防衛省の予算概要の中でスタンド・オフ・ミサイルの効果的な使用に欠かせない「視覚的な戦場認識力の強化=偵察型UAV」の整備について言及、さらに多用途/攻撃用UAVとしてMQ-9やTB2などを2023年度に試験導入する予定らしい。
参考:我が国の防衛と予算-防衛力抜本的強化「元年」予算- 令和5年度予算の概要
参考:自衛隊が導入を検討する無人機、ウクライナが使ったトルコ製機種も
防衛省が令和5年度予算の概要で言及した無人機関係に関する情報のまとめ
防衛省が発表した令和5年度予算の概要で新規に取得する装備に言及しているが、スタンド・オフ・ミサイルの整備計画、トマホークの調達、イージス・システム艦の建造など目立つ装備調達は主要メディアの方で報じられているためスポットライトが当たりにくい部分を中心に見ていく。
予算概要に登場したスタンド・オフ防衛能力(12式地対艦誘導弾能力向上型、島嶼防衛用高速滑空弾・能力向上型、極超音速誘導弾、島嶼防衛用新対艦誘導、JSM、JASSM、トマホーク)を活かすには敵の位置を把握する能力が欠かせず、日本は情報収集衛星(光学センサーとSARを搭載した2種類の偵察衛星)を整備、新たに高高度(最大1万8,000m)を飛行して広範囲(最大100,000平方km)を長時間監視できるRQ-4を導入したが、これは戦術的ではなく戦略的な情報収集手段なのでEO/IRセンサーの能力=視覚的な認識力が特別優れている訳では無い。
RQ-4はMTIモードを備えたSAR(ポーランド軍による分析によると推定作動範囲は最大160km)による情報収集能力が優れていて、EO/IRセンサーの作動範囲は一般的な無人機が搭載するものと同じレベル(約50km前後)だと指摘されており、何百kmも先の地域を視覚的に長時間監視して敵の動きをリアルタイムに把握できる能力はなく、あくまでRQ-4はU-2と同じ高高度偵察機であって中高度や低高度で使用する無人機の上位版ではない。
さらに「防衛省は運用・維持コスト高騰が予想され陸上偵察にしか使用できないRQ-4/Block30導入を中止し、東シナ海で使用できる海上監視タイプの無人航空機を熱望していた」と共同通信が報じていた件は、RQ-4がRQ-4Cのように海上を移動する目標の識別に効果的なISAR(逆合成開口レーダー)を装備していないためだが、元々RQ-4とRQ-4Cでは用途が異なるので仕方のない話だ。
いきなり話が脱線してしまったが、予算概要に登場した「情報収集・分析の強化」という項目で偵察型UAV(戦術無人機)を整備すると言及しているのは、まさに中高度や低高度で使用する無人機を整備して「視覚的な戦場認識力を強化する」という意味で、レーダーだけでは認識できない戦場状況を収集してスタンド・オフ・ミサイルの効果的な使用に繋げるつもりなのだろう。
無人アセット防衛能力の中で言及されているUAV(中域用)機能向上型は「現有のUAVにSAR(合成開口レーダー)を搭載する」と言及してScanEagleの絵を載せているため、ImSARを搭載するScanEagleの導入して上陸した敵の情報収集に活用する可能性が高く、偵察用UAV(中域用・能力向上)は「衛星通信に対応した機体により侵攻部隊等の情報を遠距離から早期に探知し、指揮官の状況判断及び火力発揮等への寄与が可能」と言及しているため、非武装でISTAR任務に特化したMALE(中高度を長時間飛行できる無人機を指すカテゴリー)タイプのUAVを考えているのかもしれない。
UAV(狭域用)は「空中からの情報収集による指揮官の状況判断及び火力発揮等への寄与が可能」と言及してクアッドコプターの絵を載せているが、この手のタイプは戦場で最も消耗が激しい小型UAV(ウクライナでは両軍が数百機以上も消耗して使い捨て近い運用を行っている)だと思われ「5式:6億円」という高価な機種で必要な数量を揃えることが出来るのか心配だ。
