ドイツのピストリウス国防相はFCASの将来について11日「数日以内に明らかになる」と言及、ドイツと米国のディフェンスメディアも「FCASは再編可能」「この枠組みの中でドイツとスペイン向けの機体とフランス向けの機体を開発する方向で検討が行われている」と報じた。
参考:German defence minister: fate of FCAS fighter jet programme soon clear
参考:FCAS: Zwei-Flugzeug-Lösung sorgt für besseren Fähigkeitsmix
参考:FCAS may survive, but next-gen fighter negotiations all but dead: Industry source
再編が失敗してNGF部分以外の開発でもフランスと決裂した場合「GCAP参加」が現実味を帯びてくるのかもしれない。
フランス、ドイツ、スペインは将来戦闘航空システム(Future Combat Air System=FCAS)の共同開発を進めているものの、Dassaultがワークシェア配分の3ヶ国合意を無視した主導権を要求し、ドイツのメルツ首相は「このままではFCAS計画を続けられない」と、Indraのデ・ロス・モソス最高経営責任者も「Indraとスペイン国防省はFCASに対する立場について完全に一致している」「計画に33%出資するのであれば33%の利益を受け取らなければならない」と述べ、フランス側にFCASのワークシェア比率を守れと要求。

出典:AIRBUS
この問題についてドイツ側は「年末までに政治的解決策を見つける」と説明し、フランス、ドイツ、スペインの当局者は昨年12月11日に協議を行い、マクロン大統領とメルツ首相が出席する18日の欧州首脳会談で「FCASに関する政治的決定が発表される」と予想されていたが、当局者会合の結果は全く足並みが揃っておらず、フランス当局は「FCASに対するコミットメントを再確認することが出来た」と、スペイン当局は「引き続き欧州主権やFCASのような主要プログラムに取り組んで投資していく」と、ドイツ当局は「協議結果について明かせない」「結果の詳細は機密事項だ」と発表。
ドイツ最大の労働組合=IG Metallも「我々の名誉を傷つけてきたDassaultとだけはもう組めない」と政府に要求し「FCASの枠組みの中で2つの戦闘機を開発すべきだ」と主張、ドイツのディフェンスメディア=hartpunktは昨年末「年末までに政治的解決策を見つけるという方針は無期限延期になった」と報じ、GCAP参加への動きが観測されていたが、ドイツのピストリウス国防相は11日「もうFCASの将来に関する決定権は政府首脳にある」「数日以内にFCASの将来が明らかになる」と言及した。

出典:Dassault Aviation
ドイツのディフェンスメディア=hartpunktも13日「政権指導部は今月末までに新たな決定を下すようだ」「ドイツは仏独パートナーシップに深刻な損害を与えないよう(FCASの枠組みの中で)2種類の戦闘機開発を検討している」「何れにせよFCASの有人戦闘機(NGF)部分以外の要素は引き続き開発する予定だ」「トランプ政権の不確実性を受けてF-35Aを追加発注するかも不透明になってきた」「欧州にとってグリーンランド占領の脅威はF-35に対する懸念を間違いなく高めた」「業界筋によればエアバスは2030年代半ばまでに戦闘機を開発する準備を整えている」「場合によってはドイツ単独での開発も辞さない構えだ」と言及。
Breaking Defenseも13日「FCASのNGF共同開発はほぼ確実に崩壊に向かっている」「業界筋はエアバスとダッソーによるフェーズ2の協議が停止したと明かした」「今週中にFCASの葬儀が行われる予定はないものの、ミュンヘン安全保障会議の傍らで取材に応じた業界筋によれば『エアバスとダッソーの間で相違があるのにフェーズ2の協議をなぜ行わなければならないのか』と語った」「NGF実証機の製造と飛行が予定されていた第二フェーズの協議がまとまらなければ、4月に終了するフェーズ1BをもってNGF開発は終焉を余儀なくされるだろう」と報じている。

出典:GlobalCombatAir
Breaking Defenseもhartpunktと同じように「FCASは再編可能」「FCASの枠組みの中でドイツとスペイン向けの機体とフランス向けの機体を開発する方向で検討が行われている」「但し、FCASの枠組み内とGCAPとで計3種類もの戦闘機を開発することに全員が納得している訳ではない」と指摘し、ベルギーのテオ・フランケン国防相はBreaking Defenseの取材に「これは狂気の沙汰だ」「この考えは止めなければならない」「3つの異なる機体を作るにはコストがかかりすぎる」「クラウド・ネットワークや無人戦闘機を含む『一つの巨大なプログラム』を持つ方が賢明だ」と指摘した。
ベルギーはオブザーバー参加の地位なので、フランケン国防相も「FCAS内の政治的・産業的な動きについて情報をあまり持っていない」「これは主要プレイヤー間の問題だ」「うまくいくかどうか確信が持てない」「おそらく問題を抱えるだろう」と付け加えており、最新の報道に基づけばドイツはGCAP参加よりも「FCAS再編」「FCASの枠組みの中で2種類の戦闘機開発」を目指している可能性が高く、再編が失敗してNGF部分以外の開発でもフランスと決裂した場合「GCAP参加」が現実味を帯びてくるのかもしれない。
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※アイキャッチ画像の出典:Dassault Aviation





















