韓国と英国は「グローバル市場の潜水艦受注やポーランドやカナダの入札で協力する」と発表したが、スウェーデンとオランダも「C-71をグローバル市場へ輸出するため協力する」「カナダの入札にC-71を提案することで合意した」と発表した。
参考:Export of Dutch submarines thanks to Swedish-Dutch cooperation Saab-Damen
Hanwha OceanとBabcockに続き、SAABとDamenもカナダの潜水艦入札で協力
カナダ海軍はヴィクトリア級潜水艦を更新するため「最大12隻の新型潜水艦を調達したい」と政府に働きかけており、国防省も「カナダ哨戒潜水艦プロジェクト=CPSP」を検討する専門部署を設置して「要件を満たす潜水艦を調査するためフランス、ドイツ、スペイン、スウェーデン、韓国、日本と連絡を取っている」と明かしていたが、CPSPのプログラムコストは最大600億カナダドル(約6.5兆円)になると予想されているため受注を狙う企業の動きは活発だ。
通常動力型潜水艦に対する海外需要は非常に旺盛で、フランスのNaval Group、ドイツのHDW、スペインのNavantia、スウェーデンのSAAB、韓国のHanwha Oceanは、カナダ、オランダ、ポーランド、ルーマニア、エジプト、インド、フィリピン、インドネシア、アルゼンチンが予定している潜水艦調達(需要規模は30隻以上)に潜水艦を売り込んでいるものの、仏独は輸出実績や技術移転を含む現地建造の経験で競合を圧倒している。
そのためHanwha OceanとBabcockは2月末「ポーランドやカナダを含むグローバル市場の潜水艦受注で協力する」と発表し、Hanwha Oceanは「Babcockの豊富な海外事業経験とプロジェクト管理能力はポーランドやカナダでの受注競争において我々の力になるはずだ」と説明、Babcockも提案できる通常動力型潜水艦を持っていないため「潜水艦輸出事業」に参入するには誰かと手を組む必要があり、両社とって今回の協力は「足りない部分を補い合う」という意味でWin-Winの関係といえるだろう。
SAABとDamenも7日「オランダ海軍に提案中のC-71(旧C718)をグローバル市場へ輸出するため協力する」「両社はC-71のカナダに提供することにも合意した」と発表、カナダ海軍の入札はNaval GroupのScorpene Evolved、HDWの212CD、NavantiaのS-80Plus、Hanwha Ocean/BabcockのKSS-III、SAAB/DamenのC-71で争われる可能性が高い。
ここに日本の潜水艦が入ってくるかどうかは今のところ不明だが、現行の防衛装備移転三原則で輸出可能な武器は掃海のための20mm機関砲、警戒・監視目的の停船射撃用35mm機関砲、輸送艦の自己防護用に搭載されている20mm機関砲なのでオファーを送る前提条件が整っておらず、これをクリアできる環境(5類型廃止)が整っても輸出実績や入札経験が欠ける上、技術移転、現地生産、産業界への再投資、オフセットといった部分が非常に弱いと思われるため採用を期待しないほうがいいだろう。
因みに西側諸国(米国を除く)が実施する防衛装備品の入札は概ね「能力=50%」「コスト=25%」「オフセット=25%」の割合で評価されることが多く、入札参加国のメディアも当然「如何に自分たちの装備が競合よりも優れているか」をアピールするものの、これと同じぐらい「自分たちの再投資プランが当該国の産業界にどのような恩恵をもたらすか」「どの産業にどの程度の投資や仕事量が配分され、どの程度の利益生み出すのか」「それによってどのぐらいの雇用が新たに発生するのか」「提案した装備のビジネス面における将来性」にも言及してくる。
日本メディアの装備品輸出に関する報道は「性能が優れている」の一点張りで、この要素だけで装備輸出が成功すると本気で思っているのだろうか?
