TIME誌は「反攻作戦の責任を問うため反攻作戦を担当した将官をクビにするだろう」と、ウクライナメディアも「ウメロフ国防相が3将軍の解任手続きを準備している」と報じていたが、ゼレンスキー大統領は19日「医療軍司令官の解任」を発表した。
参考:Зеленський змінив командувача Медичних сил ЗСУ
今のところタルナフスキー准将やセルヒイ・ナエフ中将の解任については何の動きも観測されていない
TIME誌はゼレンスキー大統領の側近の話として「冬が来る前に遅々として進まない反攻作戦の説明責任を果たすため、最低でも大臣と反攻作戦を担当した将官を1人づつクビにする必要がある」と、ウクライナメディアも14日「ウメロフ国防相がタブリア作戦軍司令官のタルナフスキー准将、統合軍司令官のセルヒイ・ナエフ中将、医療軍司令官のテティアナ・オスタシチェンコ少将の解任手続きを準備している」と報じたが、ウクライナ国防省は報道内容を否定。

出典:Об’єднаний пресцентр Сил оборони таврійського напрямку
しかしゼレンスキー大統領は19日「ウメロフ国防相からの提案を受けて医療軍司令官のテティアナ・オスタシチェンコ少将を解任する」と発表、ウメロフ国防相も解任について「兵士に提供する医療問題を解決するため」と説明し、新たな医療軍司令官にアナトリー・カズミルチュク少将を任命した。
今のところタルナフスキー准将やセルヒイ・ナエフ中将の解任については何の動きも観測されていないが、反攻作戦の責任を分かり易い形で示すなら「ウクライナ南部での反攻作戦を指揮したタルナフスキー准将」の解任は避けられず、これにゼレンスキー大統領が踏み切るかどうかに注目が集まっている。
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※アイキャッチ画像の出典:President Of Ukraine 女性として初めて少将に昇進したテティアナ・オスタシチェンコ少将
政治的な言い訳のための解任だろ
この司令官に失態でもあったのか?
反攻作戦って軍事的にはほとんど侵略だからな
格上の相手にそうそう上手くいくもんじゃ無い
上に立つ人間だから、責任があるって言う意見もあるだろうけど、
それなら最高司令官のゼレンスキーの責任もって話になる
政治責任の前に、軍人の責任では。
ゼレンスキー大統領を軍人という人はいないでしょう。
最終的な政治責任は、ゼレンスキー大統領が取るにしても。
多分、ウクライナ国民としては”勝てる将軍”が欲しいでしょう。
タルナフスキー将軍が罷免されるなら、彼はそうではなかった、ということでは。
確かに最終的にはゼレンスキーの責任だけど、会社でも役所でもトラブルや不祥事のたびにトップをクビにできないだろ?
日本で数年前までちょいちょい首相の交代してて良いことあったか?
いまゼレンスキーが辞任するとして、今後も戦況が悪くなるとときどきトップを辞任させてウクライナが上手く行くのか?それで米国やNATO各国の支援が続くか?
これだけ海外との関係に基づいて戦争をしている以上は、ゼレンスキーが辞任するのは西側が必要とするときの一択と思うぞ。
とはいえトップを継続させるからと誰も責任を取らないのも難しいんだよ。
医療軍司令官という役職は、どちらかというと後方支援職種な気がするのだが、侵攻作戦の進み具合に直結するような役割があったのだろうか?
負傷者の救護だけでなく、戦闘もこなしはするのだろうが、中核部隊とは思えないし、作戦の進行具合に影響するような存在とも考えられない。前線の指揮官を変更すること自体は、戦局に変化を求める時にはそんなに珍しいことではないが・・・。
前の記事で粗悪な医療用品調達に関与とあるから汚職絡みだろうな
前線の作戦に影響しそうにないから、いい槍玉になったんじゃないですか?>医療軍司令官
たぶん、汚職関連ではまったくの白でもないんでしょうし。
ソ連伝統の指揮官ガチャですね。
うまく行けばSSRスヴォーロフが出るかも。
運がわるいとブジョンヌイしか出ないかも。
誰かが責任を取らないと行き詰まる、でもこれ以上上層部を解任できないということで比較的影響の少ない人間を解任したように見えます。
任命責任なりでゼレンスキー自身が取るべきという考えもごもっともですが、今現在、反露の立場で大統領をやりたいと思う人はいないでしょうから、致し方ないと思います。
軍部の解任や左遷をするにしても、
ロシア国民に対しこれまで豊かさと成長、長寿命化いう実績を積み上げてきたプーチンと、まさにこれから実績を積み上げようとしていたところで戦争に突入したゼレンスキーではあまりにも立場と印象が違います。
プーチンは結果、経済でホクホクしていた間も(あくまでロシア視点での)有事に備えた軍備を怠っていなかったという点から
なんなら潜在的な信頼はより強固になってるかもしれません。
>今現在、反露の立場で大統領をやりたいと思う人はいない
今までその視点は持っていませんでした。言われてみればその通りですね。
時期的にはウクライナ大統領選が近いわけで、“親露”と“反露”で選挙を行うのが本来のプロセスではあるのでしょうが、戒厳令の続く限り選挙ができず、ロシアと戦争中では暫定大統領を後任にしようにも“反露”とならざるを得ず、誰も火中の栗を拾うことをしない。
