米政府高官はロシア軍の再建スピードについて「我々の予想よりも上手くやっている」と述べ、NATO加盟国の国防当局者も「ウクライナでの戦争は質よりも量が物を言う消耗戦なので、ロシア人が50年前のT-72を使うのか、新型戦車を使うのかは特に重要ではない」と述べた。
参考:‘They’ve grown back’: How Russia surprised the West and rebuilt its force
ロシアの現在ペースが持続可能なものだとは到底思えないが、どの時点で持続不可能になるのかは分からない
米欧州軍司令官とNATO最高司令官を兼任するクリストファー・カボリ陸軍大将は4月10日「ロシアの戦力再編は予想を上回るスピードで行われおり、戦力規模は侵攻前よりも15%ほど大きくなっている」と下院軍事委員会の公聴会で証言したが、米政府高官もロシア軍の再建スピードについて「我々の予想よりも上手くやっている」と述べ、Defense Newsも「4月に可決されたウクライナ支援資金があれば1年程度は持ちこたえられると考えられていたものの、ロシアの回復力が想定を越えてくると状況が変わるかもしれない」と指摘した。
ロシア軍がウクライナ侵攻で被った損害を正確に言い当てるのは困難だが、大半の関係者は「ロシア軍の再建に5年~10年はかかる」と予測していたものの、Defense Newsの取材に欧米の国防当局者やロシア軍関連の専門家は「予想よりも早くロシア軍が再建されている」と述べ、この話の主要部分を要約すると以下のようになる。
“1つ目の要因はロシア防衛産業の回復力で、英国王立防衛安全保障研究所のアナリストは「2024年度の国防予算としてロシアは1,300億ドル~1,400億ドルを支出予定だ。西側諸国と比較してロシアのコストと賃金は安く、この差を加味すると3,600億ドル~3,900億ドルに相当する」「巨額の予算は防衛産業で働く人々の賃金引き上げに繋がり、この分野で働く人々が大幅に増えた(侵攻前と比較して20%増)」「この資金は装備品の調達量にも影響を及ぼし、失った装備を補充するのに役立っている」「ロシアは制裁下でも自国経済を導く訓練を積んだ専門家や政策通が沢山いるため、経済状況が戦争の結末に影響を及ぼすとは思えない」と指摘”
“2つ目の要因はロシアの制裁回避能力で、ロシアは制裁の影響を受ける物資について友好国経由の供給ルートを確立、特に中国は武器製造に必要な部品や機器を大量に提供している。3つの要因は米国と敵対する国の前例のないロシア支援で、北朝鮮は昨年10月以降に約1万個のコンテナをロシアに送り、この中には最大300万発の砲弾が含まれている可能性がある。さらにイランも無人機を含む軍事物資をロシアに提供している”
“カボリ陸軍大将が議会に持ち込んだリストには「ロシアのGDPは縮小すると予測されていたにも関わらず2023年に3%も成長した」「ロシアは年1,200輌の戦車を供給することができ、最低でも300万発の砲弾やロケット弾を製造できる」「ロシアはイランの協力を得て2025年夏までに6,000機の無人機を現地製造する予定だ」と書かれていた。RUSIも2月に発表したレポートの中で「ロシアは年間3,000輌の装甲車輌を生産することができ、精密誘導ミサイルの備蓄を増やしている」と指摘した”
“ロシアは2026年までに軍の規模を150万人に拡張予定で、そのためには新たに40万人以上の兵士を確保しなければならず、徴兵の年齢制限を27歳から30歳に引き上げ、一部の地域では平均給与の5倍ともいわれる豪華な契約ボーナスと給与を提供している。ロシアは拡張に必要な人材を確保出来ているのかは不明だが、カボリ陸軍大将は議会で「ロシアは毎月約3万人の新兵を採用し、最前線の兵力を47万人まで増やすことに成功した。この規模は侵攻前のロシア軍を上回る」と言及している”
“問題はロシア軍がウクライナでの軍事作戦をいつまで継続できるかだ。RUSIのアナリストは「多くの人々は見出しの数字だけを見て『全てが新品だ』と勘違いしている。侵攻前のロシアでは戦車を年間150輌~250輌ほど生産していたが、新規製造分は20輌~30輌に過ぎず、残りは旧型戦車を大幅にアップグレードしたものだ」「カボリ陸軍大将が言及した数字の内、約400輌が新規製造分とアップグレード分で、残りは保管庫から引っ張り出した戦車を修理したもに過ぎない」と指摘した”
