欧州関連

ルーマニアは最大48機のF-35A調達を検討、東欧最大の運用国になる可能性

ルーマニアはF-35Aを2個飛行隊分(32機)を65億ドルで調達したいと考えており、さらにF-35Aを装備する3つ目の飛行隊編成も言及されているため、ルーマニアは東欧諸国で最大のF-35A運用国になる可能性を秘めている。

参考:Romania eyes 32 F-35s under $6.5 billion deal

発注が相次ぐF-35の年間生産数は限界に達しているため、同機の増産はラインメタルの新工場稼働に懸かっている

ルーマニアは空軍近代化のためポルトガルとノルウェーから中古のF-16AMを計46機取得したが、ヨハニス大統領は昨年5月「F-35Aの購入を予定している」と言及、ルーマニア国防省も3月「来年までに議会に要請してF-35A導入手続きを開始する」と明かし、4月にヨハニス大統領が主催した最高国防会議も「第5世代戦闘機で柔軟かつ効率的な防空能力を達成するというコンセプトを承認した。空軍の近代化プロセスは最新のF-35A導入によって継続される」と発表した。

出典:Radafaz / CC BY-SA 3.0

これを受けて現地メディアは「ルーマニアのF-35Aの購入を決定した」と報じていたが、どうやらルーマニアは2個飛行隊分のF-35Aを調達するつもりらしい。

メディアの取材に応じたティルバル国防相は「F-35A取得に関する承認を議会に要請した。32機の調達にかかる費用は約65億ドルだ」と明かし、ルーマニア国防省が議会に提出した文書によると「F-35Aを装備する18機編成の飛行隊」を2つ編成する予定で、オプションとして「3つ目の飛行隊(16機編成)」も言及されており、ルーマニア空軍は最大48機のF-35Aを調達する可能性がある。

出典:Lockheed Martin

もしルーマニアが48機発注すれば「東欧諸国で最大のF-35A運用国」になる見込みだが、発注が相次ぐF-35の年間生産数は限界に達しているため、同機の増産はラインメタルの新工場稼働に懸かっていると言っても過言ではない。

関連記事:ルーマニアの最高国防会議がF-35A導入を発表、M1エイブラムス調達も検討中
関連記事:ルーマニアのヨハニス大統領、空軍近代化の一貫としてF-35A導入を約束
関連記事:ルーマニアがノルウェーから中古F-16取得を発表、1機あたりの導入コストは約18億円
関連記事:ルーマニア国防省、大隊規模のM1エイブラムス調達に動いていると明かす
関連記事:ルーマニアと韓国が地上装備の現地生産に向けMOU署名、韓国版HIMARS導入も視野に
関連記事:黒海に面したルーマニアが潜水艦部隊を再建、フランスから潜水艦を調達か
関連記事:ラインメタルがF-35製造に参入、最低でも400機分の中央胴体を製造

 

※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by Trevor Cokley

日豪の相互アクセス協定が発効、空自のF-35Aがティンダル基地に駐留予定前のページ

ウクライナ、1万機の自爆型無人機を調達するため寄付を呼びかける次のページ

関連記事

  1. 欧州関連

    トルコ、S-400問題の解決に向けて米国と「クレタモデル」をベースに交渉開始

    トルコはS-400問題の解決に向けて米国と「クレタモデル」をベースにし…

  2. 欧州関連

    グリペン好きなブルガリア大統領、署名したF-16V導入契約を拒否

    ブルガリア政府が承認した総額12.5億ドル(約1,354億円)のF-1…

  3. 欧州関連

    コソボでNATO部隊とセルビア人住民が衝突、兵士25人と住民52人が負傷

    再び対立が高まっていたコソボ北部でNATO派遣の治安維持部隊(KFOR…

  4. 欧州関連

    果たして売れるのか? トルコ製UAV「バイラクタルTB2」が衛星通信による遠隔制御に対応

    トルコメディアは9日、国産化に成功した小型の走行追尾型衛星端末(SOT…

  5. 欧州関連

    ポーランド、Shahed-136タイプの無人機を狩る無人機をMSPOに出展

    ポーランドのウカシェヴィチ航空研究所は5日に開幕したMSPOに「無人機…

  6. 欧州関連

    キプロス、トルコに対抗するためイスラエルからアイアンドームを導入

    ギリシャのKathimerini紙は19日、トルコのUAVに対抗するた…

コメント

    • 沿ドニエストル共和国
    • 2023年 8月 14日

    お隣の国境がロシアになる可能性もあるからF-35Bの方が良いのかも
    お高いけど・・・

    2
      • 1.44スキー
      • 2023年 8月 14日

      整備もかなり大変そうだがな…。
      VTOL機構搭載verとなると。

      3
    • ブルーピーコック
    • 2023年 8月 14日

    ラインメタル以外にも、羽根やら胴体やらのパーツを製造するメーカーが出る流れかな。東欧だと国もメーカーも思い浮かばないけど。

    4
    • shkk
    • 2023年 8月 14日

    きな臭い地域ではあるんだけど頑張り過ぎな気がしないでもない
    経済がぐんぐん伸びてるから余裕はあるんだろうけど

    3
      • 戦略眼
      • 2023年 8月 15日

      それでも、費用が払えるのかな?

      2
    • NHG
    • 2023年 8月 14日

    時期がよかったな>ラインメタル
    というかこういう動きがあったからラインメタルがF-35のサプライチェーンに入れた感じ?

    3
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 日本関連

    防衛装備庁、日英が共同で進めていた新型空対空ミサイルの研究終了を発表
  2. 米国関連

    F-35の設計は根本的に冷却要件を見誤り、エンジン寿命に問題を抱えている
  3. 中国関連

    中国は3つの新型エンジン開発を完了、サプライチェーン問題を解決すれば量産開始
  4. 米国関連

    米陸軍の2023年調達コスト、AMPVは1,080万ドル、MPFは1,250万ド…
  5. インド太平洋関連

    米英豪が豪州の原潜取得に関する合意を発表、米戦闘システムを採用するAUKUS級を…
PAGE TOP