多用途/攻撃用UAVは「情報収集機能に加えて、火力及び電磁波による攻撃機能を効果的に保持した多用途UAV、侵攻部隊等の情報を収集し即時に火力発揮可能な攻撃用UAV」と明確に定義しており、朝日新聞が23日に「防衛省が2023年度に試験導入を検討している無人機にMQ-9とTB2が含まれる」と報じた内容は多用途/攻撃用UAVのことだ。
MQ-9とTB2の滞空能力(両機とも24時間以上)に大きな差はなく、MQ-9(機体価格2,000万ドル前後)は有人機と同じヘルファイアや精密誘導兵器を使用できるが関連費用込みの導入コストは1億ドル前後で、TB2(機体価格500万ドル前後)は無人機向けの小型な精密誘導兵器しか使用できないものの導入コストは600万ドル~1,000万ドルの間と言われており、MQ-9やTB2をテスト(両機以外の試験導入も示唆している)するのは「損耗する可能性が高いUCAVにとって調達性も重要な要素」だからだと思われる。
小型攻撃用UAVは「島嶼等における着上陸侵攻対処及び重要施設等の防護に際して、侵攻部隊を探知・識別して人員、車両、舟艇等に対処できる小型攻撃用UAV」と明確に定義しており、イメージとして掲載された絵を見る限りイスラエル製の徘徊型弾薬「Heroシリーズ」の導入を検討している可能性が高い。
残念なのは有人戦闘機とチーミング可能な無人戦闘機(予算概要の中でいうところ戦闘支援無人機)について言及がない点で、日本の場合は次期戦闘機のファミリーシステムに開発計画が含まれているのだが、欧米も中露も次世代戦闘機=第6世代機のサブシステムではなく第4.5世代機や第5世代機のサブシステムとして実用化時期を前倒しており、英国は「2020年代中にタイフーンやF-35Bとのチーミングを実用化させたい」といってモスキートプログラムを進めていたが「もっと早く実用化したい」といってプログラムを中止している。
ロシアは2024年末までに「Su-35やSu-57とチーミング可能なオホートニクの量産機が出てくる」と主張していたが、これはウクライナ侵攻以前の話なので現在も2024年末というスケジュールが守られている可能性は低く、中国は情報が全く出てこないので謎につつまれており、オーストラリア空軍とボーイングがテストを繰り返しているMQ-28Aは「輸出可能だ」と公言しているものの実用化時期は明確になっていない。
日本はF-15、F-2、F-35A/Bといった航空戦力とチーミング可能な無人戦闘機について言及がなく、2035年頃に実用化される次期戦闘機まで無人戦闘機の導入計画は無いのだろうか?
因みにトルコやアゼルバイジャンなどTB2導入国では日本のUCAV導入候補にTB2が入っていることに関心が集まっている。
関連記事:共同通信、防衛省は陸上偵察のみのRQ-4導入を中止して海上監視用UAVを熱望していた
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※アイキャッチ画像の出典:GA-ASI MQ-9
無人随伴機はF-2とF-15はともかく、F-35に関しては『他国に追随して』導入するんじゃないかな。まあまずは他国の優れた無人機を導入することから始めるべきだな。今のところは。
追随もそうだけど、もっと単純に有事が起こった際、装備の提供を受けられるためでしょう
どれだけ防衛予算がふえて継戦能力を高めようとも、足りるなんてことは決して無い。
実際の有事では資源は恐ろしい速度で消費していくのはウクライナで示された通りで、
他国からの提供装備の重要性も痛感する事例。
無人機が足りなくなったら、同じ機種を他所からもらってくれば訓練不要ですぐ使える
時間がとにかく大事な実際の有事では、このすぐ使えるという点は、大きなメリットだろう
たぶん米軍の機種を使う
>令和5年度予算の概要 スタンド・オフ防衛能力の運用イメージ
のポンチ絵に描かれている「目標観測弾」ってのは何でしょう?
韓国が開発している観測用砲弾(Para-Observation Munition=POM)に近い存在かと思いましたが、ポンチ絵が無人機の形を示唆しているなら謎ですね、、、本当になんだろう???
