イランから支援を受ける民兵組織がヨルダン領内の米軍基地を自爆型無人機で攻撃、米軍兵士が40名以上も負傷して内3名が死亡、そのためバイデン大統領は民兵組織に対する報復を約束していたが、米軍は2日に報復攻撃を実施した。
参考:Over 85 Targets Hit In U.S. Retaliation Strikes Against Iranian Proxies, IRGC (Updated)
この攻撃だけでシリアやイラクの民兵組織や革命防衛隊が壊滅することはないだろう
イランから支援を受ける民兵組織「ハタイブ・ヒズボラ」は1月28日、AREA55の後方支援として機能する米軍のTower22(物流拠点)に向けて自爆型無人機を発射、同タイミングで米軍の無人機がTower22に向けて飛行していたため自爆型無人機を脅威として認識できず同拠点の宿舎に着弾、この攻撃で40名以上の米軍兵士が負傷し内3名が死亡、そのためバイデン大統領は民兵組織に対する報復を約束していたが、米軍は2日に報復攻撃を実施した。
CENTCOM Statement on U.S. Strikes in Iraq and Syria
At 4:00 p.m. (EST) Feb. 02, U.S. Central Command (CENTCOM) forces conducted airstrikes in Iraq and Syria against Iran’s Islamic Revolutionary Guards Corps (IRGC) Quds Force and affiliated militia groups. U.S. military forces… pic.twitter.com/HeLMFDx9zY
— U.S. Central Command (@CENTCOM) February 2, 2024
米中央軍は3日「2日午後4時にイラクとシリアでイスラム革命防衛隊コッズ部隊と民兵組織に関連した85以上の標的を空爆した。この攻撃には米国から長距離爆撃機を含む多数の航空機が参加し、125発を超える精密誘導兵器が使用された。標的には指揮統制施設、諜報施設、ロケット弾・ミサイル・無人機の保管施設、米軍や連合国軍に対する攻撃に関与した民兵組織、これを支援した革命防衛隊の兵站や軍需物資のサプライチェーンが含まれている」と発表。
ワシントン・ポスト紙の記者は「少なくとも米軍はシリアとイラク8ヶ所を攻撃した」と報告しており、SNS上に登場した映像からシリアのデリゾール、マヤーディーン、アブ・カマル、イラクのアル・カーイムへの攻撃が確認されている。
この攻撃についてイラク軍は「米国による主権の侵害だ」「この行動はイラク政府の弱体化を招き『より大きな紛争』に引きずり込まれる危険性がある」と批判、米軍の駐留を認めているヨルダンは今後の航空作戦に参加する予定で、WSJ紙は「(航空作戦へのヨルダン空軍参加は)中東地域における重要な米国の同盟国として連帯を示すことになるだろう」と報じている。
因みに2日の攻撃には「米本土からB-1Bが参加している」「A-10は不参加」「米海軍は本作戦に関与していない」と言われている。
Iran’s Islamic Revolutionary Guards Corps (IRGC) Quds Force and affiliated militia groups continue to represent a direct threat to the stability of Iraq, the region, and the safety of Americans. We will continue to take action, do whatever is necessary to protect our people, and… pic.twitter.com/Y53nvRfjjx
— U.S. Central Command (@CENTCOM) February 3, 2024
