トランプ大統領は「イランの主要な核濃縮施設が完全に破壊された」と宣言したが、この主張と矛盾する初期評価や発言が相次ぎ、ヘグセス国防長官は怒りの会見を行って攻撃作戦の追加情報を公開したが、最終的に「バンカーバスターの攻撃結果を知っている者は誰もいない」とぶっちゃけてしまった。
参考:Defense Secretary Pete Hegseth and Joint Chiefs of Staff Chairman Gen. Dan Caine Hold News Conference
参考:Hegseth defends Iran strike after initial report doubted its effect
参考:Hegseth: ‘No one’s under there able to assess’ efficacy of US strike on Iranian facility
参考:Everything We Just Learned About The GBU-57 Massive Ordnance Penetrator Strikes On Iran
もしフォルド核施設の地下施設が無傷なら、イランが何れ公開するだろう
トランプ大統領は22日「フォルド、ナタンズ、エスファハーンを含むイランの核施設攻撃は大成功を収めた」「この作戦に使用された航空機はイラン領空外に脱出して無事に帰還中だ」と発表、国民に向けた演説の中でも「私は世界に今回の攻撃が目覚ましい軍事的成功であったことを報告できる」「イランの主要な核濃縮施設は完全に破壊された」と述べたが、ディフェンスメディアやアナリストらは「本当に地下深くにある核濃縮施設を破壊できたどうかは分からない」と慎重な立場を崩していない。

出典:DoD
攻撃を受けたフォルド、ナタンズ、エスファハーンの高解像画像が出揃い、フォルド核施設の山肌にはバンカーバスターの着弾痕が最低でも6発分、ナタンズ核施設の地表にもバンカーバスターの着弾痕が、トマホークで攻撃を受けたエスファハーンの地上施設にも大規模な破壊が確認されたが、国防総省の情報機関=国防情報局(DIA)が作成した初期評価がリークされ、CNNは「濃縮ウランも遠心分離機もほぼ無傷でイランの核開発計画を数ヶ月程度遅らせただけ」と報じた。
ホワイトハウスのリービット報道官はCNNの取材に「この評価は完全に誤ったもので、評価自体も最高機密に指定されていた」「それにも関わらず情報機関の匿名な人物によってCNNにリークされてしまった」「この評価のリークはトランプ大統領を貶め、イラン攻撃任務を完璧に遂行したパイロットたちの信頼を損なわせる試みだ」と述べ、トランプ大統領もNATO首脳会談の記者団に「攻撃後の現場に向かったイスラエルの工作員は『施設が完全に破壊された』と話していた」「この件に関する報告書をイスラエルが作成中だ」「私は核施設が完全に破壊されたと信じている」と言及。

出典:USAF
イスラエル当局はトランプ大統領の発言を受けて「我々は攻撃後のフォルド核施設で如何なる活動も行っていない」と否定、米国の攻撃結果についても「分析中」という立場を崩しておらず、欧州各国に提供された予備的評価も「核施設に対する構造的な破壊は不十分」「濃縮ウランもほぼ無傷だ」と指摘、この状況に我慢ならなくなったヘグセス国防長官はOperation Midnight Hammerの詳細を追加公開して「攻撃効果」を強力に擁護し、この会見で専門的な部分の説明を担当した統合参謀本部議長=ケイン空軍大将の話を要約すると以下の通りになる。
“イラン軍はフォルド核施設への攻撃を防ぐためコンクリートでシャフトを塞ごうと試みたが、我々はコンクリートの蓋の具体的な寸法を把握していた。我々はこのシャフトを狙って攻撃を仕掛けた。バンカーバスターを2本のシャフトに6発づつ投下し、1発目はコンクリートの蓋を破壊してメインシャフトを露出させ、2発目~5発目はメインシャフトに毎秒300mを超える速度で侵入して目標空間で爆発するように、6発目は前の爆撃機やバンカーバスターが機能しなかった場合の予備として設定され、2つのメインシャフトに侵入したバンカーバスターは全て目標地点に到達した”
