ウクライナ戦況

前線で生じる戦力差、予備戦力がウクライナ軍とロシア軍の明暗を分ける

シルスキー大将はクピャンスク方面について「前線のあらゆる地域で激しい戦闘が発生している」「敵は常に新しい予備戦力を投入し続けている」と言及、DEEP STATEはアウディーイウカ方面について「ロシア軍が街の北側で大きく前進した」と報告した。

参考:СИРСЬКИЙ
参考:Сырский съездил на позиции под Купянск: на всех участках тяжелые бои, враг подтягивает резервы
参考:на фронті станом на кінець доби 2 лютого 2024 року

参考:Критична обстановка в Авдіївці.

クピャンスク方面キスリブカ方向

ロシア人ミルブロガーが運営するRYBARもロシア国防省も「タバイフカ解放」を主張しているが、ウクライナ人が運営するDEEP STATEもウクライナ国防省も「タバイフカ占領」を否定、同方面に出向いたシルスキー大将も「緊迫した作戦状況だ」「前線のあらゆる地域で激しい戦闘が発生している」「敵は攻撃を続けながら常に新しい予備戦力を投入し続けている」と報告したが、タバイフカ方向については何も言及していない。

出典:管理人作成 キスリブカ周辺の戦況(クリックで拡大可能)

新たに登場した視覚的証拠はウクライナ軍がFPVドローンでP07沿いのロシア軍陣地=を攻撃する様子、P07の道路上=でロシア軍の車輌を攻撃する様子、P07沿いのクロフマリン付近=でT-72を破壊する様子で、少なくとロシア軍はクロフマリンからコトリャリフカの間を支配していると裏付けられた格好だ。

但し、タバイフカ方向については双方の主張を裏付ける視覚的証拠が登場しないため、ウクライナ軍もロシア軍もタバイフカを支配していない=グレーゾーン扱いが妥当なのかもしれない。

関連記事:ロシア国防省がクピャンスク方面のタバイフカ解放を発表、ウクライナは否定

アウディーイウカ方面

アウディーイウカ方面ではロシア軍が街の北東郊外に到達したと視覚的に確認されていたが、DEEP STATEも3日「ロシア軍が街の北と南から攻撃している」「特に北側で敵が大きく前進した」「ロシア軍はペルヴォマイズケでは家屋を巡る激しい戦いが行われている」「ある家屋は我々が支配して別の家屋は敵が支配する状況だ」「ここでの成功を確実なものにするため敵は新たな戦力を投入してきている」と報告し、ロシア軍の前線を反映した戦況マップを公開。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

ロシア軍は1月下旬にカムヤムカからピソチヌイ・カールヤー湖方向に前進していたが、新たにベセル南西のダーチャからアウディーイウカ北東郊外に到達したため、長らく保持していた「ダーチャとカムヤムカの間のスペース」を失いつつあり、ペルヴォマイズケ方向でもロシア軍は約1kmほど前進を見せている。

危機的な状況を何度も警告してきたウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏は「敵の継続的な威力偵察が守りの脆弱な部分を露呈させる」「絶え間ない攻撃で我々の疲弊を狙っている」「増援を送り込む敵と我々の間には大きな戦力差が生じている」「ロシア軍機は1月から2月の間に600発以上の爆弾を投下してありとあらゆる建物を破壊した」「敵は常に人的損失を補充して定期的なローテーションも実施している」「一方のウクライナ軍は予備戦力が不足しているため兵士に休息を与えることが出来ない」と指摘しており、これが事実ならアウディーイウカは長くは持たないだろう。

出典:Генеральний штаб ЗСУ

因みにブトゥソフ氏は動員問題に言及する中でこのように述べたこともある。

“最近訪れたバフムートでは歩兵が著しく不足していると断言できる。現在の前線は並外れた自発性や道徳性を備えた兵士の自己犠牲で支えられており、ここで出会ったある兵士は1年間もバフムートで戦い続けていた。彼が取得できた休暇は年10日間(法律では30日の休暇が義務付けられている)過ぎず、2023年もローテションなしに4ヶ月間も前線で戦い続けた。2週間に1度の頻度で街に入浴しに行くが、朝までには自分のポジションに戻り、3日~4日ほど前線で過ごして後方の小屋で眠る生活を繰り返している”

