日本が次期戦闘機の開発方針を「日米」から「日英」に転換して注目を集めているが、ジェーンズ特派員の高橋浩祐氏は「日本の次期戦闘機開発に米国もロッキード・マーティンも乗り気ではなかった」と説明している。
ロッキード・マーティンはハードウェアとソフトウェアの更新を制御することで日本側の自律性を制限することを想定した可能性がある
戦闘機F-2の後継機となる次期戦闘機「F-X」は三菱重工が全体の開発を主導するものの「戦闘機全体のインテグレーション=各システムの統合作業」についてはロッキード・マーティンの支援を受ける方向で調整に入っていたが、産経新聞や読売新聞などの日本メディアは一斉に「日本は英国との共同開発に方針を転換した」と報じて注目を集めた。
この方針を転換についてジェーンズ特派員の高橋浩祐氏は「性能的に第5世代機に留まる見込みの日本の次期戦闘機開発に米国もロッキード・マーティンも乗り気ではなかったため」と説明しており、中々興味深い話だ。
米空軍が進めている次期戦闘機プログラム(NGAD)の下で開発される有人戦闘機は2020年後半に実用化が見込まれているが、日本の次期戦闘機は開発の枠組みを構築する段階で実用化は2030年代を目標にしているため開発時期にギャップがあり、高橋氏は「日本の次期戦闘機は性能的に第5世代機に留まる見込みで目指す技術にもギャップが存在する」と指摘している。
さらに米国はNGADの実用化で「戦闘機自体の性能を○世代と区別する概念がなくなる」と考えている節があり、国防総省もロッキード・マーティンも「既存概念の延長線上にある日本の次期戦闘機開発に参加しても技術的な見返りが少ないと感じている」と高橋氏は主張、主要装備(レーダーや電子戦装置など)に関しても「改修の自由度」を確保したい日本は国産を考えていたが、ロッキード・マーティンは米国製採用(開発初期段階)を要求してきたため英国との共同開発に方針を転換したらしい。
米ディフェンスメディアも「ロッキード・マーティンはハードウェアとソフトウェアの更新を制御することで日本側の自律性を制限することを想定した可能性がある。テンペストプログラムへ参加した方が技術的にもコスト的にもメリットを大きい」と日本の方針転換を評価しているが、テンペストプログラムの開発コストは英国の国防予算に緊張感をもたらしている=計画通り開発が進むか不明瞭で「テンペストの購入を迫られる可能性もあるため英国との協力は日本にとってノーリスクではない」とも警告している。
まぁ次期戦闘機の方針転換にまつわる話はオフシャルな発表ではないので何とも言い難いが、開発に数兆円の国家予算が投入される国防プログラムについて防衛省の説明は少なすぎる上、途中経過に関する報告も「関係筋」という形での情報提供しか行われないのは果たして正しい姿なのだろうか?
国民に対する国防プログラムの説明や報告に積極的な欧米と比較すると「日本のやり方」は余りにも寂しく、いい加減何を考えて何をしようとしているか「分かりやすく」伝える努力を始めないと安全保障に対する国民の支持がこれ以上増えない気がする。
ご紹介ありがとうございます。
拙稿が長くなるため、書かなかったのですが、防衛省が、ロッキード・マーティンによるF22とF35をベースにした”ハイブリッド機”の提案を断った時点で、ロッキード・マーティンは利益面からも旨味がないと判断したと聞いております。— 高橋浩祐(たかはし こうすけ)Takahashi Kosuke (@KosukeGoto2013) May 18, 2022
追記:ということらしいです。高橋浩祐氏からの直メッセージにドキドキしてします。
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※アイキャッチ画像の出典:TeamTempestUK
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まあ、今まで米国と兵器の開発は多かったわけだしたまにはイギリスとやって、どっちのが良かったか確かめよう、ってこともあると思う。イギリスとステルス機作れるのか?ってのはあるけど。
ロッキードマーチンを完全にハブる訳ではなく、ステルスとシステムインテグレートに関することは関わるみたいです。
そこも産経読売の書き方からすれば決定事項ではなくて協議中みたいですけどね
向こうもボランティア団体じゃないんだから何かしら旨味があるようにこちらが工面しないとまともな協力を得られるとは思わない方がいいように思います
これは、ビジネスなのだから金銭的利益があればいいんじゃないのか?
技術的利益が無いから金銭的利益を放棄するなんて会社としておかしいだろ。株主は文句を言わないのかな。
金銭的利益の為に技術の安売りはしないという至極簡単な事でしょ
次期戦闘機って第5世代機なの?
そもそも第6世代戦闘機のコンセプトもまだ固まっていなくて、レーザーだの無人機だの付属品ばかりだからな。米英は新世代エンジンを作っているけど「航続距離の延長」だったり「発電能力の拡張」だったりと前世代までの「機動力」や「戦闘能力」に直結するような革新じゃない。一方では「戦闘機の無人化が進む」と言いながら「4.5世代のシンプルな戦闘機の方が有効」という声も上がるなど、既に戦闘機開発自体が一種の到達点にたどり着いているように思える。
そもそも第6世代機の定義が決まっていないので、第6世代機かどうかは分かりませんが、「第5世代機より次世代の戦闘機という位置づけ」ですね。
航空新聞社の報道でも「次期戦闘機は概念覆す新世代のファイター」とされていますし。
ちなみに、アメリカ空軍は「次の戦闘機」が第4世代機に対する第5世代機程の戦力の革新性は望めない として第6世代という呼び方はしないと言っています。
世代と言えば、2世代と3世代のように曖昧なケースは既にあるけどね。
うろ覚えだけど、中国では上記の区別が無く、そのためその後の世代は一つ数字が少ないとか。
そもそも戦闘機の世代なんて後付けのカテゴライズでしかないですからね。
過去記事 米空軍、第6世代戦闘機開発を否定?次世代航空支配に「新しい航空機は不要」
ハード面において、ステルスほどの革新性はなく区別する意味がないようです。
デジタル・センチュリーシリーズの構想がうまく進めば、米国の次世代機たちとF-3とでは技術的ギャップが広がっていってしまうから第5世代と言われても仕方ないと思う。無人機とそれに連なるソフト面を頑張ってもらいたいですね
米国の考えとしてはF-Xは生まれながらにして時代遅れだろう、という事ね
その上首輪まで付けようとしてきたらそら英国に寄っちゃうわな
日本や欧州で進んでいる次世代戦闘機計画をF-22やF-35に相当する第五世代機の再発明と認識していたなら、確かに会社として得るものは無いと感じるのでしょうね…。まぁありそうな話ですが。
LMは(相互運用性の観点から)まず米国製基幹システムやミッションソフトウェアをベースにハードウェアだけ日米で共同開発して、その後に任意で日本側にシステムやソフトウェアを(LMの協力で)国産化してもらうという流れを想定していたという話を私も聞いたので、日本の戦闘機プログラムの技術マイルストーンを管理下に置いたうえで事あるごとにコミットして行こうという見通しは伝わってきますね(これは改修や整備のたびに北米へ運び込むことを意味し、日本側の技術情報も”共有”を余儀なくされるので当然上手くまとまらなかった)。正直この辺の米国企業側態度はFS-Xの頃から何も変わってないなと思いますし、多少銭失いになっても技術的独自性の確保に動く意義はありそうです。
