米陸軍長官に助言を行う陸軍科学委員会は「エイブラムスの将来性」に関するレポートを公開、この中で「2040年までにエイブラムスの機動性、火力、防御力といった強みは全て失われ、戦場を支配できなくなるだろう」と指摘した。
参考:M1 Abrams Ineffective By 2040 In Fight Against China: Army Study
戦場の全領域で敵対者のISR能力が大幅に向上しているためエイブラムスの生存性は低下し続けている
米陸軍はエイブラムス、ブラッドレー、M113の後継車輌、歩兵旅団戦闘団向けの火力支援車輌、地上無人車輌を対象にしたプログラム「Next Generation Combat Vehicle(NGCV)」を進めており、M113の後継車輌としてAMPVを約2,900輌調達、歩兵旅団戦闘団向けの火力支援車輌としてM10 Bookerを約500輌調達する予定で、ブラッドレーの後継車輌は現在開発中、無人戦闘車輌(RCV)も間もなく開発契約を締結する予定だ。
エイブラムスの後継車輌に関しては要求要件が未定で、ジェネラル・ダイナミクスが提案した「AbramsX」も米陸軍のプログラムではなく同社のデモンストレーターに過ぎず、エイブラムスの新しいアップグレード=SEPv4の開発も進められているため「開発が本格化するのは2020年代後半になる」と言われてきたが、米陸軍は「SEPv4の開発中止」と「より積極的なアップグレードの開発」を9月に発表。
米陸軍のジェフリー・ノーマン准将は「最近の戦争を研究する過程で『将来の戦場が戦車に新たな課題を突きつけている』と理解しており、我々はエイブラムスの機動性と生存性を最適化し、将来の戦場でも機能できるようにしなければならない。しかしエイブラムスは重量を増やすことなく能力を強化するのが難しく兵站への負担も削減しなければならず、ウクライナでの戦争は兵士の包括的な保護の必要性も浮き彫りにした」と述べ、SEPv4の開発中止して「より積極的なアップグレード=M1E3(簡易な修正よりも重要な技術的変更)」を開発すると述べた。
エイブラムスへの能力追加は重量増=機動性の低下と兵站の負担増で成立しており、54トンだった初期重量はSEPv3で66.8トンに到達、GDLSは「SEPv4で追加される新技術は重量をさらに押し上げる」と言及しているが、ウクライナでの教訓から戦車の保護能力を更に高める必要があると判明したため「能力を継ぎ足すのではなく抜本的な改良が必要」と判断してSEPv4ではなくM1E3の開発を決断したのだろう。
この方針転換に直接関係あるかどうかは不明だが、米陸軍長官に助言を行う陸軍科学委員会は8月「エイブラムスの将来性」に関するレポートを公開、この中で「2040年までにエイブラムスの機動性、火力、防御力といった強みは全て失われ戦場を支配できなくなるだろう。SEPv3やSEPv4へのアップグレードはエイブラムスの有効性を向上させるものの、失われた優位性を回復させるものではない。戦場の全領域で敵対者のISR能力が大幅に向上しているためエイブラムスの生存性は低下し続けている」と指摘した。
このレポートの主要部分を要約すると以下の通りになる。
“イスラエル軍は2006年の南レバノン紛争で装甲車輌の防御力を改善する必要性を認識し、対戦車ミサイルに対するアクティブ防護システム(APS)を実用化して装甲車輌の生存性を回復した。そのお陰でイスラエル軍は2014年の戦いで装甲車輌を対戦車ミサイルで失うことはなかった。しかし第二次ナゴルノ・カラバフ戦争とウクライナ戦争では対戦車ミサイル、UCAV、徘徊型弾薬、対戦車地雷に対する脆弱性が露呈し、戦場の全領域でISR能力が大幅に向上したため戦車の生存性が低下した”
“人民解放軍や中国企業の研究開発に関する分析、長期的な技術開発に関するアプローチは将来の戦場が複数の次元や領域にまたがって拡大し『脅威が複雑さが飛躍的の増大する』と示唆している。戦闘が局地的な目標を巡って争われることに変わりはないものの、紛争や戦争は世界規模の影響と結果が伴うようになるだろう。特に注目すべきは戦場の時間域が拡大していない点で、情報、認識、兵器システムなどのスピードアップに伴い戦場での意志決定は迅速化が迫られている”
