ウクライナ戦況

ロシア軍がバフムートで成功した理由、FPVドローンの大量使用と防衛陣地の欠如

ウクライナ人が運営するDEEP STATEは14日「バフムート方面におけるロシア軍の成功はFPVドローンの大量使用にある」「このプローチをより効果的にしているのは強化された防衛陣地の欠如だ」「怠慢のせいで脅威が兵士の頭上に降り掛かっている」と指摘した。

参考:Про бойові дії на схід від Часового Яру
参考:Мапу оновлено!
参考:Южнодонецкое направление: продвижение ВС РФ в Новомихайловке и к западу от Сладкого обстановка по состоянию на 14.00 14 февраля

ロシア軍の陣地に対するプローチは『砲撃による面制圧』から『FPVドローンを使用して兵士を直接狙う制圧』に変化

ウクライナ人が運営するDEEP STATEは10日「ロシア軍が墓地を占領した」「ロシア軍は墓地の先にある森林地帯を占領した」「この成功を更に拡張するためロシア軍は新たな戦力を移動中だ」と、13日「ロシア軍が墓場や森林地帯の南を占領した」「イワニフスキーの北までグレーゾーンが広がった」と報告していたが、この方面で「敵が成功した理由」についても以下のように指摘した。

出典:管理人作成 バフムート周辺の戦況(クリックで拡大可能)

“ボダニフカ~イワニフスキーの状況は悪化の一途だ。敵は空挺部隊を投入してチャシブ・ヤールのある尾根に到達しようとしている。この攻撃が成功している理由の1つは大量投入されたFPVドローンの使用で、我々の陣地を破壊して兵士を死傷させ、抵抗力が最も小さくなったタイミングで準備の整った空挺部隊を投入してくる”

“もう一つはお馴染みのінженерно-фортифікаційних споруд(ІФС=エンジニアリングと要塞構造)に関する質と不足だ。直線の穴は全く役に立たないし、これを覆う木材やシートも全てを救ってくれる訳ではない。ベルヒフカやクロモヴォが技術的問題を抱えているのは理解できるが、チャシブ・ヤール近郊の状況は奇妙というしかない。誰もチャシブ・ヤールまで敵が前進してくると予想していなかったように見える”

出典:Державна прикордонна служба України ウクライナがベラルーシ方向に建設した要塞の一部

ІФСの存在は敵ドローンの問題を部分的に解決することが出来たはずだが、怠慢のせいで全てが兵士の頭上に降り掛かっている。我々は様々な現場の人間と対話する機会があり、誰もІФСに関する技術的トレーニングを評価していなかった”

DEEP STATEの指摘を理解するには想像力を働かせる必要があるため、管理人が内容を噛み砕いて再構築すると以下のようになる。

出典:Командування Об’єднаних Сил ЗС України 最近建設されている地下化された防御施設

“FPVドローンの大量供給が実現したためロシア軍の陣地に対するプローチは『砲撃による面制圧』から『FPVドローンを使用して兵士を直接狙う制圧』に変化している。このプローチをより効果的にしているのは強化された防衛陣地の欠如だ。これが頻繁に所有者が入れ替わったベルヒフカやクロモヴォで欠如しているのは理解できるがチャシブ・ヤール近郊の状況は奇妙というしかない。この地域で強化された防衛陣地が準備されていないのは『ロシア軍がチャシブ・ヤールまで攻めてくる』と思っていなかったからだ”

“夏の間に強化された防衛陣地を整備していれば「FPVドローンの効果」を軽減できていたのに、これが全くないのは怠慢としか言いようがない。DEEP STATEは軍の様々な部署と言葉を交わす機会があったが、誰も防衛陣地に関する技術的トレーニングに興味を示さなかった”

