ポーランドのモラヴィエツキ首相は「ウクライナが直面しているロシアの脅威に連帯を示してきたが、現在の状況は口先だけの連帯という言葉だけでは不十分で行動を起こす必要があり、我々は防衛機器をウクライナに引き渡す用意がある」と語り注目を集めている。
参考:Poland to supply to Ukraine ammunition, MANPADS, drones
参考:Poland Will Send Shoulder-Fired Anti-Aircraft Missiles To Ukraine
ポーランド政府はドイツの輸出規制を回避するため国産兵器の供与に重点を置いているとも報じられており中々興味深い
首相はウクライナと調整中の軍事支援パッケージには「携帯式の地対空ミサイルや複数のドローンが含まれる」と明かしており、近代的な防空システムが欠けるウクライナ軍にとって携帯式の地対空ミサイルの供与は最も熱望されいる武器の一つで、特に旧ソ連製のイグラを国産化した「PZRグロム(逐次改良が行われているので現行バージョンの性能は不明)」の操作性は旧ソ連製兵器に慣れ親しんだウクライナ軍兵士にとっても扱い易い(米国が供与しているスティンガーよりも導入が容易という意味)と報じられているのが興味深い。
さらにポーランドは小型の無人機航空機開発が盛んで首相が言及した「複数のドローンが含まれる」と部分にも注目が集まっており、国産の徘徊型ドローン「ウォーメイト」をウクライナに供与するのではないかと噂されている。
ポーランド最大の防衛産業企業「WB Group」が開発した徘徊型無人航空機「ウォーメイト(Warmate)」は非常にコンパクト(重量5.3kg/弾頭重量1.4kg)だが、燃料気化爆弾の一種で爆発の威力や効果範囲に優れているサーモバリック弾頭や戦闘車両の装甲を貫通可能な成形炸薬弾頭など状況に合わせて複数の弾頭を使い分けることが可能で、システム全体の運搬は兵士2人で全てのセットアップは兵士1人で10分以内に行うことができるカミカゼドーロンと呼ばれるタイプのUAVだ。
このウォーメイトはポーランド陸軍が1,000セット導入した以外にもトルコ陸軍とUAE陸軍が採用、ドイツのラインメタルが無人戦闘車輌の「ミッション・マスター」にトルコのBaykarが無人戦闘航空機の「バイラクタルTB2」に統合を進めており、すでにトルコ陸軍がリビア内戦で使用して効果が実証されていると噂されているため「ロシア軍に抵抗しようとするウクライナ軍にとってポーランドの武器供与は非常に役立つだろう」と米メディアが報じている。
Had a warm conversation with my 🇵🇱 colleague @mblaszczak.He confirmed unwavering support for sovereignty & territorial integrity of 🇺🇦.Among the important ones,the current needs of 🇺🇦 in defense ammunition were discussed.Waiting for interesting «gifts» from our friends 🇺🇦🤝🇵🇱 pic.twitter.com/cKFJlr4zpM
— Oleksii Reznikov (@oleksiireznikov) February 1, 2022
Russian neo-imperialism is staging a comeback before our eyes threatening EU destabilization. Russia’s military build-up and its unrealistic demands regarding NATO’s future enjoin a clear and resolute reaction: an unwavering support for UA. I will make a visit to Kiev.