A report from BTRZ 61, SPb. Modernization of the T-72B to the level of the T-72B3 – modification of the hull for the new driver’s workplace (suspended from the roof of the hull), modification of the hull for installation of a new engine, newer over-track shelves. pic.twitter.com/yA0DTrzywT
— Andrei_bt (@AndreiBtvt) November 6, 2023
“欧米の国防当局者も同じ見方をしているが、RUSIのアナリストは「ロシアの膨大な在庫は無限ではないものの、どれだけの数を持っているのかは誰にも分からない」と、NATO加盟国の国防当局者も「ウクライナでの戦争は質よりも量が物を言う消耗戦なので、ロシア人が50年前のT-72を使うのか、新型戦車を使うのかは特に重要ではない」と、英国のラダキン国防参謀総長も「ロシアの現在ペースが持続可能なものだとは到底思えないが、どの時点で持続不可能になるのかは分からない」と述べた”
因みにポーランドのドゥダ大統領は2023年6月「ロシアは戦争に負けておらず1960年代の戦車を笑うな」と警告したことがある。
ポーランドのドゥダ大統領はダウ・ジョーンズのラトゥールCEO(WSJ紙の発行人)と対談した中で「プーチンはウクライナとの戦争に負けたと言われているが、彼の敗北はフィンランドがNATOに加盟したことだけで戦争自体には負けていない。私はプーチンが負けることを願っているが、今のところロシアのローラはウクライナを押しつぶし数百人が前線で毎日死亡している。ロシアの人口は1億人以上だが、ウクライナの人口は4,000万人未満に過ぎず、これだけでもどちらが有利なのかよく分かる」と指摘。
さらに「核保有で膨大な武器備蓄をもつロシアが1960年代の戦車(恐らくT-54/55のこと)を持ち出してきたと笑う人もいるが、当時の戦車も数十トンの重さがあり、この戦車が走り回れば性能に関係なく戦場のあらゆるものが踏み潰されるだろう」と付け加え、プーチンがウクライナとの戦争に負けたという楽観的な見方を牽制した。
ウクライナとロシアの地上戦は「機械化戦力が雌雄を決する壮大な戦い」「ロマン溢れる戦車同士の戦い」ではなく、戦車に求められる役割りも「火力と防御力を活かして塹壕戦を戦う歩兵の支援」で、NATO加盟国の国防当局者が「50年前のT-72を使うのか新型の戦車を使うのかは特に重要ではない」と述べたもの「塹壕戦が主体の消耗戦において戦車の性能は戦場の勝敗を左右する重要な要素ではない」という意味だろう。
どちらにしてもウクライナは優位性のない消耗戦から抜け出すことが重要で、ザルジニー総司令官も解任前「この戦争に勝利するためには『ウクライナに優位性がない陣地戦(消耗が激しい塹壕戦)の回避』が重要だ」と述べていたが、陣地戦を回避した先の戦い方については明確に定義していない。
戦闘が活発な前線がハルキウ北東部に追加されたことで両軍の消耗は増加しており、補充能力の差で両軍の戦力バランスが極端に崩れると本当の意味での「崩壊」が起こるため、消耗戦から抜け出す方法が見つからないと本当にジリ貧だ。
関連記事:ロシア軍の再編スピードは予想以上、戦力規模は侵攻前よりも15%増加
関連記事:ポーランド大統領、ロシアは戦争に負けておらず1960年代の戦車を笑うな
※アイキャッチ画像の出典:Mil.ru/CC BY 4.0
これは、当初から思っていたことです。そもそも、戦車戦らしき状況は、あまり発生しておらず、戦車のタイマン勝負のような単純な状況は、この戦場ではほとんどありません。(多くのミリオタはタイマン勝負が好きなようですが、これは組織戦なので・・)そうなると、兵器の三すくみのような状況が特に有効に働いてしまうため、どれもが苦手な兵器を相手にした場合は撃破されるし、得意な相手であれば、蹂躙する事も可能でしょう。
