ウクライナ戦況

ウクライナ軍によるSu-57の破壊、UMPKの有効性が低下している可能性

ウクライナ国防省情報総局は「無人機の攻撃で2機のSu-57が損傷した可能性がある」と発表、ロシア人ミルブロガーのFighterbomberも「今回の攻撃で2機のSu-57が損傷した」と認めた。さらに「ロシア軍が使用している滑空爆弾の命中率が電子妨害の影響で悪化している」とも指摘した。

参考:ГУР: В России впервые поражен новейший Су-57
参考:Пораженных самолетов Су-57 в Астраханской области могло быть два – ГУР
参考:Да, вчера аэродром в Ахтубинске подвергся атаке БПЛА.
参考:Новые фоточки с Ахтубинска.
参考:Об укрытиях для самолетов на аэродроме под Волгоградом

ロシア軍の滑空爆弾もウクライナ軍の電子戦システムによって有効性が損なわれている兆候

ウクライナ国防省情報総局(GUR)は9日「無人機で前線から589km離れたアフトゥビンスク基地を攻撃し、露天駐機されていたSu-57を破壊した」と発表、公開された衛星写真にも損傷を受けているSu-57が映っており、ロシア人ミルブロガーのFighterbomberは「アフトゥビンスク基地は3機の無人機によって攻撃を受けた」「損傷したSu-57が修理できるかどうかは調査中」「もし修理できない場合、これはSu-57にとって初めての戦闘損失になる」「Su-57を1機購入する資金があれば国内全てに対無人機用のシェルターを建設出来るだろう」「勿論、キックバックが発生しないければの話だ」と指摘。

さらにGURは「今回の攻撃で2機のSu-57が損傷した可能性がある」と述べていたが、FighterbomberはMaxar Technologiesの衛星写真に基づき「今回の攻撃で2機のSu-57が損傷した」「2機目の損傷は軽微なので基地で修理されるはずだ」「大きく損傷した1機目はSu-57のプロトタイプなので実戦では殆ど役に立たないだろう」「そのため金がかかる修理を行うかどうかは不明だ」と報告し、GURの発表が事実であると認めた格好だが、他にも興味深い言及を行っている。

“(ロシア国防省は基地に飛来した3機の無人機を全て撃墜したと発表したが)実際には3機の無人機が基地に到達した。どうして防空システムが機能しなかったかは明かせないが、この基地が攻撃阻止のためとった唯一の行動は弾倉2個分の銃弾を発射しただけだった。損傷したSu-57と重なるように写っている骨組みは未完成のシェルターで、いつ建設が始まって、いつ建設を放棄したのかは他の飛行場と同じように分からない。恐らく2021年のシェルター300個建設に関連したものだろう。勿論、地上に描かれた機体(ダミー)はどれも被害を受けていない”

ロシア人ミルブロガーが運営するRYBARも5月末「未だにコンクリート製シェルターを建設する計画がない」と指摘し、西側製兵器によるロシア領攻撃が解禁される前に行動すべきだと警告していた。

“戦争が2年以上も続く中、ヴォルゴグラード地域の飛行場に初めてシェルターが登場したが幾つか注意すべき点がある。このシェルターの建設が開始されたのは2023年ではなく2022年で、しかも基地の職員と企業の寄付によって建設資金を調達した完全に私的な取り組みである点だ。限られたリソースで建設されたシェルターでも偵察衛星から機体の有無を誤魔化せ、天候の影響から機体を保護できるため何もしないよりマシだ。今のところコンクリート製シェルターを集中的に建設する計画はないが、F-16が登場し、西側製巡航ミサイルによるロシア領攻撃が解禁される前に計画を議論すべきだ”

この手の組織的・構造的な問題(前線部隊はドローン攻撃の可能性を低減できる移動手段=全地形対応のバギーやバイクを欲しているものの、これらの新しい機材は官僚主義的な規則下では調達が容易ではなく、前線部隊が自ら寄付を募って調達しても、これが輸送過程で見つかると没収されるため何とかしろなど)はTelegram上に幾らでも転がっているものの、未だにロシアにはシェルターの建設計画がないため今後も同様の被害が生じる可能性が高い。

