インド太平洋関連

日豪の相互アクセス協定が発効、空自のF-35Aがティンダル基地に駐留予定

日本とオーストラリアが締結した相互アクセス協定が13日に発効、豪メディアは「日本との画期的な防衛協定が発効した。空自のF-35Aがノーザンテリトリー州ティンダル空軍基地に駐留(8月下旬)することになる」と報じている。

参考:Landmark defence agreement with Japan enters force

9月上旬に初めて豪空軍のF-35A×6機、KC-30A(A330MRTT)、C-130J、C-17を日本に派遣する予定

日本とオーストラリアは2020年11月、自衛隊と豪軍との共同訓練等を行う際の法的枠組み「相互アクセス協定:Reciprocal Access Agreement」について大枠で合意したと発表、両国で国内手続きが完了したため13日にRAAが発効した。

出典:首相官邸 モリソン首相と菅首相が相互アクセス協定について大枠で合意したと発表

林外務相はRAAの発効について「我が国にとって初めての円滑化協定(RAAのこと)の締結が豪州となったことは緊密な関係を象徴している。協定により日豪の安全保障・防衛協力が促進され、インド太平洋地域の平和と安定が強固になることが期待される」と述べ、豪メディアも「日本との画期的な防衛協定が発効した。この協定によって両軍間のより高度な訓練が可能になり、空自のF-35Aがノーザンテリトリー州ティンダル空軍基地に駐留(8月下旬)することになる」と報じている。

防衛省は「F-35Aの豪駐留計画」を具体的に明かしていないものの「広大な演習で訓練を行うためF-35Aを一定期間、豪州に滞在させて訓練を積む方向」と述べているので、恐らく今月中にF-35Aをティンダル空軍基地に派遣する予定があるのだろう。

出典:Defence Australia LACW Annika Smit

因みに豪州も日本の小松基地で実施される演習に参加するため、9月上旬に初めて豪空軍のF-35A×6機、KC-30A(A330MRTT)、C-130J、C-17を日本に派遣する予定で、A330MRTTが空自の基地にやって来るのは2回目だ。

2022年に豪空軍は空自との相互運用性を拡張するためKC-30A(A330MRTT)を小牧基地へ派遣、日本海と太平洋上の訓練空域でF-2との空中給油適合性確認試験を実施して機械的互換性を確認、これにより空自のF-2はKC-30Aから正式に空中給油を受けることが可能になった。

出典:Defence Australia LAC Chris Tsakisiris オーストラリア空軍のA330MRT(KC-30)

さらに言えばA330MRTは米空軍がKC-46Aと次世代空中給油機とのギャップを埋めるブリッジタンカーに提案される予定で、RVS2.0搭載のKC-46Aと熾烈な受注競争を繰り広げる予定だ。

関連記事:日豪が「相互アクセス協定」大枠合意に6年もかかった理由
関連記事:KC-46AとLMXTの戦い、米空軍がKC-135後継機調達にRFIを発行予定
関連記事:豪空軍、KC-30Aを使用したF-2との空中給油適合試験が完了したと発表

 