“ここで強調しておきたいのは統合部隊は自らの攻撃結果を評価しないという点で、これは情報機関の仕事だ。それでも今回の攻撃で我々が知っているのはバンカーバスターが適切に製造され、試験され、搭載されたこと、バンカーバスターは速度とパラメーターに従って投下されたこと、バンカーバスターは意図した目標と到達地点に誘導されたこと、バンカーバスターは設計通りに機能して爆発したことだ。この攻撃に参加したパイロット達は「今まで見た中で最も明るい爆発だった」「文字通り昼間のような明るさだった」と語っている”
ケイン空軍大将は他にも「バンカーバスターは15年前にイランの地下施設=フォルドを破壊するためだけに開発されたこと」「長い時間をかけてフォルドの建設工事、工事中の天候、廃棄物、地質、建設資材、資材の産地、地下施設のありとあらゆることを調べ上げたこと」「バンカーバスターは何百回もテストを繰り返したこと」「このためだけに特別な信管を開発したこと」なども時間をかけて説明し、バンカーバスターのテスト風景も初めて公開したが、結局のところフォルド核施設を破壊出来たのかは「分からない」という結論だった。

出典:DoD photo by Kashif Basharat
ヘグセス国防長官は「攻撃の有効性を軽視するDIAの初期評価」について「信頼できない」と指摘したが、同時に「フォルドで何が起きているのか知りたいなら、そこに大きなシャベルを持って行くべきだ。なぜなら地下には誰もいないし、状況を正確に評価できる人間もいないからで、誰もが目に見えるものでしか判断していないからだ」とも述べたため、バンカーバスターの攻撃結果を知っている者は「誰もいない」と認めた格好だ。
地中の目標を攻撃するバンカーバスターの「効果確認は困難」というのは至極当然なのだが、この「当たり前の状況」を苦しいものにしているのは「核濃縮施設が完全に破壊された」とトランプ大統領が口を滑らせたためで、もうヘグセス国防長官が「攻撃結果を知っている者は誰もいない」と認めているため、トランプ大統領が勢いにまかせて口を滑らせたのは確定的だ。

出典:DoD photo by Kashif Basharat
但し「攻撃結果を知っている者は誰もいない」ということは、核濃縮施設が破壊されたかどうか、遠心分離機に損傷を与えたかどうか、そこに濃縮ウランがあったのかどうかについても結論は下せず、もしフォルド核施設の地下施設が無傷ならイランが何れ公開するだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:DoD photo by Kashif Basharat





















真実を知っているのは、現場にいるイランの方々なんでしょう
でもイランが何を公表しても、肝心のトランプ大統領は「フェイクだ!!」で逆切れするのは想像できる…
バンカーバスターの能力は反米国家で共有されて、今頃北朝鮮は地下1000m以上の地下施設の建造を始めてるのかな
イランの報道官が「われわれの核施設が深刻な損傷を受けたことは確かだ」と述べてますし、イスラエルのライジング・ライオン作戦、アメリカのミッドナイト・ハンマー作戦によってイラン全土が受けた被害は甚大ですから、フォルドゥの地下施設までのルートを再開通させて、実際に状況を確認するだけのリソースを投じられるのは、かなり先になりそうですね。
それまでは誰も地下施設を確認できず、破壊されている、無事だ、という両方の状態が重ね合わされたシュレーディンガーの猫状態が続くのでしょう。
深刻な損傷を受けたことにした方がイランにとって都合は良い。
欧米がイランの核施設を危険視しなくなるのでイランは核開発を進めることができます。
イラン上層部や核研究者中核をごっそり消すほど深く浸透しているイスラエルのモサドがその動きを掴めないとは思えないので、その時には、ライジング・ライオン作戦&ミッドナイト・ハンマー作戦お代わりとなるだけかと。実質、アメリカの主張通り、少なくとも数年はイランの核開発が遅延するでしょう。イランはいくらなんでもノーガードで殴られ過ぎました。