出典:Photo by Catherine Deran

因みに「米国製のGPS誘導兵器はロシア軍の妨害技術によって有効性が損なわれている」と報じられていたが、Fighterbomberは「UMPK(FAB汎用航空爆弾をGNSS誘導の滑空爆弾に変えるキット)の時代は過ぎ去ろうとしている。双方が電子妨害の使用を増やしているためUMPKの命中精度はどんどん悪化しており、今後もUMPKの有効性は低下し続けるだろう。そのため高度なINSや干渉を受けにくいサブシステムが必要になってくる」と指摘した。

Hudson Instituteのアナリストは「電子戦分野におけるロシア側の適応スピードが上がっているため、ウクライナにおける電波技術のライフサイクルは3ヶ月ほどしかない」「新しいシステムの効果が最大限発揮されるのは対抗策が登場するまでの2週間程度だ」と述べていたが、これは兵器システムの性能や効果が相対的なもので「敵が無能でない限り、想定された効果は投入直後から失われて行くため、作りっぱなしの兵器システムのままで役に立たなくなる」と意味だ。

出典:Fighterbomber

これはウクライナ側だけでなくロシア側にも言えることで、ロシア軍の滑空爆弾もウクライナ軍の電子戦システムによって有効性が損なわれているのだろう。

追記:外交政策研究所のロブ・リー氏もFighterbomberが言及した「UMPKの問題」に注目している。

関連記事:ウクライナが初めて露Tu-22M3の破壊に成功、掩体壕の必要性が浮き彫り
関連記事:未知の無人機による攻撃か、Tu-95が配備されたロシア軍基地で爆発
関連記事:エクスカリバー砲弾の命中率、2023年8月までに55%から6%に低下
関連記事:戦争は適応力の勝負、現在効果を発揮している兵器も1年後に効果が減少
関連記事:米国防次官、ウクライナに送ったGLSDBは上手く機能しなかったと示唆
関連記事:米国、ウクライナに提供するJDAM-ERにGPS妨害の照射源攻撃能力を追加
関連記事:戦争は適応の芸術、米国製ドローンがウクライナで存在感を失った理由

 

※アイキャッチ画像の出典:Головне управління розвідки Міністерства оборони України

ロシア軍がイワニフスキーを占領、露国防省はスタロマイオルケ占領を主張前のページ

米国がアゾフへの制裁を解除、リーヒー法に第12特務旅団は違反してない次のページ

関連記事

  1. ウクライナ戦況

    ウクライナ軍、セベロドネツクからリシチャンシクに撤退か?

    セベロドネツク郊外で戦うウクライナ軍部隊に撤退が命じられたと報じられて…

  2. ウクライナ戦況

    ドイツがウクライナへの武器供与を発表、対戦車兵器1,000発、スティンガー500発

    ウクライナへの武器供与を否定し続けてきたドイツのショルツ首相は26日、…

  3. ウクライナ戦況

    ウクライナメディア、アゾフ海上空でロシア軍のA-50を撃墜したと主張

    ウクライナメディアのRBC-Ukraineは14日「ウクライナ軍がアゾ…

  4. ウクライナ戦況

    ウクライナ軍がドネツ川の対岸にある拠点を奪還、南部戦線への牽制か

    ウクライナの国家親衛隊第15独立連隊と第103独立領土防衛旅団の兵士が…

  5. ウクライナ戦況

    ゼレンスキー大統領、ロシア空軍に対抗するには128機のF-16が必要と言及

    ゼレンスキー大統領はロナルド・レーガン研究所での演説後「ロシア軍は毎日…

  6. ウクライナ戦況

    噂レベルの話、ウクライナ軍がバフムートでロシア軍の突出部を挟撃?

    ウクライナ軍が大規模な反撃を行い「バフムートの背後に回り込もうとしてい…

コメント

    • たま
    • 2024年 6月 11日

    単純に前線にしか妨害装置を置いてなかったんじゃないでしょうか。今まではロシアの後方叩くには足の遅いドローンくらいしかありませんでしたし。

    8
      • 戦略眼
      • 2024年 6月 12日

      後方にも置いたら、カーナビが使えなくなる。

      1
    • 2024年 6月 11日

    「ドローンは正規軍相手に通用しない」と言われてから約二年
    遂に最新鋭ステルス戦闘機すら撃破し得る脅威にまで成長したか

    23
      • nnm
      • 2024年 6月 11日

      露天駐機中狙われるのはステルス非ステルス関係ないのでは?