“将来の戦場で戦車が生き残るには敵のセンサーや指揮管制システムを無力化する新技術が必要で、サイバー技術を駆使したC3D2(カモフラージュ、偽装、隠蔽、欺瞞、拒否)が重要視されるだろう。さらに太平洋地域で発生する紛争は重装甲部隊の長距離展開=兵站・輸送能力に問題を発生させ、台湾を舞台にしたウォーゲームで装甲戦力は価値を実証したものの、配備と維持の問題から中国が既成事実を達成する前までに十分な数を送り込めなかった”
“人民解放軍北部戦区は単独で半島に介入する戦力と能力を備えており、金体制崩壊時の半島統一を阻止したり米軍を韓国と台湾の間で分断することが可能だ。検討された両シナリオとも米軍と人民解放軍による機甲戦が想定され、米軍の機甲戦力はスピード、スケール、リーチの面で大幅に強化された敵機甲戦力相手に劣勢を強いられるだろう。70トン近いエイブラムスは作戦的にも、戦術的にも、戦略的にも機動性が欠けるというのが全員の一致した意見で、将来の戦車は防御力と運用力を損なうことなく大幅な軽量化の可能性を探ることが重要だ”
以上がレポートの要約で、この提言は必ずしも「エイブラムスが直面する問題」を解決できるとは限らず、陸軍科学委員会は「適切な能力の組み合わせ見つけるため陸軍が様々なテストや検討を今直ぐ始めるべきだ」と主張し、潜在的なコンセプトの概念をレポートの中で幾つか提示している。
その中で「最もリスクの低い選択肢」として提示されたのは130mm砲やハイブリッド電気推進の採用、乗員の削減、受動的防御から能動的防御への変更を取り入れたエイブラムスベースの戦車(想定重量は55トン~60トン)でAbramsXに重量感だが、これでも改善される機動性は作戦レベル及び戦術レベルまでで、陸軍科学委員会は「戦略レベルの機動性をカバーするため戦車と同じ機能を備えた35トン~40トンの軽戦車、20トン~30トンの無人戦闘車輌も検討すべきだ」と主張しているのが興味深い。
米陸軍は歩兵旅団戦闘団(IBCT)向け火力支援向けにM10 Booker(約40トン)の調達を開始、戦闘能力開発司令部も開発が予定されている大型の地上無人車輌=Robotic Combat Vehicle Heavy(RCV-H/8.89m×3.65m×3.6m以下)に関するコンセプト案を披露しており、軽量バージョンの120mm滑腔砲=XM360を搭載することでM1A2と同等の致死性を確保、650hpの次世代エンジン、ハイブリッド方式の駆動装置、ハードキル方式のAPSを備えて「ユニットコストはSEPv3の1/6になる」と主張している。
陸軍科学委員会は戦闘車輌の要求要件やコンセプトを主導する立場ではないものの「陸軍の動き」は概ね委員会の提言と一致し、米ディフェンスメディアも「本レポートは受動的な分厚い装甲と反応装甲で構成される伝統的な戦車が支配的でなくなりつつある未来を暗示している」と指摘しているが、全領域でのISR能力向上も「戦場における戦車の有効性」が疑問視される要因の1つだろう。
作動範囲も狭く電子妨害で直ぐにダウンする小型ドローンは「戦場に大きなインパクトを及ぼさない」という意見が多かったものの、広大な戦場を「防空システム」や「電子戦装置」でカバーするのは物理的に難しく、小型ドローンはギャップが存在する低空域を飛行することで「視覚的な戦場監視」が安価に実現し、これが砲兵戦力と結びつくことで装甲戦力の生存性を大きく著しく低下させてしまい、ドローンと砲兵戦力の密度が高い戦場で大規模な機甲戦を行うことは自殺行為に近い。
固定化されていない流動性の高い戦場など「運用環境」が違えば「装甲戦力の有効性や生存性も異なる」と思われるが、小型ドローンの運用規模は増加傾向(ウクライナでは月1万~3万機が消耗されているという指摘もある)で、何らかの方法で空からの監視を阻害しないと装甲戦力の活躍の場は小さくなる一方だ。