“この兵士は年齢が若いものの現在のまま生きて行くのは難しいだろう。何故なら人間には休息が必要だからで「1年間で10日間しか休息を取れない」というのは絶対に容認できない。この状態を緩和するためローテションを増やす必要があるが、代わりの兵士や部隊がない状態でローテションを増やすのは不可能だ。我々が今直ぐ議論すべきは「新たな法案の必要性」ではなく「どうやって効率的に動員を行なうか」で、ローテションを増やすに何人必要なのか、この動員が社会から支持させるためにはどうすればいいのか、国が動員された人々を効率的に活用するにはどうすればいいのか、どれも国がやっていないことばかりだ”

出典:Генеральний штаб ЗСУ

ウクライナ軍劣勢の原因について「武器・弾薬の不足」が挙げられるが、兵士不足やローテーション問題も前線に深刻な影響をもたらしており、この解決は政治的に追加動員の実行を容認するかどうかにかかっている。

関連記事:アウディーイウカの戦い、ロシア軍兵士が南郊外に続き北東郊外にも侵入
関連記事:ウクライナ人ジャーナリスト、兵士の自己犠牲で前線が支えられている
関連記事:ウクライナ軍が直面する兵士不足、戦争を継続できるかどうかは動員次第

 

※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС Україн

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コメント

    • 名無し
    • 2024年 2月 04日

    アウディーイウカ工業地区の北東にある浄水施設にもDPRの歩兵が侵入したという情報もあるため、事実であればツァルスカ・オホタでのウクライナ軍の反撃が失敗したことも併せて想像以上に状況が悪い可能性が高いですな

    そして要衝のウクレダールから宝石より貴重な虎の子の精鋭である第72機械化旅団を引き抜いてノヴォミハイロフカの南に移動させたとのことですが、恐らく防衛線の補強のつもりでしょうけど完全に時既に遅しの後手後手ですし、恐らくウクライナ軍としても陥落したら戦略的に大打撃のウクレダールを半ば捨てる形で動かしたという事はいよいよ予備兵力の払底が隠せなくなってきた感じなのかなと

    これまで散々ただひたすら真正面から突っ込んでくる人海戦術を使うしか能の無いロシア軍は15万人や27万~33万人の死者を出したなどとザルジニーやメディアは主張していましたが、これが事実ならロシア軍がウクライナに展開している兵力的にほぼ消滅していてもおかしくない損害を出している筈なのに、後方も含めれば100万人以上を動員し現在も50~60代の中高年や街中での強制拉致も行って次々に追加投入している筈のウクライナ軍が攻めあぐねるどころかむしろ押し返されて予備も碌に残っていないという状態からも、徹底的に損害が隠されているウクライナ軍の本当の実態は推して知るべしですね

    93
      • 森保ジャパン
      • 2024年 2月 04日

      ザルジニーは冷静に戦況分析をしているとか言われているけどロシア軍に与えた損害については認識が大分おかしい。

      33
    • lang
    • 2024年 2月 04日

    ふとコロナの時も外国の医師が360日以上無給連勤みたいな話思い出しました

    結局、劣勢になるとマンパワーで補うしかないわけですが、
    人間の力はすごいですね いいことではないですけど

    30
    • 名無し
    • 2024年 2月 04日

    10日はきつい、うちよりブラック

    これを二年とか耐えられん
    月2日ですらきつかったのに

    24
      • トム
      • 2024年 2月 04日

      しかも日常的に生命の危機にさらされる戦場で年10日だもんなぁ
      ストレスが半端ないってレベルじゃないぞ…

      35
    • マダコ
    • 2024年 2月 04日

    いつの間にか、一気に包囲が進んでいますね。結局のところ、戦争は数ということの証明も含め、色々な幻想も捨てないといけない時期にきてるという感じです。旧防空基地も囲まれている状態。これは使えるのか分かりませんが、地形的に機能する何かがあるのであれば、既に占領している空港を含めて、ロシアは更に優位に立ちそうですね。

