スロバキアでは「ウクライナ支援停止」を約束したSMERが2週間以内に新政権を樹立予定で、国防省は政権の移行期間中に新たなウクライナ支援パッケージの実行を検討していたが、チャプトバ大統領は「民意を尊重すべきで国防省の計画に反対する」と表明した。
スロバキア大統領の政治的権限は非常に限定的なので国防省に計画の中止を命じる力はないが、、、
スロバキアの選挙で「もうウクライナに1発の弾薬も送らない」と約束したSMERが勝利し、同党を率いるフィツォ元首相は2週間以内に新政権を樹立する予定で、それまではウクライナを支持してきたヘゲル首相が暫定政権を率いており、スロバキア国防省は政権が移行するまでの期間を利用してウクライナ支援パッケージの実行を検討していたが、チャプトバ大統領は国防省の計画に反対すると表明した。

出典:Matthew McMullin/CC BY-SA 4.0
チャプトバ大統領は「民主的に実施された選挙結果は尊重されるべきで、SMERが有権者に約束した立場(ウクライナ支援の停止)を無視する行為は将来に不幸な前例を作るだけだ」と述べ、ウクライナ支援パッケージを検討している国防省の計画に反対すると表明したが、スロバキア大統領の政治的権限は非常に限定的なので国防省に計画の中止を命じる力はない。
暫定政権や国防省がスロバキア大統領の意向を受け入れるかどうかは不明だが、選挙で示された民意に反してウクライナ支援を実行しても国内に軋轢を生むだけなので、抜け穴を利用したような支援は止めておいた方が無難だろう。
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※アイキャッチ画像の出典:PRESIDENT OF UKRAINE
SMERは第1党になったとは言え、得票率は20%程度だったのでは?
他の政党の支持者全体において、支援支持が多数であれば、民意には反しない事になる。
まぁ、恐らくは他の政党も少なからず後ろ向きなのだろうが、いずれにしろ日本政府としては、ロシアよりな国との付き合い方は、再考すべきだと思います。
ロシアよりの国と付き合いを再考しろと主張するならまずは日本がロシアと行なっている各種資源取引や輸出入を全て中止しろと主張すべきでは?
金額的には日露貿易が完全にストップしてもまったく問題ないんだけど、特定のロシア依存企業救済のために完全制裁はやめてたと記憶していたんですが、取引先変更とか、まだうまく行っていないのですかねえ。
データを見る限り、LNG以外の企業は切替がかなり進んだようですが。
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2022年度の日本の対ロ貿易、輸出入ともに減少
日露間の商取引の中心は天然資源および海産物の輸入、工作機械、中古車の輸出でしょうが、中古車の輸出はすでに規制強化に動いていますし、工作機械は日露直接の取引は規制が入ってますよ。ただ、いずれの輸出も第3国を経由された場合は、法的に制裁を加えるな度ができず、拘束力はありませんし。
天然資源のうち海産物は、代替に切り替えていってる方でしょうが、何しろ消費者物価に直撃しますので、食い物に意地汚い日本国民の不評を買う根性は、岸田にはないでしょうね。
サハリンのガス田は、何度煮湯を飲まされても懲りないですが、国策として進出させた商社に対する手前、イデオロギー問題とは切り離しているんでしょ、宏池会だし。向こうが色々言ってきてますが、新規に資材を提供したり、資本投入はしていないはずですよ。
それ以外に対露貿易がありましたっけ?
スロバキアに対する姿勢の変化は、ODAや民間企業の資本投資に対する開発銀行の融資などの審査で意思表示をする程度で充分でしょう。
擁護しようとしてボコボコ続けてんじゃねえか
草
広島県の都市ガスは都市ガスの公表データでロシアとの交渉により安い百%ロシア産使っていたり、石油もロシアから近いせいもあり、ロシア産の石油ほとんどだったり、電気もロシア産石油使い火力発電所で使用していたり一部地域が、ロシア依存が強いから、企業だけが悪いじゃないと思う。
特に選挙区のインフラかなりロシアに掌握されている岸田首相には難しいでしょ。
ロシア寄りの国というのが、ロシアとどのレベルまで交流してる国なのかは分かりませんが、その考え方だとまともに付き合える国なんて殆ど無いのでは?
