ウクライナ軍とロシア軍のドローン戦術は「小型ドローンからの手榴弾投下」から「FPVドローンによる自爆攻撃」に変化し、米陸軍特殊部隊(グリーンベレー)の兵士も演習でFPVドローンを使用しているのが確認された。
参考:Green Beret operates first person drone
もしFPVドローンが戦場の常識になるようなら「塹壕や防御陣地の構築方法」もセットで普及するのかもしれない
ウクライナ軍は侵攻初期から小型ドローンを偵察だけでなく攻撃にも活用、運搬した手榴弾で物陰や塹壕に隠れる敵兵士、上部ハッチが開いたままの装甲車輌を攻撃して西側諸国を驚かせたが、ロシア軍も直ぐ同じ方法を採用してきたため「小型ドローンと手榴弾の組み合わせには軽視できない効果や利点がある」と認知された。
米陸軍も分隊向けRQ-28Aに手榴弾を搭載・投下するキットを開発、これを2023年2月の演習でテストして注目を集めたが、ウクライナ軍のドローン戦術は「小型ドローンからの手榴弾投下」から「FPVドローンによる自爆攻撃」に変化、ロシアも直ぐに同じ方法を採用して双方が大量生産を確立したため、戦場では信じられないほどのFPVドローンが使用されている。
Kyiv Independent紙は「供給量が限定的だった時期のFPVドローンは装甲車輌の攻撃に優先使用されたが、供給量の増加に伴い兵士1人でもFPVドローンの攻撃対象になっている」と報告しているほどで、アウディーイウカにおけるウクライナ軍兵士の負傷原因は「砲撃とFPVドローンが半々だ」とまで言われており、ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏も「死傷者を減らすには1機でも多くFPVドローンを前線に送らなければならない」と主張していたが、米陸軍もFPVドローンを使用していることが確認された。
今月4日からギリシャで行われている演習(Exercise Trojan Footprin)で米陸軍特殊部隊群・第10特殊部隊グループの兵士がFPVドローンをテストしており、正式に採用してくるのかどうかは不明だが、実戦で効果的だった戦術を直ぐにテストするという姿勢だけは本物だろう。
恐らく多くの国でも同様のテストが行われている可能性が高く、西側諸国がFPVドローンがどの様に取り入れていくのか注視しなければならず、もしFPVドローンが戦場の常識になるようなら「塹壕や防御陣地の構築方法」もセットで普及するのかもしれない。
因みにCNNは2023年1月「米軍関係者が防衛産業界に『1度しか使用できない安価な無人機を開発して欲しい』と要望している」「米軍は1万ドル程度で自爆型無人機の実現を望んでいる」と報じたことがある。
関連記事:ウクライナで実証されたドローンと手榴弾の組み合わせ、米陸軍も演習でテスト中
関連記事:現代戦に大きな影響をもたらしたウクライナ侵攻、米軍も1万ドルの自爆型無人機を要望
※アイキャッチ画像の出典:3-тя окрема штурмова бригада
最前線で使用されている装備や戦術をすぐに試して取り入れようとする米軍の姿勢は素晴らしいものがありますね。
問題は我が国の自衛隊なんですけどね。
「ドローンのニーズはない」の件といい、ドローン関連については非常に動きが鈍い印象を持っているのですが、果たして…
日本には四季とFFOSがあるから問題ない
ドローンは実際に動き出してる分マシ
恐らくまだまだ戦術も概念も発展途上なので遅すぎると早すぎるとも言えない
とりあえず電波法改正しろよ
自衛隊には自ら使用する機材の設計製造する能力も企画力も不足していて、時間対効果で手っ取り早い既製品の購入という業務効率化のために新発想の装備導入への柔軟性は乏しいと思います。頭では考えていても実行に移すのが遅い。
「無人機」=ペイロードが足りぬ、飛行時間が短い、低温で使い勝手が悪い。などという言い訳で小型無人機は特に玩具扱いで軽視してましたし。
小さくても国営工廠を設置して自前で試作を短期に行えるようにしなければ何も変わらない。
第一次グローバルホーク導入計画でも、米国がセンサーの売却を認可してくれず国産センサーも作れなかったために計画は頓挫破棄になりました。
無い物、必要な物を自ら作る能力が無ければ持たざる者の弱さで辛酸をなめるでしょう。
ウクライナ開戦前ドローンは
「ペイロードが少な過ぎる」
「低速で容易に撃墜出来る」
って正規軍には通用しないとか言われてたけど実際は、
「ミッションキルだと割り切ればペイロードの少なさは気にならない」
「安価だから撃墜されても幾らでも補充出来る」
だったね。
自衛隊がPLAに勝てる可能性は0なんだから何を買っても無駄、頼むから社会福祉とか震災復興に金使ってくれ、マジで。
負けたら社会保障も震災復興も0になるからダメだね、マジで
スイッチブレード君とかいう電子戦に対抗できず、FPVにコスパで完敗する子の居場所を探しています
ウーバーイーツでもやらせたらどうだろうか
スイッチブレードが駄目でFPVドローンが普及した決定的な理由って結局なんだったんです?
ダメってことだったのかはわかりませんが、ウクライナに供与した分なんかあっと言う間に射耗して、インパクトに欠けたのでは?
黄燐手榴弾や60ミリ迫の弾とか積めると恐ろしいけど、
もう少し高性能を求めると諸々の金額が跳ね上がるんだろうな。
そこが一番発想を転換しなければならない点でして。
要は60ミリ迫も黄燐弾も,「敵に正確に当たらないから大型の弾頭で破壊力を増して加害半径に巻き込む」というコンセプトの武器です。
なので、ピンポイントで人間サイズの目標に当てられるドローンには高破壊力は不要なんですよ。
特にFPVドローンは、塹壕なら開口部から内部に飛び込んで爆発したり、建物なら窓から入り込んで密閉空間で炸裂して中の兵士を殺傷します。
最終目的の「人間への加害」についてこんなに効率的な武器は他に無いですよ。
ガンダムF91のバグみたいな話ですな。
ウクライナ戦争でFPVドローンに興味を持って空撮を趣味にするのも良いかと少し調べてみましたが、中国製と日本や米国製のドローンには同グレードでも数倍の価格差があるんですね。
人件費や生産数の差などがあるのでしょうけど、兵器として利用する場合にコスパ勝負の消耗戦になってくると圧倒的に不利だなと感じた次第。
無人機なんて自作すると結構安く作れます。
特に最初期発売のDJI PHOANTOM 1 シリーズのフライトコンピューターと既製品の中華部品の寄せ集め機体なら2kgペイロードで空中から投下する機能を付けても3万円も有れば出来ます。中古部品を調達すればもっと安く出来ますし、無人機と戦闘する歩兵の命の価値を考えると倫理的にも経済的にも無人化を推進しない方が「非人道的」とさえ言えますね。
非人道的な歩兵戦闘を無人化した方が人道的な防衛戦闘になるとは時代が変わったものです。
中華の部品を使わない前提でないと元コメの趣旨に合わないのでは