感じてしまいますね
例え中国がロシアの何十倍何百倍も恐ろしい怪物だとしても、
本当の戦争のニュースに比べると可愛く感じます
中国は三菱が飛ばせなかった国産ジェット機を
すでに飛ばしていますし
基礎研究でも特許の出願でも、
もはや日本は追いつけませんからね
コロナ前まで駐在してましたが
中国で就労ビザ取る時、
価値があるとみなされる学歴は
日本では東大と京大だけです
COMACのC919のことを言っているなら、アレを国産とは言い難いというのが一般的な見方だと思いますが。
三菱が投げたのも技術的と言うよりは、売れる見込みがまったく無いからだったわけですし。
C919の国産化率は三菱スペースジェットより高いので、三菱スペースジェットを国産と評するならC919も国産で問題ないかと。
日本と中国の間に技術力に大きな差があるというご意見と読みましたが、三菱のジェット機の件は違うかなと思います。
MRJ改めMSJが中止された主な理由は、(直接的な意味の)技術的なものでも商業的なものでもなく、米国(や欧州)の型式証明を得られずに時間と労力を消費したからと報道されてますね。
例えば リンク
一方、中国は自前の国内市場が大きいので、このハードルを超えなくても国内専用機として実用化できます。この点が三菱との一番の違いかと。
もし仮に日本の航空機市場が十分大きければ、三菱の飛行機は実用化できたと想像します。まあ、結局は国力に大きな差があるという点は同じ意見になります。
>基礎研究でも特許の出願でも、
もはや日本は追いつけませんからね
初めて聞いた
ソース希望
あと、今の中国って本当に活気ないね
どこもガラガラだ…
調べれば色々出てきますが以下のとおり紹介させていただきます。
『「研究力」世界一は中国、米国を抜き初…東大は2年連続でトップ10圏外』
リンク
「世界の特許出願件数、3年ぶり過去最高 中国がけん引」
リンク
ごめん、そういうのをまに受けてる人とは思わなかったんだ…
まず中国の論文発表数は、国策で増やしてる
内容(使用されるデータの内容や引用論文の内容)も優秀なのも確かにあるが、怪しいのが結構多い
論文系の闇業者なんていうのもいて問題になったりもしてる…
あと引用されてる数が多いから質が高い云々っていうのは、主に中国人間(いわば身内同士)での引用が非常に多い
特許に関しては、第1ヵ国出願義務との兼ね合いもある
その辺りの話、その手の提灯記事では載せないからなぁ
ASPI(豪戦略政策研究所)が公表した先端技術の国別競争力ランキングでも中国が1位となっているので、「論文系の闇業者がー」と言って真に受けないのは現実逃避かと。
現にAI、宇宙開発、量子力学、エネルギー分野、ドローン等では中国の方が技術力は上ですし。
「国産ジェット機」だとT-4やP-1その他色々と出てきますが…。
実戦ではAWACSのある方が勝ちみたいな味気ない現実だったりして。
JF-17の共同開発時は、中国製は信用ならないとロシアエンジンとイギリス射出座席を採用したパキスタンが、時代は変わったものだ