イスラエルにずっと監視されてる以上は状況は良くも悪くもならない、変わらない気がするが。
そんな大深度の施設を秘密裏に作るなんて先ず無謀だ。特にちょっとした防空壕さえバレてたイランなら尚更
当初とはイランのトーンが変わったのはそう言う事情があるでしょうね。
無傷をアピールするより、「再起不能」とした方がはるかに都合がいい。
察知したイスラエルが騒いでもトランプと話を付けていれば「勝手に騒いでるだけ」と口裏合わせができる。
シャフトをピンポイントで爆撃ってスターウォーズですか
フォースのお導きがあればワンチャン出来たか
意図的に表現を寄せてるのかなとか思ってみたり。
有名なアメリカ映画で正義が大戦果を挙げるシーンを連想するのはイメージが良くて国民の満足感があるし、その一方で言外に「現実にフォースはないんだから無理に決まってんだろ」という含みを持たせているとか・・・
前提としてシャフトにポイっと当てると施設全体が大爆発する構造が不可欠なんですけどねえ。
デススターしかりトップガン2しかり。
まあ日本の娯楽作品も波動砲で惑星が崩壊したり、歌で超大規模艦隊が麻痺したりと相当なご都合主義ですが。
娯楽作品にどうこう言うのは野暮ですよ
マクロスのは、そういう設定つけてますし
換気シャフトの岩盤貫通部を狙ったということが確認されましたね。
直接の岩盤貫通は不確定要素が多いと判断し、地下施設レベルに破壊力が確実に届くことを優先したんでしょう。換気シャフトの地下にあるのは換気設備なわけで、その破壊に成功している可能性は十分にあるというところかと。
濃縮設備エリアにどれだけの損害を与えたかは今後の検証が必要なのは当然です。
あれだけ良いように破壊工作を受けたイランのことだからウラン濃縮施設の
セキュリティを知れたものだと考えるのが妥当でしょ…
米とイスラエルは施設の強度を100%知ってて破壊の結果もまず完璧に予測
出来てる、それはまず間違いない。
問題は実際に破壊出来ている/いない上でどう情報公開するのが都合がいいと
考えたのかってことだろう。
破壊できたけど交渉する以上イランを追い詰めすぎないように曖昧にしておこう
と考えた可能性もあるだろうし、完全に破壊することはできないが爆撃作戦自体
は最初から決行しようと思っていた、という可能性もある。
結果に関わらず、どうせ事実を言っても根拠は提出できない(それ自体秘密工作だし)
なら周囲には勝手に憶測させとけとアメリカ側なら考えそうだ。
ただ破壊できたとも破壊できてないとも断言する奴は邪魔だからそれは否定して
おこうという雰囲気は感じる。
イランはきちんとIAEAの査察も受けているので核施設の場所も濃縮ウランの場所も全部わかってますよ
まあその情報を核を隠し持って査察を一切受けていない某国に供与した疑いがあるんですけどね
イランは、自国のため状況が分かっているわけですから、イランも外交解決したかったということでしょうね。
イランの司令官・核科学者を中心に無力化されたうえに、空爆による兵器破壊・軍事施設などの被害がどの程度なのか気になりますね。
イスラエルは、ネタニヤフ首相が支持率・政治力を大幅に回復したうえに、アメリカを巻き込み武力行使の前例を作る事に成功しています。
司令官・核科学者のターゲッティングを行えるくらいですから、現地がどういった状況なのか、ある程度の情報を持っていると考えるのが妥当に思えますね。
やっぱりそうですよね、現時点では破壊の成功も失敗も、断言出来ないと思ってました。
施設が生きてるなら、今後車両の出入りが光学衛星で観測できるでしょうし、我々一般人が結果を知ることができるのはそのタイミングでしょうね。
SAR衛星で一定期間、何度も撮像することで、cm単位の地盤沈下を観測する手法もあるらしいですが、こっちはコスト的に我々の目には入らない気がします。
とりあえずイランイスラエル戦争が止まるんなら何でもいいや
イスラエルも停戦して大丈夫だと考えてるし、敵のイランさえ破壊された事を認めてるのに、西側の外野が騒いでも…だろう。CNNは核の所在があやふやなまま戦争したイラク戦争を批判して、イランの非軍事用途の核保有を認めた核合意を賛美してきた筈だろうに、今更何が言いたいのか?
