デンマークは「3月9日にイーヴァ・ヴィトフェルト級フリゲートが紅海上空でフーシ派の無人機を4機を撃墜した」と発表したが、実際にはレーダーと戦闘管理システムの間で問題が生じてESSMが発射できず、76mm砲の砲弾も大半が発射直後に爆発して使い物にならかなったらしい。
参考:Fregat blev sendt ind i fjendtligt område med fejlramt radar og defekt ammunition
ポールセン国防相は国防長官に問題の説明を要求している
デンマークは米国が主導するフーシ派封じ込め作戦(Operation Prosperity Guardian=繁栄の守護者作戦)にイーヴァ・ヴィトフェルト級フリゲートを派遣、3月9日に紅海上空で4機の敵無人機を撃墜することに成功したが、デンマークメディアのOLFIは2日「3月9日の事例は成功体験として公表されたが、実際にはフリゲートの重要なシステムが機能せず艦と乗組員が危険に晒された」と報じて物議を醸している。
Fregatten Iver Huitfeldt er på vej hjem mod Danmark efter endt mission i Det Røde Hav, hvor mandskabet bl.a. nedkæmpede fire droner. Læs Mission Update fra @forsvaretdk: https://t.co/WOLdzAtVen#værdatkæmpefor #dkforsvar pic.twitter.com/kBz1Mu6URs
— Forsvaret (@forsvaretdk) April 2, 2024
イーヴァ・ヴィトフェルトは3月9日に15機の敵無人機を検出、直ぐに迎撃を試みたもののThales製レーダー(APAR)とTerma製戦闘管理システム(C-FLEX)の間で問題が生じ、乗組員は問題を解決しようと30分ほど格闘したがESSMを発射することができず、同艦の指揮官はESSMを諦めて76mm砲での迎撃に切り替えた。
しかし76mm砲で使用された砲弾も30年以上前のもので発砲した直後に爆発、OLFIが引用した機密文書では「発砲した砲弾の大半が標的に何の影響も与えなかった」「弾薬の過剰消耗は部隊の戦闘効率と生存性を著しく低下させるだろう」「この問題は以前から認知されていたもので何の解決策も講じられてこなかった」「欠陥のある砲弾を搭載したフリゲート艦を敵対的な環境下に送り込むのは容認できない」と指摘されており、これを受けてデンマーク国防省は「APARを目標の捜索と追尾のみに使用して射撃管制に使用するな」と通知したらしい。
Thalesはイーヴァ・ヴィトフェルトから入手したデータを解析して結果「問題はC-FLEXの方にある」と述べているが、今のところAPARとC-FLEXの間で生じた問題の原因は分かっておらず、ポールセン国防相は国防長官に問題の説明を要求している。
因みにデンマーク国防省は「紅海での任務を終えたイーヴァ・ヴィトフェルトが帰国の途についた」と発表した。
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※アイキャッチ画像の出典:Commander, U.S. Naval Forces Europe-Africa/U.S. 6th Fleet
戦闘システムとレーダーの話は、そもそも演習してなかったんか?というお粗末さ。
「76mm砲で使用された砲弾も30年以上前のもので発砲した直後に爆発」
筒内爆発しなかっただけラッキーだったんじゃね?というレベルで一歩間違えば大惨事。NATOの戦闘力は、意外とロシア並だったりして。
いずれにしろ、30年モノの砲弾持たされて、戦場に赴かされる兵士が気の毒。
財政規律に煩い本邦(多分資産扱いの筈なので、償却期間が終わったら廃棄しないといけない筈。償却期間中に撃った場合は、文字通り焼却扱いで繰上げ償却?)では、この様な事は起きないと信じたい。
デンマークの事例だけでNATOは~と言うのは早計でしょう。
>乗組員は問題を解決しようと30分ほど格闘したが
現代戦とは思えないほどのんびり対応出来る標的でラッキーでしたね
これは酷い。年数がどうこうよりも、信管が不良品だったんじゃ無いか?
戦闘システムの話は、確かに演習の時点で表に出ていなければ変な話。長い航海中にネズミに制御線を囓られたとか?
撃墜した無人機も実際は自分の砲弾の暴発と間違えたんじゃないか?
この船、確か武装などは40年くらい昔に建造された船の再利用品だよね
建造当時は、流用品を使ったので安くついた、とか結構自慢してたけどこの結果を見るとちょっとなぁ
(最近別記事になったコロンビア海軍の、既存艦艇の部品の再利用云々も大丈夫なのかと思ってしまう)
あと件のC-FLEXは、デンマークの国産システム
本来はイージスみたいに一式のシステムなのに、その一部に国産のシステムを混ぜた弊害とか?