思うのは、戦闘機などに関してもそうですが、大量に在庫があるMig-21なども、滑空爆弾などを使った地上支援でもできるような改修キットのようなものを作れば、現在でもかなり活躍できるのではないか?とも思ったりします。
ちょっとロマンの事に関して書いているので、続きを書きますと、T-55のような古い戦車が、レオパルドやエイブラムスと大差無い活躍をするケースもあるかと思われ、それこそロマンがあると言えるのかもしれません。要は、どれもが名もない「戦車」でしかない状況です。装甲のある、砲でしかないわけです。可能であれば、追加装甲に身を固めたT-34とかも見てみたいものです。ISでも良いですが。
流石にT-34やJS-2の在庫は、ないと思うな。
儀典用のT-34を買い戻しているくらいだし。
そこを北朝鮮に譲ってもらうとか。。
まぁ、ロマンの話ということで。。
IS-3なら各地の戦勝パレードでもちょくちょく稼動しているのがあったよ。流石に砲弾はなさそうだけど。
いやIS-2 /3のA-19 122mmカノン砲は榴弾砲の122x284mm.Rや122x447mm.Rを撃てた筈
仰る通りですね。
部品の在庫次第では、使えると思います。
レストア・改修を順次行っているようですから、前線の長さを考えれば、充分にあり得そうですね。
防御用に掩体に埋めるだけでも脅威ですし、現場の歩兵にとっても物凄い心強いでしょう。
デコイ、低価値目標としても有用ですし、前線にあれば無視できないでしょうね。
戦車の扱いが、第一次大戦的かつ、より撃破されやすい状況である以上、低価値目標は必要そうですよね。榴弾を撃つ以上は、歩兵にとっての驚異度は十分に高いでしょうし。
1兵器の質より、バリエーションや量そして変化する戦争に適応する人間の知恵が試されているのは面白いですよね。自分もISが現代で存在感のある戦車として活躍し復権したらロマン感じちゃいます。
バリエーションという点では、当初からロシアは有利でしたよね。あと、工夫の速さ、適応力は、流石にナチスと戦った軍のDNAみたいなものを感じますよね。
ISどうでしょうね?T-55が活躍できるのであれば、案外いけそうな気がするのですが。あと実際に陣地を破壊する動画とかを見た感じでは。
今の時代は、単砲身の152mm榴弾砲とかを撃てるような歩兵支援戦車みたいなものが今の戦場には適しているのかもしれませんが。
さながらカードゲームのようにメタが変わる現代戦で、ドローンという新たな脅威が様々な兵器の有意性への認識を大きく変えている中でのロシア軍の適応力と柔軟性は凄いですよね。
この戦争では戦車より歩兵が主体のよう感じますし、顰蹙買っちゃいそうですけど歩兵随伴車としての能力が求められているならそれこそチハ戦車でも活躍できるかも…。
ゴルフカートも使いようですから或いは?
軍事兵器は使い方で真価を発揮する物で性能で語るべきでは無いって事だね
西側最新兵器をゲームチェンジャーとか言ってるけど戦争の流れ変えたのは古い在庫戦車だったってオチは面白い
ゲームチェンジャーとか言われている兵器が無双できるのは、結局のところ、バリエーションの少ない、弱小勢力ということでしょう。対空兵器、対戦車兵器、その他諸々が一通り揃った国同士の戦いとなると数が重要ということなんでしょうね。航空機は相変わらず防空システムに弱く、戦車は相変わらず航空戦力に弱いという点は昔から変わらずで。そして、戦車は通常の歩兵や陣地に対しては昔から相変わらず強い。属性は変わってないんですよね。
JS2/3の主砲は、確かA19カノン砲だったと覚えています。
122mm砲ですから、弾は、最悪、現在の122mm砲の物でも撃てるのでは?。
今戦役では、退役したM110自走砲の弾をロシア製の2S7自走砲から撃っていますし。
口径が合えば、何とかなるのでは?。問題は発射速度(回数/単位時間)かなと思ったり。
戦車がなくなって来れば、再登場も良いのでは。
その前に、T54/55をどのように使うか考えるでしょうが。
歩兵支援という意味では、榴弾こそが重要だと思いますので、動く榴弾砲塔としては十分に使えそうですよね。
フィッシュベッドは見たいかも
あくまでもロマンの話。。。
「魚の寝床」なんて名称を使っては、ロマンは無いだろう。
フィッシュベッドは、まだ多くの国で現役の傑作機なので本国が使わないのはもったいない?