因みに観測用砲弾は最大2万Gの重力加速度と1分当り1万9,000回という回転の衝撃に耐えられるカメラと通信装置が組み込まれたドローンが砲弾の中に収納されており、155mm榴弾砲で発射されたPOM砲弾は指定の空域に到達するとドローンを放出、パラシュートを展開したドローンは最大8分間ほど空中に留まって戦場(36,000㎡)を撮影したデータを味方に送信できるため「素早く砲撃結果を評価して2次攻撃に繋げることができる」と説明している開発企業の豊山が説明しています。
この記事「韓国海軍の新型イージス艦、Mk.41より全長が2mも長い国産VLSを採用」でPOM砲弾のことを取り上げています。
目標観測弾はポンチ絵で艦艇を観測してる上に敵防空網を回避ないし突破と書いてあるのでかなり大型で機動性のある機体になるでしょうね
それこそ最終突入時にバレルロールして防空砲火を回避する想定の島嶼防衛用新対艦誘導弾レベルの機動性が必要かも
使い捨てを前提にした強行偵察機じゃないですかね
ニアピア戦でリーパークラスの機体で強行偵察できるかというと微妙ですし
島嶼防衛用新対艦誘導弾あたりをベースにするんじゃないでしょうか
弾薬扱いですから回収を前提としない消耗型の小型無人機でしょう。
SSMでの艦対艦攻撃においては哨戒ヘリを前進展開させ目標への誘導データを得たりしますが、名称的にその任務に代わるものだろうと思います。
皆「これは何だ?」と首を捻ってますな
シルエット的にはTACOMに似てなくもないですが
予算の概要中に「迅速な進出により目標を観測する目標観測弾」とありますからジェット推進無人機かと。
発進は目標の攻撃が前提で、把握済みの目標位置に直行するという印象を受ける文章です。
イメージ図(所謂ポンチ絵)は理解を助けるための参照図ですので、大体は意図する内容に沿っています。TACOMのシルエットならTACOMベース機或いはTACOMのような機体をイメージ(シルエットなので未確定)しているのでしょう。
名称的に帰還機能を持たないTACOM発展型を想定している可能性はあるかと。
スタンドオフミサイルの誘導データを取得し戦果確認も行え敵主力艦撃破に資すること大なら、使い捨てで多少値が張っても安値感はあります。
12式能力向上型や島嶼防衛用地対艦誘導弾の弾頭をセンサーと通信機に置き換えた使い捨て偵察機とかじゃないかなと思ってる
さすがに12SSMやらがベースでは高すぎて使い捨てには不向きでは、、、
事業評価が公開されて目標観測弾が12式能力向上型もしくは島嶼防衛用地対艦誘導弾ベースなのが確定した
リンク
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数日前に日本とスウェーデンが防衛装備品・技術移転協定に署名したけれど、これからも多くの国が日本市場には注目するのではないか。防衛費を一気に増やしている上に、トマホーク500発(導入するのは最新のブロック5とのこと)やスタンドオフミサイルの配備前倒しが示すように相当な緊迫感を持っている。最近になって、アメリカに限らずイギリスやトルコなど装備調達の多角化を進めているように見えるけれど、多様な装備を試験・配備するのは単に手数を多くするのみならず、技術的特性やセールスのコツを学ぶ上でも有効だと思う。
日本がTB2を導入するなんてなぁ…
1年前ならミリオタがそんな物は役に立たない!自衛隊が導入するなんて有り得ない!と鼻息荒くして断言してただろうに、思ったより早く時代は変わるもんだ
あくまで【多用途】/攻撃用UAVとしての【試験】導入、でしょ?
自分を含め多くの人が言ってた「日本の事情を考慮すると攻撃用UAVとしてTB2は微妙」ってのは何も変わってないと思うけどな。
数百km先の離島まで中継機を介して巡航130〜220km/hなんて低速で数時間掛けて飛んでっても艦船相手にASM-2/3どころかJSMの半分にも満たない150kgのペイロードじゃ出来ることは限られてるし、車輌相手にしても効率が悪過ぎる。
中継機等の運用次第で観測機・哨戒機としてならコスパを考えれば可能性はあるし、TB2sやTB3やAkıncı、あるいは国産ないし共同開発までを睨んで「TB2で何が出来るのか、何がどれだけ足りないのか運用試験で確認する」のはいい事だと思うけど、間違っても「攻撃ヘリ後継としてTB2を大量導入」なんて事にはならんと思うけどなぁ。
導入するかどうかはさておいても
敵方の空海UAVの展開阻止も重要な役割になるから、TB2サイズでも十分有用だと思うけれど。
安価で 大量に 長時間 展開できるのは、敵UAVの展開阻止にはとにかく重要
それに、無人機を1機種しか導入しないなんて誰もいってないし、
求める役割に必要とあらば複数機種導入すると思う
>長時間 展開できる
それつまり哨戒機寄りの運用でしょ。そーゆー用途での可能性は否定してませんよ。
ただそれを主目的に設計されてる訳ではなく、スペック的に最適には程遠いと思うし、日本に近い環境での実績が出てきた訳でもないので「今すぐ迷わずTB2を大量導入」はリスキーだと思うし、おそらく試験導入の結果そうはならないと予想します。
例えば冬場の日本周辺の洋上ってのはちょっと荒れれば風速10mとか当たり前に吹いてる訳でそうなれば逆風での対地巡航速度は100km/h切っちゃうんだよ?
