ノルウェーのストーレ首相は5日「国防費増額を議会に提案した」「2024年~2036年までの国防支出額は1兆6,400億クローネ(約23兆円)に達するだろう」と表明し、この長期計画においてノルウェー海軍の強化が最大の投資先になるらしい。
参考:New Norwegian Long Term Plan on Defence: ”A historic plan”
ノルウェーの国防予算は年1,360億クローネ=2兆円以上に増加する見込み
ノルウェーのストーレ首相は5日「政府は今後12年間に6,000億クローネの国防費増額を議会に提案した」「この計画が承認されれば我が国の国防予算は現在の約2倍となり、2024年~2036年までの国防支出額は1兆6,400億クローネ(約23兆円)に達するだろう」と表明し、この長期計画においてノルウェー海軍の強化が最大の投資先になるらしい。
ノルウェー海軍は長期計画の下で潜水艦を5隻、対潜ヘリ搭載のフリゲート艦を5隻取得する予定で、政府は「最大10隻の大型艦と18隻の小型艦を手に入れいる」と述べている。潜水艦を5隻はウーラ級潜水艦を更新するための212CD取得を、新しいフリゲート艦はフリチョフ・ナンセン級フリゲートの後継艦取得を意味している可能性が高いが、この長期計画はフリチョフ・ナンセン級の更新について詳細を明かしておらず、その他の投資先として興味深いのは防空の改善、戦闘旅団の拡充、認識力の強化だろう。
ノルウェー軍の防空システムはNASAMSとMGBADS(IRIS-Tを車載化したもの)だけで多層化されているとは言い難く、短距離弾道ミサイルの迎撃に対応した長距離防空システムの取得、NASAMSの追加取得、ドローンやミサイルへの対応能力を強化するためNASAMSのアップグレードを予定されており、PAC-3弾が運用できるパトリオットシステムかAster-30を運用できるSAMP/T辺りが長距離防空システムの導入候補になるのかもしれない。
戦闘旅団の拡充は陸軍の旅団数を3個(南旅団の新設)に、ノルウェー郷土防衛隊の規模を4万人から4.5万人に増やし、長距離精密火力や戦闘車輌への投資を、認識力の強化は衛星と無人機への投資を意味し、空軍への新たな投資計画は見当たらないため、空への投資は認識力強化のための無人機のみだ。
どちらにしてもノルウェーの国防予算は年1,360億クローネ=2兆円以上に増加する見込みで、このシグナルはKongsbergやNammoといった防衛企業の投資判断に大きな影響を及ぼし、長距離精密火力や戦闘車輌への投資も海外企業の関心を集めるだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 1st Class Shannon Renfroe/Released
ロシア海軍どこで活動したらええんや
そら日本海とオホーツク海やろ
中共も居るしミサイルでもっとハリネズミにならにゃいかんね
北極海。ウクライナとの戦争中にも関わらず増強してるし、中国も進出してきてるしで割とシャレになってません。
仰る通りですね。
北極海の出入口アジア方面は、ロシアはベーリング海沿岸に領土があり、日本の北海道が最短航路に位置しています。
北極海航路の発展を見据えれば、上手くやる事が不可欠になりそうですね。
ロシアのアルハンゲリスクは、原子力潜水艦の最重要拠点の1つであり、ノルウェー海軍は最前線になりますからね。
ノルウェーの人口は、首都オスロを中心に北海沿岸の中南部~南部に集中しており、ロシアとの陸上国境は接していますが短いです。
ノルウェーは、北海油田の潤沢な資金がありますから、国防予算・海軍予算への投資が行いやすいのでしょうね。
海は他の国のやらかしをきちんと反映して堅実で手堅いつまんねー船を目指すべき
砲がちゃんと撃てて、武装の電源がきちんと落せて、納期をちゃんと守れるやつ
特に最後
どこの国とは言わないけど
どこの国とは言わないけど
紙の上にしか浮かんでない船はどんな高性能でもインクのシミだし
一体どこの国やろなぁ
予算を大幅に増やしてるのに、空軍への投資が一番地味に見えるってヘンテコな時代になったもんだなぁ