ロシア側情報源は「ウクライナ軍が大きな損失を出してクリシェイフカの高台陣地から部分的に撤退した」と報告しているものの、登場した複数の視覚的証拠は「ウクライナ軍の前進」を裏付けており、全体的にクリシェイフカ攻略は成功を収めつつある。
高台陣地の確保に失敗した可能性が高いが、全体的にクリシェイフカ攻略は成功を収めつつある
ロシア側情報源(Рыбарь)は19日「激しい戦闘の末、ウクライナ軍は大きな損失を被りながらクリシェイフカにら隣接する高台を掌握した」と報告していたが、新たに「敵は第4独立自動車化狙撃旅団の反撃を受けて部分的に撤退し、戦死者の遺体や壊れた装備を多く残していった。ロシア軍が高台陣地を支配していないとしても当該地域はグレーゾーンに戻った」と報告している。
ロシア側情報源の主張通り「高台陣地に近いⒶ」でウクライナ軍兵士の遺体が多数確認されているため、この方向からの攻撃は失敗した可能性が高いものの、クリシェイフカに隣接する森林地帯=Ⓑまでウクライナ軍兵士が到達しているのも視覚的に確認されている。
さらにⒸを走行するウクライナ軍戦車が地雷に接触する動画が登場、ロシア側情報源も「敵の機械化部隊がクリシェイフカの南に位置するアンドリーフカに侵入を試みた」と言及しているため、この動画はアンドリーフカに向かう動きを裏付けるものと言えるだろう。
特に興味深いのはウクライナ軍が「車輌が水路を渡ることができるⒹ周辺」を攻撃する様子で、Ⓒの動画と合わせると「水路内側の支配地域を南に向けて広げている」と解釈するのが妥当だ。
因みにウクライナ軍がクリシェイフカで被った損害の詳細は不明(決して小さくないことだけは確実)だが、大きな火力差ない状況で攻撃側が防御側よりも損失が少ないというのは考えにくく、これが「航空支援なしで塹壕戦を戦う正当な代償」というなら、反攻作戦で被るウクライナ軍の損害は驚くような規模になるのかもしれない。
追記:シルスキー陸軍司令官もクリシェイフカの南=Ⓔでロシア軍のT-90を攻撃する徘徊型弾薬の様子を公開している。
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України
やはりロシア軍はクリシェイフカに、ウクライナ歩兵の浸透戦術を防ぐための縦深陣地、あるいは
「反斜面陣地」
を構築し、高台に対するウクライナ軍の馬乗り戦術を阻止するための
「まな板戦術」
を行っているのでしょう。沖縄戦の嘉数高地や、シュガーローフヒルと同じです。
日露戦争の旅順、
「二百三高地」
の制圧は、
「二十八サンチ砲」
というロシア軍に対する砲兵火力の優越があったために成功しましたが、今のウクライナ軍の火力、砲兵は果たしてどうでしょうか?
南部でもそうだったしロシア軍は反射面陣地を好んで構築しているようだよね
おそらく教義レベルでそうなのだろう
この点は同じソ連軍の血を引いているにもかかわらず確保にこだわるウクライナ軍と明確に差があるのが面白い
教義の違いというよりも、防衛側は丘を盾にして待っていれば良いのに対して、攻撃側はその先を砲撃するために丘を確保する必要があるということでは?