※アイキャッチ画像の出展:航空自衛隊

南ドネツクの戦い、ウクライナ軍がウロジャイネから敵の追い出しに成功か前のページ

ルーマニアは最大48機のF-35A調達を検討、東欧最大の運用国になる可能性次のページ

関連記事

  1. インド太平洋関連

    フランス製潜水艦導入が濃厚?フィリピン海軍の潜水艦部隊創設に仏海軍が協力

    フィリピンの現地メディアは16日、フィリピン海軍は潜水艦部隊創設にフラ…

  2. インド太平洋関連

    費用負担が問題、韓国にロッキード・マーティンがF-35整備権限取得を提案

    日本のF-35国際整備拠点「MRO&U」運用が始まったことに関連して、…

  3. インド太平洋関連

    計画から40年後に結実!インド、国産戦闘機「テジャスMK.1」を実戦配備

    インド空軍は完全作戦能力に対応した国産戦闘機「テジャスMK.1(FOC…

  4. インド太平洋関連

    インド、ステルス無人攻撃機の技術実証機「SWiFT」が初飛行に成功

    インド国防省1日、開発を進めているステルス無人攻撃機「Ghatak」の…

  5. インド太平洋関連

    台湾で6月末に退役したHAWKシステム、米国経由でウクライナに移転か

    台湾の中国時報は14日「6月末に国軍から退役したHAWKシステムを米国…

  6. インド太平洋関連

    韓国とイタリア、軽戦闘機向けAESAレーダーの開発・輸出で協力すると発表

    韓国とイタリアが競合する軽戦闘機(LCA)向けAESAレーダーの開発・…

コメント

    • 素人
    • 2023年 8月 14日

    これ沖縄からオーストラリアでも5000kmくらいの距離があって、F-35Bの航続距離の2.5or3倍もある。
    どうやってたどり着くの?
    軍用機なだけにフィリピンインドネシアとか点々とってのも、いずもとかで都度運ぶってのも大変な気がする。
    もちろん空中給油機で補給できるのはわかるけど、F-35で2.5-3時間かかるからノンストップで飛ぶのも事故の元なのでは?

    詳しい方、教えてくださいませ

    1
      • 謎の密使
      • 2023年 8月 14日

      えーと、先ず今回派遣される空自のF-35はB型では無くA型ね
      それと、米空軍や場合によっては米海軍・海兵隊の戦闘機も日本へ派遣される時は大抵太平洋横断(例・東京ーホノルル間が約6300㎞)をやるから、5000㎞程度の距離だったら空中給油機の支援でノンストップ飛行は遂行可能
      強いて言えば、緊急事態が発生した場合に着陸出来る飛行場を飛行ルート周辺に確保する必要が有る位(無論、ノンストップ飛行をせずに途中休憩出来るのなら言う事は無い)
      後、米空軍の戦闘機部隊は演習・展開任務の際に生じる移動の為に太平洋・大西洋横断を含む長距離ノンストップ飛行をする事が多くて、場合によっては半日程度かかる場合が有るから、2.5ー3時間掛かるノンストップ飛行は事故の元なんて言っていたら米空軍パイロットに笑われると思う

      57
        • 素人
        • 2023年 8月 15日

        なるほど
        どうもありがとう

        6
      • gobu
      • 2023年 8月 14日

      日本向けF35Aの最初の何機かは確か
      アメリカ本土からアメリカ人パイロットが太平洋横断して持ってきてたよね
      フェリーフライトっていうんだっけな

      Bはどうなんだろう
      機体の摩耗考えるなら空母とかに乗っけて行くほうが良い気がするが

      2
        • 素人
        • 2023年 8月 15日

        そうですか
        Bは米空母が横須賀に来るときに積載ですかね

      • nachteule
      • 2023年 8月 14日

       まず車と同じで航続距離なんてあくまで目安でしかない。今でこそ修正されているけど昔の公式ですら2800kmより飛べるって表現だから本当にどれ位と飛べるのかは運用者しか分からない。燃料少ないBですら3000km以上飛べるって話もあったし。

       普通なら離着陸の許可が取れる国を経由するなんて当たり前の話で大変とか言うのはおかしいし、フィリピン経由かグアム経由すれば普通にいけるんじゃないかね。

       ぶっちゃけ韓国のF-35整備の話だって、オーストラリア行くのにそこまでハードル高いかな韓国のF-35離着陸禁止の国なんてそうはないだろうに。

      1
        • 素人
        • 2023年 8月 15日

        同盟国でもない他国の戦闘機を普通に着陸させるってことですか?
        そして、自衛隊は同盟国でもない他国に給油してもらうと。

        民間機なら分かります。緊急時も分かります。1機だけなら分かります。
        ただ例えばいまの中国やロシアの最新ステルス戦闘機の編隊が南米に行く途中で給油したいと言われて羽田でも三沢でも関空でも着陸させるのか。
        あるいは自衛隊がNATO演習に行く途中でいまの中国やロシアにF-35を着陸させて給油してもらうのか。中国やロシアはそれを許し、自衛隊はその給油行為を信じるのか。

        それができるなら互いに相当の信頼関係があるってことですかね、ありがとうございました。

          • バーナーキング
          • 2023年 8月 15日


          だから「離着陸の許可が取れる国(を経由する)」あるいは「韓国のF-35離着陸禁止の国(ばっかりだとしたらオーストラリア行きが難しいがそうではない)」って条件がついてるんでしょ?

          5
          • kitty
          • 2023年 8月 15日

          グアムは米国ですよ
          フィリピンとも
          リンク
          戦闘部隊ならともかく訓練部隊フェリーの給油を断られるとかなんでそんな発想に?