この問題は制空権もしくは航空優勢を確保できるならスキップ出来る可能性を秘めているものの、高度な防空システムによる接近拒否が現実のものになり、米軍もハイエンドの戦場でイラク戦争のような航空優勢を確保できるか怪しく、もう「視覚的な戦場監視の影響」は軽視できない脅威なのだろう。
因みに各国が開発を進めるマイクロ波兵器は「ドローン対策の本命」と目されているものの、米空軍大学の中国航空宇宙研究所(CASI)は「マイクロ波兵器の実用化によってドローンの群れを無力化できるかもしれないが、この兵器が戦場全体をカバーすることないだろう」と指摘したことがある。
マイクロ波兵器は「ドローンの迎撃コスト」を改善し「群れで襲ってくるドローンの無力化」に効果的だが、電子妨害装置やカウンタードローンシステムですら低空域をカバーしきれていないので「有効範囲が短いマイクロ波兵器やレーザー兵器が登場したところでドローンの脅威を根本から解消するには至らない」という意味だ。
関連記事:米陸軍がSEPv4中止とM1E3開発を発表、初期作戦能力は2030年代初頭
関連記事:ジェネラル・ダイナミクス、次世代戦車のコンセプトモデル「AbramsX」を公開
関連記事:軽戦車ではなく火力支援車輌、米陸軍がM10 Bookerを披露
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関連記事:米空軍、無人機の脅威はマイクロ波兵器の開発だけでは解決しない
※アイキャッチ画像の出典:U.S. Army photo by Spc. Jacob Nunnenkamp
半分以上冗談で。
日本の10式は如何でしょう。
米国人には車体が小さすぎるだろうから、
砲手を廃してAIに任せ、二人乗りにして車内スペースを稼いでは(笑)。
車長は、常にオーバーライド可能にして。
米軍は軽さだけを求めていないと思う。
半ば以上冗談で。問題は装甲と思います。
現在の10式の装甲の内容は詳しくないのですが。
モジュラー式であることは間違いないようなので、
シュルツェンと、ボックス(空間)装甲と、複合装甲と
爆発反応装甲のシリーズを作ってみたらどうかと思います。
単に交換可能とするだけでなく、複合装甲の上に空間装甲
或いは爆発反応装甲を付加出来て、さらにその上にシュルツェンを
付加できるような選択を可能とするような形でできれば良いかな、と。
一番重い時は60tクラスで、軽い時は今の44tで。
砲は現在の120mm44口径長高腔圧砲のままで良いのでは。
正直な所、重量が問題だって言ってるのにポンと16tの重量増を提示するのはどうなのかと思う。
ソースは追えてないが同じ事柄であってもエイブラムスだと開発段階から戦訓から最終的に重量増を許容したが10式だと戦略機動の為に軽量化の方に振っていて、当たり前だが重くなればパーツの耐久性とか問題出てきてレオ2とか重量増に対応する為にパーツが変わっていたりする。
ただ走るだけにしてもまともに出来ないとかあるので、重量増を簡単に考えるのはいかがな物だと思う。重量増に対応する為の重量増だってあるんがから純粋に増加分が装甲に寄与するなんて事は無いので16t分の増加をしたいならそれ以上増えるのを許容するって話でしかない。
米国が重量の問題についてどのような解決策を出してくるか、
実際にどのように行うかはこれから判るのでしょうね。
米国はM10ブッカー(4人乗り)を導入しましたね。
歩兵の支援(素人は主砲の口径が不足と思っています)を
これで行うつもりならば、戦車は別に必要でしょうから。
2社で開発してクライスラーに決まった経緯を知っていれば絶対にないと言えます。
半ば以上冗談で。
GDLSに120mm44口径長砲搭載のM10発展型をけしかけて。
こちらはBAEと組んでみたら行けそうな気もします。(笑)
と言うか戦車が単純にオワコンなの
これだけ対戦車火器が充実してしまった上に
昨今は自爆ドローンにすら狩られる始末
費用対効果が悪くなり過ぎなんよ
戦艦と同じ運命を辿るのは確定
これ戦車不要論でよく言われますけどいまいち理解できない
そんな事言ったら榴弾一発どころかライフル弾一発で撃破される、1人に付き数億円の価値がある歩兵の方がよほど不要でコスパも悪いのでは?