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※アイキャッチ画像の出典:Saab
オランダの潜水艦建造能力が再生されると良いですね。
独/仏に偉そうな顔(笑)をさせておいてはいけない(笑)のでは。
昔は良い潜水艦を作っていたのですから。
スウェーデンも外洋型(大型/大潜航深度)潜水艦に習熟できたりして。
カナダの潜水艦をホントに通常潜でするなら。
きっと自国のバラード社製AIPを使えと言われるでしょう。多分。
ならば、カナダは現行の潜水艦のうち一隻を犠牲(実験艦化)にして、
予め、その実用性を確認しておくべきでは。
元々、ヴィクトリア級でバラード社製AIPを試す構想はあったと思いますし。
日本という通常動力型潜水艦大国が、AIPを採用してみたものの筋がよろしくないとリチウムイオン電池に移行したのはどう視られているんでしょうね。
就役前は「潜水艦にリチウムイオン?バカジャネーノ?」だった世界の流れが一転、後に続いてる国が複数あるんですからそれなりにポジティブに評価されてるんじゃないかと。
まあそれを輸出につなげられなかった(しようともしなかった?)のは残念でもありますが、潜水艦の輸出、なんてもんの諸々のハードルの高さや国内の建造能力を考慮すれば仕方のないところでしょう。
思うのですが。
スターリング機関も燃料電池も発電量から補助的なものにしかならず、
手間の割に利点が少ないと思われていた、と思います。
スターリング機関は外燃機関なので、特にそう思われたのでは。
発電効率や材料消費(液酸?)から停止すれば、場所塞ぎでもありますし。
二次電池の性能が上がり、ディーゼルエレクトリックのままでも
スターリング発電機のメリットを相殺できて、良しとなったのでしょう。
他方、燃料電池は機械部分がないので、まだマシと思われているのでは。
将来的にも技術的な進歩があるものと思われているようですし。
素人の記憶で書きますが。日本も燃料電池の開発を独自に行っています。
実用化目処がついた時に採用を検討したようですが、発電に使う水素の
安全な貯蔵に必要なコストが嫌われてその時には不採用になっています。
具体的には水素貯蔵合金の価格ですね。
日本でも、水素貯蔵の研究は続けられていると思います。
ですから、燃料電池は将来的に採用はある、と想像します。
AIP機関搭載がメリットになるならば搭載されるべきであり、そうでも無いなら搭載されるべきではありません。
低速で長期間潜行が主であるならば搭載すべきだと思うし、広い海域を縦横無尽に早く移動する必要があるならば高性能なバッテリーとディーゼルエンジン搭載の方が良いでしょう。
カナダは北極海での活動と世界5位の広さを持つ領海でバランスにとれた活動どちらを優先するかで変わると思いますね。
カナダが整備する新型潜水艦は12隻だそうですね。
とすると、想定海域に常時配置できるのは3隻でしょうか。
一つの海域に集中するとも思えませんから、
太平洋/大西洋/北極海に1隻づつでしょうか。
北極海を考えた場合、相手のロシアはペトロパブロフスク
とムルマンスクに根拠地がありますから、各1隻づつ出したとして
計2隻のSSNが北極海にいることになりますね。
それに対し、カナダは1隻で何をするつもりでしょう。
素人にはよく判りません。しかも通常潜で。
今の時点で海軍の艦が四隻しか無い筈なので新型艦導入したからと言ってそこまで各方面に展開するかといえば疑問ですね。
艦を少しずつ増やし乗員を育成して途切れなく通常動力12隻体制を維持して初めて各方面に展開出来るようになる。少ない状態のまま大風呂敷を広げるなら流石に何も考えていないとしか言えません。
そもそも日本側が潜水艦を輸出出来る状態では無いので採用される事はないでしょう
共同開発の戦闘機ですらかなり揉めているのに、潜水艦の輸出を行うかどうか会議にかけたらせっかくまとまりかている戦闘機の輸出許可までおじゃんになりかねませんし。
親中派の公明党と選挙目的で野合、日本の国益国防を度外視している
次期戦闘機開発で英国イタリアとの共同輸出の法改正を妨害し
尖閣諸島で中共艦艇が領海侵入を繰り返すのも海保所轄の国交省大臣
を公明党が十数年独占し続けてるから
どこの政党の人間が国交大臣やっても、中国は領海侵犯すると思いますが
日本国内もそう言う敗北主義勢力いるのは事実
国家主権は実力行使がなければば放棄したと同じだ
中共軍(海警)は尖閣諸島の日本漁船を追い回して
実効支配を誇示、弱小海軍のベトナムフィリピンで
さえ犠牲者をだしても国家主権を守ろうとしている
国家主権を行使しない日本をアメリカは助けるか?
