ギリシャ政府のスポークスマンであるステリオス・ペサス氏は今月17日、ラファール導入に関する取引額は19.8億ユーロ(約2,500億円)だと明かして注目を集めている。
参考:Greece to sign €2.3bn deal for 18 Dassault-made Rafale fighter jets
フランスにしては頑張ったといえるギリシャとのラファール導入契約の内容
東地中海の排他的経済水域(EEZ)問題でトルコと深刻な軍事対立に直面しているギリシャは今年8月「18機のラファールを購入することでフランスと合意した」と発表、両国間で契約の詳細について話し合いが行われ最終的に19.8億ユーロ(約2,500億円)でフランス空軍が使用中のラファール(F1もしくはF2仕様)12機と新規に製造したラファール F3仕様を6機導入することで話がまとまったらしい。
ただ関連機器の導入費用としてギリシャは約4億ユーロ(約500億円:恐らくミーティアなどの搭載兵器を導入する費用)を別に支払うことになっているため、ラファール導入費用の総額は約23.8億ユーロ(約3,010億円)で中古ラファールの引き渡しは来年6月から、新品ラファールの引き渡しは2023年半ばになると報じられている。
因みに海外輸出されたラファールの平均導入費用(関連費用込)は1機あたり2.2億ユーロ(278億円)なので、ギリシャの中古ラファール導入費用は1機あたり8,800万ユーロ(約111億円)前後になる計算だ。さらに海外輸出された新品のラファール引き渡しまでに掛かった平均期間(パイロット養成期間も含む)は約4年なので、ギリシャに2年半で新品のラファールを引き渡すというフランスの対応は非常に異例といえるだろう。
果たしてギリシャが導入するラファールは高いのか?安いのか?は人によって評価が分かれるだろうが、日本が追加導入を決めたF-35の平均導入費用(関連費用込)は1機あたり約2.2億ドル(約240億円)なので相対的に見れば割高だと言えるが、これまでのラファール輸出事例から見るとギリシャの導入費用は短納期を要求したにも関わらず平均的な範囲に収まっていると言える。
管理人調べではラファールの平均生産単価は7,000万ユーロ(88.6億円)~1億ユーロ(126億円)なので量産規模が大きいF-35やF-16などと比べると割高に見えてしまうが、その辺りの費用対効果をラファールを求めるのは土台無理な話で、それよりもギリシャの事情に配慮して異例とも言える短納期に対応したフランス側の努力を称賛すべきだ。
関連記事:戦闘機導入の相場、フランスのラファール導入が高額になる理由
関連記事:高価過ぎる? 1機240億円も必要な日本のF-35追加導入は正しいのか
※アイキャッチ画像の出典:public domain ラファールB
( ´_ゝ`)フーン 頑張って~
ガンバ!
有事になれば安いと言えるし、平和が続けば高いと言える
高くついたと言えるうちが幸福
どんなに安くて良い物でも必要な時に手元に無ければ意味無いからな
金で時間を買ったと思えば良いだけ
日本も考えた方が良い
F-35はなぜこんなに安いのですか?最新機だから高そうだけど。量産効果ですかね
量産効果だと思うが。
最近の菌の戦闘機は輸入数が少なく輸入国の国情に合わせてカスタマイズされているれからさらに高くなってしまう、F-35は機体ごとの差がなく同じスペックで量産されるからさらに安くなる。
オーダーメードと吊るしの違い。
こうして見ると兵器輸出っていうのは本当に政治の取引なんだなあ
仮に日本がラファール200機導入するからと言ってどんな交渉してもこのお値段にはしてもらえないだろうし
かと言ってそれがコスト的な問題ならば、なぜギリシャは遥かに安くて高性能なF-16Vにしないのか?という話になるし
フランスとギリシャの間でどんな政治的(秘密)取引があったんだろうか?(まあギリシャの国情からして政府高官への賄賂が決めてなのだろうという邪推は脇に置いて)
ギリシャの利益としては、EU内から導入する事でフランスの口利きでEUの経済援助の見返りが見込める事で
フランス的には、地中海ギリシャ経由の難民の移動ルート問題での秘密取引とかそんな感じなのかな
・・・多分、トルコは口実に使われただけっていう
イタレリのラファールCとB作ったなー。斜め前からみるとかっこ良かった。それに引き換えEFA(タイフーン)は‥。
正面から見てもカッコいい。
タイフーンはエアインテークを抱えてるようで、曲線をぶち壊してる。
F-16はコブが付いてるし。
F-3はぜひタイフーンっぽくデザインしてほしい。無理か。
ステルスを捨てるすね。>タイフーンぼく
同じカナード付きデルタ機だけど、タイフーンは機首に近すぎるカナードと一体感に欠けるエアインテークで前から見ると別物なんだよな・・w
ラファール真っ正面の面構えが好きだな、タイフーンは直球で言うとイカに見えて駄目だった
いやもうネットではタイフーン普通にイカ呼ばわりよ?
ラファールの平均的な引渡し所要期間は約4年か。ただし、軍用機の購入は大商いだから、
買い手側は、選定・交渉・審議・予算付け・導入まで、通常なら6-7年くらいはかかりそう。
そう考えると、フランスはかなり勉強したといえるだろうね。
F35ってやっぱり安いですね。
多国間共同開発有人機の最後の成功例かも。
是非ともF35Bを10000機買って値段を下げろと言いたいところだ。
品質が良くても高くて売れないことをフランス人は自嘲を込めてラファール症候群と呼ぶらしい。それがこの1年ほどでインドに36機、ギリシャに18機、うまくいけばインドネシアに48機と、ダッソーは感涙にむせんでそう。
FCASの先行試験も兼ねて、V字双垂直尾翼、ダイバータレスインレット、ステルスウェポンポッドなどでステルス性をアップしたシュペル・ラファール開発して欲しい、無理だけど。
F-16が最大のライバルだしな
F-16はクラスが下でしょ。
ラファールは韓国空軍でF-15E(およびタイフーン・Su-27M)より高い評価を得てるしF4仕様も開発中なので、性能面でライバルはF-15EXや(試作で終わった)アドバンスド・スーパーホーネット辺り。
台湾のミラージュ2000はF-16と比較して維持コストが大変だったようですがさてギリシャのラファールはどうなんでしょう?
納期最優先だからしゃーなしなのか、ミラージュよりも改善されてるのか気になるところです。
かつてはミラージュF1やミラージュ2000を運用していた国だからフランス製の機体との付き合い方というかノウハウは有りそうだから何とかするんでしょうね
フランスはトルコと敵対してるのでギリシャに力つけさせるために儲け度外視で販売しているのでしょう
軍需産業とは儲かるためにやっているのではなく外交や国家戦略のためにやるもんだということだね
そういやアメリカも夏頃にギリシャにF-35含む大量の戦闘機や装甲車を「タダで」供与していたな。