やられるかそうでないか、高いか安いかでなく、何をさせたいのかそれが出来るのか費用対効果は充分かの視点で、不要論は論ずるべきだと思います
>1人に付き数億円の価値がある歩兵
これって本当ですか?駒(敢えてこう表現します)
としてのコスト(給与、訓練費、個人装備代、殉職
した際の手当等)の平均が数億円もしたら軍隊なんて
とても運用できないのでは?ちなみに陸上自衛隊の
常備自衛官は15万人弱だそうです。この中で有事に
戦車兵でなく歩兵となるのが何割かは不明ですが。
確かに軍隊だけでのコストを考えたら数億もしませんが、人間は兵器と違って退役後も経済活動に関わるし、戦死すれば遺族への年金も必要です
それを含めての『数億円』になります
陸上自衛隊の平均年収は420万円とのこと。普通、本人に支払う額と同程度の費用が雇用側で掛かっているので、+420万円。仕事柄、訓練費用諸々で同程度掛かるとするして+420万円。これで20年雇用するとしたら、(420×3)×20年=2億5,200万円ですね。ざっくり計算ですがそうズレた話ではないと思います。ちなみに自衛隊の軍事費が世界第3位とか言われているのは給与の高さによるところが多いんです。中国の軍事費が規模の割にやけに安いのは人件費の安さが効いてます。
なので、先進国の軍隊なら、その額は別におかしな話じゃありません。他のG7各国の方が兵士にかかるコストは更に高いでしょう。(GDP成長率とか、今は円安ということもあって)
国家公務員の生涯年収は3億円前後。
ということは殉職した場合には一時金と遺族年金でそれ以上かかる。
765様、航空太郎様、わさび漬け様、ありがとうございました。
大艦巨砲主義の反動で戦車不要論を唱える、致命的な錯誤している人は多いですね。
そもそも戦車の在籍する野戦軍は複数の兵科で構成される諸兵科連合ですので、
単一兵科の戦艦を主にして構成される大艦巨砲主義とは根本的な運用思想から異なります。
そして、戦車を持っているからこそ敵戦車の機動力を阻害し、他の兵科で機動力が阻害された敵戦車を撃破できているということが抜けていて、
友軍戦車の存在しない場合に、相手戦車の機動力をどのように阻害するのかという認識が足りず、
抜けてしまった場合に手当が間に合わず(高速機動する戦車が自由になり)、数十km単位で後方を脅かされ続けるリスクが生じます。
また、西側の第3世代以降は防護力が高く、有効打を与えるには他の兵科相手の場合に不必要な程の、一定以上の強火力保有を相手側に強要します。
更に今後、アクティブ防御装置や高エネルギー兵器の開発や普及で、戦車などの防護力が飛躍した場合、相手に強要する負担は飛躍的に増大するでしょう。
そうした理由などがあり、存在するだけでこれほど相手側の負荷を増大させる戦車という兵科が不要になるというのは考え難いです。
突破した戦車の相手をするのは味方の戦車ではなく攻撃ヘリでは
近年は歩兵レベルでの防空システムの普及などにより、前線付近でヘリコプターを用いるの難易度が急上昇しています。
そのため世界的にOHやAHは縮小傾向となり、中でも日本の陸上自衛隊はAH及びOHの完全廃止の方針となっています。
攻撃ヘリが歩兵の携行防空兵器で撃墜される状況だと、戦車も携行対戦車兵器で破壊されませんか?
ヘリは空だから遮蔽も得にくいし、音凄いしでで、隠れるのが戦車より難しいからなぁ
だんな、だんな。
それなら戦車にも3〜4人の『数億円』が乗ってる計算になるよ!