出典:3-тя окрема штурмова бригада

FPVドローンの大量供給が「戦術に変化をもたらしている」という報告はDEEP STATEが初めてではなく、Kyiv Independent紙も昨年末「ドローン分野におけるウクライナの優位性は失われた」「ロシアは中国から関連部品を輸入してFPVドローンの大量生産に取り組んでいる」「数ヶ月前までFPVドローンは装甲車輌への攻撃に優先使用されていた」「供給量が増加したため兵士1人でもFPVドローンの攻撃対象になっている」「アウディーイウカにおける負傷原因は砲撃とFPVドローンが半々だ」「常識だった砲兵の優位性は深刻な挑戦を受けている」と報じたことがある。

榴弾砲や多連装ロケットシステムといった砲兵装備は「短時間で大量の火力を指定された座標に叩き込める」「攻撃射点がバレると反撃を受けやすい」「事前に標的の座標が必要」「攻撃後の効果判定が必要」という特性が、FPVドローンは「自由な機動で静止目標や移動目標を様々な角度から攻撃できる」「射点がバレにくい」「何に命中したかが直ぐに分かる」「砲弾やロケット弾に比べて火力が小さい」という特性があり、どちらか一方が相手を駆逐できるものではない。

出典:Минобороны России

ウクライナ軍の防衛陣地が強化されたものに切り替われば状況も変化すると思うが、現状の防衛陣地は「単純なもの=穴を掘っただけのもの」が多いため、ロシア軍は「FPVドローンでアプローチする方が効果的で安価」「FPVドローンで対処できれば砲弾の消耗を抑えることができる」と考えているのかもしれない。

因みにウクライナ陸軍(第17独立戦車旅団)はイワニフスキー方面のロシア軍陣地を攻撃する様子を公開。

出典:管理人作成 バフムート周辺の戦況(クリックで拡大可能)

この映像はFPVドローンの特性を生かした攻撃と言えるが、ロシア軍陣地の位置は「イワニフスキーのサドバヤ通り」と「T-0504」が交差する付近=で、RYBARが先月26日に報告していた内容(第68戦車連隊、第150自動車化狙撃師団、第4自動車化狙撃師団はクリシェイフカ方向から畑を迂回してイワニフスキーのサドバヤ通りとT-0504が交差する周辺に足場を築くことが出来た)を一部裏付ける格好となってしまう。

バフムート南西に位置するダーチャを占領したロシア軍部隊は「イワニフスキー東郊外」に到達しており、O-0506沿いの墓地付近からもロシア軍が南下しているため、イワニフスキーを守るウクライナ軍は2方向から軍事的圧力を受けている。

出典:管理人作成 ドネツク西郊外の戦況(クリックで拡大可能)

さらにドネツク西郊外でも変化が確認されており、ウクライナ軍はロシア軍の攻撃を受けてポブジェダ方向の森林地帯=から後退、ロシア人ミルブロガーが運営するRYBARは13日「ロシア軍がポブジェダ郊外に足場を確保することに成功した」「敵を集落から追い出すための位置に到達した」「さらにO-0542の三角地帯も制圧した」「第95独立空中強襲旅団の増援が既に到着している」と報告。

DEEP STATEも「ノボミハイリフカ集落内に侵入したロシア軍が集落の東に足場を築いた」と認め、集落北側に位置する農場付近=でもロシア軍が国旗を掲げるのを確認、RYBARも「ロシア軍が引き続きノボミハイリフカで成功を収めている」「黄色斜線の範囲をロシア軍が支配している」と主張している。

関連記事:砲兵の優位性を揺るがすFPVの大量投入、兵士1人であっても攻撃対象に
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※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ

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コメント

    • たむごん
    • 2024年 2月 15日

    ロシア軍が、砲火力による兵士の損耗を狙っている事は指摘されていましたが、FPVドローンにより殺傷も同様でしたか。
    管理人様が以前、FPVドローンの量産化が軌道に載ったため、兵士1人でも攻撃対象になると指摘されていた記事を思い出しました。
    (2023.12.6 砲兵の優位性を揺るがすFPVの大量投入、兵士1人であっても攻撃対象に 航空万能論)