ロシアの覇権主義的な行動に同調する国ですよ。スロバキアの主張は、ロシアがNATO進出を快く思わず、ウクライナの領土の併合、あるいは解体を目論んだことそのものをも肯定している、と受け止めても良いからです。
ロシアと国交を維持し、貿易を継続している国でも、本音はともかく建前としてはそんな考え方には同調していませんよ。ロシアの行動を看過すれば、それは自国と隣国の関係に降りかかってくる話ですしね。
ナゴルノ・カラバフ然り、中台然り、他にもロシアの主張を尤もだといっている国はあるようですが、多くは無いし、それらの国が重要かといえばそうでもない。
インドは、表向きロシアを非難してはいないが、主張は認めていない。なぜなら自国も中国の侵略の矢面に立たされていますしね。対象国の一方的な主張と暴力による領土収奪を認める前例を看過する筈もない。つまりスロバキアの同調とは次元が異なっているし、他の多くの国の対ロシア姿勢も概ねこの様なものでしょう。
スロバキアはウクライナの隣国ですから歴史的な軋轢が無かったはずもないでしょうが、感情論で加担すれば将来の火種を作るだけでしょう。それ以上の背景はわからないですが。
「ロシアよりの国との付き合いを再考する」と言っても、
何をロシア寄りと判定するのかが問題だと思います。
今回のスロバキアのように積極的にウクライナを支援しないのがそうだと言うなら、世界の多数派の国が当てはまります。
ロシアへの制裁に参加しないのがそうだと言うなら、先進国やEU以外の多くの国が当てはまります。
ロシアと貿易関係と言うなら、
未だにドイツ・イタリア・フランス・オーストリアなどはロシアの天然ガスを輸入しています。ノルドストリームは爆破さらましたが、ウクライナ経由の陸のパイプラインの方は健在でEUに輸出されています。
インドなどは、ロシア石油の輸入は2022年は前年度比で853%の増加です。
ロシアからの肥料の輸入の2022年の前年度比の増加が大い国は、
例えば、インドネシアは149%の増加、ベルギーは145%の増加、トルコは171%の増加、スリランカは187%の増加、インドは460%の増加、イスラエルは592%の増加です。
ながながと何が言いたいか、というと、
スロバキアがウクライナへの軍事支援に消極的になったからといって、日本がスロバキアとの関係を見直すべき必要はないということです。それだと、あまりに単眼思考だからです。
なんだか本当に第三次世界大戦は避けられない流れになってきたな。F16の訓練開始が決定して一安心だったのに、この訓練自体が行われるかどうか、今は分からなくなってきたし。
近い内に日本の幕末や戦国時代みたいに、世界中でテロや紛争が勃発するような状況になるかもしれない。それを防ぐためなら、支援なんて安いものだと思うけどね。
日本が紛争に直接巻き込まれないからと言って、被害がない訳じゃない。資源価格の高騰で、日本の経済は壊滅的なダメージを受けるはず。
スロバキアのエネルギー事情は知らないけど、自給率は低いんじゃないの?他国のことなど知ったこっちゃないと言えるのは、自国内でエネルギー資源を賄える国だけだ。
戦国時代を終わらせたのも、幕末を終わらせたのも、古来では春秋、近代では世界大戦後の平和を作ったのも、圧倒的な強勢の出現だったはずだが
支援して東西共倒れになる方が平和から遠のくと思うけどドミノ理論の支持者の考え方ははよくわからないな
まあこのまま行けばアメリカが選択を誤ったが故に没落し胡乱な紛争の時代が来たとしても中国の台頭で終わるだろう
ロシアや中国のような専制国家が勝利した方が良いっていうの?そんな世界なんて、確実に今よりも住み難くなると思うけどね。
というか戦国時代や幕末のような紛争状況に世界が陥ることを防ぐために、ウクライナを支援すべきだと思うのだが。アメリカがウクライナを見捨てたためにプーチンが勝利したら、独裁者やテロ組織は他国の紛争にアメリカは介入しないと判断し、紛争やテロは絶対に激化する。
そもそも紛争状況を防ぐことが、人間の知恵だろうに。それを放棄するって考えの方が、私には分らないのだが。
ウクライナは現代戦では必要不可欠な航空戦力が欠けているのに、膠着状態に餅込めているのだ。だから支援すればウクライナが勝つ可能性があるはず。
それとロシアや中国が勝利しても、平和なんて訪れないよ。ロシアは過去の栄光を取り戻したいだけだし、中国は台湾の技術が欲しいだけなのだから。だから中近東やアフリカ、西アジアなどの、その他の地域は紛争状態のままだ。
>独裁者やテロ組織は他国の紛争にアメリカは介入しないと判断し、紛争やテロは絶対に激化する。
実際に起きてることはその逆でしょう
アメリカが介入して力の空白ができることで紛争やテロが起きてるんですから
だからたとえそれが不快であっても古い言い方をすれば列強が利害調整してお互いに勢力圏を相互承認し合ってそれぞれの地域を統治するしかない
それが世界の現実だと思います
他地域の紛争には中共も含まれているし、むしろそこがメインじゃない。
ハードル低いかな ?
アフリカには独裁国家だらけだし、中東は権威主義国家だらけ。
アフリカにはメリットないからアメリカは介入したくないだろうし。
中東も面倒臭い。
バルカン半島も面倒くさい。
そもそも独裁国家に紛争を起こさせたくないのだから、介入した時点で戦略が半分失敗。
なんか古い価値観に縛られた見方に見える。
それは近代前の身分制度社会の話ではないか ?
幕末は新政府軍が幕府軍を圧倒したとは思えない。
罠にかけて朝敵にして水戸派の慶喜の戒律を守りたい気持ちを起こさせて幕府側が全く抗戦しなかっただけ。
例えば箱根の街道あたりで咸臨丸に艦砲射撃させたらアームストロング砲程度では太刀打ちできなかったし、フランスから輸入した兵器を有効活用しなかった。
慶喜が全軍の長でなかったら、幕府は反撃し戊辰戦争は数年で終わらなかった可能性も高い。
どちらかというと、現状はローマ帝国が滅びゲルマン人の野蛮人国家が林立した中世暗黒時代の始まりに近いのではないか ?