だから、人がしなないように無人砲塔なのでは(一番被弾しやすい砲塔を無人可できれば生存性は大きく向上するはず)
完璧な兵器、というのが存在しないのは確かですが、結局は運用方法が重要なので、ドローンを絶対視するのも危険な気がします。
今回の記事の中でもドローン自体の機能を妨害する装置も現在進行系で運用、研究されている以上、陸上戦の要とも言える戦車をグレードアップする事の重要でしょう。
結局はアメリカ軍が中国との戦争を想定するなら、戦車、ドローン問わず、研究が必要なことは変わらないでしょうね。
それを言ってしまったら戦車だけでは無く全ての地上車両オワコンだよね。わざわざ戦車に限定する必要無い。
60年もったんだからむしろ設計の優秀さを示しているのでは?
我が国の次世代戦車の30式はどのようなものになるだろうか?
〉陸軍科学委員会は「戦略レベルの機動性をカバーするため戦車と同じ機能を備えた35トン~40トンの軽戦車、20トン~30トンの無人戦闘車輌も検討すべきだ」
委員会が求める軽戦車は10式E3みたいなものだな
すみません
間違って返信で書き込みました
10式試作時に無人砲塔検討しているのですが、車体サイズが自衛隊要求範囲に収まらないので、断念した。というのが有るので、乗員数を2人以下(野望によると1人)∔AIにして車体に乗せて、無人砲塔にする事による小型、軽量化と、新しい主砲とそれに対抗する装甲とAPSとEWを標準装備、対空迎撃システム(C-RAM)と弾薬と燃費補給が出来る無人サポート車両2両と合わせて3両で1ユニットになる可能性が高いです、戦車の小型化の弊害に対応するには分業化だと思いますよ。
自動装填、無人砲塔、肉眼ではなくカメラとセンサー、HMDでの索敵という技術要素が揃ってきたので、戦車ももうちょっとしたら無人化できそうな気がしますね。
とはいえスタックしたときとか修理補給メンテナンスに人手が居るのは変わらないので戦車が無人になっても、少し後方に兵員輸送車が付いてきてその中からHMDで遠隔操作するみたいなスタイルになりそうです。
10式は30年かけて調達されるのと水陸両用車の開発が時間がかかるらしい(28年を目途?)ので、次の戦車の開発は2030年代で調達開始は40年代な気配がある。
いつもの自衛隊のように2030年代初頭から中期に他国の戦車が出揃ってから、開発にかかるのではないだろうか。
(もしくは10式が最後の戦車の可能性もある)
やはり歩兵そのものを装甲化・機動力強化した機動外骨格歩兵へのシフトが求められる(適当)
実際そうじゃね?
かつて塹壕突破の要とされていた戦車がどんどん撃破される現状で塹壕に対する有効な攻略手段に上がっている浸透戦術なんだけどそれ自体のコンセプトは良いんだけど、いかんせん当戦術における歩兵の打たれ弱さはネックなんだよね。
やはり未来の戦場では機動外骨格歩兵が主流になるんだろうか。
90式はブリキ缶だぜ
旧式化しても第3世代の90式は頑丈な部類よ。
あの世界線では、レオパルド3戦車は140mmを搭載していることになっています。
120mmクラスへの防御は想定しているでしょうけど、ロシアの130mmやラインメタルFGSなんかで撃たれたら、どうなんでしょうね。
だがシベリアでは新型が投入されたらしい
「新型?」
「どうせ大した奴じゃないさ」
全固体電池が実用化されれば、電池のエネルギー量も現行の2倍程度には伸びるので、そうなると動力式外骨格の実用性もかなり変わってきそうですね。兵員輸送車の各シートには充電コンセントがあって、各兵士は座ったらそこでアンビリカルケーブルのように接続して充電、車内にいる間は外部動力で運用、外に出ると内蔵バッテリー稼働開始!みたいな。
バイザーの片隅とかに残稼働時間のカウンター表示とかあるのかなー、とか想像しちゃいますね。
言うて最後の一押しの陸戦ではまだまだ必要だし戦場の華形では無くなったけど需要はまだあるでしょ
ただ、そういう最後の一押しの状態にもっていくまでが重要な訳だから、それを達成するための兵器に予算を当てた方が効率が良いと思うけどね。文中でも軽戦車を検討すべきと書かれているけど、最後の一押しなら軽戦車の方が良いと思う。
おそらく従来の戦車の役割は、様々な車両に分散されるのではないだろうかね?ただAbramsXはカッコイイ。採用されずに終わってしまいそうだけど。
ソフトキルのアンチドローンシステムは射程もカバー出来る角度もまだまだ不足していますからね。
固定目標の防衛に使うぐらいであればともかく、流動的な前線で味方への影響を避けつつ満足出来る費用対効果を実現するには時間がかかりそうです。
>>能力を継ぎ足すのではなく抜本的な改良が必要
秘伝のタレかな?