    ウクライナ軍が、ロシア兵をFPVドローンで追い回す動画・負傷兵を攻撃する動画が話題になりましたが、ロシア軍もFPVを対歩兵用に(より多く)導入しているということでしょう。
    砲撃・FPVドローンによる攻撃の損害が、アウディーイウカにおいて半々というのは、予想以上であり非常に興味深い数値です。

    ロシア軍が陣地攻撃の際、FPVドローン・砲爆撃による事前攻撃を、組織として組み込んでいるとすれば非常に興味深いです。
    突撃時の近接援護は、砲爆撃はフレンドリーファイアーのリスクで難しいですが、FPVドローンの低火力・精密攻撃の特性を使えば行う事が出来ますね。

    17
    • ふむ
    • 2024年 2月 15日

    >もう一つはお馴染みのінженерно-фортифікаційних споруд(ІФС=エンジニアリングと要塞構造)に関する質と不足(中略)
    >誰もІФСに関する技術的トレーニングを評価していなかった

    ええ…
    ベラルーシ側の要塞画像ではしっかりと一定距離ごとに屈折させて爆風や射線が届かないように作られてるのに、
    チャシブヤール側では直線の穴になっていると…

    ネットの海で見掛けた3分ほどのロシアの新兵生存指南ビデオでは、十数メートルおきに曲がり角作れと言ってたんですよね
    ロシアは塹壕に対する熱意が違うのか

    25
      • NHG
      • 2024年 2月 15日

      ドローンが入ってこないよう屋根や扉を作ってないという話な気がする

      5
        • Easy
        • 2024年 2月 15日

        これが厄介なことに,Mavic からのドロップで壊せないとFPVが横から突っ込んでくる。それでも壊さないとさらに弾頭の大きいランセットが来る。それでも壊せないと、ドローンで誘導されたクラスノポール152ミリ誘導砲弾が降ってくる、と。そして最後は500キロ滑空爆弾です。
        ドローンに始まり滑空爆弾まで、誘導兵器による攻撃方法がローからハイまで多段階に揃ってしまっていて。
        あれだけダメダメだったロシア軍が,今や一種の多兵科混合作戦をやってる感じに進化してしまっているんですね。
        こと火力投射という点については、今やロシア軍は恐ろしく効率的です。ウクライナはどこか1箇所でも良いので優位点を作らないとタコ殴りですね。

        23
          • NHG
          • 2024年 2月 15日

          さらに厄介なことに砲弾と違って入射角とか関係なく、空間を縦横無尽に飛んで突っ込んでくるのがいやらしい
          宇軍のロシア側塹壕の扉がいた瞬間に飛び込んで自爆って映像をみた記憶があるけど、扉とか屋根がなかったら狙い放題と考えるとたまったもんじゃないよね

          2
      • 理想はこの翼では届かない
      • 2024年 2月 15日

      管理人=サンの説明を読む限りでは、アウディーイカと同様にバフムトでも後方陣地が整備されていないという事のように思えます

      ・チャシブ・ヤール近郊(ボダニフカ~イワニフスキー)まで攻められると想定していないので陣地整備がなされていない
      ・人と時間を掛けて構築していないので直線的な塹壕しかない
      ・金を掛けていないから木材や鉄製の屋根・扉を用意していない
      ・結果として大量のFPVドローンによって損害が拡大して防衛がままならない

      ウクライナ軍では戦訓が共有されていないのか、共有されていてもヒト・モノ・カネが足りなくて後方陣地の構築に手が回らないのか
      なんかもうどこまでも突破されそうな雰囲気になってきました

      16
        • 野良猫
        • 2024年 2月 15日

        人手や時間がないから「出来なかった」ならまだいいんですが
        塹壕の基本もわからないようなのが指示出してるくらいウクライナ軍の人材が払底しきってるんじゃないかという気もします

        10
          • TKT
          • 2024年 2月 15日

          私は昔、趣味で買った旧・日本陸軍の
          「野戦築城教範」
          とか持っていますが、ロシア語はいざ知らず、ウクライナ語で書かれたそういうフィールド・マニュアルのようなのが少ないのではないでしょうか?