爆弾低気圧でもあればもっと強くなる。雨や雪を受ければ空力性能は低下するし防氷にもエネルギーを使う。
こんな状況でTB2が「あるべき場所に長時間展開」できると思う?
日本に攻めてくる側のUAVはその気になれば追い風に乗ってヒャッハーしてくればいい訳で強風でも問題ないから貴方の言う「敵UAVの展開阻止」のためには風を選んでたら話にならない。
やっぱりTB2は日本での「敵UAVの展開阻止」の「主力」としては力不足だと思いますね。「防壁の一角を担う可能性」は否定しませんが。
27 時間の航続飛行やFLIRは離島での対潜入工作員、またはゲリラ戦での上空においての警戒監視任務には使えるんじゃね?
水陸機動団が離島奪還時にF-35を対空に集中しやすくするため、地上掩護用に無人機を使う想定なら納得できますが、運用イメージを見ると対艦戦闘に使おうとしているようで、MQ-9やTB2などでは索敵距離・射程・積載可能量からして厳しいような気が
無人機やそれによる小型ミサイル等でも敵の対空リソースは多少なりとも奪えると考え、対艦ミサイルの命中率を高めるための高価なデコイ兼使い捨て観測機と割り切って使うのでしょうか
それともMQ-9やTB2などをベースに、対艦戦闘にも使える無人機の開発を見据えている可能性?
対艦ミサイルその物が、高性能ドローンだからなあ。
セオリー通りに考えれば無人機の測定器で敵艦艇の緯度経度を割り出せればスタンドオフミサイルをGPS誘導でおおまかな位置まで飛ばしつつ、終末誘導はアクティブ誘導で狙うという事もできるんで対艦戦闘にも使えるんじゃないですかね
記事掲載の運用リアルタイムにイメージ図は「今後のスタンド・オフ防衛能力の運用(イメージ)」です。
島嶼部奪還戦では敵が配置したSSMやSAM及び陣地等の排除を行うのが目的で、衛星により偵察・位置情報取得・戦果観測を行うイメージですね。
敵目標が移動する艦艇の場合は、衛星では連続的位置追尾に限界があるので、一定地域内に進出してきた場合はUAVや目標観測弾で攻撃目標のリアルタイム位置情報を得るイメージですね。
UAVは敵艦の対空ミサイル射程圏内に描かれてますから損失覚悟の運用になるんでしょう。目標観測弾は名称的に使い捨ての消耗品扱いです。
無人戦闘機に関連して、日本の防衛装備庁が「第2回 空戦AIチャレンジ」(リンク)というコンペを現在開催しています。
賞金総額が200万円で、締切は2023年2月13日です。
1位の人は ¥1,200,000 の賞金がもらえ、2位の人は ¥600,000 の賞金がもらえ、3位の人は ¥200,000 の賞金がもらえます。
参加すれば、日本の防衛力の向上にも貢献できるので、AIに自信のある人は是非とも参加してみてください!