表題とは内容が違うのだけれども。
ディフェンスエクスプレスの記事に、歩兵用の新しい偽装の話が出ていました。
サーマルサイトで見ても、見えにくくするもので、写真で見る限り有効と思えます。
やっぱり、こういうものが出てきたか、と言う感じがします。
やはり変形してロボットにならないと、これからは生き残れないよね
<<トランスフォーム!>>
秒速1,750mの必中弾を直接叩き込める戦車砲の高速&直射&高威力は他では代替できませんし、ドローン+榴弾砲による遠距離精密攻撃に対しては、地上車輛は誰だって弱い訳ですから、対ドローン防空車輛随伴で機甲師団を運用するって形で落ち着きそうな気がしますけど、どうでしょうか。ダイエットは必要と思います。今の戦車はあまりに重過ぎる。
あとは熱光学迷彩搭載の戦車とかもコンセプトモデルでは出てますけど、そっち方向の進化はありそう。
それと、大量のドローンを集中運用できる指揮車輛も欲しいとこでしょう。装甲車両の進行速度に歩兵が合わせて動くのは無理ですから、多くの飛行機型ドローンを飛ばして周辺警戒させるとか。……機甲師団の運用が、空母打撃群の運用に近くなっていきそう。
SFだったら、ここから装甲付きパワードアーマー投入で八面六臂の大活躍なんだがな。
無人機同士が戦うことにはなりそうだけど。
理想はアイアンマン
現実はドロイド兵
になりそうですね…
偵察ドローン・徘徊型ドローンの進化は、陸軍にとって悩ましい問題ですね。
戦車が厳しくなっても、装甲車だけでは心もとないですし(生身は尚更です)…
米空軍が、どの程度の仮想敵国までであれば、防空コンプレックス(接近拒否)を破壊できるのか気になっています。
対ステルスレーダを保有していなければ、現状は、ある程度大丈夫なのでしょうか?
ドローンのサイズがバラバラですがアベンジャーシステム+M163の車両でも開発して対応しようと考える冷戦脳
M10って40トンもあるんですか。自走砲が10式の戦略輸送形態と変わらないのさすがにどうなんだ感ありますが…。
解放軍の北部管区の機甲師団といえば対ロシア・対米韓連合軍を見据えた精強な部隊であり、ロシア軍がああなった今となっては地上最強の機械化部隊と言ってもいいくらいの規模を誇っている訳ですが、それでも米軍が満蒙方面の平野部まで進出して戦う想定でいるのが面白いですね。半島有事と連動した台湾有事なら在韓米軍の機甲部隊のフロントラインは軍事境界線、せいぜい鴨緑江であり戦闘様相も朝鮮戦争同様の山岳戦だと思うのですが、まぁ強気なのは良いことですね。
ちょっと話ズレますが16式がALS非採用になった理由は74式(乗員4名)を基準に定員が決まっていた機甲科員の定数まで減らしてしまわないようにという配慮も一部あったという話を聞いたことがあります。これは別に他兵科でも同じですが、戦車兵の育成には時間がかかるうえ、戦車定数が増える見込みも全くない中で機甲科員の他兵科への振り替えを最小限にすることで、将来的な戦車定数の増勢に極力対応できるようにしておこうという事らしいです(16式自体が当初想定を超えた大量調達になっているので今や過去の話ではあります)。米軍の次世代戦車においてもALSの採用は車体小型化に有利ということもあり肯定的な意見が多いですが、そうなると1両あたり一人の戦車兵が余剰になります。そうなった時に彼らを予備に回したり自走砲担当にするのもいいですが、いっそ戦車自体を小型安価にしたうえで車両数をそっくり増やしてしまえばいいのにと、無責任にも思うのでした…。
開発に関わった人の話だと戦車減数に対して機甲科のDNA(車長/砲手/操縦手/装填手)を残す為に戦車じゃ無い物を作りたいだったが、実際に自衛隊の最新主力なんか自動装填にしているのに4人必要とか矛盾してないかと思うし人員不足を考えると全く誤った考え方だと思うんだけどな。
表向きの理由はそうだろうけど実際に既存リソースの105mmオートローダー開発が現実的じゃなかったと思う。105mmのオートローダーだと砲塔設計に自由度がないとか大型化する傾向が有ると思う。アメリカのストライカーだと評判も良くなかったし退役理由の1番がオートローダーの問題だし。焼尽薬莢じゃないからどうしても撃ち殻の問題がついて回る。
そらぁ改修、改修はしているけど大元は1981年に導入開始の車両だろ?