そして建造して造船所はすでになく、企業は外国企業グループの傘下になってる
予算不足も酷そうだし、もはや何が原因なのか特定するのも難しそう
もつイスラエル見捨てろよ
レバノンはまだしも、シリアはハマスと関係悪いのに爆撃、おまけにイランの大使館とか頭おかしいわ
公海上イスラエル船籍に何されても文句言える立場ではない
シリアに関してはハマスだけが原因じゃ無いだろうに流石に偏った考え方では?
イスラエル建国に端を発している戦いの延長線でしか無いし、イスラエル対それ以外の周辺が血で血を洗うような行動する限りはこんなのは想定の範囲内でしょうに。
イスラエルの行動も褒められたもんじゃ無いが周辺に居る奴らが今回の騒動に乗じて攻撃するなら自衛権の範囲内ではある。
二千年前住んでたとか言って原住民排除して建国、今も原住民追い出して抵抗する人達は難民キャンプでも襲撃して虐殺や行政拘禁という拉致監禁
難民として周辺国に押し付ける、当然彼らは反イスラエルになるから爆撃して虐殺
これを自衛権と言い張るなら、
ロシアだって自衛権になるわ、ロシア帝国時代の領土取り返してるだけどからな
イスラエルvsシリア
国交なし 公式に戦争中 昔停戦はしていたが事実上破られている
イスラエルvsイラン
国交なし 公式に戦争はしてないが実質的に戦争中 イランは「イスラエルを地図から消してやる」と公言
シリアにいたコッズを何人やろうがフツウに交戦の範囲内ではないかな?
イスラエル見捨てて平和になるわけでは無いし
紅海が安全になる訳でもないよ。
まあメタニアフさんは退陣してもらってもう少しバランスの取れた首相をお迎えして欲しいですがね。
いやイスラエル平和になくなれば平和になると思いますけどね。
アメリカか中東に関与するのはイスラエルの為ですし、
イスラエルという国より、シオニストの名を借りた一派が悪いのだけど、アレで支持されてしまってるのよなあ。まあラビン暗殺から信用しないことにしてるのだけど。
WIKIによると。
日本のFCS-3も一部タレス社のAPARシステムを流用しているとか。
”ESSMを誘導するためのやや小さなXバンドのアンテナ” と書いてあります。
こちらは大丈夫かな。試験艦でテストはしていましたが。
実戦となると、また別かもしれないし。想定外が無いと良いのですが。
デンマークは、実戦(ロシア相手?)でなくてよかったですね。
タレス社のICWI(間欠連続波照射)とESSMがかぶってるので心配になるのはわかりますが、APARとC-FLEXの問題だというのですから、日本のFCS-3搭載艦とはまったく構成要素が違うでしょう。
多分、ですが。
他のこめで書いている方もおられますが。
問題は、機器間の”統合” が出来てるか否かと思います。
電波を発射する機能にさほどの問題はないと想像します。
今回はC-FLEXだった訳ですが、
FC-3との間で同様のことがないか否かでしょうか。
言い換えれば、実戦向きの運用試験を十分にしているか、
でしょうか。心配なのはそこと思います。
じゃあ一体何を使って迎撃したの?
どのくらいの割合で不良品が混じってたのか分からないけど
「発砲した砲弾の大半が標的に何の影響も与えなかった」
「弾薬の過剰消耗は部隊の戦闘効率と生存性を著しく低下させるだろう」
という言葉からしてほんの少しの正常に作動した76mm砲弾かな?
他の英語記事でもハッキリしない。76mmは全弾ダメではなかったみたい。
最初はESSMとSM-2で迎撃しようとしたのですが、発射出来ず主砲を発砲して記事通りやらかしたようです。不明瞭だけど撃墜自体はESSMでやったようです。
このサイトではオーストラリアやカナダの海軍の困窮について時折触れていますが、国家規模としては英連邦の二雄たる両国の台所事情はまだ全然マシなほうで、欧州の小国かつ歴史的経緯で比較的大きい艦隊を保有している国などは戦力の維持に想像を絶する労苦があるんでしょうね。ヨーロッパの戦闘艦は枕詞みたいに多用途性を盛り込んでいますが、戦力効率を挙げて機能集約したところで適切な訓練機会を与えてやることもできなければこうなるという。日米英などもあまり他人事ではないですが、軍隊の見えない部分への継続投資の大切さを示す話なのかと思いました。
兵器じゃないけど異なるメーカーの製品を組み合わせた時のあるあるネタだな
動作テストやると動いてくれない。動くようになったが、たまに不具合発生して原因がわからない
納期が迫るのに不具合が解消できないプレッシャーは胃が痛くなる
予算と時間をケチるとロクなことにならん
平和ボケが日本だけじゃなくて良かった(良くない)
北海沿いの国が作ってるから暑いのは苦手なんだろうか。