以下、コンペサイトより引用です。
防衛装備庁では戦闘機を対象とした人工知能(AI)技術の研究を進めています。
本コンペは、この研究の一環として防衛装備庁が検討課題を設定し、広く一般に募って実施するコンテスト形式として実施するものです。
本コンペは、公刊文献から得られる諸外国の機体情報等に基づいて簡易的に表現したシミュレータを用いて、空対空目視外戦闘における行動判断モデル(エージェント)を構築して頂きます。
本コンペの参加者には、4機編隊(複数の機能を持つハイエンド機×2機、特定の機能のみに制限したローエンド機×2機)の戦闘機の行動判断を行う行動判断モデルを投稿していただき、その優劣を競っていただきます。
ここでいう空対空目視外戦闘とは、戦闘機編隊どうしがお互いに目視できない遠方においてレーダで相手を追尾しつつ、中距離空対空誘導弾を射撃しあうことにより行われる戦闘を指します。
なお、シミュレーション中に登場する各種設定値は、あくまで本コンペにおける空戦ゲームとして成立させるために難易度等を考慮して設定されたものであり、公刊文献から設定された値を除いて、特定の装備品やその運用方法を示すものではありません。
本コンペの問題設定は、例えば以下のような点において、深層強化学習タスクの中でも比較的難易度が高いものとなっています。
①観測に対する制約の強さ・・・レーダで捉えるまで相手が一切見えない等、観測不可能な状態量が多く存在する環境下での行動判断となります。
②行動から結果の判明までの時間差・・・誘導弾の射撃から命中まで数十秒かかる等、特定の行動がもたらす結果が明らかになるまでに長い時間がかかります。
皆様からの多数のご応募をお待ちしております。
航空万能論GFに「第2回 空戦AIチャレンジ」が開催されていることを紹介してもらったら、もっと参加者が増えると思うのですが、管理人様どうでしょうか?
その攻撃用が空自運用なのか陸自運用なのか、陸自でも方面隊運用なのか師旅団運用なのか。空自ならそらリーパーでもいいでしょうが、一体どこの人員でそれやるかっつうと恐らくは陸自の人員だろう。
じゃあ陸自運用となるとグレイイーグルで限度。リーパーは値段が飛躍しすぎる。これなら方面隊運用になる。これより小型のでTB2となれば師旅団運用も可能だろう。
こればっかりは装備あり気で運用部隊を逆算する方式で仕方もない。その次に国内法対応の話になる。方面隊運用で既存の無人機部隊を拡充しAH/OH運用をするのか、師旅団運用で偵察隊と別に飛行隊運用にするのか。あるいは両方同時か。
装輪装甲化部隊で即応機動するにあたり、それに先立ち即応展開できる機動師旅団の無人機戦闘偵察部隊が無い問題もある。単なる偵察用から軽攻撃を兼ねて真っ先に遅滞戦闘ができるならこの上無いだろう。(消耗可能性を高めてまでそれやる意味は別)
運用が連隊以下なら攻撃用小型になる。もし即機連自らで装備するならこっちだが、そう考えると輸入の攻撃用小型と国産の新MPMSは競合しないのではないかと気づく。
あれは恐らく徘徊無人機とは異なり高度な確実性と火力継続をする沿岸防衛システムになる。無人機の多用で不要になる所か、むしろそれと連携し打撃力をより高めてく方向で計画変更されるのではないか。しかし輸入の無人機と国産火力の情報連接は一体どうなるか不明。現時点ではこれが最大ネックだろう。
日本は「打撃用UAV」という名称の徘徊型無人機の開発を既に進めているので、「小型攻撃用UAV」とは「打撃用UAV」を指しているのだと思う。
小型攻撃用UAV=打撃用UAV
だと思う。
第4.5世代機や第5世代機とチーミング可能な無人戦闘機は、どのようなデータリンクを搭載するのでしょうか?
既存の戦闘機によく搭載されているリンク16では通信速度などが遅いためFCP(射撃指揮図)を生成できませんから、クラウド・シューティングは不可能です。
そもそもF-35やF-22などの最新鋭戦闘機でもクラウド・シューティングは実現できていないので、第4.5世代機や第5世代機のサブシステムとして実用化時期を前倒している国は無人戦闘機をどうやって活用するつもりなのかも気になるところですね。
その点、日本はクラウド・シューティングなどを実現する「戦闘機用統合火器管制システム」や「僚機間秘匿データリンク」などの試作や飛行実証なども既に完了していますから、無人戦闘機と有人戦闘機をチーミングさせてクラウド・シューティングをさせることにより、数的劣勢下でのステルス戦闘機殺しがやりたいんだなとわかりますが。
詳しい人はぜひとも教えてください。
キルチェーン自体はもう米軍ではほぼ実現してるし、
米軍ではもうクラウドシューティングみたいなことはやろうと思えば既にできる状況にあるよ。
そういう意味では、概念実証すらできていない日本は後塵を拝している状態。
もっとも、クラウドシューティングという言葉自体、もう防衛省は使っていない。
僚機間同士のキルチェーン構築すること自体は、第6世代機ではなく第5世代機の範疇の話になる。
共同開発が決まったときに入った文言で、ネットワークの中心を担うことにこだわっていたので、
そもそもとして単一の戦闘機に特定のネットワークを構築する意味があまりなく、
異機種統合ネットワークの重要性を小野田元空将説いていたので、
AFSCのような全体のインフラにクラウドシューティングも統合される方向になるんじゃないかな?