まず戦車と航空機では扱いが違うと思います。戦車は数があるしディーゼル主機は最近のT-90に至るまでT-34の主機V-2改良型で来ているので部品や整備の面でかなり有利では無いかなと思います。それに仮に不具合が発生したとして、即死に至るかと言えば航空機ほどではないでしょう、航空機は不具合発生すれば命に関わる胴体着陸か墜落です。乗員の育成のハードルも違うし使用する武器も違うし、何かあれば地上で放置出来るのが車両ですが航空機は滑走路がなければ話にならない。
聞きたいのですがロシアが保管しているMig-21はどのタイプですか?本国最終版のMiG-21bisなのか、それより前の機体ならば性能自体科なり低いです。航続距離も迎撃戦闘機と言う特性上短めで、ペイロードも限られますある程度攻撃に有効な250kgの誘導爆弾を積んだときの航続距離はどんな物ですか?個人的にはかなり運用制限が掛かる感じがします。それこそシャヘドを安価に作れるようにした方が色々と楽な感じがします。
数がかなりあるとして使うとしたら不具合前提で標的機M-21の最新改良版にしてウクライナに向けて飛ばすとかは有ると思いますし、滑空爆弾をもっと使いたいならコンセプトがどれ位進んでいるかは分かりませんがGLSDBみたいな地上発射版UMPB D-30SNの開発を加速した方がいい気がします。
ありがとうございます。
フィッシュベッドの種類は全然知りませんでした。
確かに戦車と航空機ではハードルがかなり違いますね。
まあ、たらればの話しなので。
対戦車ミサイルだけじゃなくてドローンも追加されたことで
戦車は塹壕と塹壕の間を移動する手段になってますね。
ウクライナが押されているのはこの戦車や装甲車を失っているので歩兵が塹壕にこもり耐えるだけになっているからかなと
戦車を集中運用する、戦車は対戦車能力が必須、というのはいつまで常識でありうるんでしょうね。古典的にはドイツの西方電撃戦で集中運用の威力が認識され、大戦を通じて戦車は歩兵支援から対戦車戦・機動戦に軸を移していったと見られることが多いと思います。
今や戦場は常時監視されて大部隊は即座に発見され、戦車で対戦車戦を積極的に行われることも少なくなりました。今後はドローンに発見されぬよう少数でこっそり、地道に陣地の攻略や歩兵支援を行なっていくのがトレンドになるのでしょうか。
欧米もウクライナも今みたいな消耗戦になる前にロシアが降参すると勝手に思い込んでいただけでしょう。
「己を知り、敵を知れば」という故事もありますが、そういった戦争前からの情報収集、伝達不足による行き違いが今の状況の遠因。欧米の軍人がコメントしている内容も最終的には、「そうなるだろう」という根拠が薄いものですし、予測はできなさそうですね。
欧米もウクライナもロシアに対しての見当違いの分析は開戦前から始まり、ウクライナ包囲しても攻めてこないだろうと。
1日2兆円の軍事費で1ヶ月と保たないだろう。
SWFTから外したら、経済制裁したら、ノルドストリーム破壊したら、戦車の損害増えたら、弾薬枯渇したら、外資が一斉に撤退で部品供給が無くなれば、スロヴィキンラインの竜の牙等、2年間見下し続けた結果、ウクライナはザルジニーの指摘通り戦況の改善が不可能になっている。
仰る通りです。
もう3年目ですからね。
航空機事故と同じように、なぜいい加減な分析になったのか、責任を棚上げしてでも早めに分析すべきと思います。
分析できないのであれば、責任者・担当者は異動させるべきでしょう。
経済制裁によるインフレで、日本・欧米経済が深刻化するといった報道、当初ほぼ見かけなかったですからね。
(2024.03.06 米国務省のヌーランド次官、数週間内に退任へ ウクライナ支援で重要な役割 CNN)
エイブラムスも全部再生品じゃなかったっけ?