    33
    • TKT
    • 2024年 2月 04日

    まあどの話も至極当たり前の基本的な話で、ロシア軍の方は当たり前の、基本的なことの積み重ねで着実に前進を続けている、逆にウクライナ軍の方は、当たり前の、基本的なことができなくなって後退を続けている、ということです。

    ウクライナ軍は砲弾がなくなってきたのに続いて、歩兵も致命的に足りなくなってきているわけですが、これはやはり歩兵が足りないのをFPVドローンで補うことなどは決してできないということです。

    雨、霧、雪のような悪天候、気温低下にFPVドローンが弱いということは、悪天候時の監視・警戒は歩兵が行わざるを得ず、また仮にFPVドローンが飛べる日でも防戦、銃撃戦の主力はやはり歩兵であり、自爆ドローンだけでロシア軍歩兵の突撃を阻止することは難しいということです。

    歩兵の自動小銃は一人で何十発も続けて撃てる、制圧射撃もできますが、一機の自爆ドローンは一回爆発したらそれで終わりであり、一つの部隊で使える自爆ドローンの数には限界があります。自爆ドローンには自動小銃や機関銃のような制圧射撃のようなことはできないわけです。もちろん妨害電波で突然飛べなくなることもあります。

    砲弾不足で榴弾砲が撃てなくなるのも非常に苦しいですが、歩兵不足で自動小銃や機関銃が撃てなくなるのはさらに苦しい話です。偵察用のドローンだけあっても、歩兵がいなくてはどうにもなりません。

    36
      •  
      • 2024年 2月 04日

      ロシアは兵士を無駄に殺してる云々でもう限界と言われたりもするけど、向こうはウクライナより人命も兵器もあるので、新たなウクライナの出方に対して対応するまでの時間が稼げる以上あれはあれで正解なんだよね…。大戦期の戦車だって弾薬や人手を割かないといげない上に、結局弾が出る以上目の前で対峙する歩兵にはそこまで現代MBTと脅威レベルは変わらないわけで。人手も兵器も少ないウクライナに対しては十分な脅威。

      21
    • つぐみ
    • 2024年 2月 04日

    追加動員に合意するのは他でもないウクライナ国民だから外野が何を言っても仕方ないけど、

    動員についてモタモタと議論してる間にどんどんロシアは支配領域を拡大して、いざ第2次反転攻勢を仕掛けるって頃には取り返しのない状態に陥ってそうね

    答えを出せない間にアウディーイウカ陥落ってのも徐々に現実化してきた

    35
      •  
      • 2024年 2月 04日

      誰だって根本的なところではわざわざ死にに行きたくはないから仕方がないね。負けるなりそこに至るまでの過程でも死のリスクがある異常自分や家族を守るという目的でわざわざ戦場に行くのもいるしネジの外れた奴らも好き好んで行きはするけど。

      18
        • 朴秀
        • 2024年 2月 04日

        誰行きたくないし
        もう無理だと思ったら
        停戦交渉を始めなきゃいけないんですが
        ゼレンスキーがそこから徹底的に逃げているのは
        良くないですね

        51
          • kame
          • 2024年 2月 04日

           そもそも政権内で降伏(それに近い話)を論じること自体がタブー状態なんでしょう。自縄自縛と言いますか、ロシアに対しては完全勝利という一つの未来しか考えない事自体、ただの現実逃避に思えてしまいますね。
           そこまで勝利にこだわる割には、やれ増税だ、やれ支持率だ、やれ選挙での対抗馬だと気にして、軍部が要求している徴兵に及び腰になっているのが矛盾している。ロシアという国を相手にして、消耗戦になりつつあるのに、未だに綺麗に勝とうとしている時点で現実を見てないと一緒ですからね。