      66
        • バーナーキング
        • 2024年 6月 11日

        ステルス機は正規軍しか保有しない、しかも虎の子ですから「正規軍に通用しない兵器」で破壊できるはずもなく。

        17
      • 戦闘機
      • 2024年 6月 11日

      普通は貴重な戦闘機は、ミサイル攻撃されても問題が無い壕体の建物に入れるべきなのに、入れてないので単純に怠慢なだけだと思います。

      26
        • 名無し
        • 2024年 6月 11日

        それが不可能な自衛隊をあんまりいじめないであげてください。

        35
          • ブルーピーコック
          • 2024年 6月 12日

          2020年の段階では千歳(F-15)、小松(F-15)、三沢(F-35)は1個飛行隊のみ完全掩体。あとは掩体無しって感じですね。
          宮崎県の新田原基地は21年より分散パッドの整備中です。それでも殆どの主要機を掩体に入れられる米韓台に比べて遅れていますが、那覇基地のように拡張できる土地が無いので作れないなどの理由もあります。
          自走式のTOKOハンガーはその後の話を聞かないので何とも言えません。

          1
    • ad
    • 2024年 6月 11日

    だからこういうのはイタチごっこだとあれほど
    F16でHARMをフルスペック運用できてドカドカ打ち込めれば大分状況良くなるだろうが
    アメリカ許可するかね

    10
      • nnm
      • 2024年 6月 11日

      提供されるF-16AM/BMはblock50/52相当に改修されているんでしたっけ?

      6
        •    
        • 2024年 6月 11日

        HARMを活用できるHTSポッドが提供されるかがネックだろう
        電波妨害装置なんてのは強力な電波源
        HARMの電波帯域はかなり広いしプログラムによる対応も可能

        13
      • 落ち着け
      • 2024年 6月 11日

      それなりの数の在庫が各国にあるはずだし、実際に湾岸戦争などで1,000発単位の使用実績もあるので頑張って貰いたい。

      ただロシアもウクライナも同じだけど、今や国境近くでデカいミサイル吊って高く飛べばSAMの餌食。
      かと言ってレーダーを避けて低く飛べば射程が足りなくなる。
      安全圏から撃つにはAGM-88ではそもそもの射程が短い。
      索敵&精密誘導できるならATACMSやらイスカンデルMやらの地発型短距離弾道弾の方が、速度速いし迎撃が難しいし人的リスクは低いし射程も長いし炸薬も多いし。。。
      INF全廃条約もあって、特に西側は1000kmクラスのミサイルがエアポケットだったのが痛すぎる。
      A2/ADの部分的な実現と索敵&照準技術の進化でいつのまにか通常弾でも使える兵器になってしまった。
      そのうち航空万能論からミサイル万能論へ???
      本邦においては島嶼防衛用高速滑空弾に期待。なお価格と弾数。

      16
    • ざる
    • 2024年 6月 11日

    飛び立つ前に撃破してしまえばいいは他の第五世代機にも言えることですからね…
    本邦のF-35は大丈夫なのでしょうか?

    29
      • ななし
      • 2024年 6月 11日

      虎の子の空母の上にドローンとんでてもだれも気付いていないレベルですからね・・・

      50
        • たむごん
        • 2024年 6月 11日

        専門家が当初、AIフェイク動画と主張していたのを思い出しました…

        防衛省も、認めるまで1か月かかってましたし、警察の管轄だと酷い言い訳だったなあと。

        27
          • 戦略眼
          • 2024年 6月 12日

          警察の管轄なのは、正しい。
          戦前だって、警察や憲兵の仕事。

          5
            • たむごん
            • 2024年 6月 13日

            問題は、基地の立地を替える必要性について指摘された中で、警察の管轄とだけ言及している事なんですよね。
            それに対して、警察の管轄だとだけ言い張るのは、少し疑問符があります。

            ジャミングをかける必要があるのであれば、ジャミングをかけらえる場所に、寄港場所を検討する必要があるなと。
            市街地に近すぎて、ジャミングをかけられない基地だらけなのであれば、絶望的だなと感じています。