今回の記者会見の説明用の動画を見ると空中で爆発するのではなく、地面の下で爆発させるようですね。その場合の爆発のエネルギーの利用は、破片や熱や爆風によるダメージでなく、振動によるダメージで地下施設を破壊するものではないでしょうか。
何にしても、地下60メートル近くに埋まっているので、ヘクゼス国防長官がつい言ってしまったように、結果は明確には分からないのだと思います。目視できませんからね。
つまり、もう少し時間が経たないと結果は分からないと思います。今後、イランがこの施設を修理するようなら破壊は中途半端だったと思います。逆にイランが、ここの施設をあきらめたなら壊滅的な破壊だったと思います。
また、60%濃縮ウランは、掘り進めれば回収は可能なのか?という問題もあると思います。
まあペンタゴンにしても、DIAについても軍事屋は物理的な推測は出来ても事実確認が難しいのは事実(アメリカは本格参戦してないし)で、本当に確定情報握ってるのは諜報屋、CIAや国務省だろうに(絶対に口外しないだろうが)、物理的な試算しか出来ないペンタゴンを狙うのは悪質だと思う。外交で停戦が成立したのは、核開発能力がなくなったからと見做す他ない。
イランの影響力が大きく伸びた2016年頃はイスラエルを無視して核合意を結んで、言わば悪化する中東問題から逃げた癖に、イスラエルが単独かつ自助努力でイランを壊滅的な状態まで追い込んだら、またシャシャリ出てきて、まだ核は残ってるぞ?もっとイランを追い詰めろと口を出す。
端から見ても邪悪だし、これなら年がら年中イラン滅ぼせと言ってるボルトン達のがまだマシだ。こんなだからイスラエルが日に日に米国の言う事聞かなくなってんのに本人達は無自覚なのが怖い。
ペンタゴンはイランに地上軍派遣してないんだから、そもそも「やるだけやった。後は外交筋に聞け」と言う態度だろうに、外交の進展無視して、やるだけやったペンタゴンのしかも初期評価だけ取り沙汰しているのが本当に悪質な反トランプだなと。
大統領の見解は破壊できたと「信じている」。
客観的な評価としては効果不明。
破壊できた(ことになっている)ので我々の作戦は終了しましたと国民に説明すると同時に、イスラエルには目標を達成したので手を引きなさいと諭し、イランには互いに勝利宣言して終わりねと頼む。
どうせ仮に完全破壊してもこの先も永遠に核開発阻止の効果が残るわけではないのだから、信じたいストーリーと事実を並列して発表している様にも見える。
恐らくですが、トランプ大統領は国防総省から「作戦は計画通りに実施され成功した」という説明を受けたんでしょうねえ。作戦が計画通りに実施されたこととその効果はまた別の話で、効果を確認するには様々な角度からの検証が必要という常識は大統領に無かった。
前例があるわけですが、今回もトランプ氏の早とちり独断発言だと思いますがねえ。側近はその収拾に振り回されるという構図。
ぶっちゃけ、アメリカはイランの核関連施設破壊にはあまり興味がなくて、イスラエルを黙らせる最少日数、最少コスト、最少手数が、コレだった、という感はあるな。
真の目的が破壊ではなく、イスラエルの手を止めること、なので、これで失敗だと言われると、米軍が、延長して中東で戦闘しなければならず、それが一番困る、みたいな。
そういう意味では、アメリカもまた、イランのプロレスセンスを信じていて、そしてそれは、カタールの米軍基地報復攻撃の事前予告で、イランはアメリカの信頼に誠実に応えてみせた、みたいな感がある。
イランとすれば真相は不明のままの方が都合が良いのでは?粛々と核開発を進めるだけで
イスラエルはイスラエルで、もはや今後欧米を当てにせず単独でイラン監視を続けるだろうし、もう紛争は終わりで良いだろうと思う。一番最悪なのは欧米が何も知らないままイランイスラエルの紛争に介入する事だろう。
話しは少し飛びますが、イランの最高指導者は現在86歳なのでいずれ交代すると思います
新しい指導者も核兵器の開発やハマスなど武装勢力の支援を続けるのかどうかが気になります
トランプのNSS,NDAはまだですが従前からインド太平洋に注力すると言っています。今般のNATO首脳会合でヨーロッパの安全保障は欧州が担うことになったので、今回イランの核兵器開発能力が破壊された、ということになれば中東でのプレゼンスも縮小出来、望む形でインド太平洋に集中できます、
軍事専門家であるケイン大将の説明が正しいのだと思いますが、高官の発言は、BDAはどうあれこう言ったストーリーの文脈づくりとしてとらえるべき、と思います。
防空ミサイルが補充されたらまた攻撃するんじゃないかなとみてますね。
イランの国内の外国と通じたテロ組織彼らが掃討されるとイスラエルではイランの防空網突破できませんからねえ。
衛星画像のMOPの着弾跡だと思われてた穴、換気シャフトだったんですね
トマホークうっただけという話すらありますね