FCASの2機種案はおそらくフランスの建造が決まってる次世代空母に載せる艦載型を作りたいからなのかなと思います。
ドイツとしてはそこにお金払いたくないでしょうから。
第5世代艦載機はアメリカと中国しか持ってませんから、脱アメリカの流れを考えるとFCAS艦載型の需要ってそれなりに需要あると思います。
インド辺りを巻き込んでFCASの組み換えがあるかもしれませんね。
開発に口出しせずに列に並んでくれるなら良いぞ
FCASをやめてGCAPと組むぞ →まあわかる
FCASをやめてSAABと組むぞ →まあわかる
FCASをなんとか存続させるぞ →まあわかる
FCASを続けるっていうか2機種のFCASを作るぞ →は?
最も開発費の掛かるエンジン・電子機器・ソフトウェア辺りを共通化し、各国の要求に応じてエンジン数や機体形状の異なるバリエーションを揃える感じなのでは。
いやむしろ1番健全だと思うけど。
そもそも艦載機と陸上機を1機にまとめようというのが無茶でしょう。
色々未成熟だったF-4の時代ならともかく。
「ドイツとスペイン向け機体」と「フランス向け機体」ですけど、スペインの空母保有が本当になったら
「ドイツ向け機体」と「フランスとスペイン向け機体」に変ってたりして
…ドイツも空母持っちまえよ、そうすりゃ3国で「ステルス空母艦載機」で一本化出来るぞ
空母持ったからって空軍が艦載バージョンで納得するとは思えないですねぇ…
FCASの枠組み内とGCAPとで計3種類もの戦闘機を開発することに全員が納得している訳ではない→お前らの納得など知ることか!
と言いたい。
saab社との開発も有力候補ってピルト紙かどっかのドイツ新聞が伝えてたよーな
フランスが目指しているらしい?双発の艦載機の他に。
単発の第6世代艦載機があっても良いのでは?、と思ったりします。
SAAB社のグリペンマリタイムの提案に倣う形で。
スペインなどは、その方が良いのでは?。載せるフネの大きさもあるし。
もちろん、陸上での戦術機としても使えるだろうし。
単発の第6世代戦闘機の需要はあると思いますが、果たして成立するでしょうか?
第6世代戦闘機の要件を「第5世代機よりも優れたステルス性」「長大な航続距離と継戦能力」「無人機との連携や新しい兵器(レーザー砲など)」とするなら、どれも機体規模の拡大や高いエンジン出力を求めるものばかりですし…。
現状でも単発機のF-35は発電能力不足に泣かされていますし中国の次世代機に至っては三発機になる可能性すらありますしね
運動性よりも他機材とのデータリンクを前提とした高度な電子戦能力こそ必要になる現代戦では求められる発電能力は青天井なので単発機にする事で得られるメリットは将来性とトレードオフなのがネックだと思います
どうか、FCASには再編して存続していただきたい。
純粋に、次世代戦闘機をいっぱい見たいという欲もありますが。
GCAPにドイツがいっちょ噛みして来るのを防ぐか、出来る限り遅らせる為に。
本日の日経のニュースだとスウェーデンがGCAPに加入を検討って報道がありますね
リンク
いやはやなかなか混とんとしてきました
ドイツがFCASを抜けて組む相手を探す場合、スウェーデンという選択肢があったものの、そのスウェーデンがGCAPに接近してるとなれば大分話は変わってきそうですね
もっともGCAPの機体ってスウェーデンのドクトリンに全く持って合致しない大型機だったように思うのですがそこらへんはどうするつもりなのやら
インドがGCAPに接近してると言う記事が昔ありまして、その中でAMCAのエンジン部の開発が難航してるから技術が欲しいと言うのを見た記憶があるので、エンジン部の技術が欲しい可能性が有ると思います。
グリペンEに使ってるエンジンもるF414-GE-39Eだから自国開発のエンジンはなかなか難しいでしょうし・・。
スウェーデンはG2Eが開発を担当するGCAPのミッション・アビオニクス(ISANKE & ICS)が目当てじゃないですかね。
次世代戦闘機用に構想されている情報共有・統合処理システム相当品をスウェーデン一国で独自開発するのはさすがにハードルが高いように思います。FCAS用のコンバット・クラウドに噛むという選択もありますが、そちらはまだ先行きが見えてない。
エンジンをどうするかは別として、機体は独自で開発できると判断しているのかもしれません。
日経の取材に答えての発言らしいので、「まだ決まってないので可能性がある」って当たり前の事をリップサービス込みで言っているだけじゃないでしょうかね。
ただ、北極海とグリーンランドの重要性が高まっていますから、中露と米に取られない為に航続距離の長い戦闘機を本気必要としている可能性もありますね。
南極方面に出張りたいとか?
スウェーデンは(GCAPの前身)テンペスト時代に実装技術目的で参加してたことはあるんだけど、そのテンペストと違ってGCAPは各国で派生したものを作れる話じゃないから、どうするんだろうとは思う
まぁ、もうNATOに加盟したから自国の防衛線だけを考えてたらいい状況じゃなくなってるのかも
>GCAPの全ての段階において生み出された全ての品目及び情報の締約国間における輸入、輸出又は移転を可能な限り支援する。
なので部品や技術単位での流用や派生はあり得ると思いますよ。
将来的な派生機体開発は否定しないけど、GCAPをゼロから開発して10兆↑で単発機体のためにほぼすべてを再設計したら、また兆単位でかかりそうだぞと
さらに本家GCAPとは別に保守や更新も続けるとなると割に合うか疑問
GCAPの使える部分を流用してスウェーデンがグリペン後継機開発するのにそんな掛からんでしょ。
素直に考えればGCAPのエンジン他を使ってSaabが単発機開発、とかじゃないですかね。
船が大きくなるのは予想していたが、FCASとGCAP統合というのは、さすがに回避していただきたい。
これで雨降ってじかたまると
なるか?🙄
前世代はユーロファイターよりラファールの方が
堕とされた数が多いんだっけ。