ウクライナ戦況

侵攻779日目、完全に勢いを取り戻したロシア軍がボダニフカを占領

ウクライナ侵攻から779日が経過、完全に勢いを取り戻したロシア軍はアウディーイウカ方面とバフムート方面で大きく前進し、DEEP STATEもバフムート方面のボダニフカについて「ロシア軍が集落を占領した」と報告した。

参考:Мапу оновлено!
参考:Авдеевское направление: продвижение ВС РФ под Новокалиново обстановка по состоянию на 8.00 12 апреля 2024 года

停滞していたロシア軍の攻勢が完全に勢いを取り戻し、アウディーイウカ方面とバフムート方面で前進

アウディーイウカ方面についてウクライナ人が運営するDEEP STATEは10日「ロシア軍がノボカリノベ方向に前進した」「ロシア軍がウマンスキー方向に前進した」「ロシア軍がペルヴォマイズケを占領した」と、ロシア人ミルブロガーが運営するRYBARも「ロシア軍がウマンスキー方向に前進した」「ロシア軍がペルヴォマイズケを解放した」と報告。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

ウマンスキーとペルヴォマイズケの間で確認された視覚的証拠=は「ロシア軍がウマンスキーとネタラブを繋ぐ道路に迫っている」と示唆し、ペルヴォマイズケを失ったのでウクライナ軍がウマンスキーとペルヴォマイズケの間を保持するのは難しく、この空間は近いうちにロシア軍支配地域へ編入されるだろうと予想していたが、DEEP STATEは13日に更新した戦況マップの中で「同一帯がロシア軍の支配地域になった」と報告。

さらにDEEP STATEは「ベルディチ方向でロシア軍が前進した」「線路沿いにロシア軍が前進した」と報告し、ロシア軍はネタラブ~ウマンスキー~セメニフカ~ベルディチ~ノボバフムティフカ~ノボカリノベを結ぶ防衛ライン(推定)に迫っている格好だ。

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DEEP STATEが報告していた「ノボカリノベ方向へのロシア軍前進」についてRYBARも12日「ロシア軍はノボカリノベ南郊外と東郊外に足場を築いた」と報告しており、未確認ながら「ロシア軍がウマンスキー郊外に到達した」と付け加えている。

アウディーイウカ方面のロシア軍は約1ヶ月ほど前進が停滞していたものの、現在は完全に勢いを取り戻しているように見え、ネタラブ~ノボカリノベのラインを突破すればウクライナ軍は再び大きく後退しなければならないだろう。

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因みにDEEP STATEはバフムート方面についても13日に更新した戦況マップの中で「ロシア軍がボダニフカを占領した」「ロシア軍がイワニフスキー北西の森林地帯で前進した」「グレーゾーンが運河付近まで拡大した」と報告しており、もうチャシブ・ヤールを巡る戦いが始まっていると考えて良さそうだ。

関連記事:バフムート方面の戦い、ロシア軍がチャシブ・ヤールに向けて前進中
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関連記事:侵攻772日目、バフムート方面のロシア軍がチャシブ・ヤール郊外に到達

 

※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України 

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コメント

    • TKT
    • 2024年 4月 13日

    まあもう、ウクライナ軍は砲弾不足と兵士の士気の低下で、指揮統制が崩壊しつつあるのかもしれませんね。

    米軍の将官でもすでに悲観的ですし、チェコやエストニアが砲弾がどこかにあると言っても、その何倍の砲弾がロシア国内、イラン、北朝鮮から補充され、中国はロシア国内の兵器工場に工作機械を送っている、という状況です。

    頼みの韓国も選挙で与党が大敗し、ネギが高すぎると言っています。

    13
    • Mr.R
    • 2024年 4月 13日

    Googleマップで見る限りですが、チャシウヤール方面でDSが報告しているイワニフスキー北西の森林地帯の矢印の先って、運河が地中を通ってるみたいなんですね……
    ウクライナ側がどれだけ準備できたのか分かりませんが、ここ抜かれたら相当痛い気が……

    14
      • Easy
      • 2024年 4月 13日

      時間は十分にあったので、地雷や鉄条網などの障害物を組み合わせて非常に堅固な防衛線を作っているとは思います。
      問題は、滑空爆弾はそんなものを全て吹き飛ばす威力がある上に。
      CEP数mという精度で着弾するので、進撃路に沿って100発落として地雷原に通路を作るくらいの芸当が出来てしまうんですね。
      トマホーク以上の破壊力と精度の精密誘導弾を毎月数千発のロットで気軽に撃ち放題に打ち込めるというのは、これからの陸戦戦術と陣地構築を大きく変えると思います。

      17
    • kame
    • 2024年 4月 13日

     アメリカの支援が止まれば自然と瓦解するのは関係者じゃなくても周知の事実だった訳ですし、驚く事ではないでしょう。
     アメリカの支援不足のせいだ、共和党のせいだと叫んでも、最後はウクライナが決める事なので、傍観するだけですね。

    39
      • nana4
      • 2024年 4月 13日

      今更支援を再開したとしても、失った兵数は支援ではどうにもならないわけですから、
      援軍つまりNATO直接介入以外で戦況を覆すのは不可能でしょうね。
      ウクライナはもはや自己治癒能力を失った末期患者であり、臓器移植でしか生き永らえる道は無いでしょう。