          旧・日本陸軍では工兵、今の陸上自衛隊では施設科になりますが、チャシブヤールあたりにあるウクライナ軍のショボイ塹壕というのは、つまり正規の工兵教育、施設科のような野戦築城訓練を受けていない、素人、民間人上がりの郷土防衛隊の兵士のようなのが、見よう見まねで作っているのかもしれません。

          また別に工兵でなくても、士官学校で正規の教育を受けた士官、将校であれば、野戦築城の基本くらいは知っていて当然と思いますが、すでにそういう将校、指揮官も滅多にいないということでしょう。

          さらに上級の司令官は、そういう前線の築城、掘壕の状況を巡察し、監視し、巡回して指導するべきですが、そういうこともまったくしてないか、知識がなくてできないか、別に何とも思っていないかでしょう。部隊や訓練の検閲とかいう概念も乏しいのかもしれません。

          3
      • らっく
      • 2024年 2月 15日

      流石に塹壕に横穴を掘っていないということのような気がする。
      折れ曲がった塹壕を掘るくらいのことはしてるでしょ技術的労力的な負担が増えるようなことでもない。

    • 名無し
    • 2024年 2月 15日

    正直一番の失敗はワグネルがバフムート戦の主力を担っていた頃に、街が制圧された時点でその他の地域を全て損切りしてチャシブ・ヤールやコンスタンチノフカに後退しなかった点だと思うんですよなあ

    結局ロシアが狙っていた戦力誘因の罠にまんまと嵌まった挙句に貴重な野戦軍も無駄な反攻に使用して磨り潰し、その反攻の成果も現在はほぼ失われて無駄に消耗しただけという有様ですし

    ちょうどワグネルと空挺軍の交代時期でしたし、制圧したばかりで碌な防衛体制が整っていないバフムートは南部戦線よりも楽に奪還できるだろうと軽く考えていたのかもしれませんが

    26
    • Easy
    • 2024年 2月 15日

    攻撃を担うロシアの歩兵部隊がドローンを多用していて。
    もちろん殺傷効率が高いこともメリットですが。
    突撃部隊が突撃前にドローンを使うことで、突撃する先の地形や障害物の映像を事前に目にできるのも無視できない効果ですね。
    全くの初見より、一度でも見た経験のある地形である方が、兵士の判断力をポジティブに向上させますので。紙の地図では分からないことがたくさんありますから。

    29
    • 58式素人
    • 2024年 2月 15日

    有効な戦術/方法は、敵味方双方ですぐに採用されますね。
    塹壕の天井が開放されているのは具合が悪いでしょう。
    簡単な対策は樹脂のネットでしょう。砲兵陣地でよく使う偽装網ですね。
    ランセットが飛び込んで来ても止まる場合があるようです。そんな動画もありましたし。
    歩兵のタコつぼには、野営の時に使う迷彩布をかける事でしょうか。
    最近の動画を見ていると、自爆ドローンの持ち運ぶ炸薬も量が増えたみたいで、
    動画で見ていても、明らかに威力が大きくなってきています。
    仮に7.5kgならば155mm砲弾と同じで、これは衝撃波で陣地を崩す力があります。
    変な言い方ですが、威力を求めて、自爆ドローンの大型化が進むのかな。
    まるで、WW1の時の野戦砲の大型化をなぞるみたいに。
    そのうちにFAEとかも登場しそうな。手榴弾では既にあるから、時間の問題かな。