>防衛省の説明は少なすぎる
これ完全に同感なんですが、一つ思い当たるのが今回は過去の開発計画と違って幕僚監部や防衛審議会や総理府ではなく与党部会が音頭を取ってるのが一つの原因なんじゃないかなという気がしています。最近の自衛隊の兵力整備や開発投資全部そうですが、与党国防部会という政治的バックをがっちり抑えて強力に推進できる反面、情報管理やプログラムの主導権が誰にあるのか不明瞭になっているのかなぁと。
>>与党部会が音頭を取ってるのが一つの原因なんじゃないかなという気がしています。
たしかに佐藤正久さんや青山繁晴さんがブログやYoutubeで語った党国防部会の議事内容でわかったことって結構ありますもんね。(それでも部会だと事務方が表面的なことしか語らないから防衛省や防衛施設庁に詳しい説明を青山さんが別途要求したりしてるぽいですが)
確かにもっと情報がほしい。
イメージ動画とかさ、どういう機能をもたせるとかさ。
五世代機+アップデートで現実的に開発するべし。
「もうテンペストでいいじゃん」ってなる予感がしてきて震えてる
国産じゃなきゃ駄目な理由が乏しくなってきた
国内技術の継承や航続距離UPだけで果たして財布のヒモは緩んでくれるのか
どうも難航しているようですよね。パートナーに積極的に英国を選んだというよりは、米国に断られたから仕方なくということのようですし。当初言われていたスケジュールも守れそうになく、完成したころには時代遅れということにもなりかねない。あまり情報開示しないのは、すると不都合なのかとさえ思えます。
仕様の要求がまだ迷子してる気配もありますよね…
ただ、もっとプラスの面もあって、ウクライナ危機に関した英国のコミットメントを見て、英国の信頼性の証明された面も有るのかもしれない。
実際に極東で有事が発生した場合でも、欧州の関与というメリットはうまれてくるわけで、必ずしも不都合というわけでもないとも言えそう
あのね、テンペストもまだ開発段階だから。イギリスが日本より戦闘機開発技術が進んでいるのは事実だけど、だからこそ新技術や機密を投入している新世代エンジンを自国より先に日本に供与してくれるわけがない。恐らく米国も「日本の戦闘機開発は10年遅れているから」と旧世代のエンジンシステムを押し付けようとしたんだろうね。ロールスロイスも既成の自社エンジンを提案してくる。肝心なのは日本のエンジンがどこまで通用するのかって話だよ。
そんなつもりだったらテンペスト用エンジン実証機の開発にIHIを絡める訳ないじゃん。
どう絡んでいるか知らないが、サブシステム止まりでしょ。根幹技術に立ち会えるわけがない。
つまり何の情報も根拠もなく「わけがない」と思い込みで喚いてらっしゃるだけな訳ですね。よく分かりました。
>イギリスが日本より戦闘機開発技術が進んでいるのは事実
その根拠は何でしょうか?
>だからこそ新技術や機密を投入している新世代エンジンを自国より先に日本に供与してくれるわけがない。
英国は事前報道からも日本の耐熱素材技術に注目しており、コアエンジン周辺で日本の協力を仰ぐものとみられますが、日本の高温コア技術と引き換えにイギリスの技術を見返りとしてもらうということが考えられます。
>恐らく米国も「日本の戦闘機開発は10年遅れているから」と旧世代のエンジンシステムを押し付けようとしたんだろうね。
XF9-1の性能は、F119やF135を超えていますよ。
>ロールスロイスも既成の自社エンジンを提案してくる。
これもないと思います。
XF9-1の性能は、ロールスロイスのEJ200の性能より圧倒的に上ですし。
その論でいくなら米国のAETPはXF9-1より圧倒的に性能が上だし、英国がテンペスト向けに開発するエンジンの冷却性能や発電能力はXF9-1より圧倒的に性能が上だけど?
毎回毎回、しつこいぐらい日本下げに反論していくスタイルは凄いけど、EJ200と比較してXF9-1はすげーと言われても全くピンと来ない。
どうせ今度はXF9-1の耐熱素材がーとか、別の研究要素を持ち出してきて日本は負けてないとか言い出すんだろ?
「RRは既成の自社エンジンを提案してくる」への反論として
「XF9-1の性能はEJ200より上だからそれはない」と言ってるのに対して
「米英の最新エンジン・技術はもっと凄いぞ」…って貴方は何を言ってるんですか?w
>毎回毎回、しつこいぐらい日本下げに反論していくスタイルは凄いけど
なるほど。
「貴方が毎回毎回しつこく日本下げをしている」事はよく分かりましたw
むしろ日本下げありきでこーやって噛み合わない事を書くから多方面から反論されるのでは…
第何世代ってのは販促の用語だからね。
お笑い第7世代ってのと一緒。
第5世代機と呼んでF22やらF35やらを売ったり生産してる側が第6世代機の言葉を使う意味がない。自分で開発する訳でもないのに。
まぁF35かF22を圧倒できれば、それが即ち第6世代機だよ。
エンジン性能の核心はタービン入口温度です。タービンを耐熱性の高い材料で製作できればそれだけ高密度に多くの燃焼を行い体積当たりより多くのエネルギーを取り出すことができ、よりコンパクトで高出力なエンジンが製作可能です。冷却能力や発電能力は取り出したエネルギーをどう利用するかといった仕掛けの話でありこちらはロールスロイスに一日の長があるわけですが、こういった仕掛けはことごとく特許で保護されてるのでバラしてコピーして勝手に使うことなどできません。日本は材料が優れているのであって決してエンジン技術の特許を押さえてるわけではないので、だから共同開発が必要なわけです。
ATLA(防衛装備庁)シンポジウムに行った人によると、必要であれば日本単独でもエンジン開発はできるとのことです。
そして、冷却に関しては、日本は「将来戦闘機用小型熱移送システムに関する研究」で研究済みです。
発電機に関しては、過去のATLAシンポジウムではXF9搭載型で発電機の内装も検討してるとの証言がありますから、日本も発電機の内装化について研究を進めていた可能性があります。
XF9-1のスタータージェネレーターは従来のモノと違い一体化していますが、そのもう一歩先を考えてるという事でいいかとの質問にも同意を得られたそうなので少なくともXF9-1からさらに発展した形を目指してるのは確かだと思います。
そもそも、バーナーキングさんの仰る通り、「RRは既成の自社エンジンを提案してくる」への反論として「XF9-1の性能はEJ200より上だからそれはない」と言っているのです。
あと「恐らく米国も日本の戦闘機開発は10年遅れているからと旧世代のエンジンシステムを押し付けようとしたんだろうね。」に対する反論として、「F119やF135を超える性能を誇るXF9-1を日本は保有しており、今更旧世代のエンジンシステムなど必要ない」ということが言いたかったわけです。
>その論でいくなら米国のAETPはXF9-1より圧倒的に性能が上だし
その根拠は?
