米国関連

XQ-58Aで勢いに乗るクラスト、双胴機を彷彿とさせるウイングマンを公表

米クラストは「XQ-58Aの海兵隊採用」「ドイツ空軍向けバージョンの共同開発」で勢いに乗っているが、今度は双胴機を彷彿とさせるウイングマン=クローン・レンジャーのイメージを公開、本機は攻撃能力だけではなく僚機への空中給油能力を備えているのが特徴だ。

参考:Unmanned Systems Design & Engineering
参考:Pickle Fork-Like Stealthy Drone With Buddy Refueling Capability Being Developed By Kratos

双胴機を彷彿とさせるクローン・レンジャーのデザインは奇抜なため賛否が分かれそうだが、個人的には好みの見た目なので空を飛ぶところをぜひ見てみたい

クラストが開発したXQ-58Aはウイングマンの実用化を目的にしたプログラムではなく、空軍研究所のLow Cost Attritable Aircraft TechnologyやLow-Cost Attritable Aircraft Platform Sharingを経て開発された技術検証機の性格が強いものの、空軍、海軍、海兵隊のウイングマン研究・開発に活用され、正式採用されないまま2023年に低率初期生産が始まり、XQ-58Aのバージョンも潜在的な顧客の要望を取り入れながらBlock1→Block2→Block2Bへと進化し、2025年7月には「エアバス製ミッションシステムを組み込んだドイツ空軍向けのXQ-58Aを開発する」と発表した。

出典:U.S. Air Force photo by Master Sgt. John McRell

さらに同社のデマルコ最高経営責任者は8月「我々の無人機が海兵隊の公式プログラムに指定された」「新しいバージョンのXQ-58Aが海兵隊向けに製造される」「海兵隊が初めて取得するCCAはXQ-58Aになる」と明かし、Defense NewsやWar Zoneも「海兵隊がXQ-58Aを正式に採用する」と報じており、どうやらXQ-58Aには4つの異なる顧客=米海兵隊、エアバスと共同開発する欧州バージョン、2つの異なる潜在的な顧客から受注案件を獲得したらしいが、クラストにはXQ-58A以外にも極秘プログラムが存在する。

デマルコ氏は2023年に発表した第1四半期の決算報告の中で「クラストのゴースト・ワークスは競合企業が存在を知らない新しいシステムを開発中」「既に飛行テストが始まっている」「我々の競争相手や潜在的な敵対者は絶対にこの存在に気がついていない」と自信満々に述べていたが、第3四半期の決算報告でタナトスと命名されたステルス無人機のイメージを公開、2024年末に実機が初飛行に成功したと発表しているためタナトスはペーパープランではない。

出典:Kratos

さらにクラストはイケてないホームページデザインを刷新、非常に特徴的なステルス無人機のデザインを掲載し、War Zoneは「この機体はClone Ranger=クローン・レンジャーのイメージだ。クラストによればクローン・レンジャーの全長はXQ-58Aと同じ約30フィート、モジュール設計、低コスト、生産性に重点を置いた設計で、最短4,000フィートの滑走路から運用可能な能力と1,900海里~2,200海里の航続距離を想定し、制空権を争う戦いに必要な攻撃力、耐久性、生存性を確保するため大型のウェポンベイ2基、複数の脅威に対応する2つの多機能前方センサーが搭載され、翼下にも追加のペイロードを携行するパイロンがある」と報告。

クローン・レンジャーのイメージにはGBU-39/B、AIM-160MALD、AIM-120、AIM-9Xが描かれ、左胴体の機首下にはF-35に搭載されているEOTSのような電子・光学式照準システムのハウジングが存在し、スカッドミサイルのランチャーをスキャンしているように描かれ、別のイメージではプローブ&ドローグ方式の空中給油方式への対応、大型のウェポンベイから伸びるドローグの様子=クローン・レンジャーからクローン・レンジャーへの空中給油が可能だと示唆している。

出典:Kratos

クローン・レンジャーが実機製造に進むのか、このコンセプトがCCAの第2弾調達に提案されるのか、そもそもクローン・レンジャーのコンセプトが空軍、海軍、海兵隊のニーズに一致しているのかなど不明な点だらけで、何よりも双胴機を彷彿とさせるクローン・レンジャーのデザインは奇抜なため賛否が分かれそうだが、個人的には好みの見た目なので空を飛ぶところをぜひ見てみたい。

関連記事:米海兵隊がXQ-58Aを正式プログラムに指定、欧米で正式採用される可能性
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※アイキャッチ画像の出典:Kratos

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コメント

  • コメント (12)

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    • たむごん
    • 2025年 8月 19日

    空中給油能力まであるのですか、凄いですね。

    F18が増槽積んで、空中給油機としての役割を代替してましたから、ウイングマンにも想定すべきと言えばそうかもですが…

    拡張性には、いろいろロマンがありますね。

    6
      • kitty
      • 2025年 8月 19日

      本来無駄を省いた華奢な戦闘機に機内タンク・増槽に燃料満載して、カタパルト射出すると、寿命がみるみる減るんだおとF-18の統括マネージャーの人がこぼしていましたから、海兵隊は無人機給油機が一刻も早く欲しいでしょうねえ。

      しかし、人間の介在するRVS1.0で、いろいろやらかしていましたが、完全無人の給油機はちゃんと上手くいくんでしょうか。ボーイング固有の問題?!

      6
        • 南極1号
        • 2025年 8月 19日

        超音速機に空中給油をさせるのは成り行き上とは言え不合理ですよね。
        この双胴の機体は形状から亜音速機のようですね。

        3
          • たむごん
          • 2025年 8月 19日

          無人機はプログラム工数が多そうですけど、ボーイングさんよりも、きっと上手くやってくれますよ…ちょっと心配ですね…

          3
    • イーロンマスク
    • 2025年 8月 19日

    うーん、アリ寄りのナシだな(デザインしか見てない

    5
      • T.T
      • 2025年 8月 19日

      双胴双発ならともかく、双胴単発はゲテモノ感強いですね。プロペラ機で想像すると余計に。

      6
    • ななし
    • 2025年 8月 19日

    双胴というよりは双頭かな、個人的には。

    2
    • 無印
    • 2025年 8月 19日

    エースコンバットの新しい架空機、と言われた方がしっくりくる

    17
    • kitty
    • 2025年 8月 19日

    イけてないHPに苦笑。
    どこかに魚拓無いかな。

    7
    • AH-X
    • 2025年 8月 19日

    無人機は人が乗らないので設計の自由度が広くて面白いですねえ。

    4
    • あまつ
    • 2025年 8月 19日

    え~と・・・「クラスト」ではなく「クラトス(Kratos)」では?

    10
      • 2025年 8月 19日

      クレイトスが正しい発音らしい

      2

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