バフムート市内の前線位置に目立った変化はなく、カディロフツィの増援を加えたロシア軍が戦勝記念日までに街を制圧するのか、ウクライナ軍が粘って街の一画を保持し続けるのか、正直どちらに転がっても不思議ではない。
ワグナーが弾薬不足で攻勢限界を迎えるイレギュラー、戦勝記念日を意識した戦いの結末は?
バフムート市内で戦うウクライナ軍は街の西端(約2k㎡の範囲)に追いやられ、街を巡る両軍の戦いはクライマックスを迎えていたのだが、ここに来てワグナーが弾薬不足で攻勢限界に到達してしまい「戦勝記念日の5月10日までは作戦を継続する」と述べているものの目立った変化は確認されていない。
ロシア軍はクロモヴェ方面の00506=Ⓐ周辺でウクライナ軍と激しく交戦中、さらにⒸのアパートを爆破してウクライナ軍の抵抗拠点を消し去ることに成功したが、依然としてウクライナ軍は「アパート密集地」を支配してけており、Ⓑをウクライナ軍の装甲車輌が走行、Ⓓ付近のロシア軍を砲兵部隊で攻撃している様子が確認されている。
ただプリゴジン氏の後退宣言(5月10日以降にワグナー部隊をバフムートから後方に後退させると発表している)を受けて、カディロフツィの特殊部隊がバフムートに到着、ワグナーの兵士はカディロフツィに加わるよう要請されているらしい。
Kadyrov’s Akhmat special forces have reportedly arrived in Bakhmut. Wagner fighters have been invited to join the Chechen units. pic.twitter.com/xBGPz8Lp9H
— Jackson Hinkle 🇺🇸 (@jacksonhinklle) May 6, 2023
プリゴジン氏は5日に発表した声明の中で「戦勝記念日の5月9日までにバフムートを占領する予定だった」と明かしており、カディロフツィからの増援を受けたロシア軍が戦勝記念日までにバフムートを制圧するのか、ウクライナ軍が粘って戦勝記念日までバフムートの一画を保持し続けるのか、正直どちらに転がっても不思議ではない状況だ。
因みに戦争研究所は「ロシア国防省が反攻作戦に対する防衛とバフムート攻略の優先順位を入れ替えた」と主張しているが、この見方には反対意見(中途半端過ぎるという意味)が多く、バフムート市内の交戦レベルは全く低下していないと主張する者もいる。
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※アイキャッチ画像の出典:93-тя ОМБр Холодний Яр
侵略者を拘束して反撃に繋げてもらいたい
反撃についてはアメリカで戦犯級の情報漏洩があったので、ここは公平を期して侵略者側のお漏らしもお願いしたい
少し前の時点でウクライナ軍はバフムート市内で反撃に出ており
ロシア軍を逆に押し返しているようでしたが
直近は市内の様子の情報が出てきにくくなっているようで
正確な戦況はわかりにくくなっていますね
カディロフの部隊も援軍を表明してからたった数日で
移動展開して戦況を変えられるとは思えず
現在戦っている部隊と連携するにも準備する時間が必要でしょう
それ以前にカディロフツィの練度でワグネルの代わりが務まるのかどうか
相変わらずTikTok専門部隊という練度を期待したいですけどこの期に及んで流石にそれは期待出来ないんじゃないですかねぇ
ロシア軍の場合はポジションを入れ替えたというのではなく、両方とも重視したという話なのかと。
実際の所プリゴジン氏が言っている話は大袈裟で責任を押し付ける狙いの方が大きいと思います。去年までに1月中に1年目までに復活祭までに…と延々と延期を続けており、そうした期日までにバフムートを完全に抜き切って後方を好き放題に荒らしてみせるという事はかなり前からもう無理がありました。今となっては一時的に手仕舞いする前に一瞬でも市街地だけでも一時的にでもウクライナ兵を追い出せればいいなという最早作戦とは言えない印象論レベルな話になっています。