もう改修できよるほどの物理的な余裕も余地もないだろう。
大きな改修が出来なければ生存性も相対的に落ちていくだろうな。
将来無価値になるんならまだ使えるうちに在庫処分でウクライナに送ってくれ
FCS大正義だね。あれ考えついたやつマジで預言者じゃねレベルだが問題は陸戦決定力たるヘビーレガシーの残存性の話だ。戦車は直接照準火砲使って基本的に1km未満で戦うくせに走っても位置バレるし撃っても位置バレる。そんなもん未来の戦場じゃ常に徘徊弾薬が着弾し続けるだろ。
アンチタンクが射程延伸化で徘徊弾薬に進化すんのは目に見えてる。そもそもジャベリンにしろ次期型じゃサイズ据え置きで4kmも飛ぶ。こんなんじゃMBTの消耗頻度が費用対効果で見合うわけもない。MBTという形態そのものが疑問視されてもしかたもあるまい。
一方でIFVは歩兵運搬のハイエンドに自衛火力積載であの形態以外になりようもないのでこれに疑問視という事にも恐らくならない。歩兵運搬車両の小型分散化での残存性向上策は戦時に装甲ATVを量産すりゃ間に合う話。一方でIFVは平時から配備運用を継続する他に装備化の手段も無い。
となればまずはIFVの刷新を優先って話で決着だろう。それとAWの復権だろうな。40mmで5kmじゃダメなら76mmで10kmを狙うようになる。もしかしたら将来戦車は対空両立がデフォかもしれない。無論、間接射もこなすのは間違いない。そうなってこそ戦車砲の存在が正当化可能になるだろう。対装甲が根拠ではもはや通じない。ここまで戦場可視化されると戦車対戦車はどうあがいても無茶。銃剣突撃レベルに無理だね。
>FCS大正義だね。
何一つ残さなかった計画が正義ですか?
戦車が以前に増してやられやすくなってるのは否定できないけど
だからといって機動力・火力が無意味になるというのは極端すぎる
SEPv4を中止するために強く言ってるだけなのかな?