    10
      • Easy
      • 2024年 2月 15日

      2ヶ月前くらいからクアッドコプターからの「ドロップ」に炸薬ではなく焼夷弾を詰めたものが多用されるようになってますね。
      炸薬型に比べて兵士を殺す効果は低いようですが。
      ・火傷を負わせるだけでも十分に戦闘力を低下させることが出来る
      ・狭い塹壕内に落ちた時に、塹壕に沿って火炎が走るのでまるで誘導弾のように兵士を火炎が襲う
      ・夜間に使うと投下地点が遠くからでもサーモセンサーに明るく映るので、他のドローンに「ここに標的がいるぞ」と教えるサインになる 撃ち漏らしても仲間のドローンが集まって来て逃げた兵士に次々に攻撃を加える
      兵器の進化とは悪意の増加、とつくづく思いますね。

      38
      • 理想はこの翼では届かない
      • 2024年 2月 15日

      FPVドローンとしてよく言われるクアッドコプターの場合、標準的なものは積載量は500g~1kg程度です
      積載量を増やすには大型化するしか無いので、「バーバ・ヤーガ」ドローンのようにプロペラを増やす×本体サイズを大きくする事なります
      これにはメリット・デメリットがあり

      [メリット]
      ・積載量が増えるので火力が上げやすくなる
      ・複数砲弾を抱えることができるので、1発外してもリトライできる
      ・使い捨て運用をしなくてよいのでコストパフォーマンスがよい

      [デメリット]
      ・重量増加により速度が下がり、大型化により発見・撃墜されやすくなる
      ・砲弾ドロップ機構が増えるので故障しやすくなる
      ・本体価格がFPVドローンに比べて10倍以上高くなるので、早期撃墜されるとコスパが悪い

      現状、大型ドローンはデメリットを解消できていないため使い捨てFPVドローンのほうが生産数・使用量が多いですが、今後、両軍の戦術進化の方向性しだいで大型ドローンが主流になるかもしれません

      7
    • sada
    • 2024年 2月 15日

    もうガンダムF91に出てきたバグみたいですな
    アレと違って手動・・・なのかな?

    3
    • あああ
    • 2024年 2月 15日

    対陣地での投擲ドローンは所詮あの火力だが、FPV爆弾ドローンは人通口から入り込んで掩蔽壕を内部から爆破できるので重迫で数十発に相当して恐ろしく効率的。歩兵隊が自前で15榴の誘導砲弾を持つに等しい。
    しかもこれ投入しても起爆不要なら呼び戻せる。一方で火砲は射出したら当たるまいがそれまでで砲身も消耗する。そもそも自爆運用する前日までは地雷散布でもしてたかもしれない。味方に軽空輸で物資を届けてたかもしれない。最後のお役目が梱包爆薬を抱えての突撃だっただけかもしれない。
    ドローンは当初は潜在斥候の代替手段に過ぎなかった。それが今や前線の兵員の負うべきリスクの多くを請け負える存在になってる。つまり省人化だ。この現実を直視できない国は不要な兵員の犠牲を伴うし、万歳突撃をバカにも出来なくなる。確かにドローンは戦場チェンジャーだった。

    24
      • Easy
      • 2024年 2月 15日

      厄介なことに,現在ロシア歩兵は世界で一番ドローン戦術に適応した兵士となっています。
      何せ供給される量が桁違いに多いので練習機会に恵まれていること。ドローンパイロットはなかなか死なないで済む上に記録を仲間で共有して研究と学習と新人教育とが可能で、どんどん部隊内でノウハウが水平伝播されていくこと。
      どんどん自衛隊との差が開いていく・・・

      21
        • 朴秀
        • 2024年 2月 15日

        戦争初期はロシア軍はバカにされていました(今でも一部界隈ではバカにされています)が
        不断の努力の結果として今や世界で一番ドローンを使いこなす軍隊と化していますね
        西側が金をウクライナが人命を払ってロシア軍を鍛えているみたいになってません?

        1
    • アゾフスタリ
    • 2024年 2月 15日

    もう日本は栄光あるロシア軍に勝ち目は無いな。有事になったら自衛隊員はドローンに、民間人はミサイルに一方的にころされる。もう終わりだよ、この国

    2
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