          47
    • いくらおいひ~
    • 2024年 2月 04日

    ローテーションは甘え。国を守るという断固とした決意があるなら休息など不要。

    11
      • 歴史と貧困
      • 2024年 2月 04日

      と、安全圏から美味しいご飯を食べながら述べるのがホモサピエンスの歴史。
      前線の兵士は現実の苦労を述べ、後方の苦労知らずは理想論と精神論に傾倒する。

      36
      •  
      • 2024年 2月 04日

      ネタだとわかるけどこれを本気でやったのがWW2と思うと悲惨だよなぁ…

      58
        • ヒュー
        • 2024年 2月 04日

        ウクライナの去年の今頃の世論調査で20代30代の男性は停戦派が8割で
        それ以外の老若男女は徹底抗戦派が8割という地獄みたいな調査結果があった。
        WW2どころか今でもそうです。

        44
          • 暇な人
          • 2024年 2月 04日

          戦場になる東部の人間が反対で関係ない西部の人間が賛成だからね、
          東部から避難してきた連中にも批難するしまつだし
          徴兵されるのもロシア系や東部の人間やハンガリーなどの少数派

          16
    • 58式素人
    • 2024年 2月 04日

    両軍(特にウクライナ側)の出す動画を見ていると。
    目標によってFPVドローンを使い分けているみたいですね。
    必ずしもクアッドタイプのそれだけではないような。
    装甲車両を攻撃する時は、おそらく、自国製/ポーランド製の
    RPG7の弾頭に羽根をつけた様な固定翼ドローンを使っているみたいですね。
    これは、日本にも有用なのでは、と思わされます。
    パンツァーファウスト3を基に同様なものを製作してみては、と思います。
    歩兵の持つ対戦車ロケットが、ATGMに変身(笑)する様なものですから。

    8
      • Easy
      • 2024年 2月 04日

      パターン1:
      MAVICに自然落下型の「ドロップ」を投下する機能をつけたもの。ドロップは昔は30ミリくらいのグレネードランチャーの弾を流用していたが,最近は専用のドロップが作られている(ただし、100均レベルのプラ品質)。対歩兵用、歩いているところや塹壕にいるところにこれを落として1-2名を負傷させる。
      非常に威力の少ないおもちゃみたいな性能だが、何気にこれによる人的被害はバカにできない。砲撃よりこっちで負傷する兵士の方が多いのではないかとの説も。
      パターン2:
      Magicより大きいクアッドコプターにRPGの弾頭をくくりつけたもの。いわゆるFPVというとこれのこと。1人称視点でレースゲームのように操作するのが主流。装甲車両を破壊できるポテンシャルがあり,猛威を奮っているが実は最終段階での誘導に難がある。横から標的に飛び込むので、塹壕や家屋への攻撃にも役立っている。
      パターン3:
      ランセットタイプの中型自爆ドローン。専用の通信網を使っており,比較的高性能のカメラを搭載して40キロ以上を飛行して索敵>攻撃をワンスルーで行う。狭義の徘徊型弾薬は本来このタイプを指す。

      16
    • AAA
    • 2024年 2月 04日

    追加動員でキエフや西部で戦闘と無縁でいられた人間も
    否応無く自爆ドローンや砲撃に狙われる死地に送り込まれるので
    厭戦気分が蔓延るのを恐れてるのかもねえ

    21
    • たむごん
    • 2024年 2月 04日

    ロシア軍の攻勢限界点が気になるのですが、機甲突破ではないため、補給部隊は随伴していくでしょう。
    ウクライナ兵は、機械ではなく人間ですから、ゲームと違って前線での酷使は厳しい結果になります。