>英国がテンペスト向けに開発するエンジンの冷却性能や発電能力はXF9-1より圧倒的に性能が上だけど?
英国がテンペスト向けに開発する実証エンジンは、そもそもまだ完成すらしていませんよね。
あと、テンペスト向けに開発する実証エンジンの開発に、日本のIHIが参加します。
そして、テンペスト向けに開発するエンジンの冷却性能がXF9-1より上だという根拠は?
発電能力の面でいうなら、テンペスト向けに開発されるエンジンは250kVa級(推定)の内装式発電機を2基搭載しますから、発電能力が180kW級のXF9-1よりも上ではありますが。
現状はともかく、アメリカの次世代エンジンがどの程度か不明なので、はっきり優劣は語れないと思います。
何を持って性能と言っているのかな?AETPとXF9-1とEJ200ではそれぞれエンジン径が結構違うので推力比較してもあまり意味がないな。
>英国がテンペスト向けに開発するエンジンの冷却性能や発電能力はXF9-1より圧倒的に性能が上だけど?
まだ現物どころか試作も始まってないよね?それに、冷却性能ってF135が問題になるほどダメなだけで本来優劣つけるところじゃないし、発電能力も機体の要求で設定されるものだし。
大筋では同意ですが、後半にはちと異論が。
>まだ現物どころか試作も始まってないよね?
スタータジェネレータ(以下SG)を含む電力・熱管理システムの試作・試験は済んでます。
>それに、冷却性能ってF135が問題になるほどダメなだけで本来優劣つけるところじゃないし、発電能力も機体の要求で設定されるものだし。
第3世代機以降、発電能力の重要性は高まる一方で、今後もその傾向は加速していくと思われます。結果発熱量は増加しますし、ステルス機では排熱にも制約を受けます。
発電能力・熱管理能力は次世代以降の戦闘機を考える上で無視できない要素だと思いますよ。
熱管理については日本も既に戦闘機用小型熱移送システムの開発を進めており、単なる冷却ではなく総合的・能動的な熱管理を目指している様なのでまあいいとしても
発電能力については一体型SGとは言いつつ、伝達系を介した外付け式ですので、消耗・トラブルの原因にもなりやすく、拡張性にも運用自由度にも限界がありますので、RRの組込式SGがモノになるなら是が非でも「欲しい」技術だと思います。
過去のATLAシンポジウムではXF9搭載型で発電機の内装も検討してるとの証言がありますから、日本も発電機の内装化について研究を進めていた可能性があります。
XF9-1のスタータージェネレーターは従来のモノと違い一体化していますが、そのもう一歩先を考えてるという事でいいかとの質問にも同意を得られたそうなので少なくともXF9-1からさらに発展した形を目指してるのは確かだと思います。
残念ながら2014年に低圧系内装ジェネレータの試作に成功してる英国に対し、
(仮に内装ジェネレータは研究・開発してたとしても)2018年のXF9-1の時点で影も形も見せなかった日本では進捗に大きな差があるかと。
一方で古典的手法でXF9-1のコンパクトかつ大出力のスタータジェネレータを完成させた基礎技術にはそれはそれで価値があり、おそらくRRの協力を求められた要因の一つでもあるでしょう。
特に「圧縮機の高音高圧高回転の中で劣化・破損しにくい強力かつ中国依存のレアアース使用量の少ない永久磁石」なんかは需要がありそうです。
2014年にE2SGのフェーズ1としてエンジン内装式・高圧軸接続の始動発電機を試作し、2017年にはE2SGのフェーズ2として低圧軸接続の発電機の開発と、高圧軸の始動発電機との協調動作試験を実施した英国は、日本よりも内装式スタータージェネレーターの開発では進んでいることは認識していますよ。
あと、スタータージェネレーターは古典的とは言わないと思います。
>日本よりも内装式スタータージェネレーターの開発では進んでいることは認識していますよ。
では、それを認識した上での「日本も発電機の内装化について研究を進めていた可能性があります」の発言にはどの様な意図があったのですか?
> あと、スタータージェネレーターは古典的とは言わないと思います
古典的なのはジェネレータとしての機械的な構造です。
>XF9-1の性能は、ロールスロイスのEJ200の性能より圧倒的に上ですし。
直径約1mのXF9-1に対して、直径約0.74mのEJ200なので、投影面積は55%程度。
一方推力は147kN以上のXF9-1に対して、89 kNのEJ200なので、推力の比率は61%以下。
「圧倒的差」の主たる要因はサイズ差、の印象が強いです。
推力とサイズは比例しない、というかサイズが大きくなると技術的ハードルが上がる、というべきですかね。
単純に面積比で推力が増やせるなら、EJ200を直径をF414と同等に拡大するだけで推力13tクラスの怪物エンジンができちゃう訳で、
EJ230や260なんか開発するまでもなく採用競争に連敗なんかしてないでしょう。
根拠はとてもシンプルで「実績がない」の一言です。日本はこれまでにF1、F2の二機の戦闘機を開発してきましたが、エンジンはいずれも外国製でした。国産のエンジンによる戦闘機を作った実績が少なく、信頼性も得られていません。能力主義の世の中において信頼性は実績によって得ることは誰もがわかることです。どんなに高いスペックを出しても実績を積まなければ信頼性は得られません。日本の航空エンジンはこれから実績を積んでいかなければいけない段階です。
私が憤っているのは「いっそ日本もテンペストにしてイギリスの最新鋭の戦闘機を手に入れるんだ♪」と目先のことしか考えていない人が後を絶たないことです。そもそも他力本願な上、将来性が全くなく、自分たちより後の世代のことを全く考えてません。何で今日日本の自動車エンジンが評価されているのでしょう?昔からそうだったんじゃありません。「実績を積んだから」です。
私が願うのはロールスロイスには一歩引いた位置からジャパニーズエンジンを見守って欲しいのです。日本の将来、次の世代の為に日本の航空エンジンは飛ばねばならないのです。
>イギリスが日本より戦闘機開発技術が進んでいるのは事実
>根拠はとてもシンプルで「実績がない」の一言です
日英の現状については個人的には同意見ですが、「技術的レベルを比較する根拠」として「実績」ってのはあまりにも薄弱ですね。
「輸出競争力」とかの話なら別ですが。
>「技術的レベルを比較する根拠」として「実績」ってのはあまりにも薄弱ですね。
ある技術を評価するのは、その技術をいかに信頼出来るか、が重要なポイントではありませんか?