      • 航空太郎
      • 2024年 6月 11日

      航空自衛隊の防空壕整備率もお寒い限りですからね……。

      39
    • MAX
    • 2024年 6月 11日

    「いずも」もあんな感じだったし日本の戦闘機防護もお察しでしょうね・・・・

    38
    • F-117A
    • 2024年 6月 11日

    UMPKの有効性が下ってるのはいいニュース。
    ウクライナ自身のおかげなのか、NATOがなんか開發したのか、どっちだろう?
    ドローンの時代も対抗手段が出てきたら下火になると思う。

    19
    • 2024年 6月 11日

    衛星の誘導に有効性がなくなるのは艦船も一緒なのかな?
    結局赤外線や光学追尾も付いた高額なミサイルが必要になるのね

    4
    • 名無し
    • 2024年 6月 11日

    また首が飛ぶな

    4
      • ブルーピーコック
      • 2024年 6月 12日

      飛ばすのは首じゃなくて、自家用ジェット機じゃないですかね

      3
    • マトポック
    • 2024年 6月 11日

    航空自衛隊も掩体壕の整備がほとんどされていませんが、人民解放軍の巡航ミサイルで壊滅してしまうのでは?
    以前、アメリカが台湾侵攻のシミュレーションをしましたが、自衛隊は航空器の多くを空中以外で失う予想がでています。

    32
      • バーナーキング
      • 2024年 6月 11日

      防衛予算倍増を明言してからはそっちにも予算をつけてて、
      今年は「施設の強靭化」に8000億、内F-35用の受け入れ施設に264億、戦闘機用分散パッド(金額不明)なんかの予算を計上してますね。
      物足りなさや今更感はなくもありませんが、何もしてない訳ではないかと。

      39
        • 2024年 6月 11日

        そこは建設国債の国土強靭化基本計画予算でお願い。
        防衛予算は別で使いましょう。

        10
    • 2024年 6月 11日

    >前線部隊はドローン攻撃の可能性を低減できる移動手段=全地形対応のバギーやバイクを欲しているものの、これらの新しい機材は官僚主義的な規則下では調達が容易ではなく、前線部隊が自ら寄付を募って調達しても、これが輸送過程で見つかると没収されるため何とかしろなど

    これは知らんかった
    自衛隊みたいな頭の固さだけど軍事組織ってこれが普通なのかもな

    13
    • Authentic
    • 2024年 6月 11日

    爆弾の顔が怖すぎる・・・

    8
    • 理想はこの翼では届かない
    • 2024年 6月 11日

    ウクライナ側は塹壕整備の予算が中抜き・ちょろまかしされて、ロシア側は航空機用のシェルターの予算が中抜き・りょろまかしされ、とちらもあるはずのものが出来ていないという笑うに笑えない話
    そして遂に滑空誘導爆弾の誘導が阻害されるようになってきましたか
    GPS妨害ができるなら当然GNSSも妨害できる訳ですが、この次は誘導妨害に対する防護措置・冗長性の追加や、終端誘導を画像判別に切り替えたり、観測おローンからのレーザー誘導などが行われていくんでしょうね

    対抗措置と更なる対抗措置のいたちごっこですが、進化が速すぎて自衛隊はこういった進化にまったく追いつけないんじゃないかと思うと気が重くなります

    14
      • 戦闘機
      • 2024年 6月 11日

      基本的に誘導への誘導は誘導方式は最低三つ以上用意するのが当たり前の時代ですからね。
      昔は慣性誘導(中間)赤外線イメージ誘導だった物が慣性/GPS誘導 + アクティブ/パッシブ複合誘導で四つ以上持つのが当たり前ですからね、妨害に強い分シーカー部のコストが掛かるので良し悪しは有りますが。

      10
    • たむごん
    • 2024年 6月 11日

    航空自衛隊も、掩体整備をすすめたいものです。

    専守防衛の建前で、何の改善もなければ、初動の飽和攻撃でとんでもない被害が出そうですね。

    15
      • 幽霊
      • 2024年 6月 11日

      まあドローン相手では掩体壕も無いよりマシ程度の効果しか無いでしょうね
      民生用ドローンに爆発物をくっつけてカメラや目視で誘導されたら開口部から掩体壕中入れて爆破したり、滑走路に向かって移動中に爆破されたりしたらどうしようもありませんし。