      27
      • ahoge
      • 2024年 4月 13日

      WW1のドイツは「ユダヤ人のせいで負けた」ことにしてWW2へつながったわけだが。
      ゼレンスキー政権が責任逃れのために流布している「西側の支援不足のせいで負けた」という作り話は、最終的に何を生み出すのだろうか。

      27
        • NHG
        • 2024年 4月 13日

        あれは敗戦国への懲罰としてさんざんつるし上げられた反発だから、ロシアの直接・間接的な統治下に置かれない限り西側への怨嗟の声は大して大きくならないはず
        とりあえず絶対的な怨嗟の対象はロシア、不満の対象が西側。「怨嗟」と「不満」どちらが強い感情かというと前者なのは明らか。

        ただしロシアに組み込まれたウクライナは別「ウクライナが憎い、西側が悪い、わが祖国ロシア最高」と洗脳教育されるのは目に見えてる

        15
          • Whiskey Dick
          • 2024年 4月 13日

          ドンバス地方やクリミア半島は元々ロシア語話者が多く、2014年のマイダン革命後に分離独立を画策していたので、ロシアがこれらの地域に戦前より良い待遇を与えれば手懐けるのは容易です。
          問題はウクライナ西部で、この地域は第二次大戦中にナチス協力者が多かったという歴史的背景から、排外的ナショナリズムの傾向が強い。ソビエトから独立してから幾つのも極右団体や白人至上主義組織が作られている。英語圏で銃乱射事件を起こした白人至上主義者が西ウクライナの極右団体で訓練を受けていたという情報もある。
          冷戦後に(かつてアメリカに支援されていた)イスラム原理主義者が(文化の相違を理由に)欧米諸国に牙を向いたように、西ウクライナの極右主義者がロシアと非ヨーロッパ社会を目の仇にして欧米諸国の白人至上主義者と合流する危険性は考えられる。

          18
            • NHG
            • 2024年 4月 13日

            ドンバス地方やクリミア半島は自分的にはもうウクライナじゃないかな(こういう物言いは正しくないけど、『2022年に始まったウクライナ侵略』の話にそれらを含めるのはややこしくするだけだから)
            なので戦後の扱いで見るべきなのはハルキウやヘルソン、名前忘れたけど南部の鉄工所周辺に取り残されたウクライナ人なのではなかろうか

            独立を保ったウクライナ市民の少数が対ロ抗争に走るのは仕方ないとして、国家レベルでどっちに転ぶかが重要だと思う
            で、自分としてはウクライナからナチスが登場する/ナチス化する可能性は極めて小さいと思う

            5
            • 名無しの悪夢
            • 2024年 4月 14日

            ウクライナがEU入りできなかったのは汚職によって作られるパスポートで、生え抜きのテロリストレベルの人物がフリーパスになるからとかの話を見ましたね。
            ポーランドで起きてたデモのような農産物の問題とか他にもありそうですけど。

            10
    • たむごん
    • 2024年 4月 13日

    チャシブ・ヤール、半包囲の形になりそうですが、踏み止まれるのか気になりますね。
    高所に位置しますから、ここを拠点にした方が有利でしょうし。

    冬・泥濘期が終わりをむかえるなかで、両軍の準備状況がはっきりするでしょうね。
    ウクライナ軍が陣地整備をどの程度進めたのか、ロシア軍の砲撃・空爆に耐えられるのかが気になっています。

    20
      • Easy
      • 2024年 4月 13日

      バフムトやリシチャンシクの頃と違って、ウクライナ側に有効な投射火力が残ってないのがかなりの問題ですね。あの頃はまだHIMARSが猛威をふるい、都市の後方には155ミリ砲を並べて支援砲撃をかけられる戦力がありました。
      今回は、陣地こそ構築する時間はありましたが。
      そもそも反撃の戦力が無く、投射する砲弾もなく。
      さらにはロシアの滑空爆弾が1日100発落ちて来る上に、Su-25が余ってる在庫のサーモバリック弾を街中にばら撒いてきます。
      この条件で町を守れ!という、なかなかのハードモードですね。

      31
        • たむごん
        • 2024年 4月 13日

        仰る通りです。

        ウクライナの前線歩兵、ほんとよく頑張っているなと思います。
        ベトナム戦争くらいまで遡らないと、こんな過酷な砲爆撃をくらう環境はないだろうなと…。

        結局、砲火力による反撃ができなければ、陣地から頭が上げられず、肉薄されてしまいます。
        ハードモード仰る通りで、一時撃退できたとしても、街はドンドン廃墟になっていきますよね。

        17
    • マダコ
    • 2024年 4月 13日

    カリーニナあたりには間もなくロシア軍が入りそうですが、ここが落ちると、東部ははさまれた形になりますし、運河より東は長くは持ちこたえそうにありませんね・・
    ここ最近は、街に侵入されたらウクライナ軍の撤退が早い気がします。戦力格差が以前より広がっている以上、予想以上に決着が早いかもしれませんね。

    32
    • 名無し
    • 2024年 4月 13日

    再編成ないし交代が完了したのかな
    しかし世界は激動の時代だねぇ…第二次世界大戦と冷戦を経て生まれた歪みが爆発しているように思える(小並感)
    ちょっとワクワクする

    12
    • けい2020
    • 2024年 4月 14日

    阻止攻撃するための砲弾・ミサイルが付きかけてるし
    むしろ全面崩壊してない事に称賛してしまうレベル

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