    ウクライナの世論が、キエフなどの大都市・上流階級の家族が大規模動員の対象となった時に、どうなるのか注目しています。

    25
      • kame
      • 2024年 2月 04日

       自傷で入院したり、大学に通いだして懲役免除するんじゃないでしょうか?実際、やってる人もいるみたいですし。まあ、そこまでするなら、ゼレンスキー政権を叩き出すぐらいの行動を起こせばいいのにと思いますが。

      18
        • たむごん
        • 2024年 2月 04日

        仰る通りですね。
        大学入学に関しては、男性だけで11万人ですから女性を含めれば、まとまった人数になりそうですね。

        20代で新たに学生になった人数だけでなく、30代・40歳以上でも、大学生の新規入学が興味深い増え方をしているので共有します(1:44~の動画内画像)。

        10代の学生は減少している中ですから、ウクライナ人の士気が下がっている事が、数字として垣間見えるのが興味深いです。

        30代(左)・40歳以上(右)
        2020年 1700人 692人
        2021年 2186人 884人
        2022年 30227人 15055人
        2023年 43722人 27728人

        (2024年1月11日 NHK | ウクライナ 徴兵から逃れたいという30代男性の胸の内とは?兵士不足が深刻化 侵攻からまもなく2年 世論に変化も | 国際報道2024 youtube)

        16
    •  
    • 2024年 2月 04日

    ロシアはこのまま作戦術の上で縦深攻撃を続けて予備戦力の枯渇したウクライナ軍の各個撃破に繋げていく戦略なのでしょうけど(奇しくも80年前のウクライナ戦線の再現ですね)、ウクライナはこの戦争をこれからどうしていくつもりなのか全く見えませんね
    ゼレンスキーラインで受け止めるとはいっても、大隊単位で1つの陣地を構築するのが戦術学における基本ですから、充足率の減った部隊がいくらいようとまともな防御は出来ません
    防御による漸減を目指すのであれば、ウクライナは編成をより内線的に変えていく必要があります
    しかし現実的にウクライナは部隊を細切れにして各戦線に投入することを繰り返しており、激戦地であるアウディーイウカやバフムトでは書類上ロシア軍の何倍の部隊が投入されていることになっています、これではいけません

    30
      • たむごん
      • 2024年 2月 04日

      仰る通りです。
      書類上の部隊ですが、それぞれの充足率がどの程度なのか気になっています。

      47独立機械化旅団は、中隊120名中20名というインタビューがありましたから、現状を見ればかなり消耗している部隊があると考えています。

      12
    • 名無し
    • 2024年 2月 04日

    イマイチ、休みなし・ローテーションできない理由を理解できていない。
    ウクライナ軍の数は、諸説ありますが70万人から100万人とする。
    ウクライナに侵攻しているロシア軍の数を40万人から50万人とする。

    24時間の警備体制は人数を必要とするけど・・・
    完全ローテは無理だとしても。
    8割勤務、2割休みぐらいはできそうな気がするけど。

    ウクライナ軍の規模が半分の35万人なら無理だよなぁと思うけど。

    17
      •  
      • 2024年 2月 04日

      そこがこの戦争の不思議なところでして、ロシアが西側が全く全容の掴めない方法で何十万もの人員の確保に成功しているか、ウクライナが百万近い人員の損害を被っているか、いずれかでないと説明がつかないんですよね

      27
      • 理想はこの翼では届かない
      • 2024年 2月 04日

      ウクライナ軍・政府は損害を公表しないので、外野からするとウクライナ軍が70万人フル稼働のように見えてしまいます
      しかし、昨年12月のアウディーイカへの増援に関する記事で以下のようにあります

      “ウクライナ人ジャーナリストのユーリ・ブツソフ氏は23日「シルスキー陸軍大将の命令によってアウディーイウカを守る部隊は2ヶ月ぶりに兵力の補充を受けたが、様々な理由で脱落した兵士の数を補うのに十分な数ではない。それでも重要な転換点である」と指摘した”

      「様々な理由」というのは便利な言い方だと思いますが、正直に受け止めるとウクライナ軍の損失が許容できないほどに大きくなっているという事になります
      ですので「休みなし・ローテーションできない」「50万人の動員が必要」という話に繋がってくるのだと理解しています

