オーストラリア政府は国防戦略の見直しを受けて次期歩兵戦闘車の調達数を大幅削減、自走砲の追加調達も中止する見込みで、代わりに上陸用舟艇、HIMARS、地対艦ミサイルの取得スケジュールを加速させ取得量も増やす予定だ。
海軍や空軍の見直し結果は不明だが、何かしらの変更が加えられているはずだ
オーストラリアのアルバニージー政権は国防戦略の大幅な見直しを指示、今年2月に「急速な中国軍の台頭」や「台湾海峡の軍事的対立」に対応した国防戦略を受け取っていたのだが、現地メディアは21日「政府は歩兵戦闘車の調達数を大幅に削減し、自走砲を装備する第2砲兵連隊の新設を中止すべきという勧告を受けれた」と報じている。

出典:Hanwha Defense
具体的には450輌調達を予定していた次期歩兵戦闘車(LynxKF41とRedbackが競合)は129輌に削減、第2砲兵連隊向けに予定していたK9の追加調達も中止され、代わりに上陸用舟艇、HIMARS、地対艦ミサイルの取得スケジュールを加速させ取得量も増やす予定で、伝統的な戦力ではなく長距離攻撃や水陸両用作戦の能力開発に資金を再配分した格好だ。
この変更を受けて「LynxKF41を提案したラインメタル」と「Redbackを提案したハンファディフェンス」は入札資料を再提出する必要があり、調達数が大きく減ったため1輌あたりの取得コストが跳ね上がるだろう。
因みに海軍や空軍の見直し結果は不明だが、何かしらの変更が加えられている可能性が高い。
関連記事:大鉈を振るう可能性、豪政府が次期歩兵戦闘車の結果発表を来年に延期
関連記事:資金不足? 豪陸軍が次期歩兵戦闘車の調達数削減を300輌に削減か
関連記事:豪陸軍によるリンクスとレッドバックの評価テストが終了、来年の第1四半期に勝者を発表予定
関連記事:オーストラリア空軍、F-35A追加導入をキャンセルする可能性が浮上
※アイキャッチ画像の出典:Australian Army / CPL Sagi Biderman
まあ、原潜複数整えようとすればそうなるよね。
今更だけど仮想敵を中国にするんなら、シーパワーに極振りするくらいじゃないと厳しいよなぁ。
国内の雇用バランスもとらなければいけないから効率重視にできない難しい面もありますよね
高速滑空弾要りませんかー(ねた
予算見直しでゴーストバットに悪影響出ないといいな
オーストラリアが世界にリードしてる分野だから、何もないと思いますが
MQ-28なら空軍向けの戦闘用UAVの中で一番開発が進んでいる(あのボーイング社が開発に関わっているのに珍しくトラブルが少ない)ので、悪影響どころか予算を優先配分して貰える可能性が有ると思いますよ
それにしても上陸用舟艇、HIMARS、地対艦ミサイルに予算を優先配分すると言う方針は最近の米海兵隊や我が国の自衛隊と同じ傾向ですね…まあ、対中国戦を想定していて海洋防衛の必要性が高いと言う共通点が有るから当然か
次は駆逐艦とフリゲート艦を増強する話が出てくるのかな。
昨年流出したオーストラリア国防軍のレポートでは、ハンター級フリゲートの推力と発電能力の不足を指摘されていたようだし。
フリゲート艦、安くて数が必要なら、もがみ型が、、。
ホバート級の改良型を増やさないと。
キャンベラ級もF-35Bを運用出来るように改修しないとね。
次期歩兵戦闘車やK9は地続きな欧州で大急ぎで調達計画が立てられている最中ですね。
従って、オーストラリアが当面の間採用しなくてもラインメタルやハンファディフェンス側は困るほどでもない。
そもそも、ここまで依頼が逼迫した状況だと素早く供給が行われるかどうかも定かでは無いしね。
そうなってくると、より戦略的に使える重要装備の方へ新設部隊創設を優先しようという話でもあるのかな。
最前線な東欧では面積で波状攻撃してくる状況を耕したり、歩兵が狙い撃ちされない様に機動力を与えたり、歩兵戦闘車の機銃弾幕でドローンを落とす必要があるが…オーストラリアではもっとレンジを効かせた戦闘を考える余地があるってことか。
日本の戦車って300両達成したのかな?
砲兵も200門位にして、中SAMや地対艦に投資したいけどね。