ヨーロッパは先進地域だったのがルネッサンスまで後進地域で今の暗黒のアフリカ大陸みたいな土人地域になった。
それにヨーロッパ中世が平和になったかどうかわからない。
それに対して東ローマ地域の方が安定して都市住民は豊に暮らし、東ローマ地域だけ1000年位パックスロマーナが続いた。
ロシアが強大な戦後のアメリカみたいにならないし、中共も日本病に既に羅漢しているからイマイチのままだろう。
インドは未知数だげと覇権を求めるイメージない。
あと権威主義国家が強いという人がいるけど歴史で見ると民主主義国家に滅ぼされ続けてきた。
バカな君主を排除できないのが痛いと思う。
プーチンがリスペクトしている、ちょび髭が典型で2正面作戦をやるわソ連に無理ぜめするわで、ドイツの足を引っ張った。
>それを防ぐためなら、支援なんて安いものだと思うけどね。
それを防ぐために、日本国民はあと何千兆円まで、他国のための支出の負担を耐えられますか?(それが耐えられるなら、あと追加で何十パーセント、ストレッチで払えますか?)
という、程度の話になってくるんだと思うんですよね。
で、その支出が、各国、もう限界に達しつつあるという話で。
具体的に日本のウクライナ支援の結果、日本国民の負担がどれだけ増えたと思ってるんでしょう?
「具体的」な数字を出してもらえます?
こういう人たちは日本が防衛費をさらに上げるっ方針を示しても反対するんだろうか?
よっぽど中国に支配されたいのかな
言いたいことは分かるのですが、現状の世界の人類の成熟段階だと、民主主義は「空気」に支配される制度なので…
具体的な負担金額というよりは、「ロシア侵攻によるウクライナ支援によって生活が苦しくなったんだ!」という空気が支配的になればどの国もスロバキア化すると思われます…
将来の栄光より目先のご飯を欲する人が多数派でしょう。
将来の破滅を避けるために今我慢するべきと判断できる人は、残念ながら少ないと思います。理想論にすぎません。
仮に中国が、半導体工場が集まっている台湾に侵攻したら、今の世の中は壊滅的な打撃を受ける。中国は台湾の技術が欲しいのだから、侵攻を決断する可能性は皆無じゃない。
今のところ侵攻を留まっているのは、アメリカと戦ったら勝てないし、まだまだハードウエア技術は劣っているからアメリカから学びたいと思っているから。この二つの理由じゃないかな。
仮に今のアメリカは自国のことで手一杯で他国のために動かないと中国が判断したら、二つある理由の一つは消える。
台湾進攻が起きなくても、世界中で紛争が多発して資源価格が高騰するのは確実だと思うけどね。紛争は世界貿易に多大な悪影響を与えるのだから。
シェール革命に成功したアメリカは、その辺の危機感は乏しいのかもしれない。しかしエネルギー自給率が低い国がスロバキア化するのは、愚かな判断ではないだろうか。
1つお伺いしたいのですが、防衛費が現状
(先日「5年間で17兆円増額」した水準)の
ままでは足りず、もっと増やさなければ
中国に支配される(要するに攻め込まれる)
という主張の根拠は何ですか?領有権を
国際的に主張し得る根拠もなく、米軍の
駐留まで受けている海の向こうの国を。
ウイグルとかちっととか国際的に主張しうる根拠なく攻めたからなぁ、根拠とか気にしないと思う
あと、米軍とやりあうつもりになった場合は、米軍が居ても、いや居るからこそ余計に攻めるだろうし
だから逆に、侵攻されないという考えの方も、確かな根拠とかないんじゃない?
これマズいのでは?
大統領までもが反支援に乗り出すなら、EUとのパイプ役が完全にいなくなってしまう
それにスロヴァキアは象徴大統領制なのだが、これで本当に行政が動いてしまったら大統領が権力を振るった前例になってしまないか?共和制のシステムを自ら崩すことになりそうなんだが大丈夫なんだろうか
チャプトバ大統領はへゲル首相の暫定政権崩壊後の暫定首相の人選や、日頃の言動的にも親EUです。
大統領就任までは今回の選挙でSMERの対抗馬であった(ウクライナ軍事支援継続派の)PSの共同創設者でもあり、過去の言動まで含めてもウ国支援に否定的ということはありません。
単純に、選挙で勝利した訳でもない暫定政権が権力の空白期間を利用し、選挙で(大きな争点となり)示された民意と真逆の行いをすることは避けるべきだと主張しているだけかと。
首相が内政で大統領が外交という棲み分けではないんですね
細かいことで申し訳ありません。
ヘーゲル内閣は同内閣に対する不信任決議可決後に暫定政権となりましたが、その暫定政権の運営が行き詰まることで更に今年5月からオードル首相の暫定政権に引き継がれています。穀物問題の交渉などはオードル暫定政権の担当でした。
第三次フィツォ政権(予定)と繋げて書くと誤解してしまう人も出るかなと。