その戦略的未達の責任をロシア軍へ押し付ける必要がある訳ですね。その為に「現在の砲撃は本来考えていた1/3にも満たないロシア軍が100%供給してくれていればとっくの昔に落とせてバフムートから進撃して奥深くへ攻め込めて被害も大幅に少なかった。」という主張をしている訳です。プリゴジン氏がいつから弾薬不足を言い張っていて、何を達成ず、どんな損害が積み上げられ続けたと言っているのかを考えれば、こうしたストーリー展開になるのかと。彼が指摘する損害は短期間に積みあがる量ではない筈です。
ロシア軍側の話は逆に記念日までに達成出来るだけの十分以上の協力はしてきたが、それを超えて他の戦線から戦力や砲弾を大量に奪い去る勢いでどうこうというのは流石に無理があるという話でしょう。ロシア軍は随分前からバフムート方面に協力的に動いていて実際問題として攻勢がどんどん激しくなる話はあっても、驚くべきスピードで勢いが急落したなんて話は最近は聞きませんよね?そうした話はもっと前の話だった筈です。
むしろロシア軍は他を保持を損ねる程の過大なポジションは流石に与えなかったと見るべきでしょう。バフムートが全ての戦線に優先されるならば…むしろ他戦線が砲弾や活動に困るほどにポジションを下げられている根拠説明の必要が出てくる訳です。
プリゴジン氏が求めている弾薬量と、それに絡んで被害が出なかった筈という話はそういった膨大な物量レベルの話です。そんなレベルで重視したならば、他戦線に影響が出ない訳が無い訳です。もっとも、現時点でも既に一定レベルでの悪影響は受けてると思いますが…
プリゴジンの怒り動画はプーチン批判はしていないですね。プーチンがプリゴジンに、ジョイク!とか言わせているかしれません。
侵略者?イラクに攻め込んだ某国の事ですかね(すっとぼけ)
イラクには大量破壊兵器がある!
とまあさておき善悪二元論で国際情勢を語るのは危険じゃないですかね?
そんな高度な視点、自分も含めここに書き込んでいる人間には必要がないと言われればそれまでですが。
匿名1さんの意見の後半はシビアな正論かも知れませんが、
前半に仰ったイラク侵攻の件みたいな無関係な前提を出されても…
あっそうだ(唐突)
ロシアが非難されているのはウクライナへの深刻な内政干渉である点と、世界と秩序にとって非常に脅威だからですね
(イラク侵攻が良かったとは言ってないので、誤解無きよう)
国際法の観点で言えば善悪は明確ですが?
そしてイラク侵攻は今回の件に関係ありません
匿名1さん、言いたい事は分かりますが、この場で国際正義を語っても結論は出ないし「だってそっちは」の水掛け論になってしまいます。ひとまずは局所の戦場・戦局に話題を固定して、議論してゆきましょう。
某国の場合はイラクの破壊者にあたります。別に併合したかった訳じゃないですね。
ロシアの場合は明確に併合を言ってますので、どう考えても侵略者かと…
まあ、アメリカもさすがにイラクを51番目の州にしようとまではしなかったですからねえ。
今回のロシアの振舞いが善悪2元論で語れるほど低レベル過ぎただけでしょう。
でもアメリカは独立国であるパナマを実質私物化して、軍隊を居座らせ他国内に自国領を勝手に作って堂々と長年支配してたよね。
しかもその行為は「アメリカの自衛権発動」だとアメリカ大統領が言ってるそうなので。
だから国際政治において、善悪を語るなんてのは「どの口が言ってるんだか」と冷笑されるだけなんで、しないほうが恥かかなくて良いよな。
という事。
現在進行中のあまりにあからさまで判りやすい侵略行為ですからねえ。大の大人が青臭く善悪を語ったところで恥はかきますまい。
「過ぎたるは及ぼざるが如し」を弁えた方がよろしいでしょうな。
> 善悪二元論で国際情勢を語るのは危険じゃないですかね?
