米国務省は3月「オーストラリアにトマホークを売却する可能性を承認した」と発表していたが、豪国防省は21日「ホバート級駆逐艦向けに200発以上のトマホークを購入する」と正式に発表、取得費用は約13億豪ドル=約1,210億円になるらしい。
参考:Australia invests in powerful new high-tech missiles
オーストラリアが導入するトマホーク、コリンズ級潜水艦での運用はなし
オーストラリア海軍はバージニア級原潜を取得する2030年代までコリンズ級潜水艦の運用を続けるため、ディーゼルエンジンを含む推進システム全体の交換、冷却能力のアップグレード、非貫通式潜望鏡への変更などを含む大掛かりなアップグレード(Life of Type Extension=LOTE)を計画しており、コリンズ級潜水艦へのトマホーク統合も検討していたが、米国務省は3月「オーストラリアに対外有償軍事援助(FMS)で最大20発のトマホークBlockIVと最大200発のトマホークBlockVを売却する可能性を承認した」と発表した。
米国が承認した内容は「最大20発のトマホークBlockIV」と「最大200発のトマホークBlockV」で、最大8億9,500万ドルの契約にはスペアパーツ、トレーニング、メンテナンスなど関連機器やサポートが含まれており、現地メディアは「今回のトマホーク導入はホバート級駆逐艦(恐らくハンター級フリゲートも含まれる)に配備することを前提している」と報じていたが、豪国防省は21日「ホバート級駆逐艦向けに200発以上のトマホークを、F/A-18F、EA-18G、F-35A向けに60発以上のAARGM-ERを購入する」と正式に発表。
この購入にかかる費用は計17億豪ドル(トマホーク購入に約13億豪ドル+AARGM-ER購入に4.31億豪ドル)で、この他にも陸軍のボクサー向けにイスラエル製の対戦車ミサイル「Spike II(正確な種類は不明だが地上発射で射程が5km以上だと言及しているためSpike-LR IIの可能性が高い)」の調達を発表しており、これはラフェルと現地企業の合弁企業=Varley Rafael Australiaが生産を請け負うため国内調達になるらしい。
因みに日本が購入するトマホークについては米国務省の承認が発表されていないため、まだRTX(旧レイセオン)との正式な購入交渉が行えていない状態だ。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Jonathan Sunderman/Released
記事ではよく読み取れませんが。
コリンズ級はトマホークを載せるのでしょうか。
載せるならば、英海軍タイプ(魚雷発射管より発射)なのでしょうか。
日本の場合、潜水艦用VLSは検討が始まったばかりと思います。
日本もそうですが、英海軍タイプを再生産してもらうのかな。
補強が必要と思うので、お値段は上がるでしょうが
そうならば、メーカーは大変だけど、用兵側は比較的に楽なような。
載せるトマホークの数だけ魚雷を減らす必要がありますが。
「オーストラリアはコリンズ級潜水艦の運用継続のためのアップデートの中でトマホーク統合を検討していたはずだが、今回のニュースでは
>purchase more than 200 Tomahawk cruise missiles from the United States for the Royal Australian Navy’s Hobart Class destroyers
としか書いておらずコリンズ級の話は出ていない」という記事ですよね。
それをどう捉えるかは読者次第かと。
記事の中見出しに”コリンズ級での運用はなし”
とありますね。見落として、先走りました。
よく読まないと、ですね。
そろそろ、キャンベラ級にF-35B載せて欲しいものだ。
ハンター級は数が減らされる、ってこの前記事になってましたけど、代わりに導入されるアローヘッドにトマホークの運用能力を付与するつもりなんですかね