戦車の車体なんて腐るもんじゃないだろうからエンジントランスミッションを変えれば使えるだろう
そしてディーゼルエンジンは安い
T-72向けなんて1000万円しないだろう
M1やレオ2も開発は70年代で
50年前の設計だしな
T-34だろうと、T-54/55だろうと、T-64だろうと、T-72B3だろうと、T-80Uだろうと、T-90Mだろうと、レオパルト2だろうと、M1A2だろうと、撃破されるのは同じで大した違いを出せないという話はその通りだと思います
しかし撃破されるのと乗員が加害されるのはイコールではなく、現在のような戦場でもなお弾薬庫の分離やスポールライナーの導入によって乗員を殺害することは旧式戦車であっても難しいようです
消耗戦であるからこそ消耗品である乗員の防護は優先課題であり、この点でロシア戦車にはかなりの優位があり、逆に陣地戦にあまり必要のないセンサー類は調達性を損なってまで必要とされるものではなく、この点で旧式戦車でも防護力を強化すれば活躍出来る要素になっています
この戦争では、戦車は、自走砲の砲火で上面装甲をやられるか、炸薬量的には大したことの無いドローンで外のセンサー・測距儀やられて無力化されて乗員脱出→残った戦車を追いドローンでゆっくり破壊というパターンですから、戦車戦での殴り合いの正面装甲の強さや戦車砲被弾時の生存性はあんまり関係なくなっているんですよね。
脱出したエイブラムス戦車の乗員がFPVで狩られる映像も見たことがあるので、脱出してから徒歩で逃げる間にやられる状況なら意味ないですよね。
戦車は質よりも量!
なお、人的資源の消耗は見ないものとする
高度な戦車同士の機動戦が無くなってしまい、もはや仕事は塹壕の後ろに埋めての直掩砲台みたいなもんですから。練度もあんまり関係ないですよ。
偵察はドローン操作の歩兵がやるし、なんなら着弾観測も歩兵がやってくれるので。
攻勢に戦車を大量に投入する戦術に切り替えているよ >ロシア
例の亀戦車もその一部だし。
リンク
攻撃力の低い自爆ドローンの攻撃を防げるだけで十分だから多分T-62がベースでも大差ない。
ウクライナ側に有力な戦車が多数あれば話は変わるだろうけれども、そんなものはないので…
おそらくは、陳腐な戦車であれ、丸腰よりは生存率は圧倒的に高く、戦車が多いだけで人的消耗は少なくなると思われます。
安く大量に作れることの恐ろしさを知った
昔は我が国もそれ得意分野だったんだけどね。
自動車なら今でも
ドローンは3Dプリンターで産業基盤が無くても大量生産可能。
ウ軍がドローンに依存するようになったのはロシアが維持してきた基盤を喪失している証である。
量を維持するには産業基盤の”生き残れる生態系”が必要だ。
戦争が長期化するヴィジョンから目を背けた西側諸国は小手先の備蓄からの支援を繰り返し、自分たちの産業基盤改善にもウクライナの軍需生産復活にも積極的ではなかった。結果西側の膨大な資金が藻屑と消え、ウクライナの人的資源枯渇が致命傷となりつつある。
2年もの歳月があればウクライナの軍需工場に資金とリソースを吹き込み、西部ウクライナで防空システムやT-64,T-80系列の新規生産も可能だったかもしれない。
これを突き詰めていくと、自国・同盟国の領土に入った敵部隊は核で消し飛ばしていいっていう核合意しかなくなる
結局、核を持ってない国には面白くない方向ではあるけど、冷戦期のような抑止が成立するならアリと言えばありか?