回答ありがとうございます。
>そういう意味では、概念実証すらできていない日本は後塵を拝している状態。
日本は「戦闘機用統合火器管制技術の研究」で、クラウドシューティングなどを含む統合火器管制技術の地上及び飛行試験なども実施済みですよ。
飛行実証なども既に実施済みです。
F-2とT-4を改修して「戦闘機用統合火器管制システム」を搭載し、「統合火器管制技術」及び「僚機間秘匿データリンク技術」などの技術を飛行実証し、実際の飛行環境下での有効性を確認しました。
さらには、本物のミサイルを発射して、実際にネットワーク射撃なども実施しました。
>米軍ではもうクラウドシューティングみたいなことはやろうと思えば既にできる状況にあるよ。
これも違うと思います。
米軍は、2022年時点ではEoRを実現するNIFC-CA FTAをまだ研究している段階にあり、クラウドシューティングに匹敵するものの実現にはまだまだ時間がかかります。
EoRはクラウドシューティングの一構成要素に過ぎません。
ちなみにFTAについて2022年にそのテストに関する支援役務が出ているためこれからの動向が注目されます。
回答ありがとうございます。
少し疑問点があるので、お答えいただけると幸いです。
>キルチェーン自体はもう米軍ではほぼ実現してるし、
これはどういう意味でしょうか?
キルチェーンとは、攻撃の構造について、「目標の識別」「目標への武力の指向」「目標を攻撃するかどうかの決心と命令」「目標の破壊」に分類したものですが、「キルチェーン自体はもう米軍ではほぼ実現してる」という貴方の表現の意味が正直わかりません。
敵機を撃墜した時点で、キルチェーンをすべて実行したことになるので、敵機を撃墜できる能力のある軍隊のすべてはキルチェーンを構築できると思うのですが。
>僚機間同士のキルチェーン構築すること自体は、第6世代機ではなく第5世代機の範疇の話になる。
この表現もおかしいと思います。
キルチェーンとは、攻撃の構造について、「目標の識別」「目標への武力の指向」「目標を攻撃するかどうかの決心と命令」「目標の破壊」に分類したものです。
僚機間同士のキルチェーンが構築されるという表現の意味が分かりません。
さらに言えば、キルチェーンとクラウド・シューティングは全く別の意味を持つ言葉であり、そもそも同列に扱うのは間違っていると思うのですが、いかがでしょうか?
キルチェーンとは、攻撃の構造について、「目標の識別」「目標への武力の指向」「目標を攻撃するかどうかの決心と命令」「目標の破壊」に分類したものです。
クラウド・シューティングとは、戦闘機の戦い方を大きく変えるゲームチェンジャーとなり得る、革新的かつ先進的なシステムであり、自機のセンサで見つけて自機のウェポンで撃つ「個」の戦い方から、編隊のセンサで見つけて編隊のウェポンで効率的に撃つ「チーム」の戦い方に変えるもので、特に数的劣勢下などでその効果が発揮されます。つまり、対ステルス機や数的劣勢下においても優位な戦闘を可能とする技術です。
上記のように、キルチェーンとクラウド・シューティングは全く違う意味を持つ言葉です。
ちなみに「僚機間同士のクラウド・シューティング自体は、第6世代機ではなく第5世代機の範疇の話になる。」という表現なら意味は通りますが、実際には僚機間同士のクラウド・シューティングは第5世代機では実現できていないので、この内容は間違っています。
>共同開発が決まったときに入った文言で、ネットワークの中心を担うことにこだわっていたので
次期戦闘機がネットワークの中心を担うことは、昔から決まっていましたよ。
GCAPの立ち上げが決定されるはるか前から謳っていました。
>そもそもとして単一の戦闘機に特定のネットワークを構築する意味があまりなく、
異機種との間にFCPを生成できるレベルのリアルタイム性を持ったネットワークを構築することはとても困難なので、FCPが生成できるなら単一の戦闘機に特定のネットワークを構築する意味も大いにあると思います。
現実的に考えて、次期戦闘機以外のアセットとのネットワークはCTPが生成できるレベルのものになるでしょうし。
>異機種統合ネットワークの重要性を小野田元空将説いていたので
おそらく異機種統合ネットワークはCTPが生成できる程度のレベルになると思いますが、それでも高い有効性があるため、元空将が仰る通り重要だと思います。
>AFSCのような全体のインフラにクラウドシューティングも統合される方向になるんじゃないかな?