結果的に、政権の刷新もままならず小出しで解任しつつ現状のままでズルズルいくしかないので、国民の不満は溜まる一方・・・袋小路だこれ。
のむらさんのご意見はあたっていますね。しかし、ゼレンスキーの支持はそれほど低くなっていないと思います。
なるほど、ゼレンスキーは、この戦争が始まる前には支持率が20%くらいで最悪でした。
しかし、今現在はゼレンスキーは、国内のメディアを握り、いいことはゼレンスキーに、悪いことは他人の責任にしています。国民は直接に人物を知るのではなく、メディアの報じる像を通して間接に評価します。
今回の将軍らの粛清も責任を他人に押し付けるもと思います。しかし、この前の各地の軍事委員の解任も、不満の解消が目的で軍事委員らを国民の敵にしましたが、動員力の低下をもたらしました。今回も、もし将軍らの粛清が続けば思わぬ副作用が出る可能性もあります。
しかし、ゼレンスキーは、ザルジニーを解任しないと思います。来年3月の大統領選挙をゼレンスキーはやらないつもりらしいですが、米国は選挙を薦めています。政権内部にもゼレンスキーの支持率が高いうちに選挙を一度やっておくべきだという意見もわりにあるようです。
もし選挙をやる場合は、対抗馬はザルジニーしかいません。しかし、ザルジニーは、軍司令官の地位にある間は選挙にでないでしょう。ザルジニーが出ないなら、ゼレンスキーは楽勝です、
なぜなら、この戦争が始まったらゼレンスキーの指示率は9割をこえ、その後も国内報道もいいことは全てゼレンスキーだからです。また、戦時には一致団結が必要なので、一般的には今現在の指導者への支持は高くなることが多いです。
そう、これは重要な視点ですね。
「そもそもウクライナは(まだ)何も負けていない」
太平洋戦争の悲惨なジリ貧の負け方の痛みが骨の髄まで染みてしまっている日本人の我々は、この段階で早くも悲観的にならざるを得ないわけですが。
客観的には、ウクライナはロシアの侵攻を見事に撃退して。奪われた国土の半分以上を取り戻しているんです。
反攻作戦は期待はずれに終わりましたが、これとてせいぜい「引き分け」程度の互角の試合結果です。
すなわち、「全然負けていない」。
太平洋戦争で言えば、ガダルカナルが終わって、フィリピンで押し合いをしているぐらいの感じです。
一般国民から見れば、去年か一昨年には敵に圧勝できていたんです。今、一時的に押されていても、来年はまた勝てるだろうと思うわけですね。
従って、ウクライナ国民の戦意は非常に高く。現状で戦争賛成論が70%だそうです。
まあ、メディアでは間抜けなロシア軍をドローンや西側戦車で撃滅する映像を毎日軽快な音楽に乗せて流しまくってますからね。ウクライナ国民はこの戦争は簡単に勝てると思っているんですよ。
すなわち、ここでゼレンスキーが「そろそろ停戦を・・・」なんて口走ったら自国民に殺されます。日露戦争の日比谷焼き打ち事件みたいなことになります。
これもプロパガンダの自家中毒の一種ですね。プロパガンダで国民を操っているつもりが、自分が作ったプロパガンダから逃れることができなくなるわけです。
>プーチンは結果、経済でホクホクしていた間も(あくまでロシア視点での)有事に備えた軍備を怠っていなかったという点から
プーチンはケチだから軍部の抵抗に合いながらも軍縮しようとしてたんだけど、クリミア危機でNATOと対立路線になってから軍の言うことを聞くようになっただけだよ。
それまでは欧米の軍事戦略と同じく大規模動員による高強度戦争は時代遅れという認識で、完全志願制の移行やソ連時代の大量の予備保管重装備を削減しようとしてたんだから。
そういえば、大分前にウクライナの国営企業のお偉いさんが戦争後もロシアに兵器を売ろうとして逮捕されてた気がしますが、
個人的にはロシアにエンジンを売ろうとしてたことより、ゼレンスキーを引きずり下ろすみたいなことを言ってたのが命取りだったのかなと思ってましたが、あながち的外れでもなかったかな?
ロシア・プーチン大統領が将軍更迭について批判されてきましたが、ゼレンスキー大統領がこれをやれば同じになります。
権力者が、軍人・将校に失敗の責任を押し付けるのは、(政治的に時期・場所を決めたとしても)歴史的に変わらないですね。
報道の内容が事実かは分かりませんが、報道が反響を呼んでいる訳ですから、余程の理由がない限りは思いとどまって欲しいですね。
クルスク戦・ドイツ軍失敗の戦訓は、職業軍人レベルでないと知らないというものではないですから。
国のトップなんて絶対やりたくないが、その中でも戦時中の国のトップは輪をかけてやりたくないw
ところで我が国の防衛省の大臣は文民だけども、本当に文民が有事に防衛省掌握できるのだろうか?首相に関しては輪をかけて心配だ
アメリカですらなんだかんだ軍のトップは文民にしてない。皆軍の叩き上げを一回下野させて文民統制偽装してる。それはそうする必要があってのことだけども、我が国は馬鹿正直に文民してる。こんなので勝てるわけがない
元陸自で退役将官である渡部さんの言動を見る限り
自衛官叩き上げを大臣にしたら余計に酷くなりそうじゃね?
防衛省の掌握がどういう意味かにもよるけど
軍制部門の防衛省は基本的にお役所で働いてるのも他と同じ官僚の皆さんなんで他省と変わらんでしょう
部隊を指揮する軍令のトップは統合幕僚長だし