ロシア側もクレミンナの南のビロホリウカ付近の高台に結構無謀な突撃を繰り返しているという話です。
どっちも防御側に回った時の話をしてるんだよ
クリシェイフカの地形でロシアの反斜面陣地ってイマイチ想像が付かないのだが?ウクライナとロシアの攻勢軸が逆なら理解出来るけどそうでもないし、ウクライナ側が高台に陣取って撃ち下ろす形だと反斜面陣地って成立するんかな。
馬乗り戦術も日本の地下壕(洞窟陣地)に対する攻撃の名称だった気がするし、クリシェイフカの高台を採掘してトンネル掘って地下陣地作っているのかな?そうじゃなければ見当違いの話をしている感じがする。
クルデュミフカとアンドリーフカの近郊で、線路を渡って東に逃げるロシア軍T-90Mが撃破される動画が先日出回ってたので、それが持続的なものかは不明ですがこの方面ではかなり押し込んでいるみたいです。
ソレダールの北東でも数キロ押し込んだ突破口が出来ているようで、どちらかから補給線を遮断できるところまで回り込めればいいんですが。
とはいえ流石にロシア軍もかなり抵抗しているようで、簡単には行かないでしょうね。
ソレダル北東は2週間前くらいから攻撃してるけどあんま成果上がってないよ
そもそもあっちは南部と同じように防衛施設を多数構築されてて突破は厳しい
クリシチウカはウクライナ軍が高台を占領していたので奪還寸前かと思っていたのですが現実は甘くないですね。 有利に進めているということは朗報ですがクリシチウカで散乱しているウクライナ兵の亡骸を見ると南部戦線は恐ろしいことになっていそうですね。 バフムト方面はクリシチウカさえ取れればバフムト南側がかなり優勢になると思っていたのですが現状を見てるとそこまで戦力を注ぎ込む必要があるのか疑ってしまいます。
NATO訓練とはいえ動員兵主体のザポリージャとアゾフやアイダールなどの極右系志願兵部隊が中心のクリシチウカでは損害許容度がまったく違うと思う。
ロシア正規軍とワグネルの人命軽視度の差と同じ。
普通の軍なら作戦中止、指揮官更迭レベルの損害出しても次から次へと兵士を死地に送る。
士気が高いというより狂気が高いが正しい。
露軍は完全にビビって明らかに歩兵の近接戦闘避けて砲撃だけで排除しようと努めてる。そこが隙ができて押し込まれる原因になってる。
国家権力の前では人命って軽いよな
兵力だけなら確実にウクライナが優勢だから戦術としては間違っていないんだろうけど
あれだけ喧伝していた南部攻勢が頓挫してしまった結果、更なる欧米からの支援を引き出すためにわかりやすい成果を上げようとしてバフムートに戦力を注ぎ込んでいるように見えてしまう
NATOの装備からレオパルト2をこれ以上供与することができなくてレオパルト1の供与が発表されたように、仮に戦果を上げることができない場合支援体制が揺らいで趨勢にも大きな影響が出てきそう
まだ戦力は抱えてるからすぐには影響は出てこないだろうけれど、戦車や防空兵器が先細りな以上どこかで一気にバランスが傾いてしまうこともありうるのでは
昨日だか一昨日のロシア発表の動画にクラスター弾らしき弾着画像があり。
もちろん、ロシア側の動画だからロシア側が使ってるわけです。
弾着範囲も広く、キャプションにも「ロケット砲による攻撃」と書かれていたので、いわゆる砲弾型ではない正規フルスペックのクラスター弾のようです。
これを在庫でロシア側がどのくらい持ってるかにもよりますが、航空拒否に続いて双方がクラスター弾を多用することによる「歩兵拒否」なんていう戦場が発生するかも知れませんね。
ロシア側は侵攻開始当初からクラスター弾を使っていますのでウクライナ軍への影響という意味では特段の変化はないでしょう(ロシア側のクラスター弾使用についてはtwitterでJSF氏が述べています)。
ウクライナ側もこれまでもクラスター弾を使ってこなかったわけではないようですので、米国製の使用でどの程度戦況に違いを出せるのか興味深いところですね。
アメリカが提供するのは155ミリ砲弾のクラスター弾だから。
ドローンでかなり正確な射撃ができる現在では通常砲弾との効果の差は極端に変わらないと個人的に思うのだが。
これがMLRS用のクラスター弾だと遠距離からの対砲兵射撃等で効果は絶大。
今それをやってるのがHIMARSだから弾薬の節約ができる。
アメリカはロシアや同盟国の反応見ながらいずれ供与に踏み切るんじゃないかな。
ウクライナにクラスター爆弾が無かったから援助を求めてた、今までクラスターは使われてなかったと思ってる人が多そうですねえ
実態は単に弾薬不足で効率がいいクラスターならすぐ不足を補えるってだけの話ですし
ウクライナ側も供与に対する礼として「これで戦況に違いを出せる」と言いますが、これまでウクライナ側はクラスター弾の使用に関して肯定も否定もしてこなかったと思います。
むしろロシア側が米国の供与を批判するために「これまで戦場に無かった兵器の登場」を煽っているように思いますね。
供与されているDPICMですがこれは通常砲弾と比して対人目標8倍、装甲目標60倍の死傷効果をもたらすと分析・研究されています
つまりより少ない射撃で敵集団を火制可能になる
これは榴弾砲の砲身摩耗を抑制すると言う副次的効果を生み兵站への負担を軽減する事に繋がるでしょう
総じてウクライナ軍砲兵の能力を大きく向上させると評価します
とは言え戦況に違いを生み出す程の効果があるかは分かりません
おそらくその8倍と60倍というのは命中率への寄与なんですよね。
本当に対装甲目標60倍で撃破出来るなら、各国とも対戦車ミサイルなんて作らないでクラスター弾を対戦車兵器として装備しているわけですから。
問題はクラスター弾の場合、一つ一つがグレネードランチャー程度の大きさでして。非装甲車両には十分ですが、数センチ厚の装甲板を抜けるかどうかも怪しいわけです。もちろんそのためにHEAT弾頭を詰めたタイプもあるわけですが、その場合も炸薬の少なさから絶対的なメタルジェットの貫通力が低く。直上から装甲板に上空90度で入射すれば最高の破壊力を発揮するでしょうが、当然ロシア側は対策するわけですね。単純に、石を詰めた土嚢をBMPの上に積んで、その上にベニヤ板でも置いとくだけで防がれそうな気がします。
対砲兵も、裸の自走砲相手にはかなり効きそうですが。
砲弾の質量が軽すぎると偽装ネットや対ドローンネットですら弾かれるので、その辺が一体どうなるかと。
殺傷効率は撃破に必要な弾薬量の比との事です
まあ命中率に等しいかもしれないですね
サンバイザーや土嚢については持続した射撃で複数回命中弾を与える形で撃破出来るんじゃないでしょうか
必要な弾数は増えますが通常榴弾を直撃させたり至近弾を与えるよりは効率が高そうに感じます
ウクライナのこんな戦い方ではすぐに攻勢限界がきそうなものだがどうなの?
