幾つかの現地メディアやソーシャルメディアは「コンゴ共和国で軍事クーデターが発生した」と主張しているが、同国のティエリー・ムンガラ通信・メディア相は「ブラザヴィルで深刻な事態が進行中だという情報はフェイクだ」と述べてクーデターを否定した。
参考:Coup in Africa: Military Takes Over in Congo?
参考:Reports of coup in Congo debunked-UPDATED
コンゴ共和国の情勢不安を煽る情報戦の一環かもしれないが、これを誰が仕掛けたのかは不明だ
幾つかの現地メディアやソーシャルメディアは「コンゴ共和国のドニ・サスヌゲソ大統領は国連総会に出席するためニューヨークを訪問中で、この機会を利用して大統領警護隊の司令官がクーデターを起こした。既に軍は首都ブラザヴィルの主要施設を制圧している」と主張しているものの、コンゴ共和国の主要メディアはクーデターについて特に報じておらず、同国のティエリー・ムンガラ通信・メディア相も「ブラザヴィルで深刻な事態が進行中だという情報はフェイクだ」と述べてクーデターを否定。
URGENT – Des informations fantaisistes évoquent des événements graves qui seraient en cours à #Brazzaville. Le Gouvernement dément ces fake news. Nous rassurons l’opinion sur le calme qui règne et invitons les populations à vaquer sereinement à leurs activités. #ComGouvCg
— Thierry Moungalla (@ThMoungalla) September 17, 2023
今のところクーデターに関する視覚的な証拠も登場しておらず、コンゴ共和国の情勢不安を煽る情報戦の一環かもしれないが、これを誰が仕掛けたのかは不明だ。
ただ4月に勃発したスーダン内戦、7月に発生したニジェールでの軍事クーデター、8月に発生したガボンで発生した軍事クーデターの背後にはワグネルの影が見え隠れしているため、この情報戦を仕掛けたのはロシアかもしれない。
参考:Mali, Niger, Burkina Faso sign mutual defence pact
因みにクーデターで権力を奪取したマリ、ブルキナ・ファソ、ニジェールの軍事指導者達は相互防衛協定に署名、この協定は「3ヶ国のいずれかが攻撃を受けた場合、他の署名国は軍事支援を含むあらゆる相互支援を実施する」と義務付けており、これはECOWASに対抗するための集団防衛協定といえる。
関連記事:終わりの見えないスーダン内戦、武器需要が高まりAK-47の価格が高騰
関連記事:ニジェールは3年以内の民政移行を提示、ECOWAS側は受け入れない
関連記事:ECOWASによるニジェールへの軍事介入、作戦開始日=D-day設定を発表
関連記事:対話ではなく武力を選択したECOWAS、ニジェールへの軍事介入を命令
関連記事:ナイジェリア大統領府、ニジェールへの軍事介入は選択肢から外れていない
関連記事:対話を主張するナイジェリア上院、ニジェールへの軍事介入承認を拒否
関連記事:ナイジェリア大統領、議会にニジェールへの軍事介入を承認するよう要請
※アイキャッチ画像の出典:Présidence de la République du Congo
アフリカを不安定化させて西側がウクライナ支援に集中できなくさせようというロシアの陰謀ですかね?追い詰められてやれる事はなんでもやる今のロシアなら、焼け石に水でもやりかねない
曲がりなりにも親中国なんですけどね。まあ誰がフェイクニュース流したのかは不明ですけども。
スーダン内の各勢力分布図… 管理人様、お疲れ様です。とても役に立つ資料ですね。
基本、ナイル河谷、港湾とエジプト国境へのルートも確保しているので政府側優位のように見えますが、ハルツームの支配をいまだに確立できないのでは、動員できる実力には疑問があり予断を許さない情勢ですね。
ちょっと調べたけど、コンゴ共和国の武装集団ニンジャって何なんじゃ。
あれは、なんなんじゃ、なんじゃなんじゃ?(言いたかっただけ)
今後が心配だね