      7
        • たむごん
        • 2024年 6月 11日

        仰る通りですね。

        どちらかと言えば、基地周辺の不動産購入、野放しなのがまずそうですね…

        12
        • 匿名ちゃん
        • 2024年 6月 11日

        開口部は防鳥ネットで塞いでおこう

        7
          • たむごん
          • 2024年 6月 13日

          ネットは、有効な気がしますね。

          2
    • 58式素人
    • 2024年 6月 11日

    UMPKの誘導は何を使っているのかな。
    他で聞くと、ロシアのグロナスM衛星は、順次、
    7年の寿命を迎えつつあるようだけれど、そのせいなのかな。
    GPSを使えば、ウクライナ側の地域では有効と思うのだけれど。
    ウクライナ側に、GPSの妨害をする事に、意味は無いだろうし。

    3
      •     
      • 2024年 6月 13日

      誘導するにしても妨害するにしても一国のGNSSにしか対応しないということは考えられないです

    • U.N. Owen
    • 2024年 6月 11日

    ここには軍事技術に詳しい人が多そうなのでお聞きしたいんですが、(ウクライナが使わせてもらえるかは別として)GPSのMコードを使ったとしても、時間が経てば対策されてしまうのでしょうか?

    周波数を細かく切り替える周波数ホッピングを使えるようですが、ミサイル等が撃ち落とされて受信機を回収されたら、シークエンスが解析されて、Mコードに対応した電子妨害とかも出てくるんですかね?

    5
      • nachteule
      • 2024年 6月 11日

       それは専門家じゃないと分からないのでは?信号が暗号化されて、謝った信号を遮断して正しいGPS信号をしっかり受信するのがMコードだけどロシアも自国の損害や将来を考えると中国と協力して対策にあたるべき重要な事案だと思う。それこそ現物回収含めて設計図とかを非合法手段で得るとか。

       それにMコード対応した攻撃用兵器物って、そもそも数がないし最新で高いからウクライナに提供される可能性は極めて低いと思う。多分おおっぴらに対応しているのはJASSM-ERの最新版か?

      5
        • U.N. Owen
        • 2024年 6月 12日

        >それは専門家じゃないと分からないのでは?

        やっぱ軍事機密でしょうしそうですよね😅

        ウクライナへの提供は無理だと思ってましたが、純粋に双方が最高の電子攻撃と電子防護を使った場合、どっちに分があるのかと気になりまして。永遠にイタチごっこなのか、どこかで技術的・原理的な限界が来て決着が付くのか。電子妨害ではありませんが衛星攻撃兵器とかも研究されてますしね。

        もし妨害側が勝ったら、トマホークにも使われている TERCOM や DSMAC とかが今まで以上に重要になりそうですね。
        AIの画像認識も進化してきているので、将来的には安い画像認識装置を付けた自爆型ドローンとかが出てきたりするかもしれませんね。

        回答ありがとうございました。

        2
      • 落ち着け
      • 2024年 6月 12日

      民生用は新たにL5が追加されるけど、Mコードが使う周波数は従来と同じL1とL2。つまり、1575.42MHzと1227.6MHzのみで現行と変わらない。
      帯域ではなく、単一チャンネル。
      Mコードはその名の通り、単なる測位符号。
      正弦波のままでは情報を伝えることができないので、変調して送信して受信機で復調する。
      GPSではそれぞれの衛星が固有の擬似ランダムノイズである測位符号(コード)を用いて位相変調している。
      現行のGPSでも民生用のC/Aコードに対して暗号化されたP/Yコードがある。
      Mコードはこれの進化版。

      つまり、Mコードは基本的に暗号化された新しい測位符号に過ぎない。
      おそらく現行のP/Yコードのコード長よりも遥かに大きくなるのでは?
      ちなみに現行のC/Aコードが1023bitに対してP/Yコードが10の12乗オーダーのサイズ。

      4
        • U.N. Owen
        • 2024年 6月 13日

        前にネット上で見つけた専門家か誰かが書いたPDFを見つけて、そこに「Mコードは周波数ホッピングが使える」みたいな事が書いてあったと思うんですけど、間違ってたんですかね。

        暗号化というのは信号の内容を敵に読み取られるのを防ぐだけで、妨害には無力ですか?