だから何?この戦争ではウクライナが100%の善、ロシアが100%の悪である事に違いない。
カディロフの特殊部隊ってTikTok部隊じゃなくて国内治安維持用の予備ですかね?そのうち反乱が起きた時やばいことになったりしそう
写真の地面が黒いのは、先の記事の焼夷弾の結果かな。
立木は無事なようなので、それほどの被害はなかったのでしょうか。
そうならば良いのですが。
いずれにせよ、一般住宅密集地に対する焼夷弾攻撃は違反行為と思います。
将来行われるであろう裁判で、プーチン氏の罪状に加算されると良いのですが。
焼夷弾攻撃やサーモバリック弾攻撃の実施回数分を罪状に加算する形で。
ついでに米国式の判決を希望します。死刑〇〇○回+禁錮〇〇○年のように。
スウェーデンの軍事アナリストが急いでも後2週間かかると言ってるので無理ですね。特にBのアパート群は通常の建築物ではなく実態はAZOM工場のような軍事基地です。
陥落には時間がかかります。
何度か書いてますが、ロシアの首脳部でバフムート陥落
の期日云々言っている人間はいません。ウクライナ側は
バフムートに何度も言及しているので「勝利宣言」でも
するのかもしれません。さすがに9日までにバフムートの
ロシアの完全制圧は難しそうですしね。
私はこの状況でもウクライナがバフムートに増援を送って
いるのは事実上「9日まで死守せよ」だと思うのですが。
プリゴジンの意図は私には未だによく分かりませんが、
カディロフツィの援軍が即座に来たということで、これは
少なくとも何週間も前からロシア正規軍・カディロフと
調整をしていたであろうことは分かりました。弾薬量の
問題なら部隊がローテーションしようが変わらないので、
これは既定路線だったということですね。
弾薬量の問題はウクライナ側が砲撃量は変わっていないと
言っているので、私の中ではどうなってんの?なのですが。
やはりプリゴジンの言っていることは鵜呑みにできません。
今後彼とワグナーはどこかに転戦するのか、完全に離脱する
のか、はたまた前言を翻しバフムートにいるのか注目ですね。
死守せよこそ誰も言ってないんだけどね
プリゴジン達は年末年始らへんからもうすぐ落とせるもうすぐ落とせるを繰り返してます。そして実際にプリゴジンが単体での攻略を諦めたのはもっと前の話ですね。今はロシア軍が協力して空挺や砲兵、航空爆撃を絡めてかなりの物量を投入して更地戦術を繰り返している段階です。
また、誤解が多いのですが、プリゴジンが言っている弾薬不足は短期間のものではないと思いますよ。短期間の弾薬を3倍にしたところで大半の死傷者は戻ってきませんよね?従って、プリゴジン達は自力攻略を断念してロシア軍関与を強めるあたりからの長い期間においての話をしているのだと思います。
また、バフムートでは双方の勢力が完全に引き下がるまでは勝利宣言というのもむなしい話ですね。どちらにしても言ってるだけと言っても過言ではありません。どちらかが諦めない限り、延々と奪い合うのです。どちらかが完全に諦めた時に漸く狭い範囲での一応の決着が付く代物です。
>プリゴジンが単体での攻略を諦めたのはもっと前の話
ワグナーがバフムート制圧に本格的に関与し始めたのは
昨年9月くらいからだったかと思いますが、極めて早い
段階でワグナー単独でのバフムート攻略はプリゴジン
は諦めたということですかね。
プリゴジンが欧米ウクライナに対して情報戦をしている
というのが私の仮説ですが、もしかしたら本当に素で
こんなことやってるのか?とも考えたりします。
だとすれば自軍ワグナーの犠牲に苛立ち、ロシア正規軍に
到底達成不可能な要求を突きつけ続け、かなわなければ
シェイグやゲラシモフに暴言を吐きまくりそれをSNSに
UPするバイトテロ顔負けのとてつもない阿呆ですが、、。
まあ戦場の結果が全ての答え合わせになるでしょう。
まもなく結果は出ますね。