[消耗戦ですり減っていくか、同盟国の核で消し飛ばされるか]の二択は、前線になる国にとってはキツイけど
第一次大戦で戦車が産まれた理由が塹壕突破と機関銃陣地の攻撃とか言われてますし、ある意味先祖返りしたとも。
旧型戦車用距離別レティクル合わせスマホアプリとか作ってそう。
旧式戦車・旧式車両が、メンテナンスできる人材が揃っていたり、交換部品が生産できているのは物凄いことです。
『生産設備・材料・部品在庫・人材』これらが残っているという事なんですよね。
戦車の使い方を見ても、明らかですね。
両軍を比較すれば、対ドローンゲージ・亀戦車など、現場対応できる能力にも根本的な差が見て取れます。
物価が、根本的に違うんでよね。
中国空母8万tの事例になりますが、『空母1隻1500億円!』をガンガン建造すると言われています…
(2024/05/24 【台湾有事リスクは?】中国が台湾沖で演習を開始 兼原信克×小原凡司×鶴岡路人 2024/5/23放送<前編> Youtube 25:30~)
本当に同意です。
部品や生産設備もそうですが、ノウハウと人材がちゃんと確保できているのが凄いですよね。
「空母1隻1500億円!」私も見ました。
正直「え?」ってなりましたね。。。
もうこうなるとアメリカや欧州の軍隊の骨格から変えないと戦争なんてできないですよね。
もちろん、空母が安くできることも驚きですが、そもそも人命に対するコスト意識も違いすぎます。
その善し悪しをここで言うつもりはありませんが、もう前世紀にアメリカがベトナム戦争で負けてからというもの、自由主義陣営は個人の権利や価値に重きを置きすぎた結果、戦争なんてできない国家になったのだと思います。
仰る通りです。
日本は、末端から苦しいですよね。
米中の建艦トン数、民間だと100倍以上、差がありますからね…
命の価値の違い、まさに仰る通りです。
マクロン大統領が『ウクライナ派兵』吠えてますが、フランスが何万人も派兵できるのか懐疑的に見ています…
空母一隻1500億円なら中国に発注すべきだなw
でもまあ納得の価格
効率化された上で人件費安いから鬼に金棒だろう
仰る通り、本当なら安すぎですよね…
設備投資入れまくり、民間造船=関連産業の裏付けもありだなと。
日本も、民間造船所は頑張ってるんですけどね。
アメリカは、ダメっぽいなと…
特攻するだけなら赤トンボで十分だしな。
戦車の質っていっても
最新鋭の戦車が無敵になるほどのハード面での技術革新は起こってないから、結局有利ではあるけど使い方とかシチュエーション次第ってことになる
歩兵とたたかうなれば猶更、最新鋭と旧式の差は縮まりそうで
小銃とか分隊支援火器とかじゃ装甲を抜けないから、
チハたんとかでも対戦車兵器がなかったら歩兵にとって大きな脅威だし
旧式に乗せられる方はたまったもんじゃないけど、やっぱハイロ―ミックスが大事になってくるのかなと
ロシアの工業生産力は高い方ではありますが現在でも日本よりは低いです
制裁(日本の中古車をウラジオストクから中国経由にすると業者にマージンと輸送費を取られる)か軍需への転換か国債乱発が影響してるのか消費者物価指数上昇は毎月7%を超えており日本の2.2%、アメリカの3.4%より高い数字になっており苦しい状況です(ウクライナやアルゼンチンよりはずっとマシですが)
それでも戦争を継続してる訳で覚悟と気合いの入れようを感じます
もし勝ちたいならこちらも同じくらいの負担を覚悟する必要があると思います
小泉氏の解説聞いてなるほどと思った点。
ロシアはソ連時代の国営工場が民営化されても合理化がされてなく当時の規模のまま残っていて、平時は遊ばせてることになり利益率は悪いが戦時になると寝ていたラインを動かして大量生産が可能になるとか。
ロシア人の窮乏慣れを甘く見ていたんでしょうね。
同じソ連人だったウクライナとの差よ。
仰る通りです。
ロシア工業生産の強さは、少し補足すると、資源国なので(基礎素材の)サプライチェーンが国内完結するため、経済制裁に強い事なんですよね。