ドローンで偵察と足止め・自走榴弾砲でアウトレンジされるのか
突っ込む側にはドローンや地雷に対策がないと戦えないのかな
民主主義国で、将来の現実の戦場環境での兵士生存性が低下した戦車の使用余地が下がるのは必然。
結局、重装備にすると重くなって機動性が下がる、機動性が下がると生存性が下がる、低密度材料だと生存性が下がる、新装備を加えると重くなるっていう根源的な制約が立ちはだかる。
今後、DARPAとかは新素材の研究することになるのでは。
10年後に有人で戦車的な兵器がハイエンドの戦場で使われるとしたら主材料は複数の超強化複合炭素繊維の組み合わせか。鉄(比重7.8)の相当部分を複数の特殊炭素繊維(比重1.8-2.5?)で機能分担できればって模索が始まっていても良さそう。
自衛隊がそういう柔軟性を持っているかは知らんけど。
複合材製の車体はFCSでやってましたが専用トレーラー必須でデポ後送が楽ではない重車両では現場修理や改造がほぼ出来ない複合材製は無理でしょう。現状では消耗前提の緊急展開用途でならアリだっただけかと。
そんな事せずともまずは砲塔新造で構造を極小化して外装脱着式にすれば良い。10式やメルカバに同じですね。で、モジュールを対HEAT専用の軽量仕様で妥協したなら有人砲塔まんまのM1改でもかなり軽量化できる。
しかし車体弾庫は廃止だと言うなら車体フレームも新造したほうがもう早い。フレーム以外を再利用でリビルトできるなら既存在庫が使える。次期M1は恐らくそう言う話でしょう。
既存M1の車体は対IED強化で限界もありました。しかし将来戦場はドローン散布のAT地雷が突如現れるでしょう。底部防護構造の刷新も必須です。
というふうに考えると前方射角60度から戦車AP耐弾でなるべく低姿勢というMBTの基礎がもはや邪魔になる。メルカバが邪道でなく王道に逆転しつつあるのかも。
100か0かってはなしじゃなく、戦場での支配力が低下していくってことね。
刀で切り合いしてた時代から銃にとってかわられても未だに銃剣は生き残ってるし、場合によっては石すら武器になる。
時代によって戦闘形態は変化し使われる兵器も変わる。それは一度に全部の時もあれば重要性が低下していくというのもある。
それに合わせて限られた予算・人員をどう配分して最大効果をあげるかが重要。
ウクライナ戦でも大活躍のスコップ!
精神エネルギーで撃てるスコップ波動砲を搭載するスコ
陸上も海や空のようになるのでは?
装甲に頼るのはもはや重量面で限界があります。
イージス艦やステルス機のように「被弾しない事」を最大の防御力として必要な火力を備えた軽量な戦車です。
迎撃ミサイルやCIWSなどアクティブ防御に頼る事になりますから、より高額化する事になってしまうのが頭の痛いところですが・・・。
つ MLRS
人的資源の節約を第一に考えて軍事テクノロジーを発展させるならロボット兵器で構成された諸兵科連合となりますが、そのレベルに達するのはまだまだ先だと思いますよ。
それはさておきWW2の機甲諸兵科部隊と言ったら戦車大隊が主役で他の兵科はサポート役だったのに
ウクライナ戦争だと火力戦は砲兵隊、接近戦は機械化歩兵大隊が主役で戦車隊は歩兵のお供に徹していて、MBTがかつての突撃砲的な存在になってしまいるのに郷愁めいたものを感じますねぇ。
ウクライナ戦争の戦訓をこのAFV開発にそのまま反映されると
IFVも戦車も重量40tの中で性能を引き出すわけですから、共通コンポネントで設計されて戦車はIFVよりかなり小さくして重火力重装甲にするのが合理的でしょう。まあそうなると二人乗りの無人砲塔戦車が有力なデザインになるわけです
俺、大学院や現業(金融)で、広義のAIと呼ばれる領域は一応かじっているけれど、「軍事におけるAI」、特に陸戦におけるAIってのがイマイチ想像がつかないのよね…
イージスシステムでやっているような「敵発見後の脅威判定や優先度の選定をシステムにやらせる」みたいのが陸戦向けのAIで、イージスとは違って、脅威を発見するための手段としては光学・赤外線・レーザー検知等を用い、それらの情報を統合して「陸戦用AI」的なシステムに組み込む、って理解ことでいいのかしら…?
ドローン等からの詳細かつリアルタイムな地形データと敵配置データを併せれば、自分の戦車が取るべき行動をサジェストしてくれるみたいなのはできるだろうけど、それが使い物になるかは、俺にはイメージできないのよね。相模原の人たちとかは何らか考えがあるんだろうどさ。
戦車の持つ火力と防御力はこれからも変わらず必要だけど、人間を乗せて運用するには脆弱すぎるということなのでしょうか。
素人の目にも観測ドローンと通信してターゲッティングする榴弾砲やミサイルは、これまでの陸上戦力の延長では手に負えないという感じがします。
なんだかドローンが進化しすぎて、幸か不幸か戦場には生身の人間の居場所はなくなりそうですね。
未来の戦争は人間の判断が介入する要素が極端に少なくなり、純粋に技術力と工業力で殴り合う一段と殺伐としたモノになりそうです。