    • jimama
    • 2024年 6月 11日

    こうやって掩体が整備されると今度は開口部を探して入り込んでから自爆するタイプの小型ドローンが出来そうな予感
    ついでに親子型にして射程も延長されそう、ついでに羽根にもソーラーパネルつけてバッテリーの持ちも多少マシにしてさらに延長と

    2
      • 戦闘機
      • 2024年 6月 11日

      どちらかと言うと、ミサイル自体にバンカーバスタークラスの貫通力を持たせて、壕体を貫通させて内部にクラスター式の子弾をばら撒いて、内部の目標を破壊、子弾の不発弾を出るのも含めて、壕体ごと使えなくする様にしてるみたいですね。

      4
    • nachteule
    • 2024年 6月 11日

     昔のロシアはUMPKのような高度精密攻撃は値段が高いからと無誘導爆弾を精度高く投下する(精密攻撃)方に力を入れていたがこれから先はどうするんだろうか?昔に逆行するか、何かしら誘導兵器に対策するならより高コストになるがロシアはそれを選ぶんだろうか。

     露宇双方が対策繰り返して勢いがコロコロ変ってイマイチ安定していない戦況がどちらか有利になったままになるのはいつだろうか。

     

     

    3
    • paxai
    • 2024年 6月 11日

    北朝鮮「空軍基地を山の隣に建設して山にトンネル掘って誘導路と接続させる。」賢いなあ。

    8
    • kitty
    • 2024年 6月 11日

    ドンガラのダミー機は、まだわかりますが、21世紀になっても地面に直接絵を描くとは思いませんでした。

    6
      • バーナーキング
      • 2024年 6月 12日

      画像誘導やら自爆ドローンやらが一般化した現代だからこそ、ただの絵にもワンチャン効果が期待できるのでは。
      まあ下で言われてる様に防護対象の隣に描いてどうすんねん、という気はしますが。

      3
    • 765
    • 2024年 6月 11日

    たとえ絵でもダミーは有効だろうけど、そんなに本物と近かったら意味無くない…?

    10
    • 暇な人
    • 2024年 6月 11日

    高い機体をそのまま野ざらしは考えにくいがロシアだからなあ

    8
      • 航空太郎
      • 2024年 6月 12日

      掩体壕の配備率が残念なほど低い日本ですら、F-35が配備されている三沢基地だけは完全掩体となってますからね。
      ステルス機の機体表面の状態維持はとても大切で、出撃時以外、野ざらしは本来あり得ない筈。
      なのに、ロシアはすぐ任務につく訳でもないのに野ざらし状態。本当にステルス機なのか、とすら疑問に思う雑運用と感じます。

      8
    • Bak.
    • 2024年 6月 11日

    チープキル対策がますます大変になってきた感あるね。
    対策とろうにも、安いから飽和攻撃できてしまい迎撃をすり抜け、掩体壕の隙間を狙えてしまう。相互に通信して連携とかされるとどうしようもない気がする。

    3
    • たら
    • 2024年 6月 12日

    精密誘導攻撃ができなくなってくると,単純に爆弾を大きくして全て吹き飛ばすという選択肢が浮上してくるのでしょうか?

    1
      • baka
      • 2024年 6月 12日

      滑空爆弾がその例に当てはまるのでは?

      1
    • ブルーピーコック
    • 2024年 6月 12日

    湾岸戦争で厚さ2.4メートルの強化コンクリート製の格納庫に、1発目のGBU-27でできた穴に2発目のGBU-27を投下して破壊した話もあったりするので、掩体壕に入れておけば大丈夫ってわけでもないが、やっぱり無いよりかはマシよな。

    4
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 北米/南米関連

    カナダ海軍は最大12隻の新型潜水艦を調達したい、乗組員はどうするの?
  2. 中国関連

    中国、量産中の052DL型駆逐艦が進水間近、055型駆逐艦7番艦が初期作戦能力を…
  3. 中東アフリカ関連

    アラブ首長国連邦のEDGE、IDEX2023で無人戦闘機「Jeniah」を披露
  4. 欧州関連

    アルメニア首相、ナゴルノ・カラバフはアゼル領と認識しながら口を噤んだ
  5. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
PAGE TOP