          5
          • 牛丼チーズ
          • 2023年 8月 17日

          ロシアや中国は対立国だがオーストラリアは友好国でしょ。その違い。

          1
    • gepard
    • 2023年 8月 14日

    グアムでは有事の際の航空自衛隊の退避先として、補給・防御な面で不安がある。こうした取り組みは有事の備えとして重要だ。

    25
      • 謎の密使
      • 2023年 8月 14日

      当然、それも考慮に入っているでしょうね
      訓練で使い慣れれば緊急時でも使える訳ですし、中国としても退避場所が有る為に相手を潰し切れなくなると言うジレンマに直面する訳ですから
      そう言えば、1970年代末期から80年代半ばまで流行っていた「第三次世界大戦(ソ連による欧州・日本等への侵攻)」物のシミュレーション小説(架空戦記のジャンルが出来る前夜位)の中に、ソ連侵攻で奪われた北海道と太平洋の制海権奪還の為、日本が空軍部隊の再建とタンカーを改装した空母用の艦上機部隊編成の為に豪州で訓練する話を書いた作品が有り、その訓練で空・海自の航空部隊が展開する基地の名前の中にティンダル空軍基地も挙げられていた事を思い出しました

      19
    • ポンポコ
    • 2023年 8月 14日

    おっしゃるように、グアムだと危いかも。

    中国に対しては、オーストラリアやインドとの連携強化が大事ですね。今回のことはいいことですね!

    5
      • 匿名
      • 2023年 8月 14日

      正直、インドに関しては有事に緊急避難したら機体ごと接収されそうな気がヒシヒシとするのですが…

      15
    • すっとこどっこい
    • 2023年 8月 14日

    法務大臣が判を押さない限り死刑は執行されないので、ケース・バイ・ケースとはそのことを言っているのかもしれません。ただし訳の分らん政党が政権を握った場合はその限りでないのを豪州側が懸念したと思いますが、間違っても野党が政権を獲れないことを6年間で認識したのかも

    1
    • 58式素人
    • 2023年 8月 14日

    日本の場合、非常時に退避をするとして、退避場所はあるのかな。
    今回の戦役でウクライナは上手く逃したようだけれども。
    地方の民間飛行場を借り上げるのかな。
    それとも離島に避難用飛行場を作るのかな。塩害が大変なような。
    既存の基地では、仮に掩体があったとしても、攻撃を受ければ、
    滑走路や支援設備が復旧するまでは作戦行動は出来ないだろうし。

    • 2023年 8月 14日

    アメリカだけで無く各国とこうした取り組みが行われるのはいいですね。両国の関係強化は当然として有事の際の選択肢や両軍のノウハウも増えると思うので積極的に行って欲しいですね。

    7
    • LLLLL
    • 2023年 8月 15日

    初手を日本が取る!なんて言うのは共産とれいわ位だろうし、初撃の損害を回避出来る勢力を持つのは悪い手では無いと思う。シンガポール程度の距離なら言う事無いんだが………。
    (´・ω・`)

    1
      • 廉価
      • 2023年 8月 15日

      共産と社民とれいわは、そもそも手を打たないと思うよ。

      3
        • バーナーキング
        • 2023年 8月 15日

        「日本が先に手を出す!!」とギャーギャー大騒ぎするのは、という意味かと。

        4
    • かおい
    • 2023年 8月 15日

    日本大丈夫?
    口車に乗って本来参戦しなくてよい戦争に巻き込まれてない?
    米国 オーストラリア 台湾と中国でつぶしあって
    米国中国双方が落ちぶれて台湾のハイテク産業も日本に疎開させて
    日本がno1に返り咲くのがベストなんだが
    このままじゃ日本が鉄砲玉に使われません?
    大丈夫ですか

    2
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 米国関連

    米海軍の2023年調達コスト、MQ-25Aは1.7億ドル、アーレイ・バーク級は1…
  2. 中国関連

    中国は3つの新型エンジン開発を完了、サプライチェーン問題を解決すれば量産開始
  3. インド太平洋関連

    米英豪が豪州の原潜取得に関する合意を発表、米戦闘システムを採用するAUKUS級を…
  4. 米国関連

    米空軍の2023年調達コスト、F-35Aは1.06億ドル、F-15EXは1.01…
  5. 欧州関連

    BAYKAR、TB2に搭載可能なジェットエンジン駆動の徘徊型弾薬を発表
PAGE TOP