石油・石炭・天然ガス、鉄・貴金属・レアメタル・ウランなどに、国際競争力があるレベルで格安なことです。
日本・ヨーロッパは、工業生産高はあっても資源を自給できない国が多く、経済制裁に物凄く弱い国々です…
アメリカですら、ロシアからウランなどを輸入継続していたりします。
>ロシアの工業生産の強さ
正しくはソビエト連邦の工業生産の強さ、です。ソビエトは各地に製造拠点を分散して特化したため、連邦内での工業力は極めて強かったと思います。
そのため、今は分離独立したウクライナが欲しいのです。大型航空機工場や大型造船所などが無いため、現在のロシア(特に海軍)では、フリゲートやコルベット程度しか作れず、唯一の空母ですらまともに修理、稼働することができません。プーチンの狙いは旧ソビエト連邦の主要国をロシアに併合し、シン・ロシア帝国を作ることです。
現状ロシアが、制裁下で平常運転な事に絞れば、ロシア国内の基礎工業に投資・経営統合などを続けてきたことかなと。
仰る点は、ドンバス・黒海沿岸・ハリコフ地方は、冶金・重化学工業・核研究などの主要拠点になっていたので理解できます。
ミコライウは造船の重要な拠点で、アドミラル・クズネツォフ、中国に売却した空母建造など、仰る通りやっていますね。
ミコライウの造船所も、電気・鉄の調達が難しくなり国際競争力がなくなっていますが、戦後復興どうなるのか注目しています。
服部氏も定期的にまとめておりますが、毎月7%ではなく前年同月比7%で、前月比からすると1%未満の軽度なインフレ傾向にあると言えます。その理由は軍需転換なども一因ではございますが、内需振興による財政放出を続けており、制裁のある程度落ち着いた現在では消費者の購買力の増加が主因です。実際、食品・非食品ともに上昇率は低く、サービス関連が顕著に上がってるのが気になるところと言った感じです。むしろ西側諸国含めた世界的な上昇傾向にある食品関連などは抑えられているでしょう。
消費者物価はロシア経済の中では大きな傷とはなっておりません。無傷ではないのは確かですが、とにかくプーチン政権と財政は国民への影響を最小限にするよう気を配ってインフレ調整しておりますね。
OSINTの最新の調査ではソ連時代の保管品が底をつきかけており、今年中に大きな影響が出始めると予測されています。
BTRZや保管基地の残りは不良保管品で占められ、戦車・装甲車両・牽引砲は著しい旧式を除きほぼ枯渇状態になっています。
また、撃破車両の統計でも不穏な兆候が見られ、ロシア軍は今までの戦闘方法を見直す必要にせまられます。
T-72やT-64までなら前線でも現代戦車と似たような働きはできますが、それより古いT-62となるとさすがに同様に考えるのは難しいでしょう。
多分、そのうち再生産(部分的にでも)が始まるのでは。
BMP-1/2は新規生産並みの大規模改修を行っている工場がありますが、現在も生産量がわずかで需要を満たせていません。
また、T-80のガスタービンエンジンの再生産が始まりましたが、保管品の数が残り200両程度と先に尽きてしまい出荷数の増加には貢献できていません
もう東ウクライナ人民共和国の成立で手を打とうや。追うのも疲れたわ。
「ロシアは制裁下でも自国経済を導く訓練を積んだ専門家や政策通が沢山いるため、経済状況が戦争の結末に影響を及ぼすとは思えない」
「ロシアは毎月約3万人の新兵を採用し、最前線の兵力を47万人まで増やすことに成功した。この規模は侵攻前のロシア軍を上回る」
色々目測を誤った結果だとしか。
ロシアや中国が守ろうとしている自国の文化的な特徴というか、強みはこういうところに如実に現れるけど、欧米各国は中ロのこうした文化を否定するところから入っているから、相手の持つ潜在的な力が読めていなかったのかも。
結局、自分のかけている眼鏡の色でしか相手を見ないから。こうなっちゃうのかもね。
民主化で文化が均質化してしまった自由主義国家の欠点の一つですね。