追記:米中央軍が「B-1Bがアフターバーナーを使用して離陸するシーン」を投稿、直接的な言及はないもの「本作戦へのB-1B参加」を示唆した格好だが、この攻撃だけでシリアやイラクの民兵組織や革命防衛隊が壊滅することはないだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:Senior Airman Jerreht Harris
バイデン大統領は、あれもこれも手を広げていますが、米軍のリソース消耗が心配になりますね。
局地攻撃のうちに、手打ちできればいいのですが…。
イラン外交ですが、安倍晋三首相がハメネイ師と会談したように、米国大統領特使として派遣・会談できる人間が残っているのか気になっています。
バイデン、やること全部中途半端だからな。
片付いてない事が、多すぎますよね。
安倍元首相がハメネイ師と会談した時にハメネイ師は米大統領のメッセージを全部拒絶しています。
さらにハメネイ師は「日本に対しても不満がある」と述べました。
正直なところ今のイランと調整できるのは中国ぐらいかと思います。
現にアメリカは中国に対しイランへ働きかけを行うよう要請していますね。
会談できているという事実が、大事かなあと。
イランメディアを通じて色々言っていますが、友好国を通じての交渉チャンネルがあったわけです。
米国と中国は、同盟関係ではなく・関係も拗れていますからね…。
交渉チャンネルを築けているのか不明ですが、上手く解決できる事を願っています。
あの時日本のタンカーにおそらく米国が攻撃してますからねえ。
米国も会談には不満だったのでしょう。
攻撃側のカタイブ・ヒズボラと、アメリカが攻撃を受けたと言っているヨルダンのムバイディン大臣は攻撃対象はシリアのアルタンフ基地だと言っている
アメリカはヨルダンのタワー22だと言っている
何がなんだか
シリアのは不法占拠だから都合が悪いんだよね
それでヨルダンとか言ってるんだろう
あのへん石油採掘してるからイメージ悪いんよね
はっきり言って正当化できないし
シリアの石油を盗んでいるようにしか見えませんよね
上の方も言っているように、中東界隈で公然の秘密ですがシリアの不法占拠地域への攻撃なのですよね。
しかし我が国は攻撃を受けていないと明言したヨルダン政府が、この中東戦争一触即発な状況でアメリカと協力するのでしょうか? 基地での戦争黙認に留まるのではないでしょうか。
ちなみにこれまでもシリア北東にも米軍基地は点在しており、非定期的ですがシリア政府や親イラン勢力と攻防が行われてます。
今回はイラクのイスラーム抵抗による攻撃で南部基地でしたが、それらの基地で死者が出た場合にどのように公言するのかは疑問でしたね。
アメリカ以外全員がシリア内の基地って言っているけど、シリアの基地は違法に駐留してるわけだから、
報復とは言えないからじゃないかなと
ぶっちゃけロシア軍がウクライナに作った基地に攻撃されたからそれでロシアが報復するって言っているのとなにも変わらないし
B-1Bは全機退役したと思い込んでいました。
運用機数を減らしただけで、まだ現役だったんですね。
B-1BはB-21で置き替える予定ですので、まだまだ(2036年くらいまで)使われるはずです。
このサイトの古参なら分かるかと思いますがB-1は過去の紛争での酷使が響いており運用コスト、整備費用が跳ね上がり、更に機体寿命が当初の想定より大幅に縮んでるのでB-52よりも早く退役せざるを得ない方針だったはずです
ここの過去記事に、B-1Bの特に状態の悪い17機を早期退役させる、残りの45機も2036年までに退役させる想定、B-52は2050年まで使う、とありますね。
B-1Bは核攻撃には使われない仕様になってるんでしたよね。
今はこういう風に運用する機種、なんですかぁ…。
(大事なのかそうでないのか、いろいろ理解が及ばない。
B-52に次いで搭載量多いしいろんな各種兵器も扱えるし、低空侵入もできるからイエメンのフーシ派みたいに
中途半端に防空網が生きてる相手だと使い勝手いいんじゃない?想像だけど。
B-2は運用コスト高いし万が一落とされたときの機密漏洩が怖いから使いどころは考えないといけないし。
仮に国内を空爆されたイラクがアメリカ軍機を撃墜した場合イラク対アメリカの戦争になるのだろうか?