ワグネルが単体攻略に躓いたのは大体2-3月頃じゃないですかね。1月頃から既に大幅な遅延を見せてましたが…あと、プリゴジン氏は飲食界系のヤクザ屋さんみたいな方々なので…ショイグ氏やゲラシモフ氏等への罵声や真偽不明の悪評リークなんかは定期的に行われてる状況となっております。思いっきりロシア軍にとって恥ずかしい話になってますので…ロシア的な優れた采配でこうした発言をしているというよりも元々あんまり仲が良くないというのと、こういった手合いの方々は普段からそういった罵詈雑言の類は日常茶飯事というか…武器も持たずに裸足で最前線行って来いなんてのも言ったりしてましたし。娘の事で脅す様な事も言ってましたね。
ロシア軍としてはウクライナの反撃に備えて武器弾薬は節約したいし、ワグナーも邪魔になってきたので芽を摘んでおきたい。
ワグナーとウクライナ軍が削り合って、対消滅するのをロシア軍首脳部は望んでいるのではないでしょうか。
別にワグナー潰しやるのは結構だけど軍事パレードは必要なのかなあ・・・
今のロシア軍上層部が勝利を貪欲に求めてる感じがしない。核あるから負けても俺達は死なねえし程度に考えてそう。
ロシア正規軍がワグナーを疎ましく思っているならば
対消滅を狙っているのは大いにありうる世界線ですね。
疑問に思っているのはロシア正規軍の動きの鈍さですね。
常々ロシア軍は何か深刻な構造的問題を抱えているのか?
と思うことが多々あるんですよね。
何につけ動きが、レスポンスが鈍いというか、、、。
これがプリゴジンが指弾していた官僚主義的弊害なのか?
と漠然と考えたり。私のレスも漠然としてますねw
ワグネルは所詮は1戦場を見る小さなグループでしかありません。それも特別に使い捨てても良い人材を法律を破って都合して貰ったり、ロシア軍に周囲を固めてもらったり、支援攻撃して貰ったり、物資を追加供給して貰うケツ持ちしてもらってなんぼの存在です。
1戦場だけを見れば全てを費やして戦おうとするワグネルは頼もしくも見えるかも知れません。しかし、ウクライナとロシアの戦線は千数百kmにも及ぶとも言われる長大なものです。バフムートは要衝とは言えども実際は小さな拠点に過ぎず、特にソレダルなんかはそんなに兵力を持っていた訳でもありません。またこの付近はお互いに拠点が近くにあって、ロシア側の兵站ラインも比較的楽なポイントとも言われています。
そして地理的にも政策的にも優遇された小さな領域での戦闘と比べて、全ての戦域で同じ事が出来るのかというと…どうでしょう。同じくらいの損害度外視、物資の乱用が出来るリソースを使わせてくれるならロシア軍でも他で似た事は出来るかも知れませんが…そもそも、狭い領域でそれをやる意味があるのかも分かりませんけど。
バフムートでウクライナが反撃しても増援送らない可能性すらあると思う。
〉ワグナーの兵士はカディロフツィに加わるよう要請されているらしい。
今生き残ってるワグネル達って、囚人兵達に背後から撃ちかけて
「はよ突撃しろよ!」ってやってた正規の戦闘員だと思うけど、
カディロフツィもその外道振りを聞くにつけ、因果が報いそうですね。
合流しろだの指揮下に入れだの、どこから言われてるにせよ素直に従うんですかね?
いがみ合いそう。
Cのアパートの爆破は、ワグナーのソースでもウクライナの仕業だったような。
ここに限らず、何度か吹き飛ばしてるみたいですけど。
行かないと占領できないのに、焼き払った戸建て地帯に比べこの一角は安泰(砲撃で一部損壊にせよ)で、そんな地雷原じみたとこに来るの?という話で、こんな焦らしに堪えかねてワグナーは音を上げたんでしょう。
砲撃で建物を更地にすれば損害を抑えられたという意味なら、プリコジン氏の声明も合理的なんですが、この前の焼夷攻撃を見るとチグハグな感じがします。
あと、NASA FIRMSで見る熱源は、概ねバフムートの戦況に沿ってますが、6日ロシア側の戦線後方約1Kmに発生した熱源の正体が気になります。