どれだけ先進的な技術力があると誇っても、事故が起こったり、欠陥が見つかれば、その技術は使い物になりません。
信頼性は、より多くの人がその技術を認めて採用する事によって得られます。
すなわちそれは実績です。
エンジンの総合的な技術力に関して、より費用対効果に優れ、信頼できる技術を保有しているのは、英国でしょう。
彼らにはRRという世界でも突出した実績を持つ会社があります。
もちろん彼らが持たない技術を我々が持っていることも事実ですが、技術的なレベルを実績から比較するのが間違っているとは思えません。
技術を向上させる上で実績は重要な要素ですが、それ以上ではありませんよ。
実績があったって停滞する事も腐敗する事もあります。例えばボーイングには世界有数の実績がありますが、現在それに見合う信頼を受けているとは思えません。
また実績といっても多種多様で、例えば「戦闘機用15t級以上の低バイパス比ターボファンエンジン」という多少恣意的な絞り方をすればIHIには試作基とはいえ製作実績があり、RRには単独で製作した実績はない、という事になっちゃう訳です。
そしてその「共同開発での実績」にしてもRR陣営は採用競争でコストを理由に2連敗してる訳ですから「より費用対効果に優れ」の部分には大いに疑問ですね。
誤解されない様に説明しておきますが、私も現時点でIHIが総合力でRRを上回ってるとは思っていません。
ただIHI(+全日本企業)がRRを上回る「部分」は間違いなくあり、「(総合的な)実績」はそれを否定する根拠にはなりません。
アメリカとしては、自国需要が大きいので、日本に合わせるメリットが薄いわりに船頭が多くなるデメリットは大きいから乗り気でないのは確かでしょうね。
国産企業の開発力は維持したいが単独だと需要が小さすぎる、という悩みは欧州各国と共有していて連合は組みやすく、イギリスがEUから離脱したところで、西側は米国(単独)~EU大陸~英北欧日あたりの3グループになる、というあたりがサイズ感的には成り立ちそう(深い根拠なし)
まぁ、日米の利害が噛み合わなかったということですね。コレは仕方ない。LMの今後のF-Xへの関与は米軍との協働絡みで支援するくらいでしょうか。
今回の事態が行き当たりばったり・迷走気味なのは否めませんが、それでもプランBとしてイギリスと組めるようになっただけ、隔世の感が。
これが以前なら、首輪を付けられてでもアメリカに縋るしかなかったでしょうから…
F2でいろいろとアメリカにやられたのが響いているよね。
日本の都合で増産もできない戦闘機では、国内開発をする意味が無い。
NGADがどのような形でまとめられるのか、いまだによく解らないけれど、それはF35の後継機で考えればいいと防衛省は割り切ったんじゃ無いかな。
F3はとにかく(可能な限り)アメリカ抜きで作ってみる・・・X9の開発や神心でのテストを見ていると、そんな意思を感じます。
LM→BAEの変更は仕方がなかったと個人的には考えています。
LMは国防省の技術分が示す枠組みの中でパッケージとして支援したいと考えており、レーダーやEWなどの主要なコンポーネントについて開発初期段階においては米国製を適用し、その後日本製に置き換える手法をとりたいと考えていました。
一方で日本側は(LM社の)設計への参加そのものを望んでいなかったといいます。
これに関してLM社はビジネスケースとして成立しないと考えてたそうだから、そういう部分での決裂というのはあり得る話ではあると思いますね。
日本側も伊達や酔狂でLM提案を断っていたわけではなく、拡張性の自由度などの初期からの課題をクリアする為のものという話でしたから、お互いに譲れない部分があったんでしょう。
それを確保するためにLM社を支援レベルに限定したわけだから、そこがひっくり変えるなら意味がないというかね。
LMをBAEに置き換える分には、英国とはサブシステム等で協力をしている関係でLM社のように、ビジネスケースとしての問題は起こらないでしょうから、理屈としては理解できますね。
戦闘爆撃機のテンペストでは、日本の要求する制空戦闘機たる次期戦闘機の条件を満たせません。
そのため、購入を迫られても拒否する以外の選択肢はないと思いますが。
いざというときのために、日本単独での開発も視野に入れておいた方が良いですね。
日本単独でのインテグレーションはすでに経験しており(X-2, P-1, C-2, etc.)、日本単独でのインテグレーションも一応は可能だと思いますし。
ちょくちょく目にしてて気になってたんですが、テンペストが戦闘爆撃機になるという情報の出所はどこなんですか?