西側は見立てが外れて戦略の方向性を失い右往左往していることだけはよくわかる。
本当に仰る通りで、総括が何もないんですよね。
その状況で選挙なんですが、リーダーさん偉い人達が消えかけて、来年が見通せない笑えない状況だなあと…。
6月 欧州議会選挙
7月 イギリス議会選挙
9月 日本 自民党総裁選挙
11月 アメリカ大統領選挙
見立てを外したのはロシアが先で大きかったけど
立ち直りは割と早かったな。
流石というべきかなんと言うべきか。
戦車(TANK)って言葉がいろんな意味や役割を持ちすぎてて分かりづらいですよね。MBTは現行最新の第三世代においても第二世代から引き継いだ要素として、機動的・流動的な戦闘以外では真価を発揮しません。具体的には機動(回避運動)を阻害される環境、至近距離での戦闘、四方八方からの射撃などに対しては脆弱です。こういった環境で強靭に歩兵部隊を防護したり陣地を突破するには旧世代でいう歩兵戦車や重戦車が必要であり、現代で言えばポーランド軍が提示したレオパルト2PLやK2PLのコンセプトは側面防御を重視した重戦車のそれです。しかし技術的理由で、現代戦環境下で第二次世界大戦におけるティーガー戦車やIS-2のような強靭さを発揮する車両は作れません。結果として両軍においてMBTにそれらの仕事をさせる状況を受け入れざるを得なくなっていますが、このような使い方では60トンのMBTも豆戦車とそう変わらずチープキルされるリスクを持ちます。しかしながら、日中戦争において豆戦車の有無が日中両軍において優位に直結していた事例からも分かるとおり、何もないよりは豆戦車でもガンキャリアでもあったほうがマシです。そういった背景から、毎日溶けてくと分かっていても戦車を次々送り出さねばならないのがこの戦争のジレンマでしょう。
そして、国際社会はこの戦車の無駄遣いに付き合ってウクライナの尻を持ち続けねばなりません。ロシアの戦車補充がいつか切れるという意見は同意できますが、対するウクライナは自力での戦車生産は既に途絶状態です。ウクライナの戦車生産の中心だったハリコフ市は今や最前線、ハリコフに鉄鋼や機械類を納入していたマリウポリなどの重工業地帯は占領下です。さりとて西側諸国もアジアを除くと在庫を吐き出し尽くしているので、もはやウクライナにまとまった数の戦車を送る国は現れないでしょう。米国などはまだ可能性あると思いますが、現状の政治状況が続く限りは望み薄です。おそらく必要にかられて、今後のウクライナの戦術は開戦当初のような非対称な、歩兵で戦車を阻止する戦い方に回帰せざるを得なくなるのでは。
常に言い続けているがたとえT54/55でも自分がうたたれる側として前に立つ時に驚異度は変わらない。そして破壊するのにかかるコストは新しい世代のMBTとあまり変わらない。運用上の制約で軍のエコシステムに負担はかかるだろうがない戦車よりある戦車、だ。
戦車AP以外なら2GMBTでも付加装甲次第で耐弾はできる。つまり戦車APが飛んでこない戦場ならばIFVでもMBTの代替になりえるって事だね。
西側IFVのエンジンとミッションは物によっては民生品で足りる。MBTと違って防護構造に秘匿性が低い。砲塔と射撃統制も同じで尚且つ市場の互換品が適合できる。砲塔で選択肢があるって事だね。そして砲塔無人化も非常に容易。
ロシアのリビルト戦車に供給数で対抗するなら経済性でIFVを使うしかないが在庫はブラットレー以外じゃもはや残ってない。新造しかない。西側MBTでの充足はもはや諦めろって事だけど何故そうはならんのかね。
ロシアはこの戦争で国内景気が上向いているらしいじゃないですか。
以前、ロシア国営企業(製造業)と仕事した事ありますが、国際競争力が無く国内市場でもぜんぜん売れないので、そこでは賃金の不払い、レイオフは日常茶飯事でした。
恐らく今頃は軍用トラックや武器を製造してウハウハだと思います。作った分だけ売れている事でしょう(製品レベルは不明ですが)。戦争継続に反対する人は少数派と思われます。