ウクライナ戦況

ウクライナ軍、クルスク攻撃に使用したダンボール製無人機のテスト映像を公開

ウクライナ軍がロシア領クルスク州の飛行場を攻撃するに使用したダンボール製無人機のテスト映像が登場、標的の上空で爆発した無人機は広範囲に多数の破片をばら撒くよう出来ており、航空機の近くで爆発すれば大きな損傷を与えることが出来るだろう。

参考:СБУ атаковала аэродром в Курске 27 августа картонными дронами – источники

問題はダンボール製無人機が目標に到達したのかという点で、まだ攻撃の成功を示す証拠は確認されていない

ウクライナメディアは情報筋の話を引用して「27日夜に保安庁の部隊が無人機でロシア領クルスク州の飛行場(クルスク・ボストチヌイ空港)を攻撃、16機中3機が敵の防空部隊によって撃墜されたものの残りは目標に到達し、ロシア軍自身も13回の爆発を確認している。この攻撃でSu-30×4機、MiG-29×1機、S-300のレーダー×1基、パーンツィリ×2輌が損傷した可能性がある。近いうちに正確な被害や死傷者の数が判明するだろう」と報じていたが、まだ被害は確認されていない。

ロシア人が投稿したクルスク・ボストチヌイ空港の衛星写真には爆発や損傷を示す痕跡はなく、これだけ時間が経過しても他の視覚的証拠が登場しないということは攻撃が失敗したという意味だが、クルスク・ボストチヌイ空港の攻撃に使用されたと言われるダンボール製無人機のテストを収めた動画が登場。

ダンボール製無人機はレーダーで検出するのが難しく、標的の上空で爆発した無人機は広範囲に多数の破片をばら撒くよう出来ており、仮に航空機の近くで爆発すれば大きな損傷を与えることが出来るだろう。

問題はダンボール製無人機が目標に到達したのかという点で、まだ攻撃の成功を示す証拠は確認されていない。

因みにプスコフ空港に対する無人機攻撃で「4機のIl-76が被害を受け2機が炎に包まれた」と報じられていたが、この戦果は登場した衛星写真によって確認(完全破壊×2機、破壊された可能性×2機、損傷した可能性×2機)されている。

関連記事:ウクライナの無人機がロシア軍基地に着弾、Su-30やS-300が損傷した可能性
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関連記事:ウクライナ軍が無人機で露プスコフ基地を攻撃、複数のIl-76が損傷し炎上

 

※アイキャッチ画像の出典:Оперативний ЗСУ

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コメント

    • class
    • 2023年 9月 01日

    写真の文字は「N」と『Z』のどっちでしょうね(白目)

    8
    • ブルーピーコック
    • 2023年 9月 01日

    思ってた以上にソフトスキン目標に対する殺意が高いなダンボール戦機。

    49
    • らっしー
    • 2023年 9月 01日

    結局どうなったんだろうなと思ってましたが、
    予想通りあまり派手な跡を残さない爆発なんですね。
    個人的には指向性の対人地雷を下に向けて爆発して歩兵や航空機を穴だらけにするというイメージでしたが、
    ビンゴでした?

    これだとダメージを受けた航空機も原型は留めてるんで押して移動出来そうですし、
    整備用の格納庫に入れてしまえば衛星写真では見えないし、
    格納庫無くても隠せる所があれば地表のクレーターや焼け焦げが無い分、
    衛星写真で戦果の有無は数時間も時間差があれば判定不能になってるのかもしれませんね…。

    18
      • 航空太郎
      • 2023年 9月 01日

      確かに機体内の燃料に引火して炎上しない限りは、手榴弾のように破片が航空機のボディを穴だらけにするだけ、地面への痕跡も衛星から探査できるレベルでは残らないでしょう。
      まぁ例え手榴弾程度の効果だったとしても、そんなのを食らった航空機をそのまま運用なんてしたくないですよね。一旦全部ばらして完全整備してからでないと。

      36
    • ナノ猫
    • 2023年 9月 01日

    なるほど。
    クラスター弾のように硬い金属玉が飛び散る仕組みなのですね。
    これだと航空機が穴だらけになっても遠目ではわからない。
    気密性が命の機体には致命傷でしょう。

    ところで話は少しそれるのですが、
    本日のウクライナプラウダ紙によれば、
    ロシアが極東から対空ミサイルと人員を動かしているそうです。

    Russia deploys air defence from Kuril Islands to Ukraine’s border – media

    記事のおしまいに、
    「択捉島と国後島は、日本が北方領土と呼び、ロシアが南クリル諸島と呼ぶ4つの係争中の島のひとつである。」
    という説明がありました。

    今なら極東はがら空き状態?
    ご近所で自衛隊がちょこっと演習でもすれば、ロシアに精神的ダメージを与えられるかも。

    16
      • nachteule
      • 2023年 9月 01日

       どうせ中国と組んでウクライナ戦にも投入出来ない艦船で艦隊演習をやり返されるだけでしょう。こんな状況下でも律儀にインドへS-400輸出しているあたりちぐはぐな事しているなとは思うが。