日本と同じ島国なイギリスが対地攻撃能力を重視する理由がイマイチ思いつきません
自分も詳しくないけど、ステルス戦闘機が主流になる頃に、空中戦ってどのくらい起こるのでしょうかね。
ステルス戦闘機は、攻撃した時点で敵に居場所がばれるから、一撃離脱作戦のイメージが強いのですが、
そうなると、戦闘機同士の空中戦は、そもそも起こりにくいから、重要視していないのかもしれません。
防衛装備庁が公開している空戦シムの様子だと、MRAAMの撃ち合いな雰囲気ですからね。
高価値なアセットのステルス戦闘機を、積極的に格闘戦に投入すると言うことは、
3世代戦闘機のような骨董品相手でさえ事故る可能性が出てくるから、なるべく格闘戦は避けたいでしょう。
日本は、数的劣勢﹙1/2とか1/3の劣勢﹚での空戦を想定しているようなので、尚更です。
クラウドシューティングで撃ち手と制御側とを頻繁に入れ換えたり、MRAAMでも優位な位置取りするため機動力は必要でしょうが、
古典的な格闘戦は、不幸な遭遇戦での自衛行為が主な場面だと予想しています。
そこは私も疑問なんです
F-3は制空戦闘を志向するからとドッグファイトするわけじゃなく対空ミサイル撃つわけだから、F-3とテンペストは使われ方は違っても持ってる能力は変わらなくねと
だから「F-3とテンペストの想定用途が違うからf-3のテンペスト合流はない」と否定するのは理論が飛躍してるように思える
F-3(大型制空戦闘機)とテンペスト(中型戦闘爆撃機)は要求性能が相当に異なるものと予想されます。
そして、機体規模はエンジン推力/燃費に直結し、撃破目標/戦闘環境の差はセンサや火器管制能力にも影響を与えます。
そのため、センサー性能や火器管制能力、エンジン推力や燃費などをはじめとする色々な点で能力が異なるでしょう。
ちなみに、F-3のコンセプトを表すと「重制空ISR機(MiG-31/F-15/F-35の合の子)」です。
ネットワーク戦闘の中心となって数的不利でもステルスFiを撃破し、一定のマルチロール能力も備えます。
※重制空ISR機
重:長大な航続距離/重武装/一定のマルチロール能力
制空:対Fi戦闘での敏捷性/空中撃破/敵A2AD環境での生存
ISR機:高性能センサ/ 全体ネットワークでの眼/機上での統合処理
仮に同じエンジンを使用して制空戦闘機と戦闘爆撃機をデザインした場合、
戦闘爆撃機の方が大型で重い機体に成り易いかと。
日本の次期戦闘機に搭載されるエンジンは、テンペストに搭載されるエンジンとは別物ですよ。
テンペスト用EETエンジンの流量は100kg/s以上と判明してるため機速や流速をタイフーンと同程度とするとアフターバーナー非作動時で7~9トン・アフターバーナー作動時で11~13トンと見積もります。
EETエンジンの段階で低圧系やバイパス比の拡張余地を消費しており、テンペストに搭載されるエンジンでは試作機から大幅な推力向上はされない(アフターバーナー非作動時で7~9トン・アフターバーナー作動時で11~13トン程度)と思われます。
直感ではEJ200以上~F100未満の規模と考えます。
なので、日本の次期戦闘機とテンペストは、別のエンジンを搭載するでしょう。
日本の次期戦闘機の方がより高出力のエンジンを搭載するはずです。
「軍事あれこれとかのblog」さんで見かける文言や数字が多い様に見えますが、その内容はご自身で十分に検証・裏取り・考察をされていますか?
「軍事あれこれとかのblog」さんは大変広範に情報を収集して非常に深い考察をされているとは思いますが、
当然ながら所々情報が足りず、例えば英国のEETエンジンに関する推測では「推力や規模といった性能は不明な点が多い」と明言した上で不足する情報はEJ200やタイフーンと同等と仮定して補完しています。
ですので、もし「軍事あれこれとかのblog」さんの情報を参考にした上で特に目新しい追加情報なしで英国EETエンジン(PFRTエンジン/QTエンジンも規模はほぼ変わらない、との想定)の規模を推測すれば当然「EJ200並」という結果になるでしょうが、
それはただの「軍事あれこれとかのblog」さんの「消極的な仮定」に過ぎず、考察や推測ですらありませんので、情報としてはほぼ意味がないと考えます。
>※重制空ISR機
>重:長大な航続距離/重武装/一定のマルチロール能力
>制空:対Fi戦闘での敏捷性/空中撃破/敵A2AD環境での生存
>ISR機:高性能センサ/ 全体ネットワークでの眼/機上での統合処理
要は、テンコ盛りな訳ですよね。
将来の戦闘をネットワーク中心と想定するなら、戦力・役割を分散させる方向性が正しいと感じますが、日本はその逆を行っていると感じます。
>重:長大な航続距離/重武装/一定のマルチロール能力
>制空:対Fi戦闘での敏捷性/空中撃破/敵A2AD環境での生存
高性能なステルス戦闘機を持っているのは、抑止力にはなりますが、
基地を先制攻撃されれば、飛行不能になり、制空に穴が開くことが考えられる。
ウクライナの経験でいえば、完全な制空権を取らせないことが重要と感じますので、
制空面を考えれば、生存性の高い地対空ミサイルなどにもっと分散すべきかと。
つまり、戦闘機だけで、制空権を確保できるとは思えないので、
F-3戦闘機を制空戦闘機と呼称するのに、少なからず違和感を感じますねぇ。
>ISR機:高性能センサ/ 全体ネットワークでの眼/機上での統合処理
この部分は、安価な無人機や生存性の高い小型偵察衛星などが担ってもよいかと。
>将来の戦闘をネットワーク中心と想定するなら、戦力・役割を分散させる方向性が正しいと感じますが、日本はその逆を行っていると感じます。
具体的に、どのような戦力・役割をどのようにして分散させますか?
空での戦いは、技術格差が戦力差として如実に現れます。
そのため、次期戦闘機のコンセプトは合理的だと思いますよ。
ちなみに、アメリカ空軍のNGADは「調達コストが数億ドルになる」とされています。
DefenseNewsは「NGADの調達コストは少なくともF-35の2倍=1億6,000万ドル以上になる」と報じており、無人戦闘機の調達コストについても「F-35と同等かそれ以上になる可能性がある」と指摘しています。
これも、質的な優越性を重視した結果でしょう。
>基地を先制攻撃されれば、飛行不能になり、制空に穴が開くことが考えられる。
>制空面を考えれば、生存性の高い地対空ミサイルなどにもっと分散すべきかと。
日本は、分散パッドで駐機スペースの分散化を進めています。
また、日本はSAMに関しても投資をしています。
日本の防空網はかなり強力です。
日本の防空体制はJADGEを最上位に陸海空で一元的な指揮統制が構築されつつあり、かなり力を入れていることが窺えます。
他にも一例を挙げると、陸自C4I一体化に伴いADCCS内では対空FCPによって、FU外のレーダが捉えた目標に対して射撃などもできるようになります。
これは2023年末までに達成します。
これにより、P-25とか多目的監視レーダで捉えた目標にEngage on Remoteで中SAM(03式中距離地対空誘導弾)が交戦することなどが実現します。
>つまり、戦闘機だけで、制空権を確保できるとは思えないので、
F-3戦闘機を制空戦闘機と呼称するのに、少なからず違和感を感じますねぇ。
なぜ、戦闘機だけで制空権を確保できないとお考えでしょうか?