先のバフムート陥落の傷も癒えてないだろうに
PT-91を装備している部隊も投入されてるし南部は駄目だったけどせめてバフムトだけはって感じなんだろう
1.ウクライナ軍は南部の総攻撃が戦果がないので、バフムトに兵力を増やし戦果を出そうとしている。
2.バフムト南方のクリシチュウカを攻撃していた第28旅団は損害を受けて下がり、第3突撃旅団と第5突撃旅団が1、2ヶ月攻撃していたが、最近、さらに第22旅団と第24旅団と国境警備隊などが投入されているようだ。
3.守っているロシア軍は第4ライフル旅団がずっと守っている。2線級部隊だが、1個旅団でわりと狭い地域を守っていて、後方から砲兵隊の援護があると推定される。
4.火力はロシア軍が優勢だが、兵力はウクライナ軍が断然に優勢であり、ウクライナ軍は歩兵の人海戦術で優位に進めている。ここでは、少数の歩兵のグループによる攻撃を、数多くのグループが、あちこちから絶え間なく継続して攻撃している。
5、クリシチュウカ近郊の高地と言っても標高200mの上くらいでさほどの高地ではない。ウクライナ軍が歩兵の突撃で奪取し、ロシア軍が砲撃で退却させることを繰り返している。
6.ロシア軍の第4ライフル旅団には、ウクライナ軍を攻撃して取り戻す兵力はない。予備兵力もあまりない。砲兵の砲撃によってウクライナ軍の人海戦術をなんとか撃退している。
7.クリシチュウカの今後の予測は難しい。
結局、ひたすら消耗してるだけと言う、これでウクライナの方がキルレ圧倒してるとか何の冗談だよ
クリシェイフカの状況を推察するなら、ロシア側が不利な状況だが反斜面陣地と砲撃で持ちこたえてるというとこではないでしょうかね?
そもそも有利なら稜線を守るか攻勢を取って進軍すればよいわけですから。
陣地確保を続けても補充がないなら、戦力差が広がってどこかで大損失を被る事になるので、いずれ遅滞戦術に移行して撤退するのではないかと予想します。
有利=攻勢とか単純すぎる、砲撃受けたら撤退するのに懲りずに何度も来るからキルゾーンにされてるだけだよ、ロシア砲兵さえ制圧出来れば完全に占領も可能だが、現状は砲撃を受けに来てるだけ。
おそらくだがロシア砲兵を狩る為に、囮として歩兵が送り込まれてる状況、砲兵とトレードで大量のウクライナ歩兵が撃破されており損害は甚大だが、例え10万、20万損失した所で大して痛くないがウクライナの強み
ウクライナ側は徴兵力にも限界がきている様子だ。
逃亡者800万のうち特にロシア側への国外逃亡者が多く300万人近い。
ウクライナはロシアを憎悪しているという報道の割には事実は逆になっている。
一般のウクライナ人は事実ロシアを憎悪はしてると思うよ
自らの命を賭してまで戦えるかどうかは別ってだけ
これでも戦況図に変化がないのが恐ろしい
ウクライナ側に勝利してほしいがこれ、いつまで続けるんですか
ミリー氏はウクライナを支援する各国によるオンライン会議後の会見で、反攻が停滞しているのではないかという質問に対し、ロシア軍の拠点は、地雷原や対戦車障害物、有刺鉄線、塹壕(ざんごう)などで防備を固められているが、ウクライナ軍は「かなりの戦力をまだ投入していない」と指摘。
「今は戦力を温存しており、時間をかけて慎重かつ着実に地雷原を突破している。厳しい戦いだ」と述べた。