アメリカの世論を考えると、『イラク再侵攻』はほぼ不可能かと。フセイン政権を崩壊させた意味が皆無だったことをアメリカ自ら認める形になるので。どうせまた同じことになるなら永遠のイタチごっこ。長い紛争ではあっても、北アイルランド問題などの隣国係争とはわけが違います。
あとは、撃墜のされ方にもよるんじゃないですかね。
国際法に照らし合わせて、「正当性のない民間人への空爆後、正当性のない基地(シリア内)への帰還途中」だったりすると、共和党などからの叩きを避けるために“撃墜をなかったことにする”とかもありそう。
国際政治や紛争が綺麗事だけで回るはずもなく、その辺は米ソ対立の頃からの伝統芸でしょうが。
カービーが「アメリカはイランとの衝突も、中東での衝突の拡大も望んでいない」なんて言ってるけどなら最初から空爆なんてするなよと
これから軍事衝突が拡大したとして敵地に腰を据えてイラン相手に勝ちきれる自信があるのかと
とにかくメンツのために空爆したけど勝てないから穏便にすませてくださいってアホか
域外の目線だとどうしても米国のコミュニケだけを通じて現地の情報にふれる事になりがちですが、そもイラク北部やシリア・トルコ東部って対クルド人勢力に対する攻撃やなんやで地域各国が数年おきに越境爆撃していた記憶。最近だとイラク北部でトルコとイランが相互に無人機爆撃をしていましたね。
国内敵対勢力への攻撃が”治安活動への貢献”で非敵対勢力への攻撃が”重大な主権侵害”になるのはどこも一緒ですが、アラブ・イスラム国家の辺境なんてのは彼らが言うほどには国家主権が及んでないというのは前提として忘れないでおきたいですね。
バローチ人の攻撃への報復であったパキスタンの件しかり、イスラエルの空爆への報復であったイラクの件しかり、またシリアのIS拠点への攻撃もですが、イランが、影響下の組織を使うのではなく直接の反撃も厭わなくなっているのが不気味ではあります
B1なら航続距離も長い、ロータリー式弾倉で投下する爆弾も多彩に用意できる、落す爆弾はGPS誘導爆弾JDAMだろうから、昔のように無誘導爆弾を正確に落す時のような飛び方ではなく、目標地域にある程度近付いたら投下すれば、後はJDAMが自立的に目標に向かってある程度滑空もしながら落ちていく、ということで、昔に比べると、安価かつ広域に対して気軽に精密爆撃を行えるようになったと言えるでしょう。
アフガニスタン侵攻時、テロリストのあばら小屋を巡航ミサイルで吹っ飛ばすのか?と、軍関係者はコスパの悪さを嘆いたそうですけど、今ならそういう心配もないですね。以前とは比較にならない小規模でも、爆撃効果は以前より遥かに上。これはめぼしいところをあらかた叩く程度のところまで報復は続くでしょう。安価ですから。
ハマスはモサドがつくったので。昨年10/7のハマスの攻撃前、ネタニヤフ首相は内閣も作れず、退陣寸前だった。それがハマスの攻撃で息を吹き返した。つまりハマスはネタニヤフを助けた。ハマス、モサド、イスラエル右派政権はつるんでいると言うことだ。ネタニヤフの政権延命とガザ占領のための自作自演。米国はハマスの攻撃後、空母二隻と空母打撃群をイスラエル沖に派遣した。抑止力ではない。抑止力として空母打撃群を派遣したことなど無い。1996年台湾で初の総統選挙を行った。中国は対岸でミサイル演習を行った。米国は空母二隻を台湾海峡に派遣した。中国はおとなしくなった。抑止力ならば空母二隻派遣すれば済む。米国が空母打撃群を派遣したのは戦争をするためだ。どこの国と戦争をするためかと言うとイランしかない。2024年米国で大統領選挙がある。バイデン大統領は米国民にアピールする材料が何も無い。経済は高インフレで米国民の生活は苦しく、ウクライナ戦争は惨敗。そこで大統領選挙用のアピール材料にするためにイランと戦争したいわけだ。イランと戦争をしてもちろん勝ってアピール材料にしようと言うこと。そのために国連安保理でのイスラエルとハマスに即時停戦を求める決議を拒否権を行使して潰し、イスラエルにパレスチナ人虐殺とガザ占領の許可を出した。イスラエルにパレスチナ人虐殺をさせることでイランを激怒させてイスラエルを攻撃させるために。イランがイスラエルを攻撃すれば米国は同盟国のイスラエルを守るためにやむを得ずイランと戦争をすると持って行けるので。ただ、米国はイランと戦争をしない方が良いだろう。米国がイランを攻撃すればロシアの参戦を招く。具体的には極超音速ミサイルキンジャールで米国の空母二隻を沈めるだろう。空母打撃群全てを沈めることはおそらくしないだろう。米国をイラン攻撃から引かせることが目的なので。空母二隻沈められた米国は引くだろう。米国はロシアに三連敗となる(シリア内戦、ウクライナ戦争、米国-イラン戦争)。ウクライナ戦争同様、米国一極時代の終焉を象徴する戦争となるだろう。
すごいですね、米・露・中どこかの外交をご指導されてはいかがでしょうか (^O^)/
何を勘違いしているのか知りませんが中東に展開していたジェラルド・R・フォードCSGはノーフォークに帰還しましたよ。今いるのはアイゼンハワーCSGだけです。