ゴルゴにすら描かれてしまいましたからねえ。
隔年で更新していくだけで、やっとなんでしょう。
次期戦闘機の輸出に係る件は、同装備の共同開発国外第三国への輸出を「特例的」に可能とするための与党内協議です。
現時点では5類型の制限枠を撤廃する運用指針改定や法改正の議論にはなっていませんが、日本及び共同開発相手国が輸出を前提にしない場合は5類型外装備であっても現行のままで問題ありません。
つまり、オーストラリアやカナダの潜水艦調達計画のように第三国輸出を前提にしない場合に限りですが、共同開発の体裁を取ることで現地生産を含めた5類型外装備の提案/交渉が可能です。
ただし、相手国が「防衛装備・技術移転協定」の締約国であることが共同開発の必須条件ですので、未締約国であるカナダは現状該当しないことになります。5類型外装備である中古の潜水艦や戦闘機も完成品該当であれば輸出はできません。(部品該当であれば輸出できます)
結論を言えば、次期戦闘機限定の輸出許可と5類型外装備品の輸出許可は議論の次元が異なります。
次期戦闘機の輸出を可とする方向で決着しない限り両党とも協議しようとはしないでしょう。
システムがそもそも独自な次点で各国は自国の使い慣れたサポート元のやつを使いたいでしょうからね。
何で日本製でそろえたいと思うぐらいの支援が無い限りは無理ですな。
潜水艦だけに水面下で各国の思惑が交錯している。
日本はなにをやってるんだろうねー
大した技術もないのに日本の潜水艦は世界一~とか言ってるのを見ると悲しくなるよ
何も知らないんですね。技術はある。
技術はあっても輸出できない、売れないというのはここでもさんざん言われてる話でしょ。
潜水艦の話になると根拠ない貶しコメントが必ず沸きますね。
上で訳知り顔で語ってるやつは各国の潜水艦の性能を知った上で言っているらしい…どこかのプロかな?
日本の潜水艦のどの部分が他所より劣っているのか是非とも教えてもらいたいものだ
まさか巡航ミサイル、弾道ミサイルを搭載していないから弱いとか小学生以下の理解ではなかろうな
しかし3800tでAIPにVLS8-10セル載せるお隣の国の潜水艦の艦内レイアウトには興味津々。
どんなマジックなんだ。
以下のサイトの1分30秒あたりから KSS-III Batch-IIのワイヤーフレーム図が映っているいるけど、艦橋後部のAIPシステムの後ろに8本のVLSがあるね。
リンク
ああなるほどリチウムイオン電池採用ででVLS分を稼いでいるんですね。
ただそれでもスケール感がおかしいのでbatch2以降は重さはともかくサイズは排水量4000t超えるのかも。
水上艦でもですが韓国は武装を盛り盛りにするのが好きですね。
KSS-ⅢもそうだけどC-71の元となるA-26もVLSを装備するんだろ?
海自すらVLS搭載の潜水艦を開発しているとのことだしそういう時代なのかね
たいげいの後継にVLS付けたいのは防衛省の資料から分かりますね
最終的には極超音速ミサイルを発射したいそうです
ただこのミサイル、かなりデカいみたいで、そんなミサイルを通常動力の潜水艦に何発も載せられるのか、
川崎に頑張ってもらうしかないですね
高速滑空弾にしても極超音速誘導弾にしても図を見る限りブースターがかなり大きいので、
目標に近い位置から撃てる潜水艦発射なら射程は短くて良いのでVLSに収まるサイズのブースター使うんじゃないでしょうか。
日本の潜水艦輸出が望み薄な以上、ヨーロッパ勢には頑張ってほしい。
仮に契約にこぎつけてもオフセット契約の内容で共産党様が問題を見つけて国会が空転となる落ちが見える
日本メディアの防衛装備品を扱う観点が性能ばかりとは言うけど、その性能も競合他社との比較という観点で分析を試みてるものは少ないので情報の付加価値ほとんどないよね
深層ニュース辺りでそこら辺専門的に扱ってほしいわ