— Mateusz Morawiecki (@MorawieckiM) January 30, 2022
因みにエストニアは旧ソ連製の122mm榴弾砲「D-30」をウクライナに供与しようとしてドイツの妨害にあったため、ポーランド政府はドイツの輸出規制を回避するため国産兵器(グロムやウォーメイト)の供与に重点を置いているとも報じられており中々興味深い話だ。
関連記事:UAV開発が盛んなポーランド、1,000セットも導入した国産カミカゼドーロンの実力
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※アイキャッチ画像の出典:WB Group
お知らせ:記事化に追いつかない話題のTwitter(@grandfleet_info)発信を再開しました。 |
これからはNATOの盟主はポーランドだ、とアメリカが優遇しそう
ソ連以前にもロシア帝国から圧政を受けてた被害者は、今でもウクライナ問題への緊張感が違う
それはトランプ大統領時代、「ポーランドはNATOの模範国」と持ち上げてたのだ。
リンク
ドイツがポーランドに負けるなんて…
ドイツにはホトホト幻滅したよ…
日本が国産兵器を供与するのは現実的ではないが、実戦の経験を得られるという一点に限れば、これはいい機会なのかもしれない。
大盤振る舞いで10式か16式でもあげちゃうか!(バカ野郎)
本当は01式を、、、
>大盤振る舞いで10式か16式でもあげちゃうか!(バカ野郎)
「貸与」という形で実戦に使ってもらい、運よく帰還できたら、実戦データも含めて返してもらう。
運悪く大破したら保険でカバーする、とか。
友情の証と実戦経験蓄積のために悪くないかもね。
仮に日本が武器を供与するなら水際地雷と対戦車地雷が現実的ってツイートを見たな
冗談にしても笑えないぞ。そんな扱いが面倒な大物渡すぐらいなら使い捨ての110mmか迫撃砲渡す方が良い。車両渡すなら整備/偵察/普通科/防空込みで義勇兵扱いで出さないと戦力としては話にならん。
90式に初めて乗った古参がその機能を物にするのに時間がかかった事を考えれば未知のシステムを有効に使えるまで時間がかかるし、こんな時代でも射撃して個々の主砲の癖とか知ってないと遠距離での命中率にすら影響が出る。
戦車や戦闘機みたいな大物を供与して今すぐ戦力化するなら
エリア88みたいに退役軍人集めた義勇兵部隊作るしかないね
又は、現役部隊をそっくり退役させて装備まるごと義勇軍として
送り込む手もあるけど・・・あっ、これってロシア側のやり方か
ランドクルーザープラド改造の装甲車をウクライナは持ってる。
装甲キットはトルコかどっか製だけどウクライナの改修と運用がグダグダで悪評出まくり。
でも窮地を脱けられたって動画を見た。
命を預ける車はトヨタで間違いない。
何処まで行ってもドイツの影響力は大きいな
そりゃ欧州で嫌われる訳だよ
無能な味方より利敵行為する有能強大な味方は怖い
味方しない事による損失は大きく、敵に与する力は大きいのだから
今のドイツ見たらまたロシアに併合させそうと思っても不思議じゃないからねポーランド。いっそNATO脱退すれば良いんじゃないドイツ国民もそっち支持してるんでしょうし
兄弟国のオーストリアもNATO入らず中立国としてロシアと仲良くしてるし、ドイツも見習えば?
とは思う。その方がNATOも動きやすいだろ。
ついでにハンガリーも抜けて、どうぞ。
大ドイツ主義復活!汎スラブ主義と併せて欧州再編しなきゃ・・・
ポーランドの発言は大変有効にみえるが、間に合うのかな?
実際ロシアが動くとしたらもう一月もないだろうし。
もしポーランドのやる気が本物なら、ウクライナに攻め込んだらロシアを攻撃したりするのかね?
やる気は本物でも、他国支援のために侵攻かけるとかは無理筋というもの。
問題はロシアが本当にウクライナ東部に侵攻するのか、そこが焦点ですね
ロシアとしてもあの規模の軍を長期間動員するのは決して安いものではないはずなので、成果なしの手ぶらで引き上げるとは考えにくいのが怖いところ
今から新しく導入して使い方教えて…の時間はないなら装備付きの義勇兵として送り込むしかないのかね。
そこまでの覚悟があるかどうかだなぁ。
とりあえず、記事の防空システムみたいな古いロシア規格の物を渡すんじゃ?
ロシア軍の地上戦ドクトリンが機械化歩兵による突破であるのに対して、ウクライナ軍の防衛方針はやはり塹壕や築城を基本にしているようなので、歩兵で機甲戦力に対抗できる類の武器は重宝でしょうね。本当は高度な長中距離防空システムが必要なのでしょうが、そこまで大物となると供与できても扱える人間が居ない訳で、対戦車ミサイルや特攻ドローンは急場の最適解ですね。
もし日本が何か供与できるとしたら、操作感覚の違う国産の高度な誘導兵器や習得に時間のかかる車両や砲よりは対戦車地雷なんかが好ましいんでしょうが、日本政府はドイツに負けず劣らずで無視を決め込んでいる以上、そういう動きは無さそうですね。
映画「KATYN」を見ると、ポーランドの亡国にならない為の国防意識は痛いほど伝わるので、この反応は当然なのでしょう(そして独ソに弄ばれたチェッコも)。しかしロシアは正面作戦を本気でやるのだろうか、戦勝して多少の味方はいると思っても、経済的に破滅させられたらソ連崩壊の比では無いでしょうに(まして現ロシアは経済的には資本主義なのに)。
ヘルメットくん……じゃなかったドイツくんは、ポーランドを見習うべきだね。
日本も情報収集衛星のデータ定期的に提供
くらいはしてもいいかと
温暖化対策云々の名目で
輸送機で武器を運んでやればどうだろう?
運ぶだけでもありがたいと思います。