AFSCとは何でしょうか?
AFSCを調べても、Air Force Specialty CodeやAir Force Sustainment Centerなどしかヒットしませんでした。
クラウドシューティングはあくまでも僚機間ネットワークにすぎません。
ですがクラウドシューティングも結局のところ管制ネットワークの支援下のもとでしか作動されませんし、
根拠に上げられた統合火器管制実証はあくまでも通信装置の実証をしたにすぎず、あくまでもコンポーネント単位にすぎませんので、クラウドシューティングのようなSoSの実証をした、とは言わないです。
反面NIFC-CAは実用機での全体のシステムでの実証試験を繰り返しています。
防衛省でもクラウドシューティングの文言はもう使われなくなって久しいですし、
次期戦闘機の要求でもクラウドシューティングのようなローカルネットワークよりも、
分散中枢ともとれるネットワークを主張されており、これは小野田元空将も指摘されていましたので、
AFSCのような全体のネットワークインフラに統合される可能性が高いと思われます。
クラウドシューティングから次のステップに進んだ感は強いですね
それと、他人の意見を求めておいて、
それに対する反応が、他人の意見の批判に終始しているのは
ものすごく印象悪いので、今後はそういうことはやめてくださいね
意見がほしいんじゃなくて、他者の批判をするためにだまし討ちをしてきたようにしか見えません
TB2ならライセンス生産も認められるかな?
大量に調達する必要があるから、完成機輸入だと困るという事情もある。
日本の事情にバイラクタル側が柔軟に対応できるのなら、TB2の採用は全然アリだと思う。
あと導入を決めた衛星コンステレーションにリンクできる無人機も必要になってくるけれど、
UCAVにどこまでリンクさせることを想定しているんだろう?
センサーなどを日本独自の改修が可能なら、なおいいですね。
合成開口レーダーを載せる機体は、そこそこ高価なものになるだろうから、
落とされにくいようにステルス性を追求した方が良いのでは。
使用するレーダーも逆探知されにくいように発振を不定期にオンオフするとか。
あと、安価な自爆装置も開発した方が良いのでは。
テルミットを使用して、高熱で機体と観測機器やAI部分を確実に燃やし尽くす物。
前線型のUAVが消耗品(≒弾薬)扱いなのは良いと思います。
こちらにも、最終的に敵に損害を与えられるように、手榴弾などを標準装備しては。
TB2は普通に有りだと思う
既に散々コンバットプルーブ済みだし
G7国に売れたとなれば大きなセールスポイントになるから
トルコも有利な条件を聞いてくれる可能性がある
自衛隊が本気で島嶼戦をやるんだったらTB2は辞めておいた方がいい アパッチの二の舞いになりそう
STOL性能と洋上運用に秀でているTB3か、より大型のAKINCIのほうが島嶼部での使い勝手はいい
妥協しても衛星運用可能なTB2sじゃないと厳しい
日本領の離島での防衛線を考えるとTB-2だとちょっと不安だけど
台湾海峡あたりで使うなら十分に機能しそうですがね。
故に導入されると困る方々もいらっしゃるかもしれませんが
記事中ではクアッドコプター型UAVを数が少なくて心配とか書いてますが、クアッドコプター型もピンからキリまであって、使い捨てに近い運用されてるアナフィやアナフィUSA、インスタントアイ等は既に陸自で500機近く導入されてますよ?
単純に情報追ってないんでしょうけど
5式6億円というのはかなり高価な方なのでそれに見合った運用領域を想定してるんでしょう
あとチーミング無人機の記載がないー!と書いてますが、これ来年度、令和5年単年の予算概要ですから
5年10年単位の整備計画ならまだしも…
もう少し「考える」というステップを踏んだ方が…