>この部分は、安価な無人機や生存性の高い小型偵察衛星などが担ってもよいかと。
偵察衛星ではFCPを作成できませんし、高性能なセンサーを搭載し空対空戦闘にも対応できる無人機は相応に高価になるでしょう。
また敵の電子戦による接続の寸断は目下の課題です。
また、敵LRMによってAWACS等の活動も制約されます。
F-3は、JADGEを中核とした防空網の構成要素であるが、上位下達の関係になるべきでは無いです。
敵による妨害で、JADGEの管制が不十分な環境でも任務の遂行が求められます。つまり、「自分で考え・動ける」システムを構築すべきです。
31中期防や政策評価では「ネットワークの中核」を担うと記載されています。
故に、ECCM性に優れた秘匿通信や限られた取得情報を最大限活用する状況認識能力が求められます。
ミリ波による秘匿通信や情報統合は「統合火器管制」での構成要素です。
状況認識はパイロットの能力にも大きく左右されるため、ネットワークの寸断下で判断を下せる人材の育成も課題になるでしょう。
非常に内容のある返信をありがとうございます。
知らない内容も多く、いろいろと勉強になりました。
また、将来の不確実なことへの考え方に正解はないという前提で、回答いたします。
>具体的に、どのような戦力・役割をどのようにして分散させますか?
>また敵の電子戦による接続の寸断は目下の課題です。
また、敵LRMによってAWACS等の活動も制約されます。
>>ISR機:高性能センサ/ 全体ネットワークでの眼
まず、F-3戦闘機の主な役割を敵戦闘機との交戦としていますが、敵のステルス戦闘機をどうやって索敵するか。
F-3戦闘機単機でも、交戦できる能力は必要ですが、有人のそれこそ「ネットワークの中核」となるべき高価なステルス戦闘機が、危険を冒してまで、索敵するべきなのかと考えます。
AWACSを当てには出来ないでしょう。
ただ、F-3戦闘機は、無人の僚機とチームを組むことを想定しています。それならば、危険の大きい索敵や射撃などは、チーム内の無人機が役割を担い、F-3戦闘機は司令塔としての役割を担うべきではないでしょうか。
私の考えでは、司令機・攻撃機・偵察機に大きく役割分担して、通常戦闘では、F-3戦闘機は(損耗を前提としない)司令塔となるべきだと思います。
偵察機は、人やミサイルを搭載せず、ステルス性能や最高速度をより高めたものが適切だと思います。
>ちなみに、アメリカ空軍のNGADは「調達コストが数億ドルになる」とされています。
>DefenseNewsは「NGADの調達コストは少なくともF-35の2倍=1億6,000万ドル以上になる」と報じており、無人戦闘機の調達コストについても「F-35と同等かそれ以上になる可能性がある」と指摘しています。
>これも、質的な優越性を重視した結果でしょう。
質的優越性を重視するのは間違ってないと思います。
ただ、そのためにはコストがかかる。だからこそ、コストを抑えることは必要不可欠です。
今回のイギリスとの共同開発は、コストを下げることも理由にあります。
司令塔となるべきF-3戦闘機に、すべての機能を最高性能にするのは、コストがかかりすぎませんか。
また、F-35との価格差については、以下の見解で、必ずしも高性能とも言い切れないと思います。
1.NGADプログラムは米軍のみ、F-35はサプライチェーンや調達が多国籍であること
2.インフレの影響
>なぜ、戦闘機だけで制空権を確保できないとお考えでしょうか?
中距離ミサイルの発展です。
中国沿岸部から日本海上空にも届く巡航ミサイルが多数ある以上、敵戦闘機を退治したからといって、制空権を得たことにはならないのではないでしょうか。
>偵察衛星ではFCPを作成できませんし、
あまり専門知識がないため、FCPは初めて聞いた言葉ですので、誤解しているかもしれませんが、
将来的にステルス戦闘機を索敵するために、偵察衛星が役に立つと予想しています。
>高性能なセンサーを搭載し空対空戦闘にも対応できる無人機は相応に高価になるでしょう。
そうですね。
空戦の無人機だと安価にはなりにくいですね。安価な無人機のアイデアは適切でなかったように思いました。
これまでの方向性やpv等からですね。
テンペストは無人機含むOCAシステムの前線管制機という位置づけが強いです。
より詳細に言えば、テンペスト/NGFは、CAS/対艦含むAI/OCA全般が主任務であり、機体は攻撃隊のセンサ及び意思決定&対地用無人機の管制で感じですね。
そしてテンペストプログラムでは母機機能拡張としてSEAD用前方センサ・火点・囮用無人機(日本が開発しようとしている空対空戦闘を主任務とする無人機よりは比較的難度低)も開発する予定です。
それらの用途の違いがF-3がテンペストに合流できないほどの根本的な差異をもたらすのかってところが気になる感じです
なお自衛隊が英国版テンペストを導入するのではなく、英国版テンペストのスケールアップ版を日本版テンペストとして作ればスケジュールや開発難易度的にはかなり安定するだろうにと愚行するわけです
DCA主体の日本がOCAを主任務とするテンペストを改修して使用する場合、OFPレベルから作り直す必要があるので、個人的にはテンペストに参加して欲しい技術を得てくることには賛成ですが、完全に合流してテンペスト派生型を導入することには反対ですね。
また、そもそもテンペストも成功するかどうかは分からないですし。
> 完全に合流してテンペスト派生型を導入する
そんな事はイタリアやスウェーデンもしませんが。
テンペストは参加国が技術を持ち寄ったり、共同研究をするためのプログラムでは?
