イタリアとカナダがウクライナと安全保障協定を24日に締結、英独仏伊加が約束した2024年の軍事支援額は161億ドル以上=2.4兆円になり、G7の共同宣言に賛同したデンマークも23日に協定を締結、ノルウェーも数週間以内に協定を締結する見込みだ。
参考:Volodymyr Zelenskyy and Giorgia Meloni in Kyiv signed the Security Cooperation Agreement between Ukraine and Italy
参考:Volodymyr Zelenskyy and Justin Trudeau in Kyiv signed the Security Cooperation Agreement between Ukraine and Canada
イタリアとカナダも安全保障に関する2国間協定を締結、G7の中で協定を締結していないのは米国と日本のみ
G7は昨年7月のNATO首脳会議で「米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、日本、カナダはウクライナの長期的な安全保障について協議することを約束する」と発表、これは明文化されていなかったウクライナ支援を「二国間協定の義務に置き換える」という意味で、英国は安全保障に関する2国間協定を1月に締結して「2024年に25億ポンドの軍事援助を行う」と表明、ドイツとフランスも16日に安全保障に関する2国間協定を締結した。
ドイツは2024年に71億ユーロの軍事支援を行うと約束、ショルツ首相は協定締結と同時に11億ユーロ相当の軍事支援パッケージ(RCH-155×36輌、弾薬12万発、SkyNex×2基、IRIS-Tなどを含む)を発表、フランスも2024年に30億ユーロの軍事支援を行うと約束していたが、イタリアとカナダも24日に安全保障に関する2国間協定を締結。
イタリアは「必要な支援を提供する(2024年分の支援金額は非公開)」と、カナダも「2024年に30億加ドル以上の軍事支援を行う」と約束し、英国が締結した協定に倣って「協定の有効期間は10年間」「双方が合意すれば延長も可能」「ウクライナがNATOに加盟した時点で安全保障上の義務は終了」という内容だ。
因みにG7の共同宣言に賛同した国(20ヶ国以上)との協議も進められており、23日にデンマークがウクライナとの協定を締結、ノルウェーも数週間以内にウクライナとの協定を締結する見込みで、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダが約束した2024年の軍事支援は161億ドル以上=2.4兆円になる。
これは軍事支援が新たに上積みされたというよりも、明文化しないまま各国が行っていた軍事支援を協定という形に置き換えただけで、当該国が2022年と2023年に行った軍事支援額が不明なため「ウクライナに対する2024年の軍事支援額=1年分の支援額」がどの程度増えたのかは何とも言えない。
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※アイキャッチ画像の出典:PRESIDENT OF UKRAINE
各国ずいぶん入れ込んでまずが
こういう協定には派兵も含まれてるんでしょうか?
放っては置けないけど派兵だけはしたくないからこその資金や武器援助なんで無いのでは。
もし派兵何かしたら野党だけでなく与党内でも揉めるでしょうし、国民も拒否して色々言うでしょうから。
まぁ対ロシア戦争を想定してる国々では派兵するよりこういう支援のほうが安上がりなのかもしれませんね
ドイツもフランスも戦時経済に目覚めたようですし、EVのアテがハズレてそっちに動き出したという捻くれた見方をしてみるのも面白いかもしれません。
支援と言えばウクライナは中国に復興利権を差し出していて、中国もちゃっかりウクライナの戦後復興支援に参加するつもりでいるんですよな
恐らくウクライナからすれば中国からのロシアへの支援を少しでも少なくしたいということで差し出した感じなのでしょうが、中国のことですからちゃっかりロシア側占領地域の復興にも何食わぬ顔で参加していそうなのがまた
ウクライナと中国は、軍事技術の援助、一対一路、対ウクライナ投資などの関係が深いことは、当初から指摘されていますよね。
日本の中に、対中国との関係でウクライナ支援をするべき・ウクライナ復興利権のバスに乗り遅れるなという趣旨の意見、かなり違和感を感じています。
ゼレンスキー大統領が、中国との関係を、依然として重視しているように見えるからです。
>当該国が2022年と2023年に行った軍事支援額が不明なため「ウクライナに対する2024年の軍事支援額=1年分の支援額」がどの程度増えたのかは何とも言えない。
更に兵器価格は暴騰していて、155mm砲弾の価格が2021年比で4倍でしたっけ
華々しく支援額をブチ上げたものの実際の支援量は減っていた、なんて可能性も割とありそうですね
”G7の中で協定を締結していないのは米国と日本のみ”
両国の様子はどうなのでしょう。両国とも内政が忙しいのかな?。
それでも協議は水面下で続けているのかな?。
ほっぽらかしにできる問題ではないし。
日本は岸田首相が熱心なので水面下で何かしら進めていると思いますが、アメリカは選挙が終わってからでないとどうしようもないのでは…
選挙が終わった後も今のように上下院の捻れが出来て決まらない可能性がありますし
日本から直接の攻撃兵器供与や軍事資金供与は、野党はもちろん公明党とも揉めそうで、それを跳ね除ける意思も力も岸田総理には無さそうに思えます。
先だって発表した復興支援や人道資金援助、債務保証、非軍事物資提供で済ますのでは。
金額は椀飯振舞しそうですが。
ウクライナ支援額(金融・人道・軍事の総合額)
1.EU 2.アメリカ 3.ドイツ 4.イギリス 5.イギリス
6.デンマーク 7.日本 8.ノルウェー 9.オランダ 10.カナダ
11.ポーランド 12.スウェーデン 13.スイス 14.ベルギー 15.フィンランド
16.フランス 17.チェコ 18.イタリア 19.エストニア 20.リトアニア
リンク
フランス・イタリアひどない?
そして日本はちょうど良いぐらいの具合だとワイは思ってるで
上の訂正(イギリスが重複した)
↓
1.EU 2.アメリカ 3.ドイツ 4.イギリス 5,デンマーク
6.ノルウェー 7.日本 8.オランダ 9.カナダ 10.ポーランド
11.スウェーデン 12.スイス 13.ベルギー 14.フィンランド 15.フランス
16.チェコ 17.イタリア 18.エストニア 19.リトアニア 20.スペイン
欧米は、防衛企業の再編・合理化が進みましたからね。
需要と供給の関係で、兵器・弾薬の需要が急に増えれば、かなり値上げを要求されてしまいます。
仮に新規設備投資をしたとしても、需要がどの程度の期間あるか不透明なため、(減価償却が終わっていないため)早めに投資回収しようと大幅に値上げされてしまいます。