      6
      • 第十軍団
      • 2023年 9月 01日

      元は共同配信の記事ですね、小泉先生の衛星画像分析。
      北方領土からミサイル搬出と分析 ロシア軍、ウクライナ戦に転用か
      リンク

      6
    • うし
    • 2023年 9月 01日

    これはレーダーに映りませんわ。

    15
      • k.ziro
      • 2023年 9月 01日

      かつて英空軍で教導機をつとめたモスキートを思い出しますなあ

      5
    • ゆう
    • 2023年 9月 01日

    段ボール無人機がレーダーに映らなくとも、搭載した爆弾はレーダに映るだろうから、あまり大きなものは摘めない。
    今後は、無人機用ステルス爆弾の開発ですかね。

    4
      • のー
      • 2023年 9月 01日

      火薬はほとんど電波を反射しないので、破片や容器も非金属のセラミックのようなもので作れば、レーダーにうつらなそう。
      ただセラミック弾は特定通常兵器使用禁止制限条約の
      「検出不可能な破片により、人体に傷害を与えることを主目的にする兵器の使用を全面禁止する」
      に引っかかる?
      航空機相手だから良いのかな?

      3
        • nachteule
        • 2023年 9月 01日

         それX線検査に引っ掛らない物質に関する話だから関係無いよ。セラミック義歯とかは写るでしょ?

        7
      • 匿名
      • 2023年 9月 01日

      せいぜい手榴弾レベルの物体を補足し続けるのは非現実でしょう

      8
    • 2023年 9月 01日

    高度に進化したオモチャは兵器と見分けが付かない

    19
    • 58式素人
    • 2023年 9月 01日

    これは、榴散弾の代わりななるかも、ですね。
    誘導方法が判りませんが、地上を移動中の歩兵部隊を狙ったら、
    壊滅的な損害を与えられそう。
    既に書いている方もおられるようですが、
    クレイモアを下向きに使うみたいなものですね。
    発射する散弾は焼夷徹甲弾でも良いのでは。

    8
      • kitty
      • 2023年 9月 01日

      ちょっと前の記事で民間用クアッドコプター改造機で敵兵にKamikazeアタックする動画が上がっていました。
      オペレーターは、前線の近くにまで行かないといけないので、スナイパーに準じた戦闘技能が必要なようですが、狙撃兵の次の兵科になりそう。

      「山猫は眠らない」の後半のシリーズでは、ドローン狙撃のシーンもありましたが…。

      3
    • DEEPBLUE
    • 2023年 9月 01日

    安いモデルだと10万弱ですっけ?使えるんなら他国にも広まりそう

    6
    • 憶測
    • 2023年 9月 01日

    これだと航空機というよりは、壕の中の人狙いとか、レーダーのような衝撃に弱いもの狙いじゃないかな。あとは相手にストレスを与える嫌がらせ。
    航空機に当たっても外観検査で大丈夫になることの方が多そう。

    6
    • bbcorn
    • 2023年 9月 01日

    ロシア空軍は身動きが取れないね。
    前方に置けばドローンにやられる。
    後方に置けば空からの支援ができない。
    圧倒的に優位だった空軍の力も無力化されそう。

    7
    • MAX
    • 2023年 9月 01日

    レーダーに映らないってのもあるけど
    エンジン以外金属探知機に引っ掛からないから
    敵地潜入工作員に持たせやすいって利点もある

    11
    • 理想はこの翼では届かない
    • 2023年 9月 01日

    攻撃に成功しているなら、ダンボール製ドローン搭載カメラ(カメラがあるのかわからんですが)による映像を公開するのでは?
    これまでのウ軍はドローン攻撃に成功したら翌日には映像を出していたと思うのですが

    攻撃成功の映像がでてこずに、ダンボール製ドローンの試験動画で「これだけの効果がありますよ」アピールをする時点でどうにも胡散臭く思えてしまいます
    というかレーダーに映らないとか探知機に引っかからないという観点で考えても、信頼の置けるFRP製でよくね?

    5
      • 航空太郎
      • 2023年 9月 01日

      ここまで安価極振りだと、自爆ドローン側からの信号発信能力自体がないかもしれませんね。
      GPS信号だけ受信して、発射時に指定した座標に向かって指定高度を維持しながら飛んでいき、目標地点の地表に落ちるだけ。
      半潜航艇(何千万円)と比べても、段ボール製ドローンの10万円~は、値段が2桁は安い訳ですから。
      あと、FRP製も安いけど、段ボールに比べると同じサイズだと倍以上はしますからね。
      ……というか10万円のうち、機体(段ボール部分)の価格っていくらなんでしょうか。

      11
        • のー
        • 2023年 9月 02日

        引っ越し用の段ボールが小売りで1個200円とかですが。
        1機あたり5箱分の段ボールを使うと仮定したら1000円。
        金型の初期費用がかかりますが、万単位で作るならFRPよりだいぶ安価で早く作れるそう。

        1
    • ヤゾフ
    • 2023年 9月 01日

    加工がFRPより容易だからだと思います。
    また、最終的に爆発する必要があるのでCFRPより柔らかい必要があるのかもしれません。

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