各技術は使用料を払って持ち帰り、各国で開発できるので多国間の共同開発でgdgdになるリスクを減らせるのだとか
この記事の
>テンペストプログラムの開発コストは英国の国防予算に緊張感をもたらしている=計画通り開発が進むか不明瞭で「テンペストの購入を迫られる可能性もあるため英国との協力は日本にとってノーリスクではない」とも警告している。
という内容に対してのコメントです。
テンペストの購入を迫られる可能性がある以上、いざというときのために、日本単独での開発も視野に入れておいた方が良いと思います。
日本単独でのインテグレーションはすでに経験しており(X-2, P-1, C-2, etc.)、日本単独でのインテグレーションも一応は可能でしょうから、日本単独での次期戦闘機の開発も可能ではあると思うので。
>国民に対する国防プログラムの説明や報告に積極的な欧米と比較すると「日本のやり方」は余りにも寂しく、いい加減何を考えて何をしようとしているか「分かりやすく」伝える努力を始めないと安全保障に対する国民の支持がこれ以上増えない気がする。
これは本当にそう感じますね
防衛省や自衛隊としては「素人は黙っとれーーー」という考え方なのかもしれませんが
本国でも採用していないF-15+LRASMの運用改修(いわば日本のみの独自仕様)が想定してたよりお金かかっちゃう!取りやめたら予算内に収まった!の件とか、SPY-6をヨイショしてる某国防族議員とか、こう言ってはなんだけど正直その素人のミリオタにすら及んでなさそうな人もちらほらいるっぽいのがね…
国民の要望で実現した兵器とかないし逆はあるから当然っちゃ当然
まあそもそも一般人が要望する兵器ってなんやねんという話はあるが
無駄や不適切な利用を防ぐために監視するのは不可欠だけど、
肝心の監視する人が兵器や国防への知識があまりにも浅すぎるよね。議員も市民もインパクトの強い話や都合のいい話に影響されやすい傾向があるし。
曲解する人がいるなら本来の解釈以外理解しようがないぐらい説明して、防衛省も周りの組織も行動を変えないと。
>本来の解釈以外理解しようがないぐらい説明して
この能力については、国語教育の問題を指摘する向きも。
行間を読む訓練とかは行うけど、
意図を誤らず伝達するための訓練が不十分だとか。
防衛省は国民に対してしっかりと説明してますよ!
↓
あっちこっち無数のpdfファイルで読む気が失せる
こんな印象やんな。軍オタが必死こいで情報漁らないと見れんようしてて
まるで情報公開が利敵行為かのように妨害してるけどそんなん隣国の情報機関は全部読むだろし
結局面倒にして自国民にあん程度の制限かけたい感が出ちゃってるわ。
F-35の開発は事前の説明を大幅に超える予算超過を乗り越えて完成に漕ぎつけ結果的に大成功しましたが、F-3が目指すのはF-35を超える戦略兵器の開発です。そんな金の使い方を国民に事前にどう説明しろと。。。とりま10年で1兆円、足りなきゃもう1兆円ください、とか
>F-3が目指すのはF-35を超える戦略兵器の開発です。
足の長さを持って「F-35を超える戦略兵器」となるかもしれませんが、
個人的には「性格相違の補完関係」な印象が強いです。
情報を出して、財務省や野党から横やり入れられては厄介という心理は働いてるだろうな。
情報公開の頻度などは、担当者任せにしないで、法律で決めないといけないんだろうな。
何となく。
アレもやりたい、コレもやりたい、でもお金はない、のいつもの状態と思えます。
仕様をまとめきれないのかな。WW2の頃からずっとそのよう思えます。
米国からは”第6世代の新規開発を一緒にできる相手ではない” と思われたかな。
あちこち見すぎて器用貧乏になるよりも、一芸を磨いてほしいと思います。
そうすれば、その分野は安心していられます。
>仕様をまとめきれないのかな。WW2の頃からずっとそのよう思えます。
T-2/F-1の時が例外的な印象です。
出来る事が少なかった故、でしょうが。
もっと国民に情報開示しろって言うけど防衛に関しての意識ほとんど0の日本国民に情報開示して何の意味があるの…?ここの記事読んでるミリオタと次期戦闘機開発を中止させたい連中ぐらいしか読まないでしょうに、まあ最終的に良い機体が出来上がればそれで良し
政府はプロモーションが下手だと言うならプロモーションの専門家に下請け出したらいいんです。電通とか。そんなことに予算使ったら本当に無駄ですが
結局そこで諦めるから今の状況があるわけで、何も機密情報をもっと公開しろと言ってるんじゃなく、分かりやすく説明する努力が必要だと管理人は言ってるんですよ。
私は大いに賛同しますが、これさえも無駄と切り捨てるのは怠慢だと思います。
行政府は、納税者たる日本国民に対して説明する義務があるのです。
「防衛に関しての意識ほとんど0の日本国民」にもわかるように説明し理解させなければならないのは、行政府の役目なんです。
「防衛に関しての意識ほとんど0の日本国民」なんぞ放っておけというのは、行政府にいる専門家たちの奢りです。
情勢分析から始まって防衛戦略や特定の防衛装備の必要性まで、防衛白書で一般向けに概略を解説してるんですが、多くの人は目次を見ただけで熟読し理解ようとする気は失せるでしょうね。
結局は国の安全保障政策に関し国民の関心がどれだけ高いかですよ。国民又は国会の強い要求が無ければ的を絞った資料などは出てき難いと思います。
今回のウクライナ侵攻で複数の防衛研究所職員が解説者としてTV出演していますが、視聴者の関心が高ければ防衛装備庁職員による装備品開発状況の解説なんてのも有り得るかも。
まず無いでしょうけど。
毎年白書に目に通してるけど、あれを一般向けと呼ぶには難解で、内容が充実しているかと言えば表面的で具体的な言及は少ないと思っている。
アレは専門用語と難解な書き方で賢そうに見せてるだけで、誰に向けて何を伝えたいのかよくわからん。
ノースロップならともかくLMが関与するとまたF-2と同じデメリットでアメリカが権利だけ主張してるでしょうしね。
しかし、口では何だかんだ言ってもやっぱり民主党政権になると日本を縛って利用することしか考えなくなるねアメリカ。
認識甘くない?アメリカの方針に共和党とか民主党の違いとか無いから
日本は市場であり食い物扱いされるに変わりないって
F-3生産を2020年代末まで、早められんのか?
多分、機体の更新時期と開発の余裕(新規開発だから、躓くことも考慮)を持った計画なんだろ?
予想以上に中国等のスクランブルで機体の消耗が激しいし、ウクライナ戦争がはじまり極東でも、いつ有事になるか分からないんだから。
表向きはF-2早期退役(実際は有事に備えて予備機としてキープ)、または財政難(または調達時期も不手際による)F35Aの数量削減(本当はそのまま発注)のため、開発次期を繰り上げをして欲しい。
イギリスの協力があれば、ある程度早くまとめ上げられるんじゃない?