      砲弾足りない・ドローンの生産数でも負けてる側が、損失出さずにロシア軍の攻撃を撃退出来る訳が無いよね…というお話

      26
      • sada
      • 2024年 2月 04日

      新聞報道によりますが、1/29のインタヴューでゼレンスキー曰くウクライナ軍は88万人
      一方、12/14日の記者会見でプーチン曰くウクライナの戦闘地域に居るロシア軍は61万7000人
      とのこと
      ロシア軍はもう少し多そうです

      11
      •     
      • 2024年 2月 05日

      ロシア軍の数字として語られる数字の多くは「ウクライナ領内に展開している地上軍」とか「ウクライナ侵攻に参加している」ある一定期間を切り取ったロシア兵の数でしかないので、休暇中の部隊やロシア本土で間接的に関わっている部隊を考慮すると簡単に跳ね上がる数字のはずです。

      8
    • kitty
    • 2024年 2月 04日

    ロシアでも母の会主体の動員兵帰還運動があったようです。
    デモとか抑圧されてそうなロシアでもカーちゃんには敵わないのか。

    10
      • Easy
      • 2024年 2月 04日

      プーチンを父と崇めても,所詮は父親に過ぎません。リアルカーちゃんに勝てるわけがないんですね。
      そして実際に戦場に出てる兵士たちのカーちゃんですから、無碍に弾圧するわけにはいきません。それこそクーデターものの騒ぎになってしまいます。
      とはいえ、ローテーションの余裕があるロシアにとってはそこまで深刻な問題にはならず。選挙前に何か対策を発表して母の会と和解>にこやかに記念写真の茶番になる程度でしょう。

      31
        • 歴史と貧困
        • 2024年 2月 04日

        勝つまでのビジョンが描けているのは、説得の際の大きな材料でしょうね。
        ロシアは素人目でも、あと1年程度で動員も終わるだろうと楽観を持てる状況です。11月の選挙までアメリカは大きく動けないため、ウクライナはジリ貧一方。

        12
    • ras
    • 2024年 2月 04日

    本来ならここまで予備に問題が起きる前に動員を強化しなければならないのに、未だ動員問題で揉めているのが前線の兵士にとって絶望でしょう。動員問題もザルジニー離免したところでさらに悪化が懸念される一つですね。

    まあ、そもそも大規模動員が必要だというのはこの現状を見るに間違いなく正しい意見ですが、それを問題として公言するのも遅すぎでした。一年に10日の休暇という時点で、これはウクライナ軍に常に付きまとってる前線兵の酷使でしょう。このブラックな実態が公になっているから、残りの動員対象の動員にさらに問題を引き起こしてます。

    17
    • nanashi
    • 2024年 2月 04日

    敵の戦車を○○両破壊した、船を…飛行機を…この様な報道は戦意高揚のプロパガンダでしか無いと言う事を改めて理解できますね。投入兵器数に圧倒的差が有ることの証明でしかありません。
    数的、物質的劣勢をこのような戦果報道にすり替えることで、あたかも自軍が優勢なかのように国民を誤解させる、太平洋戦争でもよく見た光景に思います。

    42
    • こかげ
    • 2024年 2月 05日

    ウクライナ軍は、砲弾をはじめとする武器弾薬不足が、兵士の不足に拍車をかけるという悪循環でしょうか?
    それにしても、ロシア側は、かなりの死傷者が発生しているはずですが、兵士はいつになっても尽きそうにないです?
    一体何人の死傷者が発生したら兵を引くのか? 現状を見ていると、50万人の死傷者に達しても止めそうにないですね。

    2
    • vA
    • 2024年 2月 05日

    結局、戦争を継続するなら動員は避けて通れない。ゼレンスキーがどこまで先延ばしにするか。
    ババを引きたくないというが、いつまで逃げ回れるかな。

    5
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