インドネシアは開発を進めている国産UCAV「Black Eagle」向けに「モジュール式の精密誘導兵器をトルコと共同で開発した」と報じられている。
参考:Indonesia collaborates with Turkey on UAV-mounted air-to-surface missiles
UCAVの国産化に取り組むインドネシア、搭載兵器の国産化にもトルコと共同で挑戦中
インドネシアは武装可能な無人航空機「Black Eagle」開発を開始を2015年に開始、風洞モデルのテストを経て2019年末にプロトタイプ1号機が公開されたが、まだ地上試験中で初飛行に至っていないもののBlack Eagle向けに「モジュール式の精密誘導兵器をトルコと共同で開発した」と報じられている。
米国製のMQ-1や中国製のCH-4に相当する「Black Eagle」は最大30時間の滞空時間と最大250kmの作動範囲(LOS通信)を備え、TB2などにも統合されてるトルコ製の精密誘導兵器「MAMシリーズ」を使用することが出来るとアナウンスされていたが、インドネシア技術評価応用庁(BPPT)とトルコ防衛産業研究開発研究所(SAGE)が共同でモジュール式の精密誘導兵器を開発、この名称不明な兵器は本体のセンサーや弾頭を素早く変更することで対地攻撃や対艦攻撃など様々なミッションに対応できるらしい。
SAGEはTB2に統合可能な新しいレーザー誘導爆弾「Bozok」の開発を担当した政府機関なので、インドネシアと共同で開発したモジュール式の精密誘導兵器はBozokベースの可能性もあるが、順調にBlack Eagleと精密誘導兵器の実用化に至れば、UCAVの運用に必要な技術要素や装備品を国内調達することが出来るようになる。
今のところ正確な実用化時期は不明だが、インドネシア以外のアジア諸国でもUCAVの開発や実用化が目前に迫っており、韓国は国産UCAV「MUAV」の量産・配備を2023年に開始する予定で、台湾もUCAV「騰雲II型」のテストが順調で2023年~2024年頃には量産へ移行、インドは1機1億ドルもするMQ-9B調達計画を保留して国産UCAV開発を優先する方針を発表、パキスタンは一足速くTB2クラスのShahpar-2を完成させ海外市場に売り込みを開始している。
もはや一部の国や企業が独占していたUAV/UCAVの開発は拡散段階で、各国が競うように開発を進めているのは無人機のコア技術が他の装備=UUV、USV、UGVなどにも応用でき、民間産業への波及効果も期待できるからだと思われるが、傍観者からすると開発されるUAV/UCAVの数が多すぎて段々追いきれなくなってきた。
関連記事:台湾製UCAV「騰雲II型」が順調にテストを消化、2023年に量産開始
関連記事:国産UCAVの開発が完了した韓国、量産を開始して2025年までに実戦投入
※アイキャッチ画像の出典:Public Domain Black Eagle
UAV/UCAVなどに使用されるコア要素は、電気モーターとリチウムイオン電池という枯れた技術で構成させているから、
ハード面の開発はそれほど難しくないでしょうね。
今後はソフトウェア/ネットワーク面で大きな違いが出てくると思います。
遠隔操作(TB2)・随伴型(ロイヤル・ウィングマン)・スウォームタイプ・徘徊/自律型など。
その中でも、量で圧倒するスウォームタイプがもっとも強力だと思われるが、実現にはまだ時間がかかりそうに感じます。
ラピュタのロボット兵みたいに、母機から大量に射出される小型UAVの絵は、見てみたいものです。
トルコは本当に戦争特需ですね。
定期的にデフォルトしていた国のようですが、いま財政は健全なのでしょうか。
まだ余裕はないのでしょうか。
リラ円のチャートを見る限り好転したようには見えませんが。
リンク
SAMやジャミングでワンパン出来る無人機の開発に世界各国が熱心なのは何故なのか
いい加減に日本の見立ての方が間違っていることに気付くべき
ニッポンの無人機軽視の先見性の無さはとても先進国とは思えない
インドネシアの様な途上国ですら無人機開発に注力している
日本と同レベルなのは北朝鮮とかモンゴルあたりだろう
北朝鮮は、かなり前から韓国領土にUAVをとばしていたのではないかな。一応偵察目的で。
アル・アゼ戦争で鮮烈デビューを果たして以来、UCAVは名実ともに世界標準の軍事装備になりましたね。
インドネシアのドローンに負けた!!この国はもうダメだ!!総員国外退避!!!