レーザーやら子機などはバージョンアップで対応すればいい。国内開発のいいところだしね。(まぁ、日英共同開発だけど。)
戦闘機開発で遅くなることはよくあっても
早めるのは無理でしょ
世の中そんなに甘くない。
他の方も言ってるように、遅くなることはあっても早くなることはないです。
遅延した場合、最悪、F-35の追加調達等で時間を稼ぐ可能性はあります。
そのF-35も、各国の防衛力強化の流れによって今後は取り合いになると思われるので、追加調達も簡単ではないかもしれませんが…
>遅延した場合、最悪、F-35の追加調達等で時間を稼ぐ可能性はあります。
脅威との兼ね合いで仰る通りでしょうが、
個人的には、F-2の延命・近代化でしのいで欲しいです。
ASM-3などの国産兵器運用母機をキープしたいので。
F-3用の要素開発﹙特に実証実験でF-2を使用している類い﹚で、F-2近代化用の元ネタはある筈だし。
アメリカの縛りが減ったぶん、自由にやればいい
それで性能が遅れてても、日本の防衛産業のためには好きにやれるほうがいい
ダメならばまたアメリカから買うし、また買わされる流れが必ず出てくる
同盟国っていっても、彼等は我等を利用してるだけだから
日英とも次世代戦闘機開発は現在概念設計段階で、だからこそ協業が双方のメリットになるのかと。
ここで押さえておくべきは、空自と英空軍で共用可能な機体の開発が大前提ではないということ。
F-X及びテンペストはそれぞれ日本及び英国が独自に開発を主導することになります。
協力が決定済のエンジンは実証機の共同研究開発であって、目指しているのは次世代戦闘機用エンジン共通技術基盤の確立です。双方得にメリットがなければ協業事業は成立しません。
RR開発部門最高責任者が来日のおりIHIとの協業を熱望するコメントを残していることから、日本側の保有技術について是非とも取り込みたいものがあるのは事実でしょう。
機体開発も同様のコンセプトかと。サブシステムレベル機器共通化についての日英協議継続は先に公表の通りです。新規装備品共同研究開発を筆頭に積極的に共通化する方向で合意を取り纏めることになると思います。
直コメにドキドキする管理人がかわいいな。
さて、F22+F35ベースのハイブリッド機を断った段階で興味なしとか辛いわ。
それならもっと早く交渉をやめられたかも。
まぁ、日本側が失敗したほうがアチラには都合が良いし。
>まぁ、日本側が失敗したほうがアチラには都合が良いし。
もしそうなら、米国にとり「日本の価値低下」を意味するだろうから、ちょっと残念。
F-2の頃は、国防総省が﹙日本﹚国産FSX支援から共同開発押し付けに方向転換したのは、日本側の仕様策定の迷走プリが一因と言われていますし。
当時は、勿論貿易摩擦からの飛び火もありますが、軍事的にも日本に失敗されると困るとの判断があったとか。
﹙日本﹚国産FSX支援時期だと、候補で可変翼機の案が出た際に、F-14の情報アクセスのため日本とグラマンとの橋渡しをしてくれたらしいし。
髙橋氏が述べるロッキード案、F-22やF-35といった既存機をベースに開発するというのはF-Xの企画当初に出てきた案だと思ったが、勘違いか…?
それが蹴られて、国産→日本主導の共同開発→パートナーはアメリカロッキードになりました
って流れだと思ってたんだが、タイムラインがいまいち把握できていないな
もしも氏の主張が事実なのであれば、最も根本的な方向性(スクラッチ開発か既存改修か)を確定せずに見切り発車でパートナーを選定した防衛省がアホすぎる
防衛省に限らないが、官公庁の調達プロセス見直したほうがいいのではと思ってしまうわ
開発方針ははっきりしてますしブレてませんよ。「改修等の自由を確保した日本主導の開発」が譲れない基本方針です。
海外支援企業にLMを選定したのは、応募企業の中で同社の実績を第一位と評価したからです。具体的な協力内容については米政府の意向も含め、選定後に同社との協議を続けてきたところです。
その中でLMはブラックボックス化前提でなければ技術協力はできないという結果にでもなったんでしょう。英国との技術協力に関する継続協議はそうなった際の担保だったのだと思われます。
海外支援企業選定にはBAEも応募してますから、次善策に速やかに移行したということじゃないでしょうか。
自分も似たような認識でいます。
その上で
>次善策に速やかに移行したということじゃないでしょうか。
と言う点が、日本らしくない、との印象で
むしろ個人的には高評価だったりします。
髙橋氏の提示してるF-22+F-35ハイブリッド機を断ったのが2020年4月、
同年8月に公募した支援提案の中でLM+NG案が総合的に最も優れている、としてパートナーに決めたのが同年12月ですからね。
4月の時点でやる気がなかった、日本の要望とまるで噛み合ってなかった、というのは俄には信じ難いですね。
「その時点で「旨味なし」と判断した勢力」がLMにも米政府/議会にもいて、情勢の変化で勢力図が変わったとかなら分かるけど。
装備品のアメリカ製偏重が解消されるなら何でもいいよ
ソースが東洋経済ねえ・・・
ロッキードからの圧というか、どうにも遠慮があるように感じていたら、やる気のなさのほうでしたか…
まあF-2superKAIの時もアレだったし、微妙な条件でF-35買うのは仕方ないとしても付き合いは当分良いかなと
>まあF-2superKAIの時もアレだったし、
あれは、防衛省への抗議の表明、みたいなものでは?
生産打ち切りの口実に「F-2の発展余地の乏しさ」があったけど、
それを間接的なF-16への貶しと捉えたのかも。
次期戦闘機の開発に関して一部の報道では「アメリカが日本の単独開発に圧力をかけて介入してくる」
というような記事を過去色々と読んだ記憶があるのですが、
これは全く根拠のない憶測だったということなんでしょうか…
>これは全く根拠のない憶測だったということなんでしょうか…
T-2/F-1の頃のT-38/F-5売り込み、
F-2の時の共同開発、
などの経験則からでしょうね。
同時期にスウェーデンには、F404の取り扱い許可出したしな
>アメリカが日本の単独開発に圧力をかけて介入してくる
動機があるか否かですね。
日本はF-35の大量調達を既に決定済ですし、NGADは諸外国に提供しない方針です。
F-Xを代替可能な押し材料が無いし、数的主力になる空自F-35はメンテ面で実質的にアメリカのコントロール下に置かれ影響力を行使できる潜在的コマです。
LMの持つステルス機要素技術の移転は事実上拒否されたわけですから今回も米政府の介入はあったのかもしれません。
その可能性を見越しての日英協業模索ではあったと思います。日英協業は英国側も望む政策であったので自己中な介入はし辛いでしょう。
F-Xの単独開発は総合的現実的に見てリスクが大過ぎで、断念するのが妥当にして必然だったのかと。
米国がちょっかい出そうとすると英国とも揉める事になるので圧力避けとしても良い判断かも
日本主導でハードウェアとソフトウェアのバージョンアップを狙っている。これさえ、確保できれば、開発当初性能が劣っていても向上できるので問題ない。エンジンが上だ、アメリカに捨てられただの、あまり意味がない。
問題があっても、改善できない現状を最大限に悔やんでいるのは防衛省だ。