シルスキー総司令官は13日「ここ数日間で東部戦線の状況が著しく悪化した」と明かし、ウクライナ人が運営するDEEP STATEも「敵はチャシブ・ヤール攻略のため予備戦力を集めているため、今後数週間は不愉快で困難な知らせが続くだろう」と指摘した。
参考:СИРСЬКИЙ
参考:Ukraine’s top commander says eastern frontline has ‘significantly worsened’
ウクライナ軍にとってチャシブ・ヤールを巡る戦いは今後の防衛に大きな影響を及ぼすだろう
シルスキー総司令官は13日「ロシア軍は大統領選挙後に攻勢を強化し、ここ数日間で東部戦線の状況が著しく悪化した。暖かく乾燥した天候の影響で戦車の使用が容易になり、敵の突撃部隊は装甲車両に支援されて積極的に攻撃を行い戦術的成功を収めている」と言及、ウクライナ人が運営するDEEP STATEも「敵はチャシブ・ヤール攻略のため予備戦力を集めているため、今後数週間は不愉快で困難な知らせが続くだろう」と指摘した。
外交政策研究所のロブ・リー氏も「チャシブ・ヤールを巡る戦いが最も重要な戦いになる」「もしロシアがチャシブ・ヤールを占領すれば、夏頃に予想されている攻勢でドネツク州の奥深くに前進するかもしれない」と、無人機部隊を率いるウクライナ軍指揮官も「もしチャシブ・ヤールを失うとロシア軍はコンスタンチノフカ、ドルジュキーウカ、クラマトルスクを射撃統制下に収めることになる」と述べ、ウクライナ軍にとってチャシブ・ヤールを巡る戦いは今後の防衛に大きな影響を及ぼすのだろう。
さらにFinancial Timesは13日「ウクライナ当局者はロシアがハルキウ攻撃を計画しているのではないかと懸念している」と報じ、戦場の主導権を失ったはウクライナ軍はロシア軍の攻勢を警戒して戦力をハルキウ方面、クピャンスク方面、リマン方面、シヴェルシク方面、バフムート方面、アウディーイウカ方面、ドネツク西郊外方面、ドネツク南方面、ザポリージャ方面に分散させなければならず、人的資源で劣勢なウクライナ軍にとって厳しい状況が続くしかない。
因みにウクライナ国防省は13日「ボダニフカは我々の管理下にある」と主張したが、DEEP STATEは「ボダニフカの一部を奪還するウクライナ軍の試みは失敗した」と報告し、DEEP STATEとRYBARは「ロシア軍がボダニフカを支配している」という評価で一致している。
ウクライナ側が拠点を失ったと公式に認めるには時間がかかるため、13日の発表はポジショントークに過ぎないと思うが、DEEP STATEはイワニフスキーについて「状況が安定している」「まだロシア軍は集落を完全に支配していない」と主張した。
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※アイキャッチ画像の出典:СИРСЬКИЙ
ウクライナ戦争は、東部戦線〜南部戦線の前線は、約1000kmもありますからね。
ウクライナは内線の利も、3年目をむかえて、あまり生かしにくくなっているように感じます。
泥濘期が、どちらに有利に働いたのか、まもなく判明しそうですね。
チャシブ・ヤール陥落は早くとも夏頃だと思っていましたが、もう少し早いかもしれません。
理由としては、まず制空権をロシア側が握っていることです。滑空爆弾は投下され続け、あのバフムートの戦い並みの火力に達しているようです。さらに、数日前撮影された動画ではSU-25が妨害を受けずに上空を飛行していました。Bild指揮者も書いていましたがもうSAMがないのでしょう。
それに加え、ウクライナ軍の抵抗が微弱なことから考えると兵力が足りていなさそうです。アウディーイウカの戦いで予備戦力を注ぎ込み続けていることを考えると増援も難しそうですね。堅固な都市でも人がいなければ意味がありません。
ロシア軍の戦略は、おそらく運河が暗渠になっている二ヶ所から都市南北に展開し、正面攻撃も組み合わせて三方から攻撃するというものでしょう。こうなるとウクライナ軍は弱い印象です。また補助としてクリシェイフカ方面でも作戦を行うかと。
誤字失礼しました。
誤→Bild指揮者
正→Bild紙記者
SU-25が飛んでいるのは本当にヤバい兆候で。
都市内だけでなく、近隣20キロ-40キロの範囲にもうロシア航空機を落とせる戦術防空システムが接近出来なくなっている、ということを意味します。
これは「低空域(ドローン活動領域)」をロシア軍に支配されてしまい。対空ミサイル車両をランセットの活動範囲内には展開出来なくなってしまった、という状況が強く推定されます。
「ドローンの目と情報の網で戦場を覆われてしまっている」と表現出来るかもしれません。こうなると高価値目標は発見され次第、ランセット、誘導砲弾、滑空爆弾はてはイスカンデルで攻撃されるので,射程の短い戦術防空システムが展開出来なくなります。
いわば、ドローンによる対空ミサイル車両への領域拒否が成立しているわけですね。
チャシブ・ヤール攻略は今迄の流れから考えてスムーズに進むと思われる。
その先もウクライナ軍一気に瓦解して機甲突破ってら感じではなく(小泉悠の好きな)手堅く守備を固めながら堅牢に進軍すると思われる。
ウクライナ軍がロシア軍を打ち負かす要素がNATO参戦以外皆無なのにどう抵抗するのだろうか?
まさに仰る通りです。
ウクライナは、兵士と武器・弾薬、もっと言えばヒト・モノ・カネが足りない状況です。
ヒト(兵士)は、人口が制約条件ですから、ロシアとの人口差・海外避難・消耗を考えれば限界があります(海外避難の良否を問う意図はありません)。
NATOからの派兵(参戦)が見込めないのであれば、政治指導部が汚名をかぶって、現実的な解決策を考えるしかないと思うんですよね…。
日露戦争の日露の政治指導部・外交責任者は、よくぞ批判覚悟で決断したなと、ウクライナ戦争で感じています。
世界の関心はさらに中東に向く。
ウクライナには申し訳ないけど、いつの間にか多数の町が占領されていた。って状態になる可能性が高い。
温暖化で雪解けが早く、雨季ももう終わったのかな?
6/22日に始めるかなと思っていましたが早まりそう
ウクライナへの支援がゼロではないものの、ロシアを下支えする中国・イラン・北朝鮮の武器生産能力が欧米を上回るという構図が分からない限り、ウクライナ軍がロシア軍より優位に立つことは無いんだろうね
欧米をイラン、北朝鮮の生産能力が上回るのは韓国一国でNATOの備蓄に匹敵するのが答えでしょう。
>「ウクライナ当局者はロシアがハルキウ攻撃を計画しているのではないかと懸念している」
開戦直後のハルキウ州を素通りした時ならともかく、いまはウクライナ軍の防衛線があるし市街地制圧をやらなきゃいけないので、そんだけの大戦力をロシア軍が準備できるとはちょっと考えにくいような
別戦線が突破された結果ハルキウ方面ががら空きになった、とかの状況が起こるなら大喜びで進軍するとは思いますが、現状では無いのでは
su25が前線を自由に飛び回ってる時点で
守備隊は悪夢でしょうな
ハリコフが第二のアレッポになるかも
バフムト~アウディーウカ戦で歩兵をすりつぶした影響が出ている。塹壕があってもそれを埋める兵隊がいなければ防衛ラインの隙が生まれるのは自明だ。
バフムトに早期に見切りをつけ、チャシブ・ヤール前面で防衛ラインを引き直し戦線整理を行っていれば現在の戦況はまた違ったものになっていただろう。
もはやウクライナ軍は歩兵がいない、砲弾がない、戦闘機がない、戦車がない、工兵は訓練不足で野戦築城の仕方もいい加減、地対空ミサイル・SAMもない、じゃあ後は前線には一体何が残っているんだ?というような状況です。
ゼレンスキ―大統領的にイスタンブール合意も受け入れがたい、となれば、ロシア軍的にはすぐに攻撃を止めるわけにもいかないでしょう。
小口径の銃弾ならば補給はできて、小火器による銃撃でならばなんとか抵抗も続けることもできるかもしれませんが、Su-34による滑空爆弾の投下、Su-25による近接航空支援、榴弾砲による弾幕砲撃、さらには戦車の突撃に対しては、小口径の銃弾だけではあまりにも非力です。
CASができる状況となった今ですが、制空権確保できてると考えるとバグダッドやトビリシ、アレッポのような従来の21世紀の戦争が行える状況になりつつあると言えます。
そうなればロシア軍の本格的な大都市占拠も無謀とは言えないでしょう。
余談ですが、今回グルジア戦争の経緯を再確認してみたのですが、当時東洋経済に良記事がございました。ウクライナ情勢とソチオリンピックも結び付けて米ロの前哨戦として、北京オリンピック中に起きたグルジア戦争を位置付けてます。
今でも無料で読めるのでどうぞ。
(『グルジア戦争は、米ロのウクライナ争奪をめぐる前哨戦』 2008/08/21 17:44 (内田 通夫 =東洋経済オンライン))
もうnato参戦しなきゃ負けだろうな。欧米の砲弾量がいつになったらロシアに追いつくのか。追いついてもその頃にはウクライナの兵がいないだろ
おそらくアメリカの支援予算通過と大統領選のトランプ敗北の流れが出来上がれば、大手を振ってNATO参戦でしょうかね
ウクライナ支援に賭けてる方々の入れ込み様は並じゃないみたいですし
いうて開戦直後も数日でキエフ陥落で終わりって言われてて、そうならなかったんだから今回も大袈裟に言ってるだけでしょ。
一度絶望的なこと言っておいてそこから耐